カテゴリー「グルメ・クッキング」の195件の記事

2023年9月15日

「心意気」を示してくれる食い物屋を巡る冒険

札幌の「こく一番 ラーメン みどりや」という店は、チャーハンを注文すると「スープ」という名目で勝手にラーメンが付いてくるということで、一部で話題になったことがある。しかもマスターに意識されると、メインディッシュであるチャーハンの量が勝手にどんどん増えてくるらしい。

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咲来さん@エスコン1勝5敗 さんという方が、「完食を繰り返し、マスターに存在をマークされると明らかに量が増えてくるので気をつけよう」と tweet している。添えられた写真を見ると、4枚目(右下)のチャーハンは確かに 1枚目(左上)の 3倍ぐらいのチョーデカ盛りになっている。

このマスターの心意気は素晴らしいと感動してしまった。私も若い頃だったら、4枚目の写真の量をありがたく大喜びでいただいただろう。

ただ、私は数年前から肉食を断ったので、チャーシューが付きもののラーメンは食べない。ということは、札幌に行ったとしてもこの店に行くことはないだろう。私がラーメンを食うのは、鉄道で旅した時に東京駅と上野駅にあるノーミートのラーメンの店、「T's たんたん」に寄った時ぐらいのものだ(参照)。

実は今、昨日の「和歌ログ」に書いたように(参照)、クルマで山梨県と福島県に出張している。こんな時に困ってしまうのは、高速道路のサービスエリアにあるフードコートに立ち寄っても、肉食を絶った私の食える料理を提供してくれる店が本当に少ないということだ。

牛丼とか焼き肉定食とか、ラーメンとかハンバーガーを避けたら、結局のところ、うどんかそばを食うしかなくなってしまう。しかし悲しいことに、こうしたフードコートのうどんやそばは、はっきり言って「高いくせにマズい」ものしかない。

高速道路上では、「味」とか「量」とかに関わらず、しっかりと心意気を示してくれる店というのがほとんどないんじゃないかという印象だ。。旅に出てまともなものを食おうと思ったら、街に出て探すしかないのだろう。やれやれ。

 

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2023年9月12日

「グルメ」は「建て前」で、「グルマン」が「本音」

前々から気にかかっていることに、「グルメ」と「グルマン」の違いというのがある。一般的には「グルメは美食家で、グルマンは大食家」みたいに言われることが多いが、果たしてそれで言葉の起源からしても正しいんだろうか。

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「グルメ」のキーワードで画像検索をしてみると、いわゆる「オシャレなおフランスのお料理」みたいなイメージからはほど遠い結果になる(参照)。上の画像のように大盛りの「丼物」が圧倒的に目立ち、大阪の「たこ焼き」まで上位にある。日本では「グルメの大衆化」が顕著なようだ。

インターネット、雑誌の「グルメ特集」や「ご当地グルメ」などでは、「高級レストランのお料理」より「大衆的でおいしいもの」を取り上げる傾向が強い気がする。「グルメ」で画像検索した結果がこんな感じになるのも当然だ。

言葉そのものとして論ずるなら、「グルメ(gourmet)」も「グルマン(gourmand)」も元々はフランス語である。ところがネット上ではこの辺りから説き明かしてくれる日本語のページがなかなか見つからない。そして悲しいことに、私はフランス語のページを見てもチンプンカンプンなのである。

仕方がないので Merriam-Webster のサイトを覗いてみると、"'Gourmet' or 'Gourmand'?" というタイトルで、この 2つの「英語圏の外来語」の違いがきちんと論じられているじゃないか。さすがに米国で最も信頼される辞書サイトだけのことはある。

いろいろ事細かに書いてあるのだが、煎じ詰めれば "gourmand" という言葉の方が古く 15世紀から使われていて、「飲み食いが好きな人」という意味合いなのだそうだ。一方、"gourmet" は 17世紀頃からの比較的新しい言葉で、「食べ物に批評的な判断を下せる人」というニュアンスが強いとある。

なるほど、そういうことなら「グルメ」という言葉は「食通」みたいなニュアンスが強く、「美食家」と言うのもほぼ正解に近いと言ってよさそうだ。ただし一度商業的に取り上げられてしまうと上の画像のように、「グルマン」との差が限りなく小さくなってしまう。

