« 2025年3月 | トップページ | 2025年5月 »

2025年4月に作成された投稿

2025年4月30日

無線イヤフォンは私も無理なのだが、上には上が・・・

深爪さんという方が X(旧 Twitter)で有線イヤフォンについて言及している(参照)。要するにモノをすぐになくしちゃうタイプの人間には「無線イヤフォンは無理」ということなのだが、これにはかなり同感してしまった。私も無線イヤフォンなんて買おうと思ったことすらないので。

2504301

我が家では、妻が無線イヤフォンを使っているし、独立して暮らしている 3人の娘たちも同様のようだ。つまり有線イヤフォンを使っているのは、家族で私だけというわけだ。とはいえ決して「エモがってる」わけじゃないし、おかげで紛失したこともないのでその点はよろしく。

娘たちに「無線イヤフォンって、なくしたことないのか?」と聞いても、一様に「ない」という。私の血を引いているのに信じられないほどだ。妻の遺伝の方が勝っているのだろうか。

ところが世の中には私なんかよりもっとスゴい人がいることを発見した。今回紹介した tweet に付けられたコメントをご覧頂きたい。

2504302

「白や黒じゃ数日の命」ということで、コードがぐじゃぐじゃに絡まりまくった「どピンク・イヤフォン」の写真が添えられている。私の黒いイヤフォンなんて実におとなしいものだ。

上には上があると、妙な意味で感心してしまった。

 

| | コメント (2)

2025年4月29日

トランプの支持率が歴代最低って、当然だよね

産経新聞が「米紙ワシントン・ポストは 27日、最新の世論調査でトランプ米大統領の支持率が 39%だったと報じた」と伝えている(参照)。この支持率は戦後の歴代で最低だというのだが、私としてはまだ 4割近くの支持率があることの方が驚きと言いたいぐらいだ。

250429

ワシントン・ポストの元記事に当たってみようと思ったのだが、それを読むためには定期購読の申込みが必要らしいので諦めた。さすがにクォリティ・ペーパーだけあってかなり強気だよね。

この調査では「不支持」は 55%なのだが、そのうち 44%は「強い不支持」なんだそうだ。つまり全体のおよそ 4分の 1が「強い不支持」というわけだが、世界的視点から見ればこれにしても「そんなものなの?」という程度の低さだ。

というわけで、米国には南部を中心にまだそれなりの「トランプ支持者」が多いということなのだろう。これだけの醜態を見せつけられてもまだ「支持」を表明しているというのだから、かなり頑迷だ。

ちなみにトランプの最近の写真を見ると、ちょっと老け込んで来ているのが感じられる。表情にも活気が感じられない。

さすがに自分でも「ありゃりゃ? ちょっとヤバいかな?」ぐらいのことは感じてストレスになっているのだろう。もし感じていないのだとしたら、それはそれでさらにヤバい。

 

| | コメント (2)

2025年4月28日

今回の出張、復路でもトラブったが、まあいいか

四国は松山からの帰路にある。ところが今朝、松山駅で岡山行きの特急「しおかぜ 13号」に乗り、座席について発車直前という時に「途中での電気系統のトラブルにより、この列車は新居浜止まりとなります」なんていう車内アナウンスがあって驚いてしまった。

250428

「おいおい、勘弁してくれよ。今日中につくばまで帰れるんだろうな」と、気持ちがどっと疲れてしまった。そもそも今回の出張は 2日前の記事で、出発時点で常磐線の人身事故のためダイヤが遅れ、予定していた新幹線に間に合わなかったことを書いている。

この記事では「今朝は自宅から出発する前になんとなくイヤなことがありそうな予感がしていた」と書いていたのだが、すぐに「この程度で済んで、かえってちょっとした『厄落とし』になったかもしれない」と気を取り直している。ところが厄はまだ落とし切れていなかったようなのだ。

トラブル復旧に時間がかかったら、自宅に着くのは夜遅くになってしまうかもしれないなどと思ったが、嘆いている隙はない。いち早く振替輸送の最初のバスに飛び乗り、トラブル区間の先にある観音寺駅まで移動して、客待ちしていた「しおかぜ 14号」に乗ることができた。

そして岡山では、当初の予定より 1時間遅れの「のぞみ 26号」に乗ることができたのである。ただ、この「のぞみ 26号」も新山口付近の「異音」とやらのせいで 10分遅れの運行となっていたのだが、まあ、トータル 1時間 10分の遅れで済むなら問題なく許せる。

というわけで、今回の出張は往路で 20分以上遅れ、楽しみにしていた道後温泉本館は長蛇の列で諦め(参照)、おまけに復路では 1時間以上遅れるというトリプルパンチになってしまったのだが、まあ、それでも「この程度で済んでよかった」と言うほかない。これなら結構な「厄落とし」にもなっただろう。

上の写真は瀬戸大橋を渡っている時のサービスショット。往路は青空だったが、復路は雨模様である。

【同日 追記】

元々の予定では今日の 17時前には帰宅できるはずだったのだが、実際には常磐線に乗り換えてからも何だかんだで遅れが発生し、結局家に着いたのは 19時半になってしまった。2時間半以上の遅れで、しかもつくば周辺は土砂降りの雨になっていたが、まあ、今日中に帰れてよかったと思うことにしよう。

【4月 30日 夜 追記】

東海道新幹線、停電で一時運転見合わせ ヘビが架線に絡みショートか」というニュースに目が止まった(参照)。こんなことらしい。

JR東海によると、30日午後 5時半ごろ東海道新幹線の岐阜羽島―米原間で停電が発生した。この影響で下りが東京―新大阪間の全線、上りは浜松―新大阪間で運転を一時見合わせたが、午後 7時ごろに再開した。

四国から帰ってくるのが今日じゃなくてよかったよ。それにしても JR はトラブル続きだが、ヘビが原因の架線トラブルなんて久し振りに聞いた。

 

| | コメント (2)

2025年4月27日

松山 2日目、道後温泉は諦める

松山での 2日目。ミッションは順調に終わり、夕方にちょっと時間の余裕ができたので、道後温泉に入ろうと思って松山駅前から市電に乗ってでかけた。

250427

見慣れた歌舞伎座みたいな雰囲気の建物が見えてきたので近付くと、すごいことになっている。さすが連休で、入湯のチケットを買うだけで建物を半周するほどの長蛇の列ができているじゃないか。

私はこれまで道後温泉本館を 2度訪れている(初回は 2011年の こちら)のだが、いずれもスルリと入ることができた。ところが今回だけは人混みの嫌いな私としては、こんな混雑をかいくぐってまで温泉に入ろうという気には到底なれない。

というわけで、諦めて帰ってきてしまった。次は絶対に連休とは関係のない平日に来よう。

それにしても、最近の日本の観光地はどこに行っても呆れるほどの混雑だ。とくに外国人がこれまでになく多い。もう少し円が高くなってくれないと、旅行をしてもよほどの僻地でないとうんざりする気持ちが勝ってしまう。

 

| | コメント (2)

2025年4月26日

この程度の不運なら、結果オーライということで

世の中は連休入りで、多くの人が行楽旅行に出かけているのだが、私は旅行は旅行でも遊びじゃなく、仕事上の出張で四国の愛媛県松山市に向かっている。ところが東京駅で新幹線に乗る前にアクシデントがあって、ちょっとアセってしまった。

250426 

最寄りの取手駅に着いてみると、ちょっと異常なまでの人混みである。構内アナウンスによれば常磐線石岡駅付近の踏切で人身事故があり(参照)、運休と遅れが出ているというじゃないか。そこで改めて所用時間を計算してみると、どう見ても座席指定していた新幹線「のぞみ」には間に合いそうにない。

だったらその後の便の自由席に座ればいいやと思ったのだが、よく考えてみると連休期間に入ったので、新幹線「のぞみ」は全席指定になってしまってる。こうなったらあれこれ考えても仕方がないので、東京駅に着くとすぐに予定より 20数分後の博多行きにえいやと飛び乗った。

