「おせち料理」なんかより「箱根駅伝」
東洋経済 ONLINE に【「おせちやお年玉は不要」 "仕分けた" 人たちの本音】という記事がある。「変わる年末年始…今後も "生き残る風習" は?」というサブタイトルの方をメインタイトルにする方がずっとわかりやすいと思うがなあ。
この記事、今は年末年始の行事や習慣が過渡期にあるのではないかとして、都内在住の成人男女 100人を対象に緊急アンケートを実施したというものである。質問項目は、「年賀状、お歳暮、帰省、おせち料理、初詣、お年玉の "必要" or "不要" とその理由」で、結果はこんな数字になったという。
ただいくら緊急アンケートでも、100人というのはまともな記事にするには少なすぎると思うのだが、行きがかり上、話を進めよう。
ざっと見ると「必要」が多数を占めたのは「初詣」ぐらいのもので、あとは全て「不要」が大きく上回っている。とくに「おせち料理」と「年賀状」に関しては「必要」が 1割以下で、惨憺たるものだ。
「おせち料理」に関しては子どもの頃、母が「正月に楽をするために、年末のうちにいろいろ作っておく」と言うのを聞き、「そのために年末にこんなにバタバタするのか?」と思った憶えがある。正月にフツーのメシの用意をする方がずっと楽だろう。
今は自分で作らずにスーパーで買ったり専門業者に届けてもらうもののようだが、いずれにしてもあまり意味を感じない。それから紙の年賀状は私も 2年前に止めていて、このブログ上で公開するだけにしている(参照)。
「お年玉」は子供たちが育ってしまい、孫もいないので上げる相手がいない。さらにだいぶ前に両親が亡くなり、実家も処分したので「帰省」する先もない。今はむしろ「帰省される」側だが、3人の娘たちはバラバラに顔を見せるだけなので、とくにどうと言うこともない。
というわけで、私にとっての正月行事と言ったら「初詣」ぐらいのものであると気付いた。これで物足りないとも淋しいとも感じない。いわゆる「年末年始の風物詩」みたいなものは、テレビ画面にしか存在しなくなっていくのかもしれない。
と、ここまで書いたところで「重要な正月行事」がまだあると、天啓のように気付いた。それは「箱根駅伝」の観戦である。
うむ、これ以上に大切なものはとりあえず思い浮かばない。私がテレビに釘付けになるのは、1年に 1度、これぐらいのものだからね。
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コメント
同感です。おせち料理なんて無し。正月用に作られたテレビ番組なんて一切見ない。
箱根駅伝は欠かせませんね。二日間思いっきり楽しめます。
見に行ったこともありますが、それだと最大20分しか楽しめない。一度見に行けば現地の雰囲気が記憶に残るので次回からはテレビの方がより楽しめます。
箱根駅伝を見ると年が明けたと実感します。
投稿: ハマッコー | 2024年12月29日 01:49
ハマッコー さん:
おお、同感していただき、ありがとうございます。
現場に見に行かれたというのは、立派な箱根駅伝ファンですね。
(我が家からは遠いからなあ ^^;)
投稿: tak | 2024年12月29日 07:06