「グルメ」をマスでこなそうとすると、元々の理念からはビミョーにあるいは大幅に離れて、むしろ「グルマン的」にならざるを得ないようなのだ。これって「建て前と本音」みたいで、おもしろい現象である。

制御するのが難しい欲望の「食欲」に発する分野だけに、人間の「業」を感じさせられるよね。

 

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2023年9月 5日

あの英国でも、紅茶よりコーヒーが優勢に

あの英国でも紅茶よりコーヒーが飲まれるようになったと伝える、The Guardian の記事を見つけた(参照)。ただ、ことさらのように上品なミルク・ティーの写真が添えられていることから察すると、筆者の Coco Kahn さんはこの現象に少なからずムカついているようなのである。

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記事のタイトルは ”Coffee is nudging tea aside in the UK’s affections. What can this civilisational shift mean?” で、"nudge 〜 aside" というのはちょっとビミョーで訳しにくいが、「〜を軽く押して脇をすり抜ける」みたいな感じかなあ。英国に限らず、決して行儀のいいことじゃない。

というわけで、「英国は嗜好品として、コーヒーが紅茶をすり抜けて前に出ている。この文明的な変化は何を意味する?」というお話になっているわけだ。このお行儀のよくない変化は Kahnさんにとって飲み物の問題にとどまらず、文明論的一大事のようなのである。

Kahn さんはマークス・アンド・スペンサー・カフェで母親とお茶しながら、「最近、カップとお皿が使われなくなってるのに気付いてる?」と聞いたという。こんな話になったのは、このカフェで飲み物の提供に使われる容器が変わってしまったからのようだ。

以前は上品な模様の付いた陶器のカップと皿のセットだったのだが、”And now it was a mug. A mug!” (この時は、マグだったのよ、マグ!)と、憤慨したように書かれている。うぅむ、私としてはスターバックス的な大きめのマグはむしろ歓迎なんだがなあ。

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飲み物の容器の変化は、当然の如く中身の変化も意味する。とくに若い層が、他の欧州人のように気軽にコーヒーを飲むようになったと、彼女は指摘している。これって、ライフスタイル全般の変化と関連していると言いたいようなのだ。

そういえば 1990年代初めに英国系の団体に勤務していた頃、給湯室にコーヒーマシンが置いてあって飲み放題だったので、コーヒー党の私は 1日に少なくとも 5〜6杯は飲んでいた。ところが英国から出張してくるジョンブルたちは「日本人と米国人はコーヒー飲みすぎ」と、嫌味っぽいことを言うのだった。

こんなことを言うほどに、あの頃の英国人はコーヒーより紅茶を好んでいたように思う。ところが 30年経った今、彼らの嗜好は逆転して、調査によればフツーに紅茶を飲むと答えたのが 59%だったのに対し、コーヒーを飲むという回答は 63%だったというのである。

ただ、30年前でも英国の若い連中の中には「本当は私もコーヒーが好きなんだけどね」とこっそり打ち明けるのがいた。「コーヒーの方が気軽だし飲みやすいし、それに第一おいしいし、当然だよね」とは、大きい声では言えなかったが、今なら言っても良さそうだね。

ここでそもそもの話をすれば、英国に紅茶が入って来たのは 17世紀後半で、既存の「コーヒーハウス」で提供されていたというのが定説だ。つまりコーヒーの方が先だったわけで、しかもその紅茶が庶民にまで広がったのは 18世紀後半の産業革命以後だったと言われている(参照)。

紅茶を飲むなんて 10年に 1度もない私にしてみれば、英国では 100年かけて広まった紅茶からコーヒーに回帰するのに 300年近くかかったということの方がずっと驚きなのだよね。Kahn さんには悪いけど。

 

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2023年8月31日

「ラーメン」と「柳麺/拉麺」についてのウンチク

東洋経済 ONLINE に近代食文化研究会さん による "ラーメンよく食べる人が知らない「漢字の歴史」” という、とてもおもしろい記事がある。「柳麺?拉麺? 昔はどの漢字が使われていたか」というサブタイトルが、その内容を表している。