適当に空いてる席に座ったのだが、品川、新横浜を過ぎても誰も乗ってこない。もしかしたら、ここに座るはずだった人は常磐線の運休で東京駅まで出てこれなかったのかもしれない。というわけで、一応何の問題もなく座って岡山に向かっている。

今朝は自宅から出発する前になんとなくイヤなことがありそうな予感がしていたのだが(私ってば、この種の第六感が無駄に鋭い)、こんなことだったのか。とはいえこの程度で済んで、かえってちょっとした「厄落とし」になったかもしれない。

岡山から松山に向かう特急への乗り換えは、当初の予定では 1時間近くの待ち合わせ時間があった(何しろ自宅からのバスの便が少ないので、こんなケースもある)のだが、こうなってみるとかえって待ち時間で退屈しまくることもなさそうで、途中でアセりはしたが結果オーライと言えるかもしれない。

なお、上の写真は滋賀県大垣市付近からのサービス・ショット。つくばでは午後から雷雨があるとの予報だったが、関西以西の天気は上々である。

【同日 追記】

岡山で問題なく特急「しおかぜ」に乗り換え、終点の松山に向かっている。下は瀬戸大橋を渡っている時に写した瀬戸内海のサービスショット。

2504262_20250426162201

ちなみに、瀬戸内海の上を渡っている間は、私の iPhone が「圏外」になっていた。瀬戸大橋を渡ったのは今回で 3回目(参照)だが、前は気付かなかった。最近、キャリアを楽天に変えたからかなあ。

 

| | コメント (0)

2025年4月25日

この夏も暑くなるという 3ヶ月予報にうんざり

今日はまだ過ごしやすいが、昨日は暑かった。当初の予報ではずっと曇りで夕方以後に晴れるということだったのだが、実際には昼前には晴れて気温もぐんぐん上がり、あちこちで最高気温 25℃ 以上の「夏日」になったらしい。さらに気象庁の 3ヶ月予報も「全国的に高温になる」という内容だ(参照)。

2504251

私は明日から 2泊 3日の予定で四国の松山に出張するのだが、さぞかし暑くなるだろうと思って予報を見ると、最高気温はせいぜい 20℃ 前後で推移するらしい。このくらいなら案外快適に過ごせそうだが、基本的に晴れマークが多いので日向を歩いたら少しは汗ばむだろう。

というわけだが、今のところ日本はまだマシだ。一方で CNN は「インドとパキスタンで例年より早い酷暑、生存限界試す 49度も」と、聞くだけで頭がボウッとしそうなニュースを伝えている。

2504252

このニュースには「歩行者の頭に水を掛けるボランティア」というキャプションの写真が添えられている。このくらいのことをしてもらわないと、本当に命に関わるほどなのだろう。

ここまで行かなくても、真夏になったら日本でも街頭で冷たい水をスプレーしてくれるみたいなサービスぐらいは出現してもいい。私もやってもらいたいところだが、お化粧してる人には向かないかもしれないから気の毒なことである。

 

| | コメント (6)

2025年4月24日

”Happee Birthdae” って、私が知らなかっただけ

X(旧 Twitter)でケーキ店のショーウィンドウらしき画像が話題だ(参照)。価格表示が "¥28" とか "¥38" で日本円と勘違いしそうだが、これは中国人民元の表示である。どちらも "¥" で表示されるのでややこしいが、中国の "¥1" は日本の 20円以上と思えばいいから決して安物じゃない。

2504241

アヒルやガチョウみたいな形をしたケーキに「可愛い」というコメントが多数付いている。ただ 4月 20日の記事にも書いたように、字さえあれば読んでしまいがちな私としては、左上の丸いケーキの方が気になってしまった。どう見ても "HAPPEE BIRTHDAE HARRY" とある。

中国では "Happy Birthday" をこう綴るんだろうかなんて一瞬思ったりしたが、まさかそんなはずはあるまい。それに、Harry って一体誰なんだ?

2504242

解決のヒントになったのは、この tweet に付けられた  "What is the story behind all the happy birthday Harry cakes" というコメントだった。このケーキにまつわるストーリーがあると示唆してくれている。

というわけで調べてみると、これは「ハリー・ポッター」シリーズの第一作目に出てきたもので、11歳の誕生日を迎えたハリーにルビウス・ハグリッドが贈ったケーキに書かれていた言葉なんだそうだ(参照)。タリーズ・コーヒーでも取り扱ってたなんて、この方面に疎い私はちっとも知らなかったよ。

というわけで、いくら 70歳を過ぎてからでも世の中の各方面に向けてきちんとアンテナを張っておかないと、こんなところで頭の中に「?」が 3つも 4つも出現して点滅するほど戸惑ってしまうと思い知らされたのだった。まだまだ頭は柔らかくしとかないとね。

【5月 9日 追記】

"BBA" って言葉に "Bachelor of Business Administration:経営学士の省略形じゃない用法があったなんて、まったく知らなかったしね。

| | コメント (2)

2025年4月23日

日本全国のコンビニ勢力図が、ちょっと意外

パンドラの憂鬱というサイトに「海外「戦国時代の日本みたいだ!」 日本全国のコンビニ勢力図に外国人が大盛り上がり」という記事がある。実際の「勢力図」なる地図を見ると、外国人でなくてもかなり意外な気がして、一人で盛り上がってしまいそうだ。

2504231

セブン・イレブンが圧倒的に強いというのは元々わかっていたが、2番目がファミリーマート(地図上では緑色で示される)で、ローソン(青)を上回ってるとは知らなかった。関西から西ではローソンが強いという漠然とした印象があったので、これには正直驚いてしまった。

そして北海道ではセイコーマートが首位ということになっているので、日本の 4大コンビニは、セブン・イレブン、ファミリーマート、ローソン、セイコーマートと見えてしまうが、実際の統計(参照)を見ると少々様相が違う。

2504232

ローソンに次ぐ(と言っても圧倒的大差だが)第 4位はミニストップで、次がセイコーマート、そしてデイリーヤマザキが続く。セイコーマートは北海道限定でとくに強いということのようなのだ。

私は仕事で日本全国 47都道府県にそれぞれ複数回行ったことがあるのだが、北海道でセイコーマートがやたら強いという印象は、正直なところなかった。あるいは北海道の田舎の方まで行くと違ってくるのかもしれないが。

そして先日行ったばかりの佐賀県ではファミマが多いという印象があったのだが、実はセブン・イレブンが多いみたいなのである。ちょっと行ってみただけの印象というのは、実像からズレてしまいがちなのだね。

何事も単なる印象だけに頼ってしまうと見誤ることが多い。じっくりと裏付けを取らなければと、改めて思ったのだった。

 

| | コメント (8)

2025年4月22日

中国製ロボット、「走る」までには至ってないようだ

4月 19日に中国で開かれた人間とロボットの混合ハーフマラソン大会に関するニュースではいろいろなメディアで「まるで人間のように走る人型ロボット」と紹介されている(参照)。ただこの表現はちょっと「盛り過ぎ」で、さらに出走した 21台のロボットのうち 17台は途中リタイアだったそうだ。

250422

動画を見ると(下の画像をクリックすると、別画面で表示)、どのロボットも「決して走ってはいない」ことがわかる。

2504222

競歩の競技規則に次のようにある(参照)のを思い起こしていただきたい。

競歩では競技者のいずれかの足は地面についた状態でなければならず,ロス・オブ・コンタクトは,両足が同時に地面から離れた状態があるという反則である

今回出場したロボットたちにはこの「ロス・オブ・コンタクト」の瞬間がなく、常にどちらかの足が地面に着いている。ということは「(競歩式に)歩いている」のである。つまりゴールまで辿り着いた 4台は、「完走」ではなく「完歩」したに過ぎない。

