カテゴリー「経済・政治・国際」の782件の記事

2023年9月26日

岸田首相のアドバンテージは「顔」というより・・・

自民党の麻生副総裁が福岡市における講演で岸田総理について「誠実そうに、リベラルそうに見える顔が世のなかに受けている」と述べて評価したと、テレ朝ニュースが伝えている(参照)。「顔」で受けているというのは、ずいぶん無茶な言い草だが、あるいはほんの少しだけ言えてるかもしれない。

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というのは「そりゃ、あんたの顔じゃどうしたってウケないもんね」ということで、確かに岸田総理の外見には政治家的な「毒」がないので、妙に揶揄されることがない。ただ、私としては岸田総理のアドバンテージは他のところにあると思っている。

それは「自分が何を言っているのかわかってモノを言っている」ということだ。こんなのは当たり前すぎて「アドバンテージ」というのもおこがましいほどだが、最近の首相経験者の中では珍しいほど、この「当たり前すぎること」ができているのである。

まず行きがかり上、当の麻生さんについて言えば、衆院選に初出馬した際に地元の飯塚駅前での演説で、開口一番「下々の皆さん!」と呼びかけちゃったという伝説化された本当の話がある(参照)。この人の失言はほかにもいろいろありすぎて、枚挙にいとまがない。森喜朗と双璧だ。

以後、民主党政権となったが、鳩山さんの「世襲が日本の政治をゆがめてきた。世襲の私が言うのだから間違いない」という発言には笑ってしまった(参照)。そんなこんなで、ワシントン・ポストに「ルーピー(Loopy: お間抜け)」の名を頂戴してしまったわけだが。

次の菅さん(カン直人さんの方)は「政治の理想は最小不幸社会を作ること」なんて、政治家センスに欠けたことをおっしゃっている(参照)。当人はわかっているつもりのようなのだが、世間には通じないか、あるいは逆アピールに受け取られかねないから、どう見ても別の言い方をする方がよかったよね。

後を継いだ野田さんは割とそっち方面の話題が少ないが、国会答弁で「(喫煙は)18からずっとやめたことがなく・・・」と言ってしまい、慌てて取って付けたように「二十歳から」と言い直している(参照)。まあ、ご愛敬と言ってもいい部類ではあるが、せっかくだからタバコは止めた方がいいね。

自民党政権に戻って最初の安倍さんは、内閣総理大臣の自分を「立法府の長」と言ったり(「行政府」と区別できてない)、「云々」を「でんでん」と読んだりで、モロに次元が低過ぎだ。その辺りのことは 4年前に ”安倍さんの「勘違い言葉」に学ぶ” という記事で縷々書いているのでよろしく。

その次の菅さん(スガ義偉さんの方)に至っては、聞く人はもちろんだが、自分でも何を言ってるんだかわかっていなかった(参照)。広島の平和記念式典でスピーチ原稿を読み飛ばしても気付かず参照)、次の長崎では間違えずに読んだだけで褒められた(参照)という、前代未聞の首相だった。

こうして思い返してみると、民主党(現在の立憲民主党)政権時代の鳩山、菅、野田の 3人は、まだそれほどお馬鹿すぎる失言というのはない。それに対して自民党の麻生、安倍、菅の 3人の「言葉知らず」レベルは中学生以下と言っていいよね。

というわけで岸田さん、前の 6人よりずっとマシで、とくに自民党の 3人と比べたら雲泥の差だ。ただそれは「自分で何を言ってるかわかってる」という当たり前すぎることの話であって、その内容についての評価はまったく別の問題なのだが。

 

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2023年7月22日

プリゴジンは死んでるのか、生きてるのか

7月 17日付の「プリゴジンは既に死亡している? ロシアのヤバさ」という記事で、元米陸軍大将が「既に死んでいる」と発言したというニュースを伝えたが、昨日の CNN ニュースでは、CIA のバーンズ長官が「現在はベラルーシの首都ミンスクにいる」との見解を示したという(参照)。

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この話を裏付けるように、20日にはベラルーシで撮影されたとされるプリゴジンの動画が発表されたりしているが、画像がことさらなまでに不明瞭で、本当に当人なのかどうかは確認できない状態だ。

