カテゴリー「ニュース」の555件の記事

2021年10月22日

やっぱり「聞き流すだけ」じゃ、ダメだったみたい

"石川遼でおなじみ、英会話教材「スピードラーニング」が事業終了していた 理由は「諸般の事情」” というニュースが飛び込んできた。この手の英会話教材については、過去に何度か書いてクサした記憶があるが、それにしても「諸般の事情」とは笑ってしまうね。

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自分のブログ内をちょっとググってみただけで、以下の 5本の記事が見つかった。いずれも「胡散臭い」と決めつけるトーンで書いている。

「聞き流すだけ」 という英会話教材を巡る冒険(2012年 3月 14日)
「聞き流すだけ」というおとぎ話(2015年 3月 24日)
東京オリンピックと、英会話熱と、当たり前すぎるお話(2015年 8月 9日)
パソコン教室と、「聞き流す英会話」(2017年 1月 18日)
例の「聞き流す英会話」の CM に関する素朴な疑問(2017年 1月 19日)

スピードラーニング以外の似たような教材に関しては、なんと 9年も前からクサしている。私ってば、こうした類いの教材をよっぽど信用していないようで、一昨年辺りからは「ファンタジー」と決めつけている。

たった 90日で 「英語がペラペラ」 になるなんて(2009年 2月 27日)
ファンタスティック過ぎる英語教材(2019年 7月 17日)
英会話教材はさらなるファンタジー化を遂げている(2019年 7月 29日)

ちなみに、スピードラーニングを実際使っていたという人の tweet を見つけた。こんなようなものである。

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「毎日 5分聞けば片言ぐらいは喋れるようになります」とあるが、この教材は「毎月 3,800円(税別)からの定額制学習プログラム」というのだから、「片言ぐらい」の英語を喋るためとしては、コスパ悪すぎるんじゃないかなあ。

このあたりのことについては、上述の パソコン教室と、「聞き流す英会話」 という記事で以下のように述べている。

パソコン教室に通っても添付ファイルすら送れない知人が最近、「スピードラーニングをやってみようかと思っている」なんて言い出したので、「そんなものやっても、せいぜい道案内ぐらいしかできないと思いますよ」と答えておいた。

すると彼は、「いやいや、道案内できるようになるだけでも立派なものじゃないですか」なんてことを言う。

「その程度は、中学生英語でいけるはずなんですけどね」と言うと、黙り込んでしまった。

うぅむ、また余計なことを言ってしまったかな。

というわけで、日本では大学を出ても「英語の道案内」程度のことがファンタジーみたいなのである。ファンタジーの教材がファンタジーなのも、仕方がない。

 

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2021年9月14日

コロナ関連のデマの 65%の発信元は、特定の 12人

NHK のサイトに "誰が、何のために「デマ」を拡散させるのか?" という WEB 特集の記事がある。冒頭の写真に取り上げられているパンフレットのタイトルは "THE DISINFORMATION DOZEN"(デマの 12人)というものだ。

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この記事は、イギリスとアメリカに拠点を置く NGO 団体、デジタルヘイト対策センター(CCDH)が今年 3月に発表した報告書に沿い、次のようにレポートされている。

ことし 3月までの 1か月余りの間に SNS 上に出回った新型コロナウイルスのワクチンに関するデマの 65%は、わずか 12人に派生するアカウントから発信されていたというのです。

(中略)

「新型コロナのワクチンによって不妊になるおそれがある」
「ワクチン接種によって死者が出ている」

それらのアカウントからデマが発信され、瞬く間に世界中に拡散されたのだといいます。

「世界中に拡散された」というだけに、日本でも同じようなデマが広がっており、私も今年 6月 20日付の "「ワクチン陰謀論」というのがあるらしい" という記事で、次のように書いている。

先日、美容院から戻った妻が急に「私、ワクチン接種止めとこうかな」と言い出した。

美容師のお兄ちゃんに「政府は隠してるけど、コロナのワクチンってかなりアブナいらしいですよ」と吹き込まれたらしい。「ワクチンが遺伝子の中まで入り込んで DNA 情報を書き換えちゃうから、命に関わる悪影響が 2年半後ぐらいに出てくるらしいです」ってな話だ。

