「退職代行」って、何のためにあるのかよくわからない
東洋経済 ONLINE に "≪退職代行は大迷惑!≫ 人事部の本音に納得の理由 中途採用時には「今後は利用したか調べることにする」の声が多数" という記事がある。読んでみるとフツーに「そうなんだろうなあ」という気がする。
「退職代行」というサービスが存在すると知ったのはつい最近だが、その時は「退職の手続きぐらい、自分でやればいいだろうに」と思った。最悪、自力で手続きができないぐらいに落ち込んでしまっていたなら、会社に行かなければそのうちクビにしてもらえる。
もしかしたらクビになるといろいろな諸手続ができなくて失業手当などが減ってしまうかもしれないので、そうした利益だけは確保しようと「退職手続きのプロ」に依頼するのかもしれない。しかしそんなこと、フツーは「退職届」を出しさえすれば会社がルーティン・ワークとして淡々とやってくれるがなあ。
結局のところ「退職代行」というサービスは、自分では退職届も書けないような「使い物にならない人」をたらし込んで、退職金のうちの相当な額を「手数料」という名目で取ってしまうものとしか思われない。これって、偏見が過ぎるだろうか。
最悪、従業員が退職の意思を示しても簡単に辞めさせてくれない会社というのもあるにはあるらしい。辞表を受け取った直属の上司が「これは俺が預かっておく」なんて下手なテレビドラマの台詞みたいなことを言って、人事部に渡さないなんてこともあるようなのだ。
それでも退職する 2週間前に届けを出しさえすれば辞めさせないのは明らかに違法なのだから、堂々と辞めてしまえばいい。もし会社がきちんとした対応をしてくれなかったら、退職代行なんかより訴訟に持ち込む方が直接的だ。
一般的には退職代行を通して従業員から意思表示をされた場合、会社の人事部としては「大迷惑」らしい。その後の連絡が必要になっても本人と連絡をとることができないケースが多いからだそうだ。
こうした印象があるだけに、前職を「退職代行を通して辞めた」という人材に関しては採用したくないという反応が目立ったという。要するに、自分で会社を辞める手続きもできない無能な人と思われてしまうのだろうね。
以上、何だか当たり前すぎて気が抜けてしまうような結論である。
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コメント
ホテルやレストランの予約を取るにしても、今は電話して直接先方としゃべってということは稀で、たいていはネットで情報を入力してクリックを繰り返すだけですよね。それと同じ感覚なのだろうと想像します。特に退職のように憂鬱なトピックに関しては、なるべく相手との接触をなくしたい、と。まぁ記事でも指摘されているように諸々の手続きもありますから、連絡が取れなくなってしまうのは困りますね…。
ちなみに私は3月末に30年以上務めた会社を辞めたんですが、最初は12月末に経営者に話を切り出して、1月末にもう一度その意思を伝え、2月末に正式な退職願を出しました…。もちろん退職代行など使いませんでしたが、そのたびにぐったり疲弊しました…。取引先への退職の挨拶の方がはるかに気楽(笑)
投稿: 山辺響 | 2025年5月19日 16:10
山辺響 さん:
>退職のように憂鬱なトピックに関しては、なるべく相手との接触をなくしたい、と。
私は過去に 3度「退職願」を出していますが、相手はほとんど毎日顔を合わせているわけですから、毎回「うぅむ、残念だが、お前がその気なら仕方ないなあ」と、あっさり受け取ってもらえましたよ。
こればかりは、「縁」みたいなものですし、辞めてからも気軽に顔を出してました (^o^)
投稿: tak | 2025年5月19日 18:46
私も、いちおう慰留はされつつも、「おまえの気持ちを一番に尊重する」と予想外にあっさり了解してもらえたんですが、和やかとはいえ、これ以上付き合い切れんなぁと思っている相手とそういう話をするのは、メンタル削られる感じでした…。
投稿: 山辺響 | 2025年5月20日 14:41
山辺響 さん:
なるほどね。
私の場合は同じ業界内の転職で、よい関係性を保っておく方がお互いにメリットがあるというような転職でしたので、後々までいい感じでした (^o^)
投稿: tak | 2025年5月22日 06:13