« 町内会とゴミ捨ての難しい問題 | トップページ | 日本全国のコンビニ勢力図が、ちょっと意外 »

2025年4月22日

中国製ロボット、「走る」までには至ってないようだ

4月 19日に中国で開かれた人間とロボットの混合ハーフマラソン大会に関するニュースではいろいろなメディアで「まるで人間のように走る人型ロボット」と紹介されている(参照)。ただこの表現はちょっと「盛り過ぎ」で、さらに出走した 21台のロボットのうち 17台は途中リタイアだったそうだ。

250422

動画を見ると(下の画像をクリックすると、別画面で表示)、どのロボットも「決して走ってはいない」ことがわかる。

2504222

競歩の競技規則に次のようにある(参照)のを思い起こしていただきたい。

競歩では競技者のいずれかの足は地面についた状態でなければならず,ロス・オブ・コンタクトは,両足が同時に地面から離れた状態があるという反則である

今回出場したロボットたちにはこの「ロス・オブ・コンタクト」の瞬間がなく、常にどちらかの足が地面に着いている。ということは「(競歩式に)歩いている」のである。つまりゴールまで辿り着いた 4台は、「完走」ではなく「完歩」したに過ぎない。

まあ、マラソン競技に出場して徹頭徹尾「歩いた」としても「反則にて失格」なんてことにはならないが、実際問題としてそんな出場者は(今回のロボット以外には)まずいないよね。いたとしても、ほとんどの場合タイムオーバーで失格になるだろう。どうしても歩きたかったら「競歩」に出ればいい。

ということは、人型ロボットを「(両脚が着地していないジャンプした状態を作りながら)走らせる」という段階には今のところ技術的に到達しておらず、それどころか「片方ずつ足を踏み出して長距離を移動する」ことすら結構難しいのだということがわかる。

多くの人間は幼くして二足歩行ができるようになり、さらに走ることも可能になる。これって、実はスゴいことなのだね。

 

|

« 町内会とゴミ捨ての難しい問題 | トップページ | 日本全国のコンビニ勢力図が、ちょっと意外 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

https://p-bandai.jp/item/item-1000132243/

あと10年もすればこういう時代ですかねえ。
ディストピアなのか、それとも人が死なないユートピアなのか・・・

投稿: らむね | 2025年4月22日 17:57

らむね さん:

ふぅむ、これが自動で動き出したら、スゴいですね (^o^)

>ディストピアなのか、それとも人が死なないユートピアなのか・・・

私は「人が死なない」ってユートピアどころか、かなり恐ろしいことだと思っています。人は適当なところで死ぬから救われるんですよ。

投稿: tak | 2025年4月22日 18:15

>私は「人が死なない」ってユートピアどころか、かなり恐ろしいことだと思っています。人は適当なところで死ぬから救われるんですよ。

あ、いえ、ロボット兵器のつもりで書いたので、戦死者が出ないっていう意味で、です。市街戦になれば民間人死者は出ますけど、少なくとも侵攻する側は気楽に始めるかも。やはりディストピアですね。

投稿: らむね | 2025年4月22日 18:58

らむね さん:

なるほど、わかりました。早合点、失礼しました。

投稿: tak | 2025年4月22日 19:18

らむねさんの引用を拝見して、

何故か「銀河鉄道999」が思い浮かびました。
こっちはガチディストピアなENDですけど。

機械(人間)化って、考え方でどこにでもいくのだなぁと…思いました。

ちなみに今回の大会?は人型ロボット先進国のアメリカに対抗して催されたそうですよ~。
(ウチのが凄いぞ!by 習近平)みたいな感じで。

投稿: Senna | 2025年4月22日 21:28

先行者を思い出しますね

投稿: 重箱の隅 | 2025年4月23日 03:42

そのすごい人間も、たかだか目をつぶっただけで片足で立つことすらできなくなりますからね。基本動作のようでなかなか奥が深いようです。

投稿: 柘榴 | 2025年4月23日 04:06

Senna さん:

>ウチのが凄いぞ!by 習近平

凄いと言ってもこの程度ということもバレてしまったようで ^^;)

投稿: tak | 2025年4月23日 05:48

重箱の隅 さん:

ごめんなさい。意味わかりません。

投稿: tak | 2025年4月23日 05:49

柘榴 さん:

>そのすごい人間も、たかだか目をつぶっただけで片足で立つことすらできなくなりますからね。

ロボットの平衡感覚も、カメラ主体で認識してるんでしょうかね。さらにいろいろのデータを瞬間的にリンクしないといけないんでしょうね。

投稿: tak | 2025年4月23日 05:51

私も重箱の隅さんのおっしゃるように「先行者」を思い出しました(笑)

2000年ごろだったか、中国の人民解放軍が開発した二足歩行ロボットです。妙にとぼけた顔の、当時の感覚からしても大変「レトロ」な風貌で、当局の勇ましい宣伝とのギャップもあり2ちゃんねるのおもちゃになっていたと記憶しています。

当時もおそらくASIMOへの対抗心で出してきたのだろうと言われていて、四半世紀たっても変わらないお国柄なんだなー

投稿: タニー | 2025年4月23日 12:45

タニー さん:

ありがとうございます。重箱の隅さんのおっしゃる「先行者」がやっとわかりました。

私の中では、そういえばそんなようなニュースがあったような気がする程度の認識です。

このブログを始めたのは 2003年ですので、それ以後だったら格好のネタにしていたかもしれませんが、そこまで行ってませんでした ^^;)

投稿: tak | 2025年4月23日 16:54

10年ほど前の記事ですが、こんなのがありました。(アメリカのDARPAチャレンジに関したもの)
https://chikawatanabe.com/2015/12/02/darpa_challenge/#more-3062

で 締めは
「今回のDARPAチャレンジを見た限りでは、ヒューマノイドロボットが攻めてきたら、ドアをしめれば大丈夫そうでございます。」
でした。

投稿: Sam.Y | 2025年4月25日 10:27

Sam.Y さん:

>「今回のDARPAチャレンジを見た限りでは、ヒューマノイドロボットが攻めてきたら、ドアをしめれば大丈夫そうでございます。」

これは気が楽ですね (^o^)

投稿: tak | 2025年4月25日 13:36

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 町内会とゴミ捨ての難しい問題 | トップページ | 日本全国のコンビニ勢力図が、ちょっと意外 »