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記事によれば東京にラーメンが定着するきっかけとなったのは、「1910年(明治43)年浅草に開業した広東料理店・来々軒」なんだそうだ。これが大好評だったため、他業種のそば屋や洋食店も、大正に入ってからラーメンをメニューに加えるようになったのだという。

來々軒の三代目主人、尾崎一郎氏によれば、広東人コックたちは当初から広東語で「ラーメン」と言っていたという。そして彼の所有している昭和初期のメニューには「らうめん」とあるらしい。

ただ当然ながら問題になるのは、その「ラーメン」が漢字でどう表記されていたかだが、それは「柳麺」なんだそうだ。記事にはエッセイストで画家の玉村豊男氏の『食の地平線』にある、明治 33年に横浜にやってきたという中国人の古老へのインタビューの中から次の言葉を引用している。

“その頃、中華ソバも、たしかにあった。”
“それはラオミンと呼ばれていた。”
“字で書けば、柳麺である。麺の姿が柳の枝に似ているから、そう呼ばれた。”

さらにそれだけでなく、玉村氏は次のような興味深いことも書かれている。

このラオミンは、広東のものである。中国麺食文化の中心である北京の麺が手で引っぱって延ばした “拉麺” であるのに対して、南方の “柳麺” は強い力で圧延してから包丁で細く切る

北方の北京発祥の「拉麺」は、広東の「柳麺」とは別物であり、今の我々の知る「ラーメン」のルーツは広東の「柳麺」の方だいうのだ。ところが記事には "戦後になると、柳麺にかわって、次第に「拉麺」「老麺」という表記が増えるようになります" とあり、その要因を次のように説明している。

拉麺=ラーメンの語源説をとなえ、世間に広めた1人が、1987年に『にっぽんラーメン物語』を著した小菅桂子です。

小菅は拉麺=ラーメン説の根拠となる戦前の資料や証言を提示しておらず、柳麺にはリユウミエンというルビを振っています。小菅は中国の標準語(マンダリン)の発音しか知らなかったようで、マンダリン発音でリユウミエンである柳麺は、ラーメンの語源ではないと考えたようです。

さらに現在の広東料理からはどういうわけか「柳麺」という料理が消えてしまっていることも、要因の一つであるとしている。現在では広東料理に詳しい人たちでさえ「柳麺」というものに心当たりがないため、「拉麺」表記の方が優勢になってしまったというわけだ。

近代食文化研究会さんは『お好み焼きの戦前史』という本のなかで、戦前の横浜中華街において柳麺を食べた人々の証言に基づき、日本のラーメンのルーツ、失われた広東料理・柳麺の在りし日の姿を再現しており、その冒頭部分(これだけでもかなりよくわかる)は、こちらで読むことができる。

 

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2023年8月18日

「ひやむぎ」と「そうめん」と、「気分の問題」

Livedoor News に【ひやむぎの「ピンク麺」「緑麺」 “手作業”で混ぜる理由は? 「揖保乃糸」販売元に聞いてみた】という、ちょっとだけ興味深い記事がある。結論は要するに、"「色付きの麺が入っているのはひやむぎですよ」と、お客さまに提示するため" なんだそうだ。

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私としても昔から、「色付き麺が入ってたらそれはひやむぎ」と思ってきたので、間違いはなかったわけだ。しかしそれはそれとして、さらなる疑問が残る。「ひやむぎから色付き麺を取り除いたら、とりもなおさずそうめんになっちゃうの?」ってことだ。

試しに「ひやむぎ そうめん 違い」でググって見ると、結構多くのページがヒットした。どれも同じような説明なので、いろいろくどくど書いてあることを要約すると、こんな具合になる。

  • 機械製麺の場合は JAS(日本農林規格)規格に沿い、太さがそうめんは直径 1.3mm未満で、ひやむぎは 1.3mm〜1.7mm未満。ひやむぎの方がやや太いが、その差はせいぜい 1mm の半分以下で、要するに両方とも「いわゆるうどんより、ずっと細い」ってだけのこと。

