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2024年11月 9日

トランプとの付き合い方のお手本は、安倍晋三らしい

ニューヨーク・タイムズに「世界のリーダーへの教訓」として「安倍晋三から学ぶ、トランプとの付き合い方」という記事があると、Courrier Japan が伝えている(参照)。

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どれどれと検索してみると、"Lessons for World Leaders From Japan’s Former Trump-Whisperer" (日本の以前の Trump-whisperer から学ぶ、世界の指導者のための教訓)という記事が見つかった。ニューヨーク・タイムズらしく、なかなか皮肉の効いたタイトルである。

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"Whisperer" というのは翻訳のむずかしい言葉で、教科書的には「囁く人」だが、この場合は「こっそり取り入る人」といった意味になるだろう。Trump-whisperer というのは要するに、トランプにおべんちゃらを囁いて取り入る人という意味で、その代表格が安倍晋三だったというわけだ。

この記事にはこんな感じのサブ見出しみたいなものが付いている。

Shinzo Abe, then the prime minister of Japan, succeeded in making friends with Mr. Trump through golf, entertainment and appealing to his vanity.

(当時の日本首相だった安倍晋三は、ゴルフや娯楽、さらに彼の虚栄心をくすぐることによって、トランプとお友達になることに成功した)

要するに、安倍晋三は徹底的にトランプの太鼓持ちをして取り入ったというわけだ。

今の石破首相の場合は教養が邪魔して、安倍晋三のようななりふり構わぬ取り入り方はできないだろう。今後の日米関係がどうなるか、予断を許さないところである。

【同日 追記】

安倍晋三がトランプの太鼓持ちというのは、日本ではあまり喧伝されなかったものの米国では当然のようにそう思われていたようだ。当ブログの 2019年 5月 28日付 【"Flatter" 「媚びへつらう」という言葉の意味】という記事でも、ワシントンポスト紙での同様の指摘を紹介している。

 

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コメント

安倍さんのことを日本ではよく “ひとたらし” というようですが、アメリカでは皮肉をこめて "Whisperer" というのですね。

何れにしても世界に向けてトランプさんとの接し方を身をもって示した功績はおおきい。

因みに“ひと誑し” は本来、人を騙す人の意味のようですが、今では人の心を一気に掴みファンにしてしまうという意味のようです。誉め言葉になってますね(勝手な解釈です)

投稿: ハマッコー | 2024年11月10日 21:49

ハマッコー さん:

いずれにしても安倍晋三的 Whisperer 手法は、世界の首脳の多くは採用したくないと思うでしょうね。

投稿: tak | 2024年11月10日 22:08

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