この美容師のお兄ちゃん、腕は確かなようだが、かなりのオタクなのかもしれない。

結局のところ、妻もネットで客観情報をよく調べた結果、疑問が晴れて夫婦一緒に 2度のワクチン接種を済ませたのだが、知り合いの中にはまだかたくなに拒んでいる人もいる。「コロナ・ワクチンは遺伝子の中まで入り込むらしいから、少なくとも 2年ぐらいは様子を見てから接種する」なんて言うのだ。

NHK の記事によれば、こうしたデマを流す 12人の目的は単純に「マネー」であるといい、次のような事実が紹介されている。

CCDH が発表した別の報告書では、12人がそれぞれ運営するウェブサイトでの物品の販売、“健康情報”にからむビジネスによる年間の売り上げは合わせて 3580万ドル、日本円で 39億円余りにのぼるというのです。

これはちょっとした数字である。3580万ドルを単純に 12で割れば、約 300万ドル、つまり 1人あたり 3億円以上の売り上げになっているのだ。この 12人の中には、故ジョン・F・ケネディの甥も含まれ、名を「ロバート・F・ケネディ・Jr」というらしい。詐欺をするには「できすぎ」みたいな名前だ。

というわけで、インターネットというのはとてつもなく便利なモノではあるが、同時にかなりアブナいものでもあるということを、我々はきちんと認識しておかなければならないだろう。

 

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2021年8月28日

コロナとワクチンと菅内閣

私と妻は既にコロナ・ワクチンを 2回接種し終え、娘たち(30〜40代初め)も 1度目を接種し、2度目を待っているところのようだ。しかし世の中の 20代の若者は、まだ接種が進んでいないらしい。

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東京都内に住んでいる長女も最近地元で接種したようだが、同じ都内でも対応がいろいろらしく、全体的にどうなっているのかよくわからない状態だ。本日付の朝日新聞は "「若者だってみんな打ちたい」渋谷の若者向けワクチン接種会場、きょうも大行列" として、次のように伝えている。

東京都は 28日、渋谷区の若者向けワクチン接種会場で、300人を抽選で選ぶ方式での運営を始めた。先着順とした初日の 27日は早朝から約 300人が列をなして混乱したことから、急きょ改めた。ただ、この日も会場で配られる抽選券をもらうために多くの人が訪れ、午前 9時ごろには約 350メートルの列ができていた。

私の住んでいるつくば周辺は住民の平均年齢が高めで、日中に道で行き会う人はじいさんばあさんばかり。彼らのほとんどは 2回の接種を終えているだろうから多分大丈夫だが、都内に通勤している若い層はなかなか大変らしい。感染リスクの高いライフスタイルなのに、ワクチン接種が追いつかないのだ。

我が家の娘たちは皆、自治体からの通知に沿って予約を行い、問題なく接種のプロセスに入っている。今回の大行列に並んだ若者たちは、自治体の管轄から離れてしまっているのだろうか。

あるいは実家のある田舎に住民票をおいたままで、東京暮らしをしているケースが多いのかもしれない。そうなると実家が遠い場合は、コロナ禍の中では帰郷するのも大変だろうから、下手するとワクチン接種から取り残されてしまう。

しかしだからといって、行列に並ばせて「早い者勝ち」とした昨日段階の都の判断は甘すぎるだろう(参照)。本日の「抽選」という措置も、問題解決にはなっていない。

これはワクチン確保に関して、先進国の中で断トツのトロさを見せた菅内閣の責任が大きいと言っていい。オリンピックを目前にしてさえあのトロさだったのだから、まるで話にならないではないか。菅首相は「決断」ということのできない人みたいで、迅速な対応の求められる今の状況では何も期待できない。