まったく、死んでるんだか生きてるんだかよくわからないが、バーンズ長官は彼が生きているとしても極めて危険な状態にあることに変わりはないと考えているようだ。CNN ニュースでは彼の言葉が次のように伝えられている。

ロシアのプーチン大統領については「報復の究極の信奉者」と形容し、「プリゴジン氏がさらなる報復を受けずに済めば驚きだ」と指摘した。

「私がプリゴジン氏なら、毒味役をクビにはしないだろう」とも語った。

バーンズ長官はラ・サール大学卒業後に英国のオクスフォード大学に留学して哲学と国際関係論を学んだというだけあって、ずいぶん垢抜けした(あるいは「垢抜けしすぎた」)レトリックを駆使する。今回の発言もちょっとしたものだ。

プーチンについて「報復の究極の信奉者」と語ったというのは、CNN ニュースの米国版オリジナルでは "the ultimate apostle of payback" となっている(参照)。我々日本人には耳慣れない "apostle" という言葉の意味は「使徒、伝道者」で、「信奉者」(believer)よりずっとラジカルな表現だ。

そして "payback" は "retaliation" とかの「報復」より、ニュアンスとしては「仕返し」って感じ。ならば、言わんとすることをまともに伝えるとすれば「仕返し教の究極使徒」ぐらいの訳がふさわしいかもしれない。要するに、プーチンは狂信的なまでに執念深いってことだ。

その流れで、プリゴジンがいつ毒殺されてもおかしくないということを、「毒味役をクビにはしない」(I wouldn’t fire my food taster)と、なかなかヒネった言い方で表現している。ちなみに「毒味役」の英語は "taster" で「味見役」と同じ単語だから、国際常識では「味見、即ち毒味」なのかもしれない。

というわけで、バーンズ長官、なかなかの役者のようで、「影の存在 CIA」のトップとしてはなんだか「華」がありすぎるほどの印象だ。

ただ、それは当人もしっかり自覚しているようで、「ホワイトハウスのシチュエーションルーム(危機管理室)でテーブルを囲む同僚たちに、もし私の話がそれ始めたらテーブルの下で蹴ってくれと言っておかないと」なんてジョークを言ってるらしい(参照)。

というわけで私まで話があちこち行ってしまったが、そんなようなアブナい状況のようなので、なにぶん

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【8月 24日 追記】

8月 17日の記事にも追記したが、プリゴジンの乗っていたと見られる飛行機が墜落炎上し、彼は死んだとみられると報道されている。バーンズ長官の「「プリゴジン氏がさらなる報復を受けずに済めば驚きだ」という言葉は当を得たもので、結果的に彼は驚かずに済んだようだ。

 

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2023年7月 9日

米国の州ごとの人口が見える国旗デザイン

面白い画像を発見した。「地理的な位置を大まかに維持しながら、州の人口に比例して各星を拡大縮小」して表示したものだという(参照)。最大の星がカリフォルニア州で、次がテキサス州、3番目がフロリダ州で、4番目がニューヨーク州。ほかはおしなべて小さい。

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こうして見ると、同じ大きさの星が単純に並ぶ国旗と比べるとメリハリが効いていて、デザイン的には美しい気がしてしまうほどだ。各地域のイメージも浮かんできやすいし。

カリフォルニア州というのは、ロサンジェルスの人口が多い上にサンノゼ、サンディエゴ、サンフランシスコなどの主要都市もあるから、なるほど人口最大の州なんだろう。ニューヨーク州はニューヨーク市の人口が多いとはいえ、面積が狭いから、こんなものなんだろうね。

それから、共和党の牙城と言われるテキサス州の人口というのがかなり多い。ドナルド・トランプ(自身はニューヨーク生まれ)が国際的には嫌われ者なのに、どういうわけか力をもっているというのも、このテキサス州の人口に支えられているのだと納得してしまう。

それからテキサス州といえば、映画『ジャイアンツ』を思い出す。これ、原題は "Giant" (複数形じゃない)で、テキサス州そのものが「巨人」であるというわけなのだが、なにしろ私が 4歳の時の映画だし、こんなお恥ずかしい邦題になってしまったんだろうね。野球の「読売」じゃあるまいし。

