Forbes に見る「酒」に関する日米イメージ比較
Forbes に "アルコール摂取は「適量」でも健康に有害 近年の研究が示唆" という記事がある。酒好きの人はあまり歓迎したくない情報だろう。
これに関してちょっとだけ深くググってみると、米国版 Forbes のサイトに "What The Latest Research Tells Us About Alcohol And Health" (アルコールと健康に関する最新の研究が我々に告げること)という記事がある。上記の日本語記事は、これの翻訳だ。
ただここでは、今さらながら酒が健康に有害であることを論じたいわけではない。そんなことは既に数年前、「やっぱり酒は体によくないらしい」(2018年 9月 14日付)と「酒はやっぱり体にはよくないらしい」(2020年 3月 25日付)という、よく似たタイトルの 2本の記事で書いている。
ここで注目したいのは、日米のニュースに添えられた写真のイメージが違いすぎることについてである。日本語記事の写真はずいぶんオーセンティックで、むしろオンザロックがやたらおいしそうに見えるが、オリジナルの米国版は対照的に、ちょっと背徳的なまでの印象だ。
この違いは、日米での酒というものの捉え方の相違から来ているだろう。米国は元々はピューリタンの移民によって築かれた国だけに、酒に関しては案外厳格なところがある。日本では渋谷以外では路上飲酒が問題にされないが、米国では多くの州、地域で路上飲酒が禁止されている。
ニューヨークなどに旅行すると、アル中っぽい人は酒の瓶を必ず袋などで隠して持ち歩いていることに気付くだろう。これって、路上で酒瓶をむき出しにするだけで咎められるかららしい。多くの日本人が知らない話である。
そもそもこの記事の米国版元記事を検索してしまったのは、日本版を見て「こんなサントリーの広告みたいな写真を、米国の編集者がこの類いの記事に使うわけないだろうよ!」と反射的に思ったからである。検索結果を見て、自分の感覚に自信をもってしまったというわけだ。
ちなみに私は 20年ほど前からすっかり「酒が要らない体」になってしまっていて、去年は付き合いの場での 3〜4回ほどしか飲んでいない。ここまで来ると、「酒なんて飲まない方がずっと楽」と実感してしまう。
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コメント
私は 日本語訳の方の 「「適量」でも健康に有害」に違和感がありました。 有害ならば「適量」であるはずがないのでは? ということで 英語は大の苦手ながら、原文を眺めてみると、「適度の飲酒なら…という説もあったが」という文脈なんですね。
ちょっと省略しすぎのような。いっそ「適量ならというのは間違い」くらいにしてしまえばよかったかも(インパクトに欠けますかね 「適量など無い」では意訳しすぎか)。
投稿: Sam.Y | 2026年1月27日 21:51
Sam.Y さん:
ご指摘ありがとうございます。確かに "「適量」でも健康に有害" というのは、論理が破綻してますよね。
おそらく「カッコ付きの適量」というココロなんでしょうが、ちょっとね ^^;)
投稿: tak | 2026年1月27日 22:12