  • 機械を使わない手延べ製法の場合は、直径 1.7mm未満まで引き延ばせば「手延べそうめん」と「手延べひやむぎ」のどちらでも表示できる。つまり、本質的な違いなんてない。

  • そうめんは生地を細く引き伸ばして作るが、ひやむぎは薄く延ばした生地を細く切って作るという「建て前」があるらしい。つまり「伸ばす」か「切る」かの違い。

  • 原料は同じ小麦粉、水、塩だが、そうめんはそれに少量の油が加わる。ただし最近ではひやむぎにも油が加えられることがあるらしいので、違いがあるようでないようで、さっぱりわからん。

上の 3番目で触れた「生地を引き伸ばしたのがそうめんで、切ったのがひやむぎ」という「建て前」も実はアヤシい。我が家の買い置きの「そうめん」の断面をよく見ると四角っぽく、触った感触もカクカクしているので、引き延ばした生地を細く切ったとしか思われない。かなりいい加減な建て前みたいなのだ。

というわけで、いずれにしてもこれまで通り「色付き麺が入ってたらひやむぎ」と思ってさえいればいいようなのだね。これもまた、日本人の得意とする「気分の問題」でしかないようなので、そのあたりどうぞ

Yoroshiku4

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2023年7月21日

利尻島の昆布風呂に心が躍る

宣伝臭丸出しみたいな "じろまるいずみ「餃子のおんがえし」(晶文社)発売中🥟" というお名前のユーザーが、「ホテル雲丹御殿。食事がウニづくしなのは予想できたけど、風呂が利尻昆布入りなのは腰抜かしたわ」という tweet をしておられる。実は私、こういうのにかなりそそられるタイプなのだよね。

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写真にあるのは、浴槽の底に見事なまで長々と横たわる全長 4〜5m 以上はあろうかと思われる利尻昆布。いい湯加減で、体までおいしく茹で上がっちゃいそうだ。

私も行ってみたいのはやまやまだが、何しろこの風呂は tweet にもあるように、北海道最北端に近い利尻島の「ホテル雲丹御殿」のものらしい。しかもこのホテル、1年のうちでウニのおいしい 4ヶ月間だけの営業というのだから(そりゃ、冬は誰も行かないだろうけど)、かなりの贅沢というものだ。

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日本の全都道府県を 2度以上訪れて宿泊までしたことのある私だが、実は北海道の道北は「未踏の地」のまま残されている。先月も室蘭に行ったのだが(参照)、旭川、網走を結ぶ線より北と、釧路より東には未だ行ったことがないのである。

亡父が生前、脱サラして北海道産の珍味を商っていたおかげで、私は15歳からは利尻産の絶品昆布で出汁を取った汁と、ウニを食って育った。実に幸運なことだが、ここ 20年以上はあのえも言われぬおいしさから遠離ってしまっている。

生きているうちに、最北の稚内まで是非行ってみたく、そしてそこまで行ったらせっかくなので利尻島に渡って、本場のど真ん中でウニや昆布を味わいたい。しかし今となっては、それが叶う可能性は 5割以下だろうなあ。

何とか奇跡的に、「利尻島ルポ」で 3日間滞在なんておいしい仕事が入らないものか。でも、旅行ルポライターのノウハウなんてないからなあ。

 

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2023年6月24日

「丸亀製麺の野菜かき揚げ」って、確かに難物だ

みとや さんという方の tweet で、「カロリーを知ってから食べられなくなってしまったもの第1位」というのがある。それは「丸亀製麺の野菜かき揚げ」なんだそうだ。確かに、あれは難物だ。

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Tweet に続くコメントの中で明らかにされているのは、丸亀製麺の天ぷらの中でカロリーが最高に高いのは「野菜かき揚げ」で、 1個あたり 659kcal となっている。2番目の「かしわ天」が 182kcal というのだから、1個でその 3個半以上であり、「断トツ」以上のものと言っていい。

一度注文してみれば嫌でもわかるのだが、このチェーンの「野菜かき揚げ」は直径と高さが同じぐらいで、よく見ると「すき間」がかなり多い。この「すき間」がすべて天ぷらの「コロモ」状になっていて、全体として油をたっぷりと吸い込んでいる。野菜よりも油の量の方が多い気がするほどだ。

