我が高校の後輩たちによる「酒星劇場」という企画
私の高校(酒田東高校)の後輩たち(現役高校生)が、なかなか粋で素晴らしい取り組みをしている。「"世界一の映画館" を再び酒田の街に!」というものだ。
「世界一の映画館」というのは、酒田の街にあった「グリーンハウス」という映画館のことである。あの伝説の映画評論家、淀川長治氏が、1963年に雑誌『週刊朝日』誌上で「おそらく世界一の映画館」と絶賛しているのだから、決して勝手に盛った話なんかじゃない。
この映画館について、私はほぼ 10年前の「懐かしのシネサロン」( 2016年 2月 7日付)という記事で、次のように書いている。
私は中学後半から高校時代に至るまで、グリーンハウスに入り浸った。とくに足繁く通ったのは、客席 14席というミニシアター、「シネサロン」 。正確な金額は忘れたが、当時 200円以下の低額で、田舎の一般の劇場では絶対にかからない、ハイブロウな洋画が見られたのである。
この映画館、大画面の劇場のほかにミニシアターの「シネサロン」というのがあり、料金も低額だったので、高校生には本当にありがたいものだったのだ。
私は 10年前の記事で、この「シネサロン」で観た中でも『マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺』という映画が忘れられないと書いている。かなり前衛的な作品だから、私ってばかなり生意気な映画少年だったのだね。
ただこのグリーンハウスは、ほぼ半世紀前の 1976年(昭和 51年)10月 29日、あの酒田大火の火元となって焼失してしまった。このことについては、10年前の記事で次のように書いている。
映画館 1軒だけではなく、吹き始めていた強烈な冬の季節風に煽られて火は横へ横へと広がり、風下の 1767棟が焼け落ちた。繁華街の中心だったこともあり、私の高校時代までの思い出の街並みが、たった一晩で消え去った。
これって、本当にショックな出来事だった。以来、酒田の街にはハイブロウな映画館がなくなってしまったのである。
あれからほぼ半世紀、後輩たちが立ち上がり、「酒星劇場」(読みについてはこちらを参照)というプロジェクトを展開してくれているというのだから、こんなに嬉しいことはない。次の企画は来月 3月 15日(日)の、『ティファニーで朝食を』『パリの恋人』の上映である。
ただ、この企画を運営しているのは地元の高校生だから、お金がない。それで "for Good" というクラウド・ファンディングを活用して予算を作っているのだが、今年はこれを聞きつけた同窓会(我々 46期)が及ばずながら協力し始め、このほど目標金額を超えたらしい。
ちなみに私自身は残念ながら、来月の 15日は前々から欠かせない予定が入っているので参加できない(上映作品はもちろん 2本とも既に観てるからいいけど)。しかし次の企画には、是非行きたいと思っている。
おっと、そういえばグリーンハウス関連ではもう 1本、21年以上も前の「ウッドストック」(2004年 9月 21日付)という記事でも触れているんだった。














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