記事の見出しは(サブタイトルも)まともな日本語でね
HUFFPOST 日本版が宇宙飛行士、油井亀美也さんの宇宙からの X(Twitter)投稿画像を紹介している(参照)。「関東や中部地方が確認でき、その中央には存在感たっぷりに佇む富士山の姿が写っています。山頂の雪がはっきりとわかるほど鮮明で、遠い宇宙からでもその形が際立っています」というのだ。
上の画像は元の写真の富士山部分を中心にやや拡大したもので、なるほど「フジツボみたい」という印象も頷ける。しかしその下の「雪化粧を始めた富士山のくっきりしたシルエットが大きな反響を呼んでいます」というサブタイトルには、ちょっと首を傾げてしまうよね。
映っているのは決して「シルエット」じゃないからだ。あくまでも宇宙から見た「実物の富士山」である。そもそも「雪化粧を始めた」姿なんて、「シルエット」で確認できるわけがない。
もしかしたら最近は「シルエット」という言葉の意味が広がってしまったのかと思い、念のため Wikipedia で確認してみたが、やはり次のような説明である(参照)。
シルエット(フランス語: silhouette)は、輪郭の中が塗りつぶされた単色の画像のこと。影絵と同義に見なされる場合もある。
元々は18世紀ヨーロッパに起った、黒い紙を切り取って人物の横顔を表現した切絵に対して用いられた言葉で、そこから明るい背景に対して事物が黒く塗りつぶされて見えるような光景や、物の形そのものを言い表す語として用いられるようになった。
「明るい背景に対して事物が黒く塗りつぶされて見えるような光景」を言うこともあるという。しかし上の写真の場合は、青っぽく見える大地に対して冠雪した富士山の頂上付近が白く立体的に見えるのだからまったく反対だ。
なんでまた、これを「シルエット」なんて言えたかなあ。あるいは「ちょっとオシャレな言い方にしてみました」なんてつもりなのかなあ。
最近のネットニュースは、本文がまともでも見出しやサブタイトルに「はぁ?」と言いたくなる表現が目立つ(参照 1、参照 2、参照 3)。きちんと日本語を学んだ人材が編集者になってくれないと、今後ますます「はぁ?」が増えてしまいそうだ。
| 固定リンク
「言葉」カテゴリの記事
- 「ラーフル = 黒板消し」を巡る冒険(2025.12.27)
- 「卒親」って言葉を初めて知った(2025.12.23)
- 今年の名前ランキング・・・ よ、読めん!(2025.12.10)
- 「ポイ活」って「ポイ捨てゴミを拾う活動」かと思った(2025.12.04)
- 「幽玄」という難読漢字と、その他諸々(2025.11.25)









コメント