先日のサミットにおいても、各国首脳と常に絶妙の間合い(つまり「直接話をせずに、おとなしくしていればいい距離」)を保ちつつ、「行って帰って来ただけ」みたいだから、完全に税金の無駄遣いである。来たる総選挙では、神奈川第二区でマジに落選させなければならないと思っている。

 

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2021年8月14日

「テレ朝飲酒転落事件」 の顛末が理解できた

テレ朝の五輪スタッフが「打ち上げ」の宴会をして、カラオケ屋のビルから落ちて入院というニュースを最初に知ったのは 6日前の 8日で、「女性社員がビルの看板を伝って出ようとして転落」と聞いたので、酔った勢いでスポーツクライミングの真似なんかしたのかと思っていた。

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「そんな悪ノリの曲芸大会なんてやらなければ、こんな時期に宴会していたこともバレなかったのに」と思いつつ、いずれにしても「マスコミの体育会系って、集まって宴会するのが好きだよなあ!」なんて、ちょっと呆れてはいたのである。ところが実際は、「曲芸大会」じゃなかったようなのだね。

文春オンラインの記事によれば、宴会は夜明け過ぎもまだ続いていて、夜明け前頃、先に帰ろうとした女性社員(A子)が 2階の踊り場から看板やパイプの出っ張りをつたって出ようとしたのだそうだ。そして足を滑らせて落ちたという。

問題はここからで、テレ朝一行はその女性社員が落下して病院に運ばれたことなど露知らず、大ノリの宴会は続いていたらしいのである。警察が来て「いなくなった女性はいないか?」などと聞かれて初めて事の次第を知り、全員が渋谷署で取り調べを受けて、解放されたのは 3時間後だった。

それにしても女性社員 A子、相当酔っ払っていたようで、言っていることが混乱している。(以下、記事からの引用)

A子さんは何故かエレベータを使わず非常階段で 1階まで降りたものの、「1階のドアには鍵がかかっており、外には出られなかった」と語っているという(この点についてパセラの担当者は、「鍵はかかっておらず、しかも 8月 12日には所轄の消防署が調査に見え、消防法上問題がないことが確認されました」とコメント)。

と、この部分ではは 1階まで降りたことになっているが、次のくだりでは、1階まで降りられないと気付いたと言っている。

『突き落とされたり、脅されたりはしていない』『(個室の 6階から)階段で降りていったが、途中で 1階まで降りられないと気付き、何かをつたって降りようとした記憶がある』などと説明したそうです。

文春スタッフも、この点の矛盾に気付かなかったのか、少なくとも記事の中では深く追求していない。 ただ、1階のドアには鍵がかかっていなかったという店側のコメントと照らし合わせれば、A子は 1階までは降りていなかったんじゃないかと考えるのが自然だろう。

いずれにしても、それほどまでに頭が混乱していたので、看板をつたってビルの外壁を降りようなんて突飛な考えを起こしたわけだ。そのアグレッシブな姿勢は、仕事の方に活かしておけばよかったのにね。

というわけで、ことの顛末を何とか理解した上で思ったのは、実はこのテレ朝スタッフ以外にも、打ち上げに興じていたマスコミ・グループはいくつもあったんじゃなかろうかということだ。「ネズミを 1匹みかけたら、10匹いると思え」と言われているぐらいだからね。

ほかのグループは、たまたま幸運にも A子のような素っ頓狂が混じっていなかったために、バレずに済んだというだけである。本当によかったね。取りあえず、しばらくのところはおとなしくしていよう。

 

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2021年8月12日

中国では「カラオケ検閲」が始まるらしい

ロイターが「中国、違法な内容のカラオケ曲を禁止へ」というニュースを伝えている。元記事は "China to bar songs with 'illegal content' from karaoke venues" というもので、話はちょっと横に逸れるが、"karaoke" って、本当にちゃんと国際語になってるのだね。

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記事には「国家の結束や主権、領土の一体性を危険にさらすものや、カルトや迷信を拡散する内容で国の宗教政策に違反する曲、賭博や麻薬のような違法な活動を奨励するものが禁止対象に含まれる」とある。こんなことを言ったら、国の都合で大抵の曲は「禁止曲」に指定できてしまう。

