今どき「万博」なんて言ってもねえ
大阪万博への関心が全然盛り上がっていないのだそうだ。チケットの前売りも惨憺たる様相で、目標 1,400万枚のうち半分ぐらいしか売れていないらしい(参照)。企業や団体などに押しつけ販売スレスレみたいなことをしてさえこれなんだろうから、不人気振りがわかる。
記事には大阪府・市が万博への国内外の賓客を接遇する担当部署として「大阪儀典室」というのを設置して看板を掲げたとあるのだが、写真を見る限りではなんだか不祝儀っぽいイメージだよね。万博の葬儀が行われてしまいそうだ。
改めて調べてみると、大阪万博の会期は来年の 4月 13日から 10月 13日までの 半年間なんだそうで、あの暑い暑い夏が含まれる。誰も猛暑日の炎天下で行列なんか作りたくないよね。いや、不人気だから行列なんかできないか。
ただ、不人気の理由としてトップに挙げられるのは「暑い」なんてことじゃなく、「入場券が高すぎる」ということなのだそうだ。「1日券」というのが大人 7,000円で、開幕前日まで発売の「早割」でも 6,700円(参照)というのだから、確かに高い。もっとも私は 700円でも行かないけど。
そもそも、今どき「万博のパビリオンでナマの情報に触れる」なんて言っても、全然そそられない。何しろ「情報過多」と言われるほどの世の中なのだから、火星の石なんて眺めるために 7,000円払って炎天下で並ぼうという気には到底なれない。
同じ「大阪万博」と言っても、「月の石」を見るために大行列ができた 1970年とは時代が違うのだ。今回は結局のところ、近くに住んでいる人が、どこかから廻ってきたチケットを使って行ってみるという程度のものになるんじゃなかろうか。
ほぼ 40年前の「つくば科学万博」ってのも、入場者数だけはそこそこの記録になったが実態はそんなようなもので、近所の家族が遊戯施設で子どもを遊ばせて帰るという感じで、ほとんど「遊園地代わり」みたいだったなあ。人気パビリオンの行列に並ぼうなんて気には到底なれなかった。
最近の猛暑じゃ、なおさらというものだ。
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コメント
1970年頃から関西に居ましたから、当時の関西の盛り上がり、万博会場周辺の夜の煌びやかさや熱気を鮮明に記憶してます。
バスなどで日本中から大勢の客が集まってきてました。国家イベントでしたね。
六か月間の会期の為だけに鉄道も敷設されてました。入場者数は6400万に達してました。
今は博覧会なんかやってる時代はではないのに建設業界始め、様々な利権が絡んだ業界にたきつけられて始めちゃったのではないでしょうか。
報道によると関西電力、住友電工が25万枚など大企業が入場券を大量購入してますが、それらは多分下請け企業に押し付け販売されると想像します。それらの多くの入場券は未使用になる。
先ごろ四ヶ国が撤退を表明しました。今後撤退国が増えると思います。大阪府民に多くの負担がかかる。二年くらい前に中止してしまえばよかったのに。
私の居住地の近くに米軍から返還された広大な空き地があります。そこで花博をやるそうです。行政はなぜ博覧会に拘るんでしょうか。利権絡みでしょうね。
投稿: ハマッコー | 2024年12月29日 21:38
ハマッコー さん:
おっしゃる通り、今の万博って「利権」なんでしょうね。建設業界は、来場者があろうがなかろうが工事費はもらえますから。
本当にチケットを押しつけられる下請け企業は大変でしょうね。
>私の居住地の近くに米軍から返還された広大な空き地があります。そこで花博をやるそうです。
ググってみて、2027年に横浜で花博をやるなんて情報を初めて知りました。いやはや、呆れます。
ちなみに 1970年の大阪万博の時、私は高校 3年で、ほとんど「ホーボー」の旅で大阪まで行きましたが、万博なんて行きませんでした (^o^)
投稿: tak | 2024年12月29日 22:25