私自身は、米国ではニューヨーク州、イリノイ州(シカゴがある)、カリフォルニア州、ネヴァダ州にしか行ったことがない。初めの 3州は複数回出張しているのだが、ネヴァダ州だけはたまたま参加したビジネス・ツァーのお仕着せでラスベガスに立ち寄らされた 1度のみだ(参照)。

いずれも「青い州」といわれる民主党の強い州だが、ネヴァダ州は 3年前にはちょっとだけ赤みが差していたようだ(参照)。個人的には、テキサス州に代表される「赤い州」(共和党の強い州)というのは、あんまりそそられない。まあ、南部のブルースは好きだが、それはニューヨークでも聞けるし。

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ちなみにフロリダ州は、大統領選で民主党が勝ったり共和党が勝ったりしているので、完全に青と赤の入り交じった紫になっちゃってる。

面積的には「赤い州」の方がずっと大きいが、人口的にはウェストコーストと、ニューヨークを中心とした東部のあるおかげで、青い州が健闘できる。赤い州は、こう言っちゃナンだが、テキサス州を除けばもろに「カントリーサイド」みたいなイメージで、それで大統領選挙では毎回接戦になるのだろう。

日本も選挙区ごとに定員をもう少しきっちりと決めれば、こんな自民党ばっかりみたいな国会にはならないんだろうにね。

 

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2023年7月 3日

「民間軍事会社」とか「傭兵」とかいうもの

ロシア情勢のわけのわからなさを思うたびに、「ワグネルとか、『民間軍事会社』なんて言ってるけど、それって一体何なんだよ?」と思ってきた。「そもそも民間が『軍事組織』をもつなんて、ロシアって国はかなりムチャクチャなんじゃないの?」ってことだ。

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ところがここにきてドサクサ紛れなのか、ロシアでは民間軍事会社が 37社も乱立しているという(参照)。さらに調べてみると、そうした会社はロシアばかりではなく、世界の結構多くの国に存在しているようなのだ。Wikipedia では次のように説明されている(参照)。

民間軍事会社(みんかんぐんじがいしゃ)とは、直接戦闘、要人警護や施設、車列などの警備、軍事教育、兵站などの軍事的サービスを行う企業。

(中略)2008年9月17日にスイス・モントルーで採択されたモントルー文書でその地位や法的責任などが定義されている。

「軍事的サービスを行う会社」という言い方にも「へえ、そんなのありなんだ!」と驚いてしまうが、これは当然ながら「傭兵」とも関連していて、この項目には次のようにある。

傭兵(ようへい、英: mercenary)は、金銭などの利益により雇われ、直接に利害関係の無い戦争に参加する兵またはその集団である。(中略)

傭兵は現代でも存在しており、民間軍事会社のような新しい形態の傭兵も登場している。

つまり、国に代わって「傭兵」を組織し、それを戦場や要人警護などに送り込んだりするのが「民間軍事会社」の仕事の重要な部分になっているようなのだね。Wikipedia によれば、こうした会社はロシアばかりでなく、米国、英国、カナダ、イスラエル、ウクライナ、南アフリカにもあるらしい。

米国なんて、Wikipedia に挙げられているだけで 5社もあり、何だかんだ言いながらもまったく油断がならない。日本にはさすがにそんな会社はないから、ある意味「平和」ではあるが、他国の民間軍事会社に雇われている日本人も少なくはないらしいから、さながら「蛇の道はヘビ」である。

民間軍事会社のクライアントは、直接戦闘に関わる国家などなんだろうが、こうした企業が力をもって独自に強力な軍備を保有するなんてことになったら、それ自体が「別の国家」的な性格をもってしまいかねない。つまり、世界の大きな不安定要因になる。

そうならないためには、民間にまで兵力を求める「需要」、つまり「戦争」や「紛争」を減らしていくことが肝心なのだろうが、これがなかなか難しいときているから、本当に厄介な話である。

