iPhone には Siri という機能があって、指を使わなくても言葉で話しかけて操作できる。例えば「Hey Siri、朝 7時に起こして」と言えば、アラームが 7時にセットされたりするというわけだ。

ただ個人的には、この Siri という機能はほとんど使っていない。黙って指で操作する方が手っ取り早いという気がしているためだ。とくに屋外で操作する時は、iPhone に向かって "Hey, Siri" なんて言うのはこっぱずかしい。
ところが今朝目が覚めた時に、アップルウォッチ がどこにあるかわからなくなってしまった。夜寝る前にいつものように充電機にセットしたはずなのだが、見当たらない。そこで iPhone の Siri 機能を使って探してみようと思い立ち、”Hey Siri” と話しかけた。すると、一瞬「ご用は何でしょう?」という文字が現れる。
iPhone は日本語で応答しているのだが、そもそも ”Hey Siri” と話しかけたのがきっかけなものだから、ついその勢いで "Could you tell me where my Apple Watch is?" (私のアップルウォッチがどこにあるか教えてくれない?) と英語で聞いてしまった。ところが何と、Siri は英語を理解しないようで、こんなような表示になった。

一体どう聞いたら「90周年は山家ポワチエ子」なんて聞こえるんだ。そして彼女は(Siri は声から判断すると女性のようなのだ)当然のように「すみません、よくわかりません」なんて言ってきたのである。米国生まれのくせに、英語が通じないのだね。
仕方がないので、「私のアップルウォッチはどこ?」と日本語で聞き直したところ、彼女は何事もなかったように「この近くにあります。tak さんの Apple Watch でサウンドを鳴らしてみます」と応えてくれ、すぐにベッドの下から 「リンリンリン」と小さな音が聞こえた。知らぬ間にベッドの下に落ちてしまっていたようなのである。
これで問題は解決したので、Siri が本当に英語がわからないのか調べるために、iPhone の「設定 - Siri と検索」の項目を調べてみたところ、「言語」というサブ項目があって「日本語」と設定されている。念のためこれをクリックしてみると、言語の候補として日本語のほかにアラビア語、イタリア語、オランダ語……とアイウエオ順にいろいろな言語が用意されているではないか。
例えば英語だけでも、アイルランド、アメリカ合衆国、イギリス、インド、オーストラリア、カナダ、シンガポール、ニュージーランド、南アフリカで話される 9種類の英語が登録されている。ふぅん、確かに経験則からして同じオセアニアでも、オーストラリア人とニュージーランド人の英語は結構違う。個人的にはニュージーランド英語の方が聞き取りにくい。
試しに言語設定を「英語(アメリカ合衆国)」にして同じように英語で聞いてみると、きちんと言ったとおりに認識してサウンドを鳴らしてくれた。なんだ、ちゃんと英語がわかるじゃないか。当たり前だが。
面白がってもう一度同じように聞いてみると、今度は "What a persistant guy!" (しつこい奴!)と思われたようで、"Allow me to direct Apple's fabulous website." (Apple の素晴らしいウェブサイトに案内するわね)と交わされてしまった。どうやら英語版の 「Apple Watch を探す」ページに案内されるらしい。
ついでに今度は敢えてモロにカタカナ英語で「クドゥユーテルミー、ホエアマイアップルウォッチイズ?」と聞いてみると、彼女には "Do you turn on me who am i" と聞こえちゃったらしく、「私は誰?」みたいなタイトルの映画を 5本提示して、”Which one?" (どれのこと?)と聞いてきた。なるほど、米国人にはカタカナ英語は通じにくいのだね。おもしろいなあ。
というわけで、最終的には Siri の言語設定は「日本語」に戻しておいた。ちなみに Siri の声も、男性と女性の 2通りから選べるようなのである。
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