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2025年2月 8日

「よほど忌まわしい不祥事」でもあったのかと思ったよ

読売新聞オンライン 6日付の "明治時代から販売するJR 米原駅の名物駅弁、さよなら…「井筒屋の DNA 残すべきでないと判断」" という見出し、はっきり言って意味不明だ。「DNA 残すべきでないと判断」なんていうから、経営者の身内がよほど忌まわしい不祥事でもしでかしたのかと思ってしまったよ。

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ところがどうやらそういうわけじゃないようで、「湖北のおはなし」などの駅弁の販売から撤退するということのようなのである。

記事中には、この駅弁の販売開始は 1987年とあるが、見出しはどういうわけか「明治時代から販売する・・・」となっている。明治時代というのは、井筒屋の創業である。これがまず、間違いの一つめだ。ちなみに記事には次のようにある。

同社は今年 1月1日、ホームページ上で駅弁事業からの撤退を発表。宮川亜古社長の名前で「食の工業製品化が一層加速し、手拵えの文化も影を潜めつつあります。そのような環境に井筒屋の DNA を受け継いだ駅弁を残すべきではないと判断致しました」とつづっている。

この挨拶文は同社サイトの「駅弁事業から撤退のご挨拶」にあるものだ。

ただ井筒屋のサイトを見ると、「お弁当」や「お寿司」などの事業も展開しているようで、同社の「DNA」は、駅弁以外の事業に残されるものと読み取れる。とすれば読売新聞記事見出しの「井筒屋の DNA 残すべきでないと判断」というのは二つめの間違い、しかもひどい間違いである。

「残すべきでない」と判断したのは、挨拶文にもちゃんと書いてあるように「井筒屋の DNA を受け継いだ駅弁」に限ってのことであり、決して「井筒屋の DNA」そのものに関してではないことが明らかだからだ。

この記事見出しでは「井筒屋が廃業」と読み取られてしまい、さらに言えば私が最初に感じたように、「忌まわしい不祥事」でもあったのかという誤解にまでつながりかねない。

短い見出しの中で 2つも間違ってしまうというのは、しようとしてもなかなかできるもんじゃない。読売新聞編集部、大したものである。

 

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