要するに「カラオケ検閲」である。1970年頃の日本でも当時のフォークソングが何曲も「放送禁止歌」に指定されたなんてことがあったが、近頃の中国では「カラオケ禁止歌」ということになるのだね。もっとも中国では、ちょっとでも問題のある歌は、元々放送では流れていないのだろうけど。

下手すると、中国のカラオケ店に用意されている曲は「やんわりとした中国共産党讃歌」みたいなものしかなくなってしまいそうだ。そんなことになったら、私みたいな者だけでなく、まともな感性をもった人間ならカラオケ店に行こうなんて思わなくなるだろう。

こうなったら、人々は「歌いたい歌は、カラオケ以外で歌う」というスタイルに移行するほかない。つまり自前の楽器で伴奏するのだ。私としては、その方がずっと楽しいと思う。

私の世代の若い頃は、カラオケなんて言ったら場末のスナックでオッサンがママさんと調子っぱずれにデュエットする艶歌みたいなものしかなかった。今のカラオケはずいぶん変わったようだが、私があまりそそられないのは、心の底の方にあの気持ち悪いイメージが残っているからである。

当時、歌いたい歌はギターなんかで弾き語りするものだったのである。フォークソング・ムーブメントは、そうして盛り上がった。最近の曲の多くは、ギター 1本で歌うにはアレンジが複雑すぎて、ある意味気の毒である。

それでいつの頃からか、若い世代でもギターの弾けるヤツがものすごく少なくなってしまった。これって、ある意味「文化の衰退」といえると思う。

話を戻せば、ギター弾き語りで歌う中国版「プロテスト・ソング」が紹介されたりしたらおもしろいと思う。とはいえそうなると、今度はギターを弾いただけで「反体制派」として弾圧されるなんてことになりかねない。あの米国でさえ、一時はそんなような時代があったのだから。

ただいずれにしても、民衆はどうにかこうにかして負けないのだよ。

 

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2021年8月11日

「事故に遭ったよう」なコロナ感染というのがある

丹波新聞に "「事故に遭ったよう」 東京出張後にコロナ発症の男性 「特別なことしなくてもうつる」と警鐘/兵庫・丹波市" という記事がある。

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この男性は先月中旬に丹波市から東京に出張し、19日に戻って 22日から咳が出始めた。23日の検査で陽性と判明して、丹波市内の病院に 2週間入院、8月 5日に退院した。「都内では外食せず、用心していた。どこでもらったのか分からず、事故に遭ったようなもの」と語っているという。

記事には次のようにある。(「外食せず」と言っているのにファストフード店に入っていて、マスクを外したというんだから、テイクアウトでもなかろうことについては、ここでは敢えて深く追求しない)

東京で立ち寄ったのは、ホテル、コンビニ、ファストフード店。人がいるところでマスクを外したのは、客のまばらなファストフード店と、新幹線の車内の喫煙コーナー(定員2人)ぐらいだった。

この男性は 39度の高熱が出て味覚と臭覚がなくなったものの、入院後 4日目で咳と熱が収まり、重症化はしなかった。ただ 2週間も病院のベッドで酸素の管に繋がれているのがうっとうしかったという。

この男性は丹波という土地在住だったので病院に余裕があって入院できたが、都内では重症でないと入院するのが困難というのだから、状況はかなり逼迫しているということになる。

世の中には「若い人は感染しても重症化せず、知らないうちに治っていて自然に免疫力がつくので安心」なんて、呑気なことを言う人もいるが、この記事の男性は 30代だが、一時は 39度の熱が出て、味覚障害で固形物が喉を通らなくなったというほどだ。油断はならない。

さらに言えば、自分は気付かないうちに治ってしまうことがあるとしても、それだと知らぬ間にウィルスを拡散させる可能性がより高まるのだから、迷惑千万だ。いずれにしても最大限の注意が必要というのは言うまでもない。

ちなみに、この男性は「どこで(ウィルスを)もらったのか分からず」ということになっているようだが、私が記事から受ける印象では、「新幹線車内の喫煙コーナー(定員 2人)」というのが怪しい気がする。

