野球とサッカーのイメージを比べてみると
PRESIDENT Online に "利益額はプロ野球 50億円、Jリーグ 320億円と大差・・・WBC 優勝でも「野球離れ」が止まらない根本原因" という記事がある。「最近は野球よりサッカーがエキサイティングだなあ」と思ってはいたが、NPB(日本野球機構)と Jリーグの利益額にそれほどの差があるとは知らなかった。
ただ、選手の年俸をみると、プロ野球では 5億円とか 6億円とかが珍しくなく、上位 100人は 1億円以上である(参照)。さらにメジャーリーグに行った選手なんかになると桁違いで、大谷翔平は 550万ドル(43億円)なんだそうだ。そんなにもらっても、到底使い切れないだろうに。
Jリーガーの場合は、イニエスタの 20億円は超別格として、あとは 41位までが 1億円以上というところで、しかも外国人選手がやたら多いから、日本人選手で 1億円プレーヤーというのはかなり限られる(参照)。年俸だけを比べたら、Jリーグはプロ野球の足許にも及ばない。
というわけで、お金の面だけで見れば、プロ野球は既に来るところまで来ちゃったスポーツで、サッカーはこれからまだまだ伸びる可能性があると見ていいのだろう。ただ、スポーツをする選手としては単にお金だけが目的じゃないし、見る方もあまりそんなことには囚われないだろうから、話は別だ。
私の偏見に満ちたイメージで言うと、野球はオッサンがビールを飲みながら見るもので、サッカーは若い連中が仲間と盛り上がりながら見るものという気がしている。ただ、人口的にはオッサンの方が若者よりずっと多いから、まだまだ野球は力をもっている。
ただ、今のオッサンはどんどん老人となってやがてあの世に行き、今の若い連中がこれからどんどんオッサンになっていく。ということは、この差は縮まっていくと見ていい。
それに、これからのスポーツ界を支える若い子たちが始めるスポーツとしては、今やサッカーの方が入りやすいんじゃあるまいか。野球は道具に妙に金がかかるしね。
それに何と言っても、昔は夜のテレビ番組と言ったら野球の「ナイター中継」(しかも、どの局も巨人戦ばっかり)だったが、今はそんなのは消えてなくなった。つきつめて考えると、この頃にジャイアンツが利益独占しすぎていたことが、今になって全体的なマイナス要因となってしまったのだろう。
それから先日の WBC の時には、日本のプロ野球と米国のメジャーリーグではボールの大きさや作りが違うなんてことが話題になっていた。どうも野球ってのは、世界各地でそれぞれビミョーに「ローカルスポーツ化」しているような印象がある。それに比べれば、Jリーグのやり方はなかなかスマートだ。
というわけで、今後は野球とサッカーの差はどんどん縮小していくのだろう。
おまけみたいに付け加えておくが、私が野球に「オッサン的イメージ」を抱いてしまうのは、多分に甲子園野球の入場行進の「ダサさ」からきてるのだよね。これについては、昨年 6月に「見るだけでうんざりしてしまう行進スタイル」として書いているので、参照いただきたい。
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