ペットを飼うと心臓発作リスクが減る
米国脳卒中協会(ASA)によると、ネコの飼い主は心臓発作リスクが低いのだそうだ。
さらに「どのような動物でも、飼い主がその動物を大切に思っていれば、健康によい効果をもたらすはず」との医学者の見解も紹介されている。これは決して「トンデモ」というわけでもなさそうなのである。(参照)
このニュースから読み取れるのは、猫を飼っている場合のみが統計的にまともなデータとして発表されているが、他の動物の場合でも同様の効果があるはずだと、医学者たちは見ているようだということである。
我が家では、猫を 2匹飼っている。以前はそれに加えて犬も 1匹いた。さらに、私が子供の頃は我が家には猫が何匹いたかわからないほどだった。私にはどうやら、犬猫好きの血が流れているらしい。
その犬猫好きの私の感覚で言うと、ペットと接するというのは、確かに「癒される」ことに間違いはない。しかし、実を言うと「癒される」ばかりではない。ペットというのは実に手のかかる存在なのである。飼い主は「癒し」と引き換えに「世話」という結構な負担を強いられる。
まず基本的に、餌を与えなければならないし、餌を与えるのだからその結果として、糞の始末も日常的にしなければならない。抜け毛のかたまりは室内に漂うし、蚤やしらみの対策もしてあげなければならない。病気になれば、人間と違って健康保険も利かないから、結構な出費である。
それだけではない。急ぎの仕事であせってパソコンに向かっているときなど、猫が甘えてひざの上に乗ってきて、喉をゴロゴロ鳴らしながら頭を摺り寄せてこられると、かわいいにはかわいいが、邪魔でしょうがない。相手も生き物だから、こちらの都合だけの思い通りにはいかないのである。
こうしてみると「世話」の負担と、その結果として享受できる「癒し」の効果というのは、案外チャラなんじゃないかと思う。そして、さらに言うならば、飼い主に強いられる「世話」の負担すらが、実は「癒し」の効果を発揮しているんじゃないかということだ。
「癒し」の効果を一方的に 受け取るだけでは、実はあまり健康の役には立たないような気がする。「世話」をするからこそ、心理的にちょうどいいストレスを感じ、体を動かすことによる運動効果も発揮され、結果、心臓発作リスクも軽減されるんじゃなかろうか。
人間、受け取るだけではだめで、「愛を与えること」が必要ということなのだと思うのである。
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