ちなみにロシアにおいては、プーチンはウクライナ侵攻の初期段階ではさんざんワグネルの力に頼っておきながら、ここに来ていきなり、そのトップのプリゴジンを切り捨てようとしているわけだ。ある意味「チョー身勝手」な話である。

さらに、これまでのワグネル戦闘員を正式のロシア軍に編入させようとしているというのだが、果たして彼らにきちんと報酬を支払い、統制をとっていけるものなんだろうか? はなはだ心許ない。

 

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2023年6月25日

訳がわからない、ロシアとワグネルの「内戦?」

昨日早朝の「ワグネルがモスクワに向けて進軍」というニュースを聞いて、「それって、要するに『内戦』じゃん !?」と思ったのだが、それからいろいろと紆余曲折が伝えられた。はっきり言って訳がわからず、このブログでもまともには触れようのない状態だった。

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そんな中で、NHK の ”【随時更新】ワグネル引き返しロシアと本格的な武力衝突回避か” というタイトルのニュースを読み、少しは整理が付いてきたような気がする。このニュース、「随時更新」というだけに、今後もさらに新情報を伝えてくれるもののようだ。

ただ何だかんだ言っても、詳しい状況は今でもはっきり言ってわからないままだ。わずかに見えているのは「ロシア国内はかなり混乱している」「ロシア国軍とワグネルの本格的衝突は避けられた」「プーチンはワグネル指導者のプリゴジンを罪に問わない方針」ということぐらいである。

この間のグチャグチャ状態が少しは整理されてきたのは、ベラルーシのルカシェンコ大統領の口利きが効いていたようだ。これって、他国が介入してくれないと自国内の問題も解決できないというロシアの混乱振りを示している。これではウクライナ侵攻作戦も、まともには進まないだろう。

プーチンの今後もかなり悲観的なものに見えてきた。今回のウクライナ侵攻は、元々うまく行くはずのなかったものにしか思われない。

 

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2023年6月15日

岸田首相、「解散しない」なんて言ってるが

時事通信が本日付で "内閣支持下落 35.1% 公邸忘年会、岸田首相「問題」7割弱" と伝えている。先月後半は支持率が上昇していたので、せっかく 27日付で「もしかしたら案外長く続いちゃったりするかも知れない」なんて書いた(参照)のだが、バカ息子のせいで「不支持」が上昇しつつあるようだ。

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とはいえ、文字通りの数字だけを見れば、支持率 35.1%、不支持率 35,0% で、支持率がわずか 0.1% ながら上回っている。こういうの、「首の皮一枚」と表現するのだろうか。

NHK は 「岸田首相 “今国会の会期内では衆議院を解散しない”」というニュースを伝えている。重要法案を通すことの方を優先するみたいな言い方で、一見カッコいいが、実際のところは急いで解散することのリスクの方を意識しているのだろう。

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そんなこんなで、例の首相官邸での忘年会問題のインパクトが薄れるのを待っているとしか思われない。ただ、文字通りの任期切れまでと言うなら、再来年秋まで待つことになる。

衆議院が任期一杯まで解散しないなんてことは滅多にないので、このまま失点を重ねずに年が明けたら、「やっぱり解散」なんて言い出すことになるんだろうね。バカ息子がまた何かしでかしたら別だけど。

 

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2023年5月28日

岸田首相、最近は「無双」なんだそうだよ

何となく半月以上政治ネタから遠離っているうちに、岸田首相の支持率が上がってきていているとは聞いていたが、サミット後の読売新聞調査では、なんと 56%だという(参照)。さらに、現代ビジネスのサイトでは "岸田首相の「無双ぶり」が止まらない・・・!" なんてことにまでなっている。

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これを書いた歳川隆雄という人は "「インサイドライン」編集長" ということになっている。このメディアって初耳だったのでググってみたところ、"デカ目メイク「インサイドライン」の危険性とは" という気持ち悪いページの次に Tokyo Insideline というページがヒットし、次のように説明されている。

歳川隆雄の「インサイドライン」とは、日本の政治、経済のインサイド(内幕)情報だけでなく、東アジア(中国・台湾、朝鮮半島)、ロシア、米国に関するインサイド情報を発信する日本唯一のニューズレター