まあ、マラソン競技に出場して徹頭徹尾「歩いた」としても「反則にて失格」なんてことにはならないが、実際問題としてそんな出場者は(今回のロボット以外には)まずいないよね。いたとしても、ほとんどの場合タイムオーバーで失格になるだろう。どうしても歩きたかったら「競歩」に出ればいい。

ということは、人型ロボットを「(両脚が着地していないジャンプした状態を作りながら)走らせる」という段階には今のところ技術的に到達しておらず、それどころか「片方ずつ足を踏み出して長距離を移動する」ことすら結構難しいのだということがわかる。

多くの人間は幼くして二足歩行ができるようになり、さらに走ることも可能になる。これって、実はスゴいことなのだね。

 

| | コメント (14)

2025年4月21日

町内会とゴミ捨ての難しい問題

福井新聞に「町内会退会、ごみ収集所の使用権利は 福井地裁、年1万5000円で福井市男性の利用認める」という記事がある。町内会の退会を理由にごみステーションの使用を禁じられた男性が起こした訴訟の結果、この男性がゴミステーションを使うには年間 15,000円を払わなければならなくなった。

250421

この問題、なかなか難しいところがあって、私の住む地域の町内会でもいろいろな問題があって退会する人や、新規に転入してきたものの町内会入会を拒否している人が少なからずいる。そしてこうした人たちに対しては、「ゴミ出しを禁じてしまえばいいのに」との強硬な意見も出ている。

とはいえ、私の町内会では「ゴミ出し禁止」を言い渡すところまではいかず、かなりあやふやなまま宙ぶらりんの形になってしまっている。町内会に加入している住民にとっては、これはかなり不満のタネだ。いわば「ゴミ処理」へのただ乗りになってしまっているのだから、当然の不満ともいえる。

福井市のケースでは、男性は福井市民としてごみ収集の行政サービスを受ける権利があると主張し、訴訟では裁判所の定める使用料を支払うことを条件に、ごみステーションを使えるという合意が男性と町内会の間で成立していた。そして争点は、その金額だったという。

そして今回の判決で出された「年間 15,000円」という金額は「高すぎる」として、男性はさらに訴訟を続ける意向であるという。これもまた、難しい問題だ。

町内会費は年間 15,000円というほど高いものではないと想像される。私の地域の町内会費も年間数千円というレベルだ。ただ、町内会費と同じ額を納めればいいということにしてしまうと、我も我もと町内会を退会する人が増えるだろう。町内会役員をする負担を免れるだけ面倒がなくなるからだ。

だったら、町内会費の倍以上の負担を求めるというのも、それほど無理筋というわけでもないということになる。3〜5割増しぐらいでは、確かに安すぎるだろう。

このニュースが報じられたのをきっかけに、全国の町内会で同様の問題がクローズアップされることになるだろう。元々何らかのいざこざがあってこうした問題になるのだから、根本的な解決は難しい。

 

| | コメント (6)

2025年4月20日

コンフォートホテルの宿泊はなるべく避けることにした

今回の 2泊 3日の佐賀出張では、佐賀駅前のコンフォートホテルに宿泊したのだが、この選択ははっきり言って失敗だった。これまで「アパホテルは極力避ける」(参照)、「東横インは仕方なく泊まる」(参照)ということでやってきてはいるのだが、コンフォートホテルはあまり馴染みがなかったのだ。

250420

そもそもコンフォートホテルには大浴場がないことを知らなかった。東横インにないのは元より承知なので、他に選択肢がないときに「仕方なく泊まる」ことにしているのだが、コンフォートホテルは大浴場がない上に部屋のバスタブも小さい。体の大きな私としては今後避けざるを得ない。

そして驚いたことにこのホテルのベッド、分厚い羽毛布団 1枚だけがセットされていて、アッパーシーツもベッドカバーもない。この 3日間、佐賀は完全に「夏日」となる暑さで、夜もあまり気温が下がらなかったので、こんな羽毛布団なんか掛けたら暑くて眠れないが、他に掛けて寝るものがない。

何も掛けなければそれはそれで夜中過ぎに肌寒いので、仕方なく冷房を付けて羽毛布団を掛けた。それにしても布団をかけて寝るために冷房を点けるなんて本末転倒で、エネルギーの無駄遣いが甚だしいよね。熱帯夜じゃあるまいし、寝ていて罪の意識さえ感じるほどだった。

そこで二晩目は一計を案じ、分厚い羽毛布団のカバーを取り外してそのカバーだけを掛けて寝た。これだとタオルケットを掛けて寝ているようなもので、エアコンなしで何とかイケた。標準的にシーツと毛布のセットだったら問題ないのに、かなり馬鹿馬鹿しい手間である。

さらに信じられないことに、天井裏でネズミの駆け回る足音が聞こえる。これまでビジネスホテルでこんな経験をしたことがないので、初めはまさかと思ったが、「チューチュー」いう鳴き声まで聞こえるので、どう考えてもネズミである。いやはや・・・。

さらに驚いたのは、ダイニングルームで供される無料コーヒーの不味さである。上の画像の看板にも「ウェルカムコーヒーサービス」なんて堂々と訴求されているのだが、あまりの不味さに一口飲んで後は捨ててしまった。コーヒー好きの私がこんなもったいないことをしたのは、生まれて初めてだよ。

最後にダメ押し的に、バスルームのシャワートイレに「ずっこけ感たっぷり」の貼り紙があったので、画像を載せておく(赤い下線は私が加えたもの)。大抵の人はこんなのに気付きもしないんだろうが、文字さえあれば読んでしまうというビョーキみたいな私としては、純粋なまでに驚いてしまったよ。

2504204

「便座に座ります」が "Shit down on the seat." (座席にウンコボットンしちゃえ)というのは、いくらトイレの話とはいえジョークじゃ済まされないよね。

 

| | コメント (4)

2025年4月19日

「くわばらくわばら」を巡る冒険

昨日は地震関連の話題で「くわばらくわばら」と書いてしまい、自分でもちょっと気になったので調べてみると、「くわばら」というのは現代では広く「災難除け」の言葉と考えられているが、元々は「雷除け」の呪文であり、地震とは関係なかったらしい(参照)。

250419

"落雷などの災難や禍事などへのまじない「くわばらくわばら(桑原桑原)」の由来と名言" というページには次のようにある。(ちょっと文章表現がまどろっこしくて、疑問を感じる部分もあるが)

その昔、雷という自然現象は「雷獣」という生物(妖怪)が原因とされた。火の玉のようなものが落ちて来て、地面に達すると、雷獣が天に駆け上がって猛々しく空を駆けまわるのが落雷なのだという。

「雷獣」というのは、上の画像に描かれているものだろう。昔はこんなのがいると思われていたのだね。ところでどうして「くわばら」が雷除けになるのかというと、大阪府和泉市桑原町の高野山真言宗「無量山 西福寺」にある「雷井戸(桑原の井)」がその由来という説がある。次のように書かれている。

むかし、この井戸に落雷があり、井戸より雷が上らんとするところを人々が寄り集まって井の上へ蓋で覆って、雷を責める事久しかった。雷は大いに苦しんで「これからは、この地へ落ちることをしない」と誓ったので、人々はこれを赦した。それ以来、この地には落雷が無いという。

似たような話が兵庫県三田市桑原の古刹「曹洞宗太宋山 欣勝寺」にもあり、どちらも「くわばら」と唱えると雷の方で避けてくれるという俗信の元になっている。

さらに「雷神」と言えば何はともあれ菅原道真が思い起こされるが、Wikipedia には次のような記述がある(参照)。

道真は生前、「桑原」の地を領有していた。人々は雷の害を避けるため「雷神となった道真公でも、自身の領地には雷を落とさないだろう」と考え、雷鳴を音を聞くと「くわばら、くわばら」と唱えることで「この地は道真さまの領地です。雷を落とさないでください」との祈りを込めた。

なるほど、いろいろな話が寄せ集められて「くわばら」と唱えれば雷が落ちないという強力な俗信になったもののようなのである。

ちなみに Wikipedia にはこんな画像もある。こっちの方の見かけはもろに「雷神」だが、稲妻の形が現代と比べるとかなりシュールだ。

2504192

菅原道真公は今では怨霊の性格が薄れ、「天神様」として学問の神様の印象が圧倒的となったため、各地の天満宮は受験シーズンにはかなり賑わう。そして上述の西福寺と欣勝寺も「(雷が)落ちない」というところから、受験生の参拝が多いのだという。なかなかおもしろい一致だ。

だったら、地震除けの御利益ぐらいはあっさり認めてもらってもいいかもしれない。

 

| | コメント (2)

2025年4月18日

東京湾北部地下の「海山」なるものが地震の巣窟?

