老舗の鞄店と「ナイロンビニール」という言い草
GINZA TANIZAWA TOKYO 五代目店主という人の tweet が一部で話題になっている。「スーツに革靴まで履いて部下と同じナイロンビニールのリュック..... 本当にそれでいいんでしょうか」というのだ(参照)。
私としてはスーツに革靴なんて格好するのは年に一度あるかないかだし、一匹狼で部下もいないので、年中リュックで何の問題もない。そんなわけで上に紹介した tweet は「余計なお世話」にすらならないのだが、やっぱり心のどこかで「はぁ !?」と思ってしまうよね。
これ、Togetter でも "老舗の鞄店主の問題提起に、「ライフスタイルが変わってるのよ」と反対意見が相次ぐ" と紹介されている。のぞいてみると、「今は PC を持ち歩く時代だから、昔の革かばんでは辛い」という意見が支配的のようだ。当然の話で、私は革鞄持って街を歩くなんて考えられない。
GINZA TANIZAWA TOKYO というのは結構なステイタスのバッグ店らしく、自ら "日本で「鞄」という漢字を生んだ老舗" と謳っている(参照)。ただそれにしては、いくら「言葉を選ばずに言います」という tweet でも「ナイロンビニールのリュック」という言い草には首をかしげてしまう。
そもそも「ナイロンビニール」なんて素材はないからね。「ナイロン」と「ビニール」が別物というのは、今どき子どもでも知っていることだが、老舗バッグ店当主の頭の中では一緒くたになっちゃってるのかなあ。
あくまでも念のために示しておくが、ナイロン・リュックとビニール・リュックって、こんな感じね。
ナイロン・リュック |
ビニール・リュック |
言うまでもなく街で見かけるのはナイロン製がほとんどで、スーツと革靴姿で透明ビニールのリュックを背負ってるサラリーマンなんていうのは、いくら何でも見たことがない。
というわけで、相手はこれらをごっちゃにしてしまう程度の人と思えば、それほど腹も立たないか。
【同日 追記】
GINZA TANIZAWA TOKYO 五代目店主 がこの件に関するお詫びの tweet をしているようだ(参照)。ただ、「ナイロンビニール」ということについては何も触れられていない。
ちなみに思い出したように改めて触れておくが、私はほぼ半世紀前に、ワセダで最初にリュック(当時は「デイパック」と称していた)で通学し始めた男である(参照)。教授に「君はいつも山登りみたいだね」なんて言われていたものだが、今は当たり前のことになった。時代は変わる。


























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