ウグイスってやつは本当に「声はすれども姿は見えず」
「声はすれども姿は見えずほんにお前は屁のような」という都々逸じみた台詞があるが、三味線の伴奏で歌われているのを聞いたことがない。そして屁なんかよりずっと気にかかるのは、ウグイスだ。このところ「ホ—ホケキョ」の囀りを聞くことが増えているのだが、姿を見たことは一度もない。
ウグイスは花札にも登場するウグイス色の小鳥だと思われているが、実はあれはメジロであってウグイスではない。ウグイスというのはもっと地味な見かけの鳥である。
さらに言えば「メジロ」というぐらいだから、目だって赤くはない。手持ちの図鑑にちょうど隣同士で載っているメジロとウグイスの画像を下に貼り付けておく。
というわけで、いわゆる「うぐいす色」というのは「ウグイスの色」じゃないのである。これ、少しでもバードウォッチングをする人には常識だが、一般論としては半数以上の人が「えっ、そうだったの !?」と驚く。
ところがバードウォッチングがかなり好きな人でも、ウグイスの姿を直接見たことのある人は少ない。私も時々「ホ—ホケキョ」と声のする藪の中を双眼鏡で必死に探すのだが、やっぱり見つからない。春の初めの枯れた色の藪は、絶好の保護色となっているようだ。
ちなみに「ウグイス嬢」というのも、「声だけ聞こえて姿は見えない」ということで共通している。ただ、この人 は例外だけど。
ついでに書いておくが、花札の梅と松の短冊に書いてある文字は「あのよろし」ではなく「あかよろし」と読んでね。二文字目は「可」という漢字を崩した変体仮名なので。
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