新幹線で西に向かっている。博多まで行って特急に乗り換え、さらに佐賀まで行く。ちょっと前までは九州に行くには当然のように飛行機を使っていたが最近はそれを避けており、せかされない旅をすることにしている。

250418

調べてみれば、今の時間帯で飛行機を使っても、どうせ博多空港で地上に降りて在来線の特急に乗り換えなければならず、時間的には 1時間ちょっとの差にしかならない。それだったら、浜松町からモノレールに乗りかえてさらに羽田空港のゲートで待たされるストレスがないだけ、地上の旅の方が気楽だ。

新幹線内では通路越しに座っている学生らしい 6人グループが、どうやら京都に行くらしい。今日の昼過ぎに到着したら、週末の時間をフルに使って観光できるというわけで、どこに行って何をするかで会話が盛り上がっている。

ただ、最近の京都は外国人観光客であふれかえっているから大変だろうなあ。私だったら、せっかくの休暇に人混みの京都になんか行かない。

それはそうとして、今日はまったく別の話題である。上の画像で示されているように、東京湾北部地下(海底ではない)に「海山」なるものがあり、そこにひずみがたまることで地震を多発させている可能性があるというのである(参照)。

改めて図をよく見てみると関東の地下というのは、陸側のプレートの下に南からフィリピン海プレート、東側から太平洋プレートが沈み込むという、かなり複雑な構造になっていることがわかる。つまり南と東からグリグリと押し合いへし合う三層構造になってしまっているのだ。

そしてこの太平洋プレートがフィリピンプレートのさらに下に沈み込んだ境界付近の、直径 20km ほどの円の中に、最近の地震の震源が集中しているというのである。比較的狭い範囲に「地震の巣」が複数連なっているというわけだ。

関東というのは台風は来にくいし比較的温暖で気候的には恵まれているが、目に見えない地下の世界では案外リスクたっぷりなのだね。くわばらくわばら。

ちなみに「海山」と聞いて、一瞬『美味しんぼ』というまんがを思い浮かべてしまったが、あれに出てくるのは「海原雄山」だったね。「くわばら」とごっちゃになってしまったよ。

2504182 
くわばら海山?

 

| | コメント (0)

2025年4月17日

箱根の岡田美術館で「愛と平和の江戸絵画」展

JAPAAAN が "江戸時代の絵画を「愛」と「平和」をテーマに紹介する特別展「愛と平和の江戸絵画」が岡田美術館で開催" というニュースを伝えている。岡田美術館は神奈川県箱根町にあるのでちょっと遠いが、機会が折り合えば行ってみたいものだ。

250417

記事には「江戸時代は、徳川家康が幕府を開いた1603年(慶長8)から終焉を迎える1867年(慶応3)まで、約260年もの長きにわたり平和の続いた、世界史的にも稀有な時代でした」とある。ただ、江戸時代の絵師たちが「愛」と「平和」をテーマに創作活動を行っていたわけでは決してない。

「愛」と「平和」というのはとても近代的なコンセプトなので、江戸時代の人間たちはそんなことを意識していなかっただろう。ただ、現代に生きる我々が江戸期の絵画に「平和」な雰囲気を感じるのは確かなことだ。

「愛」となると少々むずかしいが、記事には「遊女や贔屓の役者など美しい男女を描いた美人画に限らず、江戸時代には愛する人の存在を直接的、あるいは間接的に描いた作品が数多く制作されました」とある。なるほど、そうした見地から「愛」と「平和」をセットで訴求する取り組みのようだ。

「名所・遊楽から、日常を豊かにする琳派、旅を描いた浮世絵まで」と紹介されており、広範囲の分野の絵が展示されるようなので、かなりおもしろそうだ。個人的には遊楽の絵と浮世絵をたっぷり眺めたい。

この絵画展の会期は 6月 8日(日)~ 12月 7日(日) までとほとんど半年にわたるので、この期間内に箱根の近くまでいく用事ができたら、是非寄ってみたいところである。

 

| | コメント (0)

2025年4月16日

万博は「子どもの遊園地代わり」という実態

團野浩太郎さんという方の「リングくぐってすぐの公園エリアに娘が捕まりました。僕の万博はこれで終わりです」という tweet がちょっとおもしろい。写真を見て「40年前の『つくば万博』の時と同じじゃん!」と、笑ってしまった。

250416

そう言えば去年暮れの「今どき「万博」なんて言ってもねえ」という記事で、こんなふうに書いている。

ほぼ 40年前の「つくば科学万博」ってのも、入場者数だけはそこそこの記録だったが(中略)近所の家族が遊戯施設で子どもを遊ばせて帰るという感じで、ほとんど「遊園地代わり」みたいだったなあ。人気パビリオンの行列に並ぼうなんて気には到底なれなかった。

万博ってものの実態って、ほとんどこうしたことなんじゃなかろうか。私も子連れでつくば万博に行ったわけだが、入場券を買った記憶なんてないから、近所の関係者や子どもの通う学校を通して押しつけられたものだと思う。それで「せっかくだから行ってみるか」とことになっただけだ。

テキトーに子どもを遊ばせた後で、すぐに入れる「不人気パビリオン」を 2つか 3つ覗いてみたが、さすが「不人気」だけに内容はまったく記憶にない。下手に列に並んだりしたらそれだけで半日近く潰れてしまいそうな「人気パビリオン」なんて、初めから興味がなかったし。

ということで、万博はほとんど「子どもの遊園地代わり」に過ぎなかったわけだ。「万博に行ってきた」という人のかなりの部分はこんなものなんじゃなかろうか。

行列に関して、世の中には 2種類の人がいるような気がしている。「人が並んでいるのを見ればとりあえず自分も並びたがる人」と、「長蛇の列を見るだけでうんざりして遠離ってしまう人」だ。私はもちろん後者である。

 

| | コメント (6)

2025年4月15日

アニエス・べー、「ファッションは大嫌い」なんだそうだ

Courrier がアニエス・べーのインタビュー記事を載せている(参照)。この人、ファッション・デザイナーなのに「ファッションが大嫌い」と言い放っているのが、さすがである。

250415

私はこれでも 1980年代の東京ファッション全盛の時代にはファッションについての記事をずいぶん書いていた。5年近く前に書いた「コロナ禍の導く「ランウェイの終焉」?」という記事の書き出しは、こんな具合だった。

今は昔の物語、私は 1980年代には繊維業界のジャーナリストとして、ファッション関連の記事を盛んに書いていた。今となっては誰も信じないだろうが、東京コレクションでも毎シーズン、最前列のプレス席に陣取っていたのだよ。

ただ当時としても、自分がいわゆる「ファッション・ジャーナリスト」であるという自覚は、あまりもっていなかったように思う。「ファッションについてもまんざら書けないわけじゃない繊維業界の専門記者」という方がよかったかもしれない。

その感覚は、この記事でアニエス・べーが「ファッションは大嫌いだ。ちっとも面白くない」と言い切っているのと少しだけ共通しているように思う。私はファッションが好きというのじゃなく、「ファッション・デザイナーが表現する独自の世界」が好きなのだ。