ただ、喫煙コーナーは換気が行き届いているだろうからどうかなという気もしたので調べてみたところ、"喫煙室でタバコ吸う人があまりに危なすぎる訳 「3密」の条件が当てはまり感染拡大が懸念" (東洋経済 ONLINE 2020年 4月 16日付)という記事が見つかった。

喫煙室や喫煙コーナーというのは思いのほか換気がよくないらしく、しかも「定員 2人の喫煙コーナー」で、1人だけで吸ったとしても、前にそこにいた感染者がマスクを外して息を深く吸ったり吐いたりしたことで壁などに付着したウィルスは、最大 9日間生存するらしい。こりゃ、かなり危ない。

一方、PRESIDENT Online では、内閣参与の飯島勲という結構エラい人が "「タバコ喫煙者はコロナ感染から守られる」決定的証拠 タバコが救う人間の命” (2020年 7月 31日付)なんて文章を寄稿していて、その中で喫煙者はコロナ感染リスクが低いと主張し、自分はタバコを止めないと表明している。

この人は「人に迷惑はかけない」という吸い方をされているらしいから、それはもう「どうぞ、ご勝手に」と言うほかない。

ただ、喫煙者でも「どこでもらったかわからない」みたいな形で感染してしまうこともあるとわかった以上、喫煙のおかげで「コロナ感染から守られる」なんて言ってないで、どうぞご用心。まあ、この人は今は多分「タバコ吸ってる上にワクチン 2回打ったんだから、自分は大丈夫」と思っているだろうが。

【この問題に関して、参考になると思われる記事】

新宿つるかめクリニック  ~新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と喫煙~ (2021年 2月 15日付)

喫煙者における新型コロナ感染のリスクを評価した査読付きの研究は現在のところありません。逆に、新型コロナウイルス感染症患者の現在喫煙率が低いとする報告が多くなされています。例えば、Simonsらのメタアナリシスでは、中国における新型コロナ患者の喫煙率は数%であり、中国の成人喫煙率27.7%よりもずっと低率と報告されています。しかし、このメタアナリシスの対象論文の多くは喫煙率調査が不完全であると指摘されています。また、フランスにおける新型コロナ患者の喫煙率に関する論文でも、フランスの新型コロナ患者の「現在毎日喫煙率」は4.4%であり、フランスの平均毎日喫煙率25.4%よりもかなり低くなっています。しかし、この論文では毎日喫煙者、時々喫煙者、過去喫煙者、生涯非喫煙者が不自然な割合になっており、コロナを発病したため入院直前に禁煙した者を過去喫煙者としている可能性が指摘されています。新型コロナ感染に対する喫煙のリスクは今後の報告が待たれます。

(要するに、コロナ感染者における喫煙者の比率が低いというデータは、まともな統計としての見地からするとかなりアヤシいところがあるので、鵜呑みにするのはどうかな?というお話)

CLINIC FOR 新型コロナと喫煙の関係性について、医師が解説します。 (2020年 12月 30日付)

今現在わかっていることには、喫煙者は非喫煙者に比べて新型コロナ感染時に、人工呼吸器を装着する必要があるようになる、あるいは死亡してしまう危険性が3倍以上になると言われています。

 

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2021年8月10日

原稿をちゃんと読めただけで、ニュースになっちゃう人

犬が人を噛んでもニュースにならないが、人が犬を噛んだらニュースになる」(When a dog bites a man, that is not news. But if a man bites a dog, that is news.)という格言がある。

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英国の新聞王、アルフレッド・ハームズワース(Alfred Harmsworth)の言葉とされるが、実はその説はかなりアヤシいらしく、Wikipedia の彼の項目には、日本語版でも英語版でも、それに関する記述がない。

