「知恵者」ではあるが、可愛げのないワンコ
Itemfix という動画投稿サイトに、おもしろい犬の動画がアップされている(参照)。前足を怪我してまともに歩けない風を装って餌をもらい、その餌をくわえた途端に、全然フツーに小走りで去って行くのだ。
哀れなふりをして物乞いをするってのは人間だけかと思ったら、犬までいつの間にかそんなことを学んでしまったようなのである。いろいろ妙な知恵を働かせるものなのだね。
ちなみにこういうの、「擬態」と表現すればいいのかと思ったが、生物学的な擬態とは「動物が、攻撃や自衛などのために、からだの色や形などを、周囲の物や植物・動物に似せること」(参照)ということのようだ。周囲の色に溶け込むカメレオンみたいなものである。
となると、ほかにこんなような知恵を働かせる動物がいるのか検索するには、どんなキーワードが適当なのだろう。試しに「動物 ふりをする」の 2語で検索してみると、トリミングで爪を切ってもらうときに痛くもないのに痛いふりをして鳴き声を上げる柴犬の動画(参照)が見つかった。
しかしこれって単に「爪を切られるのが嫌い」という意思表示に過ぎないみたいで、悪知恵とは違う。そして他にはなかなかそれらしい例が見つからない。
「ふりをする」という日本語ではまどろっこしいということで、英語の "animal feign" とか "animal pretension" とかいうキーワードで調べてみたが、そんなような結果は探し当てることができなかった。ということは、なかなかレアなケースということになる。
ちなみに「動物 ふりをする」のキーワードで大量にヒットするのは、「死んだふりをする動物」というものだ。「擬死」と言って、捕食者から逃れる「最後の手段」みたいなものらしい。意識的に死んだふりをするわけじゃなく、体の仕組みとしての自然な反応ということである。
自然な反応としてじゃなく、学んだ上で意識的に「ふりをする」ことができるというのだから、このワンコ、なかなかの「知恵者」ってことになる。ただ、「可愛げ」は感じられないけどね。
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