さすが Apple! トランプの圧力を押し返す
BBC NEWS Japan が「米アップル取締役会、多様性プログラム廃止案への反対を株主に呼びかけ」というニュースを伝えている。Facebook や McDonald's、X(旧 Twitter)などが軒並みトランプにすり寄って多様性プログラムを後退、廃止させている(参照)中で、Apple はさすがである。
そもそも「多様性プログラム」というのは一般には "DEI" と称されていて、 "diversity, equity, and inclusion"(多様性、社会的公平性、包括性)を推進するものである。具体的には、Wikipedia に次のように記されている(参照)。
すべての人々、特に歴史的に過小評価されてきたグループアイデンティティや障害に基づいて差別を受けてきたグループのフェアな扱いと完全な参加を促進するための組織的なフレームワークである。
トランプの言動からは白人至上主義の考えが如実に感じられ、既にいろいろな分野でそうした圧力が目立ち始めている。記事によれば、Apple にも米保守系団体の「全国公共政策研究センター(NCPPR) 」から DEI 関連の方針廃止を求める提案書が送られているらしい。
少なからぬ企業がそうした圧力に屈している中で、Apple の取締役会は、自社には「適切な抑制と均衡(チェック・アンド・バランス)があるので NCPPR の要求は不要である」との態度を表明している。毅然たるものだ。
実際には Apple が NCPPRの提案にどう対応するかは、来月 25日に開かれる年次株主総会での投票で決定されるが、取締役会は投資家らに多様性プログラム廃止の提案には反対するよう、既に文書で呼びかけている。さすが Apple !
iMac、Macbook、iPhone、Apple Watch などの愛用者としては、誇りさえ感じるニュースである。
ちなみにこのニュースの見出しは、日本語版のもってまわったややこしい表現より BBC NEWS のオリジナル版の方がずっといいよね。"Apple pushes back on call to end diversity programme" (Apple が多様性プログラム廃止の要請を押し返す)というのだから。
というわけで、当サイトとしても見出しで英語版の方の精神を踏襲させていただいた。
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