ただいずれにしてもこの言葉は、「ありきたりのことはニュースにならないが、滅多にないことはニュースになる」ということを言っている。

話は変わって、昨日付の時事ドットコムニュースに、「長崎原爆忌、1分遅刻 あいさつ読み飛ばさず ー 菅首相」という見出しの記事がある。菅首相のトンチンカン発言や言い間違いは、これまでさんざん報道されてきたし、原稿の「読み飛ばし」が顰蹙を買ったのは、つい 4日前の広島原爆忌でのことである。

しかしここに来て、局面は確実に変わりつつあるようだ。

つまり、管首相が原稿をまともに読めなかったぐらいでは、あまりにもフツーのことすぎて、もはやニュース・バリューが低下してしまい、逆に「ちゃんと読めた」ことの方にニュース・バリューが見出されてしまうという段階にまで到達してしまったのである。

我々って、スゴい国のスゴい時代に生きているのだね。「一国の首相が原稿を読み飛ばさずにちゃんと最後まで読めただけで、時事通信の記事の見出しになった」という事実は、後世に語り継ぐ価値があるかもしれない。もっとも、悲しいまでの「負の価値」ではあるが。

【2021年 10月 1日 追記】

ここで触れた広島原爆忌での「あいさつ読み飛ばし」に関して菅首相周辺は、「(蛇腹式に繋がれた)原稿を貼り合わせる際に使ったのりが予定外の場所に付着し、めくれない状態になっていた」ためだとし、「完全に事務方のミスだ」と釈明した(参照)が、それはデタラメな言い訳にすぎないと判明した。

In Fact に掲載された宮崎園子さんの「【総理の挨拶文】のり付着の痕跡は無かった」というレポートでは、公文書開示請求によって開示された広島市公文書館に保存された挨拶文原稿には、糊がはみ出した形跡はまったくなかったとしている。こんな具合だ。

紙と紙の間を接続する細い紙は、表面ではなくて裏面に貼り付けてある。万が一のりがはみ出したとしても、裏面同士がくっついてしまう構造であるため、蛇腹をめくれない状態になどならない。接続部分をよく見てみると、たるみやシワ、うねり、ズレが何一つなく、ピシッとのり付けがされている。貼り付け部分からのりがはみ出した形跡もまったくない。ましてや、くっついてしまった部分を無理にはがした跡もなかった。

いやはや、まったくヒドいもので、人格を疑っちゃうよね。完全に自分の不注意なのに、言うに事欠いて他人のせいにしてるんだから。

 

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2021年8月 9日

「金」と見ると、条件反射的に噛んでみたくなる習性

名古屋の河村市長がソフトボール選手の金メダルを噛んだというニュースを聞いて、「気持ちはわからないじゃないけど、他人のメダル噛んじゃダメだよね」程度に軽く思っていたのだが、動画を見て「遠慮なしの噛みっぷり」にちょっと驚いた。

「金メダルを噛む」というパフォーマンス自体はそんなに珍しくもないことで、これまでにも数多の金メダリストがやって見せている。下に掲げるのは、そのほんの一部だ。

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ただ、これらは自分で取ったメダルを自分で噛んでいるだけで、カメラ向けのポーズである。柔らかい金をまともにしっかりと噛んだら、歯形が付いてしまいかねないので、「形だけ歯に当てている」という印象だ。

というわけで、他人のとったメダルをまともに噛むのは「反則」である。ことにうら若い女子の取ったメダルをムサいおっさんが噛んじゃったとあって、ネット界隈では「セクハラ」との見方も出ている(参照)。

ちなみに私ぐらいの歳になると、時代劇でお馴染みの場面がある。賄賂の小判を差し出された悪代官が「おぬしもワルよのう、越後屋(なぜか決まって「越後屋」なのだよね)」なんて言いながら、小判が本物と確かめるために噛んだりするのだ。

これ、金メダリストが噛んで見せるのと同様、「お約束」的シーンである。河村市長としても、そんなようなのは決して嫌いじゃなさそうな雰囲気だから、条件反射的にそうした「お約束パフォーマンス」をしてみたくなったのだろう。