それだけに、いわゆる「ファッションファッションした世界」にはまったく馴染めない。自分のスタイルも、いわゆる「ファッション好き」の格好とは全然違う。

今の時代における「ファッション」の意義というのは、その辺りに見出さなければならないのだと思ってしまうのだよね。その意味で、アニエス・べーの主張には大きく共感してしまう。

 

| | コメント (2)

2025年4月14日

万博が開幕したようで、ご苦労なことである

万博が開幕し、下のニュース動画を見ると会場は何だかんだで混雑したようだ。寒空の下で長蛇の列に並ぶ様子を見るだけで「よくやるなあ」と思ってしまうのだが、世の中にはこうしたイベントには駆けつけずにいられないタイプの人もいるみたいなのだね。ご苦労なことである。

"会場最寄り駅、大混雑 「海の万博」の弱点露呈" という記事によれば、最寄りの夢洲駅との間の誘導がかなりいい加減だったらしく、混乱につながったようだ。さらに無線通信まで混雑し、スマホで入場券代わりの QR コードが表示されにくなって入り口で渋滞するなど、散々だったらしい。

主催者は QR コードをスムーズに表示させるために「QR コード表示用の Wi-Fi を東ゲートに準備する」と発表した(参照)が、そのくらいのことは事前に予測できなかったかなあ。かなり素人っぽさを感じる話である。

一部では「運営側に電通が加わっていないから、こうしたイベントの運営に関するプロがいない」なんて指摘もされている(参照)。いろいろと裏の事情も絡んでいるようなのだ。

さらに開幕に間に合っていないパビリオンもある上に、「大屋根リング」とやらが雨漏りまでしてしまい、かなり「踏んだり蹴ったり」の状況になったらしい。

2日目の今日は昨日ほどの混雑は見られないとのことだが、それはとりもなおさず「来場者が少ない」ということに他ならず、主催者側としては複雑な心境だろう。

いろいろな面で関係者が運営に慣れた頃には、あの恐ろしい「関西の猛暑」の季節になるので、それはそれでまた大変だろう。何しろ 55年前とは「暑さのレベル」が違う。「せいぜい死なない程度に頑張ってや」と言うばかりである。

あ、そうそう、「冷房の使いすぎで万博会場が停電」なんてことにならないよう、電力の容量をしっかり確認しておかなかきゃね。今回のニュースで、まんざら冗談で済まされそうにも思えなくなったから。

 

| | コメント (4)

2025年4月13日

統一教会の「合同結婚式」、まだやってるんだ

47NEWS が「旧統一教会、韓国で合同結婚式 本部で 5千人、日本から千人超」というニュースを伝えている。この教団、日本では解散命令が出ているが、本拠のある韓国ではこの行事が大っぴらに開催されているのだから、まだまだ馬鹿にならない。

250413

記事によれば、「教団によると、日本からの 1200人を含む男女 2500組 5千人が会場参加。オンライン参加を含めると、約 90カ国の計 5千組 1万人に上ったとしている」ということだ。細かい話だけどこの部分、数の表記の不統一が気になるなあ。

オンライン参加を含めれば参加人数はほぼ 2倍に拡大するというわけだが、地域的広がりとしては「約 90カ国」というのだから、韓国と日本以外の国での勢力は「そこそこ」程度と見ていいのだろう。

Wikipedia の「合同結婚式」の項には「草創期は目の前で教祖がカップルを指名したり、信者に希望する相手を書かせたりもしていた」とある。ずいぶん「乱暴な話」に聞こえてしまうが、当人たちは大真面目だったのだろう。

さらに近年では「見合い形式で伴侶を捜して祝福を受けるようになっており、また信者の子供達は親同士の計らいで結婚させることができるようになっている」という。数が増えると末端まで面倒見切れず。多少は「世俗化」しているようなのである。

また記事には、「教団は 3月の東京地裁による解散命令に反発しているが、式典中に特段の言及はなかった」とある。さすがに結婚式中にコトを荒立てるようなことを言うのは得策ではないという判断なのだろう。

それにしても日本で解散命令が出た直後にこれほどの参加者がいるというのだから、いろいろな問題は今後も続きそうだ。

 

| | コメント (2)

2025年4月12日

北関東のオバサン・グループって、ひときわうるさい

飲食店ではオバサン同士のグループからはなるべく遠く離れたテーブルに席を取ることにしている。下手に近い所に座ると、彼女らの話し声がうるさくてたまらないからだ(参照)。

250412

そして前々から薄々気付いていて、最近になって「確信」に変わったことなのだが、このオバサン・グループが北関東の人たちだったりすると、そのうるささのレベルはさらに数段高まる。上のまんがは北関東のオバサンというわけではなさそうなのだがね。

北関東、とくに茨城の方言というのは基本的に「無アクセント」である。それぞれの単語には固有のアクセントがなく、すべて抑揚のないセンテンスの中に埋没する。抑揚やメリハリさえあれば「言葉」としてまだ聞きやすいのだが、一本調子なので「一繋がりのうるさい音」にしか聞こえない。

これが「大阪のオバチャン」だったりすると、やはり結構賑やかではあるのだが、話の調子にメリハリがあるのでむしろ聞いていて面白かったりする。これって、決定的なまでの違いだ。

私は 4年前に「3分間黙ってたら死んでしまうバアサンたち」という記事を書いている。ここに登場した「バアさんたち」というのは、9年前の「オバサンたちは私語が多い」という記事で触れた、講演会や授業参観でも堂々とおしゃべりしまくる「オバサンたち」のなれの果てである。

そして実は昨日、某飲食店で、まさに「茨城のオバサン・グループ」に遭遇してしまったのだ。しかも相手は 8人という大人数である。冒頭で書いたように、初めから彼女たちの席からは離れた席を確保して座ったのだが、それでもかなりうるさい。

何しろ茨城のオバサンの世界には、 1人ずつ交代で話すという「整然さ」は存在しない。常に 2〜3人が同時にしゃべるので、特有の「徹頭徹尾メリハリのないうるささ」はさらに増幅される。

それにしてもオバサン・グループって、どうして 1人の話を黙って聞くことができず、てんでにしゃべってしまうんだろう。あれでお互いに腹が立ってしまうこともなく、同じ調子で延々と続くのが不思議でたまらない。

というわけで、この店では注文した品物をさっさと食って出てきてしまった。店側としては客の回転がよくなるというメリットが生じるかもしれないが、「オバサン・グループがいる」というだけで避けられてしまうことも少なくないから、結局はヤバいと思うがなあ。

それどころかオバサン・グループは注文した品物を全員が食べ終えても、さらに 1時間以上居座ってしゃべりまくっているのだからスゴい。

 

| | コメント (0)

2025年4月11日

夏目漱石の直筆原稿発見の話から、いろいろ考えてみた

NHK が昨日付で "夏目漱石「坊ちゃん」などの自筆原稿を発見 奈良天理大学" というニュースを報じている。見つかったのは、『坊っちゃん』の 150枚にわたる自筆原稿のすべてと、『吾輩は猫である』の第十章の 62枚だそうだが、ちょっと嬉しくなる話である。

250411

同じ明治の文豪、島崎藤村の場合は自筆原稿の拡大コピーしてパネルにしたものが結構出回っていて、私のところにも親戚から押しつけられたのがある(参照)。それに比べると漱石の場合は自筆原稿の保存に無頓着だったらしくて、全集本などでも原稿の写真なんて見たことがない。

で、今回見つかった自筆原稿というのを見ると、島崎藤村の場合と同じ傾向があることに気付いた。それはかな文字が現代の標準と違うということである。

有名な書き出し、「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている」の太字部分が上の画像にあるが、「か」という文字が現代の「加」という字を崩した平仮名ではなく、「可」という字からきた文字になっている。昔からの「変体仮名」に由来し、今は「異体字」とも称するらしい。

「小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜ぬかした事がある」も、「抜かした」の「た」が「多」を崩した字だし、「事がある」の「が」は「可」を崩した文字に濁点がついたりしている。

