英語の主語は ”I” で、日本語の主語は「みんな」
Quora に「一人称の I はなぜ大文字なのですか?」という質問がある。確かに、ヨーロッパ語系の言語の中でも、英語だけが主語を常に大文字で表記するのである。知る限り、スペイン語(yo)もフランス語(je)もドイツ語(ich)も、一人称は文中に来たらみんな小文字だというのに。
この質問に対し、オールライトちえみさんという方が回答してくれている。【歴史的な理由としては、古英語で「私は」を示していた ic の c が脱落して i になった → i は単独では紛らわしいので、それを避ける習慣として "I" と大文字にするようになったそうです】というのだ。
ただ、これだけでは公式的すぎて面白くもなんともない。そこでちえみさんは、何人かの英国人が次のように言っていると紹介し、話にふくらみをもたせてくれている。
「そりゃ私たちはエゴイズムの塊だからね(笑)」
「I だけは大文字じゃないとダメだよ、だって自分が一番だから(笑)」
「他国よりも強いことを示すために昔の誰かがそうしたんだと思うよ。偉そうに見えるよね、大文字の方が」
エゴイズムの強いのは英国人ばかりじゃなくて、フランス人なんかもすごいけどなあと思ってしまいそうだが、「番外編」として記されたのは次のような「納得回答」だ。
日本に 10年以上住んだことのある英国人は、"日本語はいちいち「私」と言わなくて済むからいいよね" と言っていたらしく、これはことさらに自己主張しなくて済むという「気楽さ」のことだろう。中にはそう感じてしまう英国人もいるのだね。
さらに "「私」じゃなくて「みんな」が主語だよね、日本語は" というのは、慧眼と言っていい。英語の主語は "I" で、日本語の主語は「みんな」なのだ。
そんなわけで日本人は会話の中で「私は」なんて主語を言う必要がないし、逆にことさら言うと違和感が生じたりするのだね。そして「みんな」の中に入れないと、日本人扱いされないなんてことまであったりするわけだ。
面倒がないようで、時としてかえって面倒なことになったりする。
| 固定リンク
「言葉」カテゴリの記事
- 「これってスゴくないですか?」というフレーズ(2026.10.10)
- 北関東方言の「無アクセント」を巡る冒険(2026.10.08)
- 「終日」で「ひねもす」と読むと、知ってはいたが(2026.10.05)
- ”TikTok” は「チクトク」で単語登録(2026.09.26)
- 「一昔前の流行語」と言えば(2026.09.11)









コメント