ただ、よっぽどそうしたパフォーマンスをしてみたくなっても、ちょっと口元までもっていって噛みそうなフリだけしてみせ、「なぁんちゃってね!」程度にしておけばギリギリ「ご愛敬」で済む。ところが彼の場合はつい悪ノリしすぎて、条件反射的行動を最後までしっかり完遂してしまったわけだ。

河村市長に関して個人的には、昔は「おもしろいおっさんだな」ぐらいに思っていたが、一昨年の「あいちトリエンナーレ」問題(参照)以後、すっかり幻滅してしまっている。

ちなみにこの人、今年の春には名古屋城の「金のしゃちほこ」にまで囓りつきかけていたらしい(参照)。悪代官以上に徹底した条件反射体質のようなのだね。

 

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2021年7月31日

「理想的な気候」と「ダイナミックなカタカナ英語」

暑い。こんな中でオリンピックをやってるんだから、ご苦労なことである。まあ、私は開会前から「どうぞご勝手に」と言ってるので、無関係を決め込んでいられるが、屋外競技に出ている選手はまったくもって気の毒だ。

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この件について、日本は 2013年の IOC でのオリンピック招致のプレゼンテーション文書で大嘘をついていたとの批判が、国際的に高まっているという。(参照

そりゃそうだ。「温暖で晴れた天候が多いこの時期は、アスリートにとってベストのパフォーマンスができる理想的な気候」(With many days of mild and sunny weather, this period provides an ideal climate for athletes to perform their best.)なんて、当たり前の感性ではとても言えない。

ちなみに IOC 総会での関係者のプレゼンは絵に描いたようなカタカナ英語のオンパレード(参照)で、滝川クリステルのフランス語はさすがに上手だが(参照)、「お・も・て・な・し」なんていうのは「裏ばかり」ってことかと、思い出すさえ気色悪い(参照:「おもてなし」には、やっぱり裏があった)。

福島の原発の状況を "under control" (制御下にある)とほざいた安倍晋三(当時の首相)は、もっとヒドい(参照)。

表情だけは根拠不明の得意満面さだが、そのスピーチとなると「小学生を相手にしてるみたい」と言いたくなるほどのことさらな単語区切りの上に、その「カタカナ英語」がかなり舌っ足らずのため(この人、母国語も舌足らずで滑舌が悪いし)、「二重の幼稚さ」が印象付けられる。

とにかく最初の一言、"Mr. President" のつもりで「ミスター・プレゼント」なんて言ってるので、8年前のニュースでものっけからコケたのを思い出してしまったよ。

さらに東京について、”one of the safest cities in the world" (世界で最も安全な都市の一つ)と言いたかったんだろうが、どういうわけか、やたらと、区切り、ながら、”one of the, safest, sixties, in the world" (世界で、最も安全な、60年代の、一つ)なんて言ってる。

まあ、多くの出席者はイヤフォンで自国語による同時通訳を聞いてるから、満場がコケずには済んだようだが。

この関連で、当時の都知事で「ダイナミックなカタカナ」(末尾の「注釈」参照)による招致プレゼンをしていた猪瀬直樹という男が後にテレ朝系「大下容子ワイド!スクランブル」 に出演した時の模様を、スポーツ報知が 2019年 10月 30日付で伝えている(参照)。これ、しっかりとむし返しておこう。

杉村氏が「マイルド・サニーじゃないんじゃないかって気もする。それは後ろめたい気持ちはない?」などと聞くと「マイルド・サニーって書いてあるの? ハハハッ…それはそのくらいプレゼンテーションはそんなもんでしょ」と返していた。

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いやはや、テキトーなものである。そばにいたら、どつくよ。

さらに言わせてもらえば、真夏の東京が殺人的な暑さであることは、何も今年に始まったことじゃない。かなり前から世界の常識なのだから、ほとんどの IOC 委員たちにしても知らないはずがないではないか。

プレゼン資料の大嘘が何事もなくスルーされちゃってるのだから、まさに徹頭徹尾「おもてなしで裏ばかり」(つまり損得勘定)というわけだ。日本が「大嘘つき」というだけでなく、それをすらりと受けた IOC 全体が欺瞞的だったのだと言わなければならないだろう。