2504114

先に触れた島崎藤村の『夜明け前』の生原稿でも、冒頭の「木曽路はすべて山の中である」の「は」の字が「者」という漢字を崩した文字になっている。それでちょっと前は「木曽路をすべて・・・」なんて読むヤツがいた(参照)。

2504113

こうしてみると、明治の文豪は何だかんだ言っても江戸末期から明治初期の生まれだったのだと実感される。かな文字の 1音 1文字原則が一般化される前に読み書きを修得した世代なのだ。

それでもおもしろいのは、原稿用紙の 1マスに 1文字の原則に忠実ということである。スラスラっと流れるような続け文字で書くなんてことはしていない。本になるときは活字なので、編集者が文字数を把握しやすいようにという配慮もあったのだろう。

ところが、そんなことはどうでもいいと思ってる小説家もいた。しかもそれは昭和になってから現れた石原慎太郎という人で、原稿はこんな感じである。

250411x

1マスに 1文字という原則すら無視していて、編集者は本当に困っていたらしい(参照)。「悪筆」と言われていたようだが、当人としては達筆を気取っていたような気がするあたりも「ナンだかなあ」と思ってしまう。

その石原慎太郎も、デビュー作の『太陽の季節』はきちんと読みやすい字で書いている。こんな感じだ(参照)。

250411y

この人、大御所になると傲慢になってしまって、編集者への思いやりがなくなったんだろうね。

 

| | コメント (0)

2025年4月10日

「防水シーツ」ってヤツを洗濯機で洗うと爆発するらしい

りり®︎5y🚗+1y1m🚙@ririri__21 さんというややこしいハンドルネームの方が「洗濯機爆発して家壊れたんだが」と tweet しておられる。「防水シーツ」なるものを洗ったところ、洗濯機が爆発し、築 4ヶ月の家の壁が壊れたんだそうだ。気の毒に。

250410

そもそも「防水シーツ」なるものが初耳だったのでネットで検索してみたところ、こんなページが見つかった。どうやら「子どものおねしょや吐き戻し、ペットの粗相、介護などで寝具を汚してしまう心配を軽減」する商品らしい。それで 1枚でも「シート」ではなく「シーツ」なわけね。

2504102

ただ、寝具のシーツが防水だなんて、ムレムレになって寝心地悪そうな気がするなあ。あんまりイメージがよくない。

そう思って検索してみたところ、こんなページがあった。見たところタイトルと画像の関連がさっぱりわからないが、まあ細かいことは気にしないで読んでみよう。

2504103

このページには「蒸れない防水シーツを選ぶ3つの目安」という記述があって、こんな感じで説明されている。

2504104

「一般に『防水シーツは蒸れる』と言われる場合、その防水シーツは撥水加工のモノであることが多いです」と書かれている。しかしこれは厳密に言えばムチャクチャな話で、「防水」と「撥水」は、似て非なるモノだから、きちんと区別しなければならない。

こちらのページでも明確に説明されているように、「防水加工」とは水を通さない加工で、「撥水加工」とは水をはじく加工である。「撥水加工」の場合、はじききれないほど激しく濡れてしまったり、撥水が経年劣化してしまうと、水が繊維素材にしみ込んでしまう。

上の図の「撥水生地」は表面で水分をはじいているが、「防水生地」の方は水分を吸収するものの下までは通さないというようなイメージで語られている。いったん吸収するので「蒸れにくい」んだそうだ。しかし常識的には「吸収してしまうんじゃ、『防水』じゃないじゃん!」てことになるんだが。

件の記事はさらに「吸水性の高い生地の防水シーツを選ぶ」などと矛盾しまくった表現を続けているが、よく読むと吸水素材と防水素材をラミネートした二層構造ということを言ってるようなのだ。シーツの上の面は吸水性があるが、下の面が防水膜になっていて、その下までは通さない。

2504105

シーツの直接体にあたる面を防水してしまうと不快感があるからということなんだろうが、裏表を間違えて敷いたら逆効果になるよね。

そして記事は最後に「防水膜に透湿性があることを確認する」ということで結ばれている。

2504106

要するに、いわゆる「透湿防水素材」を選べということのようなのである。水の分子は通さないが水蒸気は通すという微少な穴の表面加工を施した素材のことで、登山用の雨具などではかなり普及している。この方面では米国 WL ゴア&アソシエイツ社のゴアテックス(Gore-Tex)が有名だ。

だったら初めから「透湿防水素材のものを選ぶ」と言えば話が早かったのに。ただ、シーツみたいなソフトなタッチの求められる素材でレベルの高い透湿防水加工ってできるのかなあ。かなり疑問だ。

そしていくら「透湿防水素材」だったとしても、それをシーツに使うというのは疑問だ。赤ん坊や介護老人の「おもらし」がオムツの外に漏れてしまったら、表面にオシッコがしみ込むことに変わりはないから、どうせ洗わなければならないのだし。

その上、洗ったら洗濯機が爆発するおそれまであるというんだから、アブナくてしょうがないじゃないか。買ってしまった人は、こちらのページを参考にしながら十分にご注意を。

 

| | コメント (4)

2025年4月 9日

江戸時代の日本の地理がわかる「れきちず」

嬉しいニュースである。江戸時代(1800〜1840年頃が想定されている)の日本を現代の様式の地図(いわゆる「古地図」ではない)で見ることのできる「れきちず全国版」というのが公開された。暫定版なので情報量はまだ少なく、北海道と沖縄は今後カバーされるようだが、それでもかなり見応えがある。

250409

この「れきちず」は右下のボタンで一瞬にして現代の地図に切り替えられるので比べてみると、海岸線が昔と今ではかなり違っているのがわかる。ずいぶん埋め立てや干拓などが進められてきたということだ。上の江戸付近の地図を見ても、今の有明や新木場などは影も形もない。

さらに「隅田川」の名称が「大川」になっているのも嬉しい。この辺りの名称変化に伴う話は、Wikipedia の「隅田川」の項に詳しい。歌舞伎の『三人吉三郭巴白浪』の「大川端庚申塚の場」というのも有名だ。

2504095

江戸周辺の地図で面白いのは、江戸時代の遊郭である「吉原」である。吉原は初めは今の人形町の辺りにあったのだが、明暦の大火で焼失してしまったために、現在の地(浅草の北)に移されたと記録されている。

そしてこの「れきちず」をみるとその位置関係が手に取るようにわかる。下の 2枚の地図をクリックすると、それぞれ別画面で拡大表示される。

2504092c
「明暦の大火」以前の吉原

2504092d
大火以後に移転した「新吉原」

私の大学時代の研究テーマは「歌舞伎」であり、とくに吉原が舞台の『助六』が大好きということもあって、この辺りの話は非常に興味深い。(ただ、現代の「吉原」についてはとんと疎いので、その辺りはよろしく)

2504096
真ん中が助六。演ずるのは八代目団十郎かなあ。

浅草寺の東側を見ると、当時の歌舞伎「江戸三座」の、中村座、市村座、森田座(後の守田座)のうち森田座は資金難で休業中のようで、その控櫓の河原崎座(「川原崎座」と表示されているが、この表記もありだったようだ:参照)が営業している(参照)。ほとんど隣同士でやっていたのがよくわかる。

2504097

ただ、この「れきちず」、かなりよくできていて面白いのだが、江戸や上方から離れた周辺の地図を見ると、まだまだ未完成の部分が多いようだ。例えば私の故郷である山形県酒田市付近の地図を見ると、「北国街道」の一部が日本海上にはみ出ちゃってるし、日本三急流の一つとして名高い最上川が見当たらない。

2504094

江戸期の地図(左)と現代の地図(右)を見比べると、埋め立てが進んでから確定した現在の「国道 7号線」の上に「北国街道」をなぞってしまったんじゃなかろうかと想像される。できるだけ早期の修正が望まれる。

