マルチタスクよりシングルタスクの方が、仕事がはかどる
「学び続けるビジネスパーソンへ」というサブタイトルのついた "STUDY HACKER" というサイトに「仕事が多すぎて終わらない人が知らない "マニャーナの法則"|残業激減、逆転の仕事術」というページがある。「マルチタスクは逆効果」という話だ。
これは柴田香織さんという方の記事で、次のようにある。
「マルチタスクで仕事をこなそう」というその発想自体が、実は仕事が終わらない原因かもしれません。本記事では、効率的な仕事の進め方に悩む方に、意外な解決方法をご紹介します。それは、「明日できることは今日やらない」という逆説的な対処法です。
人間の脳は複数の仕事を同時に処理できないらしい。明治大学の堀田秀吾教授は「私たちが『複数の仕事を同時に行っている』と感じる時、実際には脳が高速で仕事を切り替えているだけ」と言っているという。
「シングル・タスク」をどんどんこなすために「明日できることを今日やらない」ことを、この記事では「マニャーナの法則」と称している。なるほど、言い得て妙だ。
これはまさに実感で、私も経験上「複数の仕事の同時進行」は避けるようになっている。「明日以降でもいい仕事」を今日やろうなんて思わず、とにかく「ギリギリ差し迫った仕事」に集中してどんどん仕上げていく方が効率的だ。仕事をするに当たっては、「集中力」に勝るものはない。
ちなみにこの集中力が途切れてしまうのは、一人で仕事をしている時に玄関のピンポンが鳴って「宅急便です〜」なんて声がかかった時などである。あるいは妻が高いところにしまってあるものを「ごめん、取ってくれる〜?」なんて言い出した時も「軽くプッツン」だ。
在宅で仕事をするフリー・ライターならではの悩みなのかもしれないが、このプッツンから回復して再び集中するまでには、結構な時間的ロスが生じる。会社で仕事をする人にとっては「突然のどうでもいい電話」なんかがこれに当たるかもしれない。
このロスをなくすために、集中力の必要な仕事に取りかかる前には、仕事を遮りそうな要因をできるだけ減らす。途中で邪魔になりそうな細かいことは前もって仕上げておく方がいい。
これに結構な時間を取られてしまうのが悩みの種ではあるのだが、それでも後から降りかかってきて面倒になるよりはずっとマシだ。それが叶わない時の奥の手は、MacBook 持参でコーヒーショップなどに避難することである。雑事から離れて「短期集中」でこなすことができる。
ところで今日 12月 14日は「忠臣蔵討ち入り」の日だが、歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』を見ると、途中で勘平が切腹したり、お軽のいる祇園一力茶屋で大星由良助が酔い潰れてみたりと、討ち入りとは直接関係のない筋が盛りだくさんで結構な「マルチタスク」である。
エンタテインメントというのは仕事とは逆で、効率的にさくっと片付くよりも、いろいろなストーリーが錯綜する方が面白いのだね。来年 3月の歌舞伎座は注目だ。
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