かなり前のこと、夫婦で近くのショッピングモールで買い物をし、フードコートにあった丸亀製麺で手っ取り早く昼食を済ませようとした。この頃はまだこのチェーンの「野菜かき揚げ」の恐ろしさを知らなかったので、二人とも何気なそれを選んでしまったのだった。

この時、私は何とか食い切ったが、妻は少しずつほぐして口に入れることさえやっとで、ほとんど涙目になりながら食べていたのを覚えている。あれ以来、妻は「丸亀製麺」の文字からは徹底的に距離を取るようになっている。

私はほかのチェーン店では「野菜かき揚げ」と「いか天」を合わせて注文することが多いのだが、丸亀製麺で食う場合に限っては身の安全のため、「イカ天」だけにする。「野菜かき揚げ」まで一緒に食ってしまうと、さすがにちょっともたれ気味になってしまうからね。

【7月 24日 追記】

書き忘れていたが、この丸亀製麺のうどんは、かなりぶっとい上にやたらと長い(平均の長さは 多分 60〜70cm はあると思う)ので、一度に 2本いっしょに啜ると、途中で息切れしてフウフウ言うことになる。1本を 3つか4つ折りぐらいにして啜ると、なんとか上品に食える。

 

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2023年6月21日

「辛モノ好き」のちょっとした悩み

ななつご さんという方の tweet に "社食でうどん頼んだとき、調味料コーナーで一味ずっと振りかけてたら後ろにいた全然知らないおじさんに「だ、大丈夫か!?やめなさい!!」って手首掴まれたことある(気が狂ったと思ったらしい)" というのがあって(参照)、思わず笑ってしまった。

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この人の場合は「社食」なので、周囲の人が「身内意識」をもっていることもあり、親切に止めてくれたのだろう。私はフツーのうどん屋でやっちゃうものだから、手首を掴まれたことはさすがにないが、向かいのテーブルの客が啞然とした表情で見つめているのに気付いたということなら、一度ならずある。

こうしたことは「辛モノ好き」には珍しくない体験だろう。周囲の好奇の視線を浴びてしまうのは居心地が悪いのだが、いわゆるフツーの唐辛子(一味、七味を問わず)だと、何十回も振りかけないと満足できないのだから、本当にもう仕方がないのだ。

私はたまたま、一昨日の記事でも CoCo壱番屋 が新展開する「15辛のカレー」というのを食べてみたくなったと書いている(参照)。実は「10辛」を食うときでも、テーブルに備え付けの辛子を 5〜6回振りかけて食うほどなので、よほどの辛さでないと満足できないカラダになってしまっているようなのだ。

で、オススメなのは、自分用の辛子を持ち歩くことである。入手しやすいのは「舞妓はんひぃ〜ひぃ〜」というやつだ。これは京都のメーカーのものだが、Amazon などで気軽に買える。鷹の爪より何十倍も辛いという「ハバネロ」という辛子を使っていて、ほんの 2〜3回振りかければ満足できる辛さになる。

さらなる辛さを求める向きには、「りょう君のジョロキア」というのもある。私もこれを試したが、文字通り「控えめの一振り」で十分な辛さになるので、ちょっとしたものだ。

ただ、加減を間違えてドバッと振りかけすぎてしまうと、さすがの辛モノ好きでもちょっとキツくなるというリスクがある。そんなわけで、私も今は、気軽にパパッと振りかけられる(いや、フツーの日本人が「気軽に」振りかけるのはヤバいのだが)「舞妓はんひぃ〜ひぃ〜」に回帰している。

フツーのうどん屋でも、テーブルに「舞妓はんひぃ〜ひぃ〜」を置いてくれるとありがたいのだが、ちょっと無理な相談だろうなあ。

【9月 12日 追記】

書き忘れていたが、先月末に CoCo 壱番屋の「15辛」というのを食べてみた。何のことなく食えてしまったが、「旨さそのもの」ということで言えば「10辛」の方が上のような気がするし、コスト・パフォーマンスの点からも、今後はこれまで通り「10辛」で行こうと思っている。

 