まあ、最上川は芭蕉の「五月雨を集めて早し最上川」という俳句でも知られ、明治以後に急に出現した川というわけじゃないのだから、黙っていてもそのうち加えられるだろうが。

この辺りのリバイズが進めば、さらにいくら眺めていても飽きない地図になってくれるだろう。期待はどんどん膨らむ。

【4月 10日 追記】

この「れきちず」、よく見るとあちこちに「ありゃ?、これヤバいじゃん!」みたいなバグが結構見つかる。もしかすると当分は「れきちず、バグ探し」がトレンドになるかもしれない。

 

| | コメント (0)

2025年4月 8日

「外国を罰する」と言って自国民を罰してるトランプ

CNN の「関税で諸外国を罰すると語るトランプ氏、実際に罰せられているのはほぼ米国人」というニュース・タイトルはかなり傑作だ。とくに後半部分は、もろに言えてる。

250408

元記事のタイトルは "Trump says he’s punishing foreign countries. He’s mostly punishing Americans" で、書いたのは CNN の Allison Morrow というシニア・ライター。オリジナル・タイトルの後半部分は「彼はほとんど米国人を罰している」と、英語らしく直接的な言い方だ。

客観的に見ても思いつきみたいな関税政策のせいで、米国民は高い自動車を買わなければならなくなるし、他の輸入品についても同様だ。そのおかげで米国内での生産が増えるなんて見方をする人もいるが、それも楽観的すぎる。

先月 18日に 「米国アパレル業界は、国内生産回帰なんて無理」という記事で書いたように、生産業が疲弊した米国でそんなに急に増やせるわけがなく、コトはアパレル業界ばかりではない。それに米国が外国からモノを買わなくなれば諸外国も米製品を買わなくなるから、経済が縮小する。

常識的に見れば今回の関税政策にはいいことなんてないのだが、トランプとしては国民に忍耐を求める一方、「歴史的な投資と繁栄をもたらす」なんてノー天気なことを言っている(参照)。今のところトランプ支持層は「きちんと」だまされてくれているようだが、いくらなんでもそのうち目が覚めるだろう。

なにしろニューヨークでは既に卵 1個の価格が 1ドル以上(150円)という水準に達しているらしいから、この先ますます大変だよね。

昔は米国という国に「住みたい」とまで思ったこともあるが、今はまったく思わない。

 

| | コメント (4)

2025年4月 7日

ダイソーの「紛失防止タグ」というもの

IT Media が「ダイソーから"ジェネリック Air タグ" Apple『探す』対応 1100円」というニュースを伝えている。見出しだけでは今イチわかりづらいが、要するにこのタグを大切なものに付けておくと、置き忘れそうになった時 iPhone が反応して知らせてくれるというもののようだ。

250407

それだけでなく「探す」アプリが働いて、どこにあるかも示してくれるというのだから、なかなかのものである。こんな便利なものなら私も欲しいなんて思ったが、タイトルをよく見ると 1,100円もするというので、「そこまで出す気にはなれんわ」と諦めた。

ところが世の中には 1,100円ぐらいは喜んで出しちゃう人が少なくないようで、取扱店では既に在庫切れになっているらしい。もしかしたら今後類似品が次々に出て、結構なヒット商品になってしまう可能性もある。

ただよく考えてみると、手持ちの品でこれを付けるほどの価値のあるものって、案外少ないんじゃないかという気もする。私なら何に付けるだろうと考え、「一番置き忘れて困るのは、iPhone かも」なんて思ったが、そもそも iPhone にこれを付けたら理屈としてモロに無意味だよね。

要するによく気を付けていればいいというだけのことなのだが、時々うっかりするからいけない。

 

| | コメント (6)

2025年4月 6日

「威嚇」という言葉の意味は? そして読み方は?

「威嚇」という言葉の意味は「威力をもっておどすこと」で、「牙をむいて威嚇する」「威嚇射撃」などの用法がある(参照)のだが、世の中には「ちくわ」の塩分量が思いのほか多いと知って「威嚇の声」を上げてる人がいる(参照)。うぅむ、ちくわなんかをおどしてどうするつもりなんだろう。

250406

ちょっとだけ考えて気付いたのは、この人「威嚇」という言葉の意味を間違えてるんじゃなかろうかということだ。もしかしたら「驚き」というような意味と思ってるのかもしれない。それだったら「驚愕の声」と言ってもらいたいところだった。

さらにこの言葉の厄介なのは、間違った読み方をする人も案外多いということだ。かなり前のことだが「大声で『いせき』する」なんて言ってる人がいて、こちらは一瞬「大声で移籍する?」なんて文字まで浮かびながら意味が掴めなかった。少し経ってから「威嚇する」と言いたいのだと分かったのだが。

ググってみると、「威嚇っていかくってよむんだ∑(°∀°) いせきだとおもってた、、、←」という tweet が見つかった(参照)。「嚇」という字が「赤」を 2つも重ねているので、つい「せき」と読みたくなってしまう気持ちもわからないじゃないけどね。

こんなことを書き連ねているが、下手すると自分も思わぬところで妙な言葉遣いしていないとも限らない。せいぜい気を付けよう。

 

| | コメント (6)

2025年4月 5日

カプセルホテルと缶コーヒーは 45年前の大阪万博から

47 News の記事によれば、カプセルホテルと缶コーヒーというのは、1970年の大阪万博を起点として日本中で流行ったんだそうだ(参照)。そう言えば、71年に大学入学するまで、缶入りのコーヒーなんて見たこともなかった。

250405

思えば、私はそもそも万博というものにほとんど接点がない(参照)。高校 3年だった 1970年、ヒッチハイクみたいにして京都まで行ったはいいが、ドイツから来ていた女の子と仲良くなったりドヤに泊まったりしただけで、隣の大阪で大々的に開催中の万博なんて完全に無視していた。

85年のつくば万博の方は地元開催だったということもあり、3人の子どもの遊園地代わりに連れて行った憶えがあるが、中身についてはほとんど印象がない。

そんなわけで、万博、とくに70年大阪万博に縁がなかったものだから、そこから発祥したみたいなものらしいカプセルホテルと缶コーヒーにも縁遠い。

若い頃にあちこち貧乏旅行していた頃は、夜はドヤか駅の待合室で寝ていたので、カプセルホテルに泊まろうなんて考えたことすらなかった。仕事で日本全国を廻るようになると、宿泊費は経費で落とせるので平気でビジネスホテルに泊まるようになったしね。

缶コーヒーとなると、自分で金を出して買ったことが一度もない。これまで何度か飲んだことがあるのは、グループでまとめ買いしてのなかば押しつけみたいなケースだった(参照)。そして飲んでおいしいと思ったことは一度もない。

さらに「人間洗濯機」なんてどんなものか想像も付かないが、これは私だけではなく多くの人も同様だろう。介護分野では既にこんな感じで導入されているらしいが、お世話になりたいとは誰も思わないよね。

2504052

ちなみに今度の万博では「月の石」が再展示されるらしいが、そんなもの見てもおもしろくも何ともないだろうなあ。

 

| | コメント (5)

2025年4月 4日

福島と郡山って、関西方面にもあるのでややこしい

X(旧 Twitter)に株式会社ゼンリンさんが「さきほど過去のネタ作成フォルダを見てたらこんなのが出てきました🤔 なぜこれを作ったのか...わたしも全く覚えていないのですが、よかったら福島駅から郡山駅までの行き方の参考にしてください」という tweet をしておられる。わけのわからない図だ。

250404

ただ眺めているうちに、「そういえば大阪の方にも福島と郡山ってあったかも・・・」と思い出した。日本全国全都道府県に複数回赴いて、一泊以上している私でも「そういえば・・・」程度の記憶で覚束ない。

ゼンリンさん自身も「勘違いをさせてしまってはいけませんので...こういうことです」と改めて tweet しておいでだ(参照)。これを見て、ああ、郡山の方は大阪じゃなくて奈良市の隣だったな」と、頭の中の整理ができた。