何だかよくわからないが、今回の記事自体もあまりよくわからない。まあ、「まつげより内側の粘膜部分にアイラインを入れるメイク方法」的に、かなり際どいお話ってなことなのかもしれない。

いずれにしても岸田首相の支持率がアップしているのは事実で、その要因は、私に言わせると「首相の言ってることを聞けば、文字通りの意味としてはよくわかる」ってことなんだと思う。というのは、それ以前の首相は「言ってることの意味が通じない」って人ばかりだったからだ。

とくに前首相の菅義偉氏の場合は際だって言葉センスがメチャクチャで、自分でも何を言ってるのかわかってなかったんだと思う。広島での原爆記念式典で原稿を読み飛ばし、さらに「原爆」を「原発」と読み間違えても自分で気付かなかったのが話題になったが、そんなの日常茶飯事だった(参照 1参照 2)。

翻って今の岸田首相は、少なくとも何を言ってるのかわかるし、論理的にも破綻がないという点で、前首相なんかと比較するのが申し訳ないほどと言える。前々首相のように「云々」を「でんでん」なんて読んじゃったり(参照)みたいな、マンガ以下の醜態もないし。

G7 のことで言えば、前の菅首相の時は、「借りてきたネコ」状態で、移動の時なんか他国首脳に話しかけられないように(通訳なしで話しかけられてもわからないから)、涙ぐましいまで絶妙の距離を取って歩いてた(参照)。

それと比べれば、岸田首相の直接英語で会話する姿なんて、段違いに頼もしく見えたりしたわけで、確かに点数を稼げたのだろう。まあ、本来的にはこのくらいは特別なことでも何でもないのだが。

というわけで、「党内での基盤が弱い割に、イメージ的に支持率が高くなっちゃったおかげで何とかなる」という意味では、2001年から 5年続いた小泉純一郎内閣の時と共通しているかもしれない。ということは、もしかしたら案外長く続いちゃったりするかも知れないってことだ。

 

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2023年4月19日

人民元のマークも「¥」だったなんて知らなかった

朝日新聞デジタルのサイトの本日付記事に "通販サイトの「¥」表記、実は人民元 20倍の額で決済…相談相次ぐ" というのがある。「¥1,680」という価格表記を日本円の「1,680円」と思って購入申込みしたら、実は人民元の「1,680元」で、日本円にすると約 20倍になってしまったんだそうだ。

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「おいおい、なんだよ、それ!」と思って調べてみたところ、なんと、中国元での価格を表示する場合でも「¥」のマークがフツーに使われるのだそうだ。そんなこととは、今日の今日までちっとも知らなかったよ。我ながら、ゼニカネの問題には本当に疎い。

「人民元」の「元」は日本語読みだと「げん」だが、実際の発音をそのまま英語表記すると "Yuan" になるんだそうだ。それで「人民元」は "Renmin Yuan" (省略表記は "RMY")であるという。ちなみに日本円は ご存知の通り ”Japanese Yen”(JPY)である。

ふむふむ、確かに人民元の「1,680元」を「¥1,680」と表記してもデタラメではないというのはわかった。しかし「筆記用具ガイドブック」という日本語表記のすぐ下に「¥1,680」なんて書いてあったら、フツーは「日本円」だと解釈するだろうよ。

これは限りなく「詐欺」に近い手口で、意識的なものと思うほかない。ネットを通じて中国製品を購入する場合は、かなり気をつけなければならないだろう。

 

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2023年4月14日

両側から自民党的イヤらしさの漂う「高市潰し」劇

週刊現代のサイトに ”高市早苗、絶体絶命のピンチへ…「惨敗の奈良県知事選」のウラで進行していた「高市潰し」シナリオのヤバすぎる仕掛け人” という長々しいタイトルの記事がある。私が先月 20日に書いた "高市答弁以上に不愉快な、自民党的「見放し方」" の詳細解説みたいな感じだ。

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私は先月の記事で高市早苗について "もうすっかり「終わり」なのだね" としつつ、次のように書いている。