始まってしまってから「苛酷な暑さ」なんて言い出すのは、率直に言えば「今さら感」ありありだ。

【注釈】

猪瀬直樹のプレゼンを、つい「ダイナミックなカタカナ」と表現してしまったのは、プレゼンテーション・スピーチがまさにそんな感じだったからである。

まず東京という都市について語ろうとして、”Tokyo is the city that is Dynamic..." と言い出したのっけ(開始 7〜8秒あたり)から、「ダイナミック!」(「ミッ」にアクセント)なんて言いつつわざとらしく拳まで振り上げたりしておいでだ。

これ、本来のアクセントは、「ダイミック」(「ナ」にアクセント)ね。でもまあ、安倍前首相の「ミスター・プレゼント」も含めて、「プレゼンテーションなんだから、そんなもん」か。

 

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2021年7月28日

ウィルスとマスク着用の、かなり面倒なお話

Gigazine の昨日付に 「新型コロナワクチンを接種したらマスクをしなくても OK なのか?」という記事がある。元記事は "Should fully immunized people wear masks indoors? An infectious disease physician weighs in" という記事だ。

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元記事の見出しは訳すと「きちんと予防接種した人は屋内でマスクを着用すべきか? 感染症専門医が意見を述べる」というもので、この疑問にカリフォルニア大学サンフランシスコ校の薬学教授、Peter Chin-Hong 氏が答えている。

私は 7月 23日付の ”ユニクロ「エアリズムマスク」で夏を乗り切るか“ という記事で、「日本全体のワクチン接種率が高くなって、マスク着用をうるさく言われなくなるのを待つだけだ」「次の夏前にはマスクから解放されたい」 なんて書いているが、実はこれ、よく調べるとかなり面倒な話のようなのだ。

昨年初め頃、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、「病気の場合はマスクを着用し、病気でない場合は病気の人を看病していない限りマスクを着用する必要はない」としていたし、世界保健機関(WHO)に至っては「ガーゼやコットンなどの布製マスクの使用は推奨されない」なんて言っていた(参照)。

WHO は昨年 3月に出した文書でも「マスクの効果は大したことがない」みたいなことを書いていて(参照)、私としても「WHO って、かなり乱暴なこと言うなあ」と思った記憶がある。しかしその後は米国でも何度も指針が更新され、だんだん着用の方向に向いてきた。

その後はワクチン接種が進むにつれて文言上はちょっと緩み、今年 3月 9日、CDCは「新型コロナウイルスワクチンの接種を受けた人同士ならば、マスクを着用せずに屋内で過ごすことが可能」とするガイドラインを公開。これ、我が家の現状でもある。

しかし新規感染者数が再び増加し始めると、7月 15日にはロサンゼルス郡が、ワクチンの接種状況に関わらずマスクを着用することを求める決定を下すなど、マスク着用を促す動きが再び活発化。まさに「行ったり来たり」で訳がわからない。

今回の Gigazine の記事で Peter Chin-Hong 氏は、「アメリカ国内での COVID-19 による入院者数と死亡者数が管理可能であり、医療崩壊に陥っていない限りは、新型コロナウイルスワクチンの接種者に対してマスクの着用を義務づける必要はないでしょう」と締めくくっている。

ところが一方で、ワクチン接種が済んだ人でもマスク着用は続けるべきだとの主張もある。ワクチンを接種しても自身が感染・発症しにくくなるだけで、ウィルスを媒介する可能性は残っているというのがその理由で、日本の厚労省はこの立場のようだ(参照)。

実証的な見地からの話はなかなかよくわからないが、見えてきたことはメンタリティとして、「日本人はマスクに抵抗がないが、西欧人は着用したがらない」ということだ。日本は一貫して「マスクしましょう」で進んできているが、米国は何かプラス要因さえあれば「しなくていい」と言いたがる。

これだけは傾向として確実に言えそうなので、マスクに関する情報は、このバイアスを意識して聞く必要があると思う。

 

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