2504042

それにしても、上の方の四角の図は本当にわかりづらい。それにわかったところであまり意味をなさない。その点、下の方の図なら何かの話のタネにはなりそうだ。

大阪には「福島区」という区があり、JR 大阪環状線で大阪駅の隣の隣が「福島駅」だ。近くに阪神電鉄の「福島駅」というのがあるのでさらにややこしい。その上 JR 東西線に「新福島駅」というのもある。

昔はこの辺りは摂津国といって「福島城」というのがあったというのだから、昨日や今日の地名ではない。さらに奈良県の郡山駅の方は、地名としては「大和郡山市」で、この市の中心となる駅が「郡山駅」である。

フツーに「福島駅」「郡山駅」と言えば、福島県の方ががずっと知られていて、私も度々仕事で訪れている。関西の方の駅は「摂津福島」とか「大和郡山」とかいう駅名にすれば混乱が防げるのだろうが、何しろ上方のこととて「この地名はウチらの方が本家」みたいに思って譲らないのだろう。

この他にも日本全国に同名の駅はいくらでもある(参照)が、面白いのは「大和駅(やまとえき)」というのが、神奈川県(参照)と茨城県(参照)にあって奈良県にはないことだ。

 

| | コメント (8)

2025年4月 3日

フジテレビの不祥事関連で、いろいろ出てきてるが

フジテレビの一連の不祥事の関連で毎日新聞が「反町キャスター、出演当面見合わせ セクハラ・パワハラ認定 BSフジ」と報じている。この会社は中居正広云々ばかりじゃなく、ずいぶんいろいろあったということだ。

250403

私はテレビを見ないので反町理なんて名前は初耳なのだが、「こういうヤツって、たいていワセダ出身なんだよね」と試しにググってみたところ、図星だったので思わず苦笑してしまった(参照)。意外なのは、結構オッサン顔なのに私より一廻り(12年)も後輩ということの方だ。

2504032

まあ、ワセダを出て青学の大学院に進んだみたいだから半分は気が紛れるが、やっぱりちょっとイヤになるよね。

記事によれば、反町某のやったというのはこんなことらしい(どうせこれだけじゃ済まないんだろうけど)。

2006~08年ごろ、当時報道局にいた反町氏は後輩の女性社員2人に対し、食事やドライブに誘ったり、休日に何をしているのか分かる写真を送るようメールで求めたりした。女性社員が断ると不当な叱責をするメールを部内に一斉送信し、業務上必要なメモを共有しないなど、セクハラとパワハラに当たる行為をしたという。

フツーに考えればまったく低次元の「スケベなオッサン」そのものといった所業だが、これで部内一斉メールなんてことまで恥ずかしげもなくやっちゃうというのは、個人の問題じゃ済まないだろう。「社風」レベルの話と考えるほかない。

それを物語るように、常務取締役だった石原正人というオッサンも似たようなことをしていたと報告されている(参照)。

石原氏は常務取締役に就任する前の秘書室長時代に、フジに勤務していた関連会社の女性社員に対し、取引先との会合の帰りの自動車の後部座席で、手を握ったり腰に手を回したりするなどのセクハラ行為をしたという。

こっちの方はワセダじゃなく慶応卒らしいが、フジテレビという会社は、こんなようなことが日常茶飯事という雰囲気だったのだね。ちなみに「石原氏は報道局長時代に反町氏のハラスメント問題の対応に当たった」というのが、かなりお恥ずかしい話になってしまってる。

私がマスコミにちょっと近い仕事をしていた 80年代頃、フジテレビは「行け行けドンドン」みたいな全盛期だったが、近付くのを意識的に避けていて正解だったよ。

【4月 8日 追記】

近頃やたらと話題の広末涼子は、ワセダ中退らしい。やれやれ・・・

| | コメント (2)

2025年4月 2日

新小学生の 4人に 1人が和式便器を使えない

時事通信に "「入学前、和式便器に慣れて」 4人に 1人「使えない」― 新小学生向け、専門家訴え" という記事がある。学校の和式便器は、新小学1年生にとって大きな壁になってしまうことがあるんだそうだ。

250402

昔話になってしまうが、私が小学校に通っていた昭和 30年代はトイレと言えば水洗式でない「ボットン(汲取式)トイレ」がフツーだった。そしてとくに学校トイレというのはかなりオンボロで、見るからに汚らしいものが多かったのである(なにしろ、こんな感じだったのだから)。

当時の男の子たちは「学校ではウンコをしない」ことに決めていて、たまに下痢なんかしちゃうと大便所に入るのがマジで苦痛だった。常に大便所を使うしかない女の子たちは、ずいぶんイヤな思いをしていただろう。あるいは、女子トイレの方はまだマシだったのかなあ。

そして日本のトイレが和式水洗トイレに置き換えられつつあった昭和 40年代、今となっては信じられない話だが「水洗トイレは嫌い」とこぼす日本人が少なからずいた。とくに私の親の世代に多く、彼らは「慣れたボットン・トイレの方がマシ」と思っていたようなのである。

そのココロは、「ボットン・トイレ」なら排泄物は遙か下の方に落ちるのだが、水洗トイレだと、水で流すまでは自分の尻のすぐ下に生々しくとどまるのが苦手ということのようだった。要するに「和式水洗便器」というのは「野グソ」に近い感覚を人に強いるものなのだね。

こう考えると、最近の子供たちが和式トイレを嫌がるのは、単に「しゃがむのが苦手」というだけの話ではないとわかる。「抵抗はあるが使用できる」という回答が半数を超えるという事実を見てもそれは明らかだ。

彼らが「抵抗」を覚えるのははっきり言って、「しゃがむ」という行為より「野グソ感覚」に対してなのだろう。この「抵抗感」のとくに大きい 4分の 1が、率直に「使用できない」と回答しているわけだ。

そもそも「和式水洗便器」というのは、世界的にはかなり特殊な形態というほかない。中には「これがいい」という人もいないではないのだが、ここまで来てしまうとやはり洋式に置き換わるのが自然なのだろうね。

 

| | コメント (0)

2025年4月 1日

「コンダラ」って、本来は「コンダーラー」なんだが

知識共有サイトの Quora に「あなたが衝撃受けた、純日本語だと思っていたら外来語だった言葉はなんですか?」という質問があり、その回答の一つに「ネットでも有名な『コンダラ』です」というのがある(参照)。

2504011

往年のヒット・アニメ『巨人の星』のテーマソングの歌い出しは、当初「思い込んだら 試練の道を・・・」という純日本語と受け取られていたが、それが誤りで、実は「重いコンダラ」なのだと知れ渡るまでにはかなりの時間がかかったというのだ。

ただ細かいことを言わせてもらえば、私はこの「コンダラ」という表記にはかなりの違和感を覚えてしまう。あくまでも「コンダーラー」が妥当だ。

そもそも元の英語スペルは "condarler" である。"condarl"(コンダール:整地する)という動詞の語尾に "er" が付いて「整地するための道具」ということになったのだから、カタカナ表記は「コンダーラー」が自然だ。

2504016

念のため、下の YouTube 動画をクリックして改めて歌を聞いてもらいたい。ちゃんと「お、も、いぃ〜コンダァラァ、試練のみぃちぃを〜」と聞こえるはずだ。「コンダラ」というのは、「思い込んだら」という当初の誤解に引きずられた誤表記と言っていい。

というわけで、Tシャツのこんなローマ字表記はやめてもらいたい。"Heavy Condarler" で、わかる人にはちゃんとわかるのだから。

2504014

この記事が、きちんと辞書を引く習慣を身に付けるための一助となれば幸いである。

【4月 2日 追記】

毎度おなじみのエイプリルフール・ネタで失礼致しました。"Condarl" なんて単語は英語の辞書を引いても出てきませんので、よろしくお願いいたします。

 

| | コメント (14)

« 2025年3月 | トップページ | 2025年5月 »