大相撲番付の不思議な伝統
Japaaan のサイトに "一横綱一大関は 125年ぶりの異常事態! 大関不在になっちゃったら、誰が大関に?? さらにレアな番付「横綱大関」とは" という 1月 20日付の記事がある。正直言って、この見出しを見ただけでは意味がわからなかった。
今場所の番付表をみると、ただ一人の横綱照ノ富士が休場で、貴景勝が実質的な最上位。そしてその貴景勝が優勝で幕を閉じたわけだ。ところが番付をみると、東の横綱照ノ富士の地位が「横綱大関」となっている。これって、一体何なんだ?
Japaaan の記事には、下のように説明されている。日刊スポーツの昨年 12月 27日付にも、同様の説明がある(参照)。
大相撲では横綱は名誉地位みたいなもので、あくまで番付の最高位は「大関」です。大関は東西に最低一人は必ずいなければならないとされており、それが伝統となっています。
ところが今場所は大関が一人しかいないので、こんな具合になる。
まずは横綱が大関を兼任して名乗り「横綱大関」という名称で、番付に登場します。今回は照ノ富士が「横綱大関」となりました(そのため今回は、先場所東の大関だった貴景勝が、照ノ富士が東の大関扱いのために西の大関となっています)。
なるほどね。そういうことだったのか。ということは、貴景勝が横綱に昇進しちゃって新たな大関が誕生しなかった場合は、照ノ富士と貴景勝の 2人が「横綱大関」を名乗ることになるのだという。なかなか面倒くさいことだ。
相撲というのはいわゆる「プロ・スポーツ」とは性格が異なり、多分に「伝統芸能」的な性格ももっている。そんなわけで、すっきりとした理窟だけでは割り切れない決まり事があるわけなのだね。
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