私は元々彼女の政治姿勢には真正面から反対なので、それはある意味では歓迎でもある。とはいえ、自民党内での「彼女を終わらせるための見放し方」というのも、かなりちゃっちい猿芝居で、むしろ不愉快でさえあると一応言っておく。オッサンたちのやり方って、情けないほど姑息なんだよね。

高市早苗が「終わってしまう」こと自体は、個人的には本当に「歓迎」である。しかしその「終わらせ方」に見る自民党的猿芝居への「嫌悪感」は、この「歓迎感」に勝るとも劣らない。今回の騒動は、両方の側からイヤらしさが漂いまくりである。

週刊現代の記事には、次のようなくだりがある。

結局のところ、政権与党内における高市氏の影響力は「安倍元総理が強く推している」ことに依る部分が大きかった、ということだ。(中略)

一方で、今回の奈良県知事選をめぐる騒動の裏には「高市潰し」の意図があったのではないか、そしてその中心には元幹事長の二階俊博氏がいた、と指摘する者もいる

やっぱり、こういうことにはあのオッサンがからんでくるのだね。この人、奈良知事選で日本維新の会に負けてでも、大嫌いな高市を窮地に追い込みたかったもののようなのだ。何で嫌いなのかというと「アイサツがないから」なんてことになっていて、まるで「任侠の世界」みたいな話である。

こうしたおどろおどろしい組織には、関係したくないと思うばかりなので、

Yoroshiku4

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2023年4月 7日

支払いはなるべくキャッシュレスで済ませたい

ITmedia News が「2022年、キャッシュレス決済利用額が初の 100兆円超 経産省が発表 利用率も過去最高 36%に」と伝えている。22年実績は 111兆円で、21年の 95兆円を超え、決済比率も上昇して 36%になったという。

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キャッシュレス決済が 36%ということは、現金決済が残りの 64%ということになる。最近は近所のスーパーでの買い物でもほとんど「セルフレジ」を使っているのだが、見ているとそこでも現金払いという人が半分以上のようだ。

現金払いの多くはお年寄りなので、財布からおもむろにお札と小銭を出して支払うのに結構な時間がかかる。そんなわけで列に並んで順番待ちをしている間は、イライラしないようになるべく他のことを考えるようにしている。

私自身のことを言えば、最近(多分 10年以上)は支払いのほとんどをキャッシュレスで済ませている。ある程度まとまった金額の場合はクレジットカード払いだが、コンビニなどでの少額の買い物の場合は電子マネーを使うことが多い。SUICA などの電子マネーは、支払いが一瞬で済むのでかなり楽だ。

仕方なく現金を使うのは、小規模な小売店や飲食店などで「支払いは現金のみです」などと言われた場合だ。仕方なく現金払いしてお釣りが多かったりすると、財布の中が小銭で一杯になってしまい、かなりうんざりする。

こんな場合は店を出た後に、小銭を減らすためにコンビニなどで敢えて現金払いの買い物をすることがある。ただ、財布に溜まった小銭が 647円(100円玉が 6枚、10円玉が 4枚、5円玉が 1枚、1円玉が 2枚)とかの時に、レジで表示された金額が 738円なんかだったりすると、心の底からガッカリしてしまう。

ここで単純に 1,000円札 1枚で済ませようとすると、262円のお釣りが返ってきて、財布の中の小銭が 909円になる。その内訳は、100円玉が 9枚、50円玉が 1枚、10円玉が 5枚、5円玉が 1枚、1円玉が 4枚という、悲惨な状態だ。

そんなのは考えるだけでゾッとしてしまうので、頭の中で必死に計算し(私は計算が苦手なので、本当に「必死」だ)、現金で 1,240円出す。すると 502円の釣り銭が帰ってきて、財布の小銭は 907円(500円玉 1枚、100円玉 4枚、5円玉 1枚、1円玉 4枚)と、多少はマシな状態になる。

とはいえ、1円玉 4枚というのはかなり癪なので、そのままレジ前の募金箱に入れたりすることが多い。これで、かなり身軽になってほっとする。

全ての支払いをキャッシュレスで済ませることができれば、こんな面倒なことから解放されるのだが、世の中はなかなかままならないものである。

 

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