「卒親」って言葉を初めて知った
Threads の投稿を読んでいて「卒親」という言葉を初めて知った(参照)。新聞の投書欄に載った西東京市の「疲れた母、55歳」という人からの投稿にその言葉が出ていて、「一体何のこっちゃ?」と思ってしまったよ。
子どもが小さい頃から、いろいろないいと言われる躾けをしてきたのに、まったくその甲斐のない息子に育ってしまったという愚痴の後に、「少子化バンザイ」と続く。そして「こんな理不尽な母親になれなんて、未来ある人に絶対言えない。徒労感いっぱいで、私は卒親する気満々だ」ということになる。
そして最後のシメがこの文章だ。
卒親にあたって息子らにひと言。「努力が全く実を結ばない世界があるってこと、教えてくれてありがとう」
はっきり言って、妙に大袈裟で混乱しまくった文章である。「ありがとう」と結んであるのに、ただひたすら愚痴っぽさしか残らない。おそらく気持ちの整理がまったく付いていないのだろう。
「どう見ても正しいのは努力した私で、悪いのは親の努力に応えようとしない息子なんだけど、世の中ってそんなものなのね」と言わんばかりなのは、甚だ勝手な自己正当化である。この人、「努力の意図が見当外れだった」とは決して認めないのだろう。
この投書を紹介したあやめんさん(ayame_life2025)という方は、「お母さんの愛情って実を結ぶかどうかじゃないね」というコメントを添えてくれているが、これ、とても言えてるよね。「疲れた母、55歳」さんにも読んでもらいたいぐらいのものだ。
それにしても「卒親する気満々」という割にこんな愚痴っぽいことを連ねてしまってるって、実は「卒親」なんてできそうにないんじゃないかと思わせるに充分だ。それは息子との距離が無闇に近すぎたせいだろうし、そんなような距離感にしてしまったのは、他でもない自分自身なのだが。
「卒親」という言葉でググると、「卒母」という言葉がほぼ同義語みたいにどっさり表示されるが、一方で「卒父」という言葉の登場は極端に少ない。これって、この国の「親」のあり方が問われる問題のように思われてしまうなあ。
ちなみに「卒親」「卒母」の読みは「そつおや」「そつはは」でいいんだろうね。まさか、「そっしん」「そつぼ」とかじゃないよね。
| 固定リンク
「言葉」カテゴリの記事
- 「さいな」という言葉、大阪弁と茨城弁でまったく違う(2026.02.17)
- 京都のコンビニは、トイレを「貸し出さない」?(2026.01.30)
- 「ラーフル = 黒板消し」を巡る冒険(2025.12.27)
- 「卒親」って言葉を初めて知った(2025.12.23)
- 今年の名前ランキング・・・ よ、読めん!(2025.12.10)








コメント
「子離れ」とはどう違うんでしょう…。
投稿: 山辺響 | 2025年12月24日 08:48
個人的には、子供が自分の思い通りに育たなかったからといって「徒労感いっぱい」だの「努力が全く実を結ばない」などと言い切ってしまうところに、子供の人格を認めず自分のエゴを押し通す傲慢さを感じてしまいます。
自分の中では「あふれる愛で、大切な存在を守ることに必死だった」のかもしれませんが、自分の思いを押しつけたり、過干渉だったりしたんじゃないでしょうか。
この方の子供が何歳なのか分かりませんが、55歳の人の子供ならもう成人に近いでしょう。いつまでも子供の歯磨きや食生活にあれこれ言わず、程よい距離感を持たれては?と思ってしまいます。
投稿: 春風ヒロ | 2025年12月24日 16:57
山辺響 さん:
>「子離れ」とはどう違うんでしょう…。
あくまでも自分の立場でしか考えられないので、「親」が主語の表現しかできないんでしょうかね。
投稿: tak | 2025年12月24日 17:36
春風ヒロ さん:
>自分の中では「あふれる愛で、大切な存在を守ることに必死だった」のかもしれませんが、自分の思いを押しつけたり、過干渉だったりしたんじゃないでしょうか。
決して口に出してああだこうだと言ったわけじゃないんでしょうけど、「子どものことを思えばこそ」というつもりの「過干渉」はあったんでしょうね。
「程よい距離感」というのが、感覚としてわからない人なのかも知れません。「べったり」か「突き放す」かのどっちかしかわからないみたいな。
今、必死に「突き放そう」としてるんでしょうね。
投稿: tak | 2025年12月24日 17:40