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2023年6月19日

CoCo壱番屋 が「15辛」を新登場させたらしい

カレー屋 CoCo壱番屋が「15辛」を新登場させたらしい。Twitter では「辛さの中に旨味がある」と紹介されていて、「10辛を完食された方限定」なのだそうだ(参照)。 

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ココイチの従来のランクでは「10辛」が最高で、私はいつもこれを食べているので問題はないはずだが、さすがに一挙に 5段階飛んで「15辛」となるとかなり辛そうだ。そんなわけで一応念のため、web 上の反応を調べてみた。

ググってみて最上位に登場するのは、日刊 SPA の「ココイチ “15辛カレー” が新発売。挑戦した結果、気づいたこと」という記事だ。こんな風に紹介してある。

激辛の頂点にある苦行のような辛さではなく、少し踏ん張ると食べられる激辛レベルで、意外にもテンポ良くスプーンが進みます!!

パリパリチキンにからめて豪快にいただくと、最初は唐辛子しか感じられなかったのに徐々に刺激に慣れて、辛さの向こうにあるココイチの風味もうっすら感じられるように。強烈な辛さも相まって、なんだか気分が高揚してきますね!! 

この記事を読んだ限りでは、「辛さが前面に出て、初めのうちは旨さを感じるのが難しい」といった印象だ。さらに「するらど ー 海外の反応」というサイトでは、実際に食べてみた人のコメントは次の 2つしか見つからなかった。

昨日15辛を食べたけどトイレが辛かった。

10辛じゃ物足りない。15辛は良いな。

当然と言えば当然だが、人によって反応が違うようだ。私の場合はいつもフツーに余裕で「10辛」を食べているのだから、多分大丈夫なんじゃなかろうか。

ちなみに、上で紹介したコメントの「トイレが辛かった」というのは、「からかった」じゃなく「つらかった」と読むべきなんだろうね。漢字文化圏では、「からい」と「つらい」は同じ漢字で表すほど共通した感覚のようだ。このあたり、四川省あたりではどうなってるんだろう。

まあ、それはそれとして、そのうち「15辛」を試してみようと思う。楽しみ、楽しみ。

【6月 12日 追記】

書き忘れていたが、先月末にこの「15辛」というのを食べてみた。何のことなく食えてしまったが、「旨さそのもの」ということで言えば「10辛」の方が上のような気がするし、コスト・パフォーマンスの点からも、今後はこれまで通り「10辛」で行こうと思っている。

 

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2023年6月16日

「川幅うどん」と「ひもかわ」を食べ比べたい

今日の午前 10時過ぎ頃からカーラジオで TBS を聞きながら運転していると、『金曜ボイスログ』という番組で永谷晶久さんという人がゲストで登場した。この人、"埼玉を日本一の「うどん県」にする会" の会長さんなんだそうである。

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この番組の放送中にクルマは目的地に着いてしまったので、途中までしか聞けなかったのだが、とにかく印象に残ったのは、埼玉県鴻巣市の名物「川幅うどん」の話だった。このうどん、市内を流れる荒川の幅が 2km 以上もあって日本一ということにちなみ、2009年に誕生したんだそうだ。

上に載せた写真は、その Twitter アカウントにある tweet である(参照)。まさに「どうやって食うのだ」と言いたくなるほどの幅である。番組にも実物が持ち込まれたようで、初めのうちは広すぎて口に入らず大騒ぎだった。

で、この番組を聴いているうちに、「待てよ、幅の広いうどんだったら、前に食ったことがあるぞ」という気がして、記憶を辿ってみたところ、群馬県桐生市の「ひもかわ」だったと思い出した。私は若い頃に繊維関係の記者をしていたので、絹織物産地の桐生を度々訪れていたのである。

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桐生市のどこで食べたかは忘れてしまったし、私の食べたのは上の写真ほどの幅広さではなかったように思うが、とにかく「こりゃ、麺というよりテープじゃん」と思ったほどだ。ただ食感はさすがに絹織物の産地だけあって、薄地で繊細なまでのなめらかさだった記憶がある(参照)。

一方、川幅うどんの方はやや肉厚という情報もあり、そうなるとよりコシが強いのかもしれない。麺好きとしては一度食べ比べてみたいものだ。

 

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