カテゴリー「経済・政治・国際」の724件の記事

2022年5月15日

沖縄復帰 50年に思うこと

今日は高知に来ているのだが、やはり沖縄の話を書いておきたい。何しろ「沖縄復帰 50年」にあたる日なのだそうだ。

220515

沖縄が日本に復帰した 1972年、私は山形県庄内の地から上京して 2年目だった。大学は政治闘争で荒れ果て、閉鎖されている期間の方が長かった。

復帰前年の 1971年、大学内では「70年安保闘争」が早くも風化し、代わって「沖縄闘争」が目玉となっていた。私の通うワセダ大学を牛耳っていた革マル派は「沖縄解放」というスローガンを掲げ、中核派の掲げる「沖縄奪還」というのを「ナンセンス」として批判していた。

たまたまある日の講義を「粉砕」して「オルグ」に入って来た革マル派の幹部に、クラスの一人が「あなたたちの言う『沖縄解放』は、中核派の言う『沖縄奪還』とどう違うんですか?」と、とてもプリミティブな質問をしたことがある。

するとその幹部は、「解放は、解放だよ! 『奪還』なんて、ナンセンスでしかないんだよ!」と言うばかりだった。これ、質問への回答に全然なってない。当時の学生運動の幹部の頭の中なんて、こんなようなものでしかなかった。自分で理解してもいないことに命をかけるなんて、到底できないと私は思った。

こんな消耗な繰り返しのうちに年は変わり、1972年 5月に沖縄は日本に返還されたが、基地問題などは「別のお話」とされたまま年月は経った。私はその 36年後の 2006年に初めて沖縄を訪れ、このブログに 3日間連続して写真入りで載せている(参照 1参照 2参照 3)。

行ってみてわかったのは、「解放」も「奪還」もナンセンスなお話でしかなかったということだ。空虚な言葉遊びなんかより、沖縄には沖縄の歴史と、現在の暮らしとがあるのだった。それこそが大切なテーマなのである。

政治的なスローガンなんて屁の役にも立たないのだと、しみじみわかった。

 

| | コメント (0)

2022年4月12日

「新 500円硬貨」とか「新紙幣」とか、鬱陶しいことで

日テレNEWS が ”「新500円硬貨」浸透しない理由とは? 多額のコストかけても 2年後には・・・” というニュースを伝えている。昨年から流通している「新500円硬貨」が、多くのバスの料金支払機や、立食い蕎麦屋などの自動券売機で使えない状態のままなのだそうだ。

220412

ニュースの中でも、多くの人が「新500円硬貨」をまだ見たことがないとか、そもそも硬貨が新しくなったことを知らないとかコメントしている。そんな具合なので、支払機や券売機もなかなか対応しきれないのだろう。なにしろ機械の更新には多額の費用がかかるというのだから、仕方がない。

さらに 2年後には、一昨日の当ブログの記事でも触れた「新 1万円札」を初めとする新紙幣が出てくるというのだから、今急いで機械を更新するというモチベーションが生まれない。政府って、実際の市場の都合なんてあまり考えていないようなのだ。

ちなみに私自身も、500円玉が新しくなったなんてことはこのニュースを読むまで知らなかった。なにしろキャッシュレスの時代だし、多くの支払いはクレジットカードを差し出すか iPhone の画面をかざすだけで済むので、近頃は現金なんてまじまじと見たことがない。

今やどうしても現金が必要なのは、私の知るところではスーパー銭湯と、スーパーのロピア(参照)ぐらいのものだ。ロピアは私の住むつくば周辺にはほとんどないので、個人的にはどーでもいいし。

ちなみにスーパー銭湯という業界は、全体的にキャッシュレス化が滅茶苦茶遅れているみたいである。入る時の下足や、脱衣所で脱いだ服を入れるコインロッカーみたいなのは、デポジットとして 100円玉を入れなければならないし、券売機もほとんど現金以外は受け付けない。

この業界、顧客の多くがプリペイドやクレジットなどのカードに縁のないじいさんばあさんなので、しょうがないのかなあ。そうだとしても、上のニュースで紹介された「東急バス」なんかは、SUICA の使用を促進すればいいのにと思ってしまうのだが。

とにかく私は「現金」ってやつを「ものすごく鬱陶しいモノ」と思っているので、こんなようなニュースを読むとかなりイラついてしまうのだよね。昔からこんなだから、お金に縁がないのかなあ。

 

| | コメント (4)

2022年3月31日

ウソがウソを呼ぶのは、ロシアばかりとも限らないが

朝日新聞デジタルが本日付で ”プーチン氏に間違った情報伝わる? 「怖くて本当のことが言えない」とホワイトハウスが見解" という記事を伝えている。「プーチン氏はロシア軍に欺かれたとも感じている」としており、ロシアではもはやまともな情報なんて期待できないようなのだ。

220331

記事はこんな具合である。

米ホワイトハウスのベディングフィールド広報部長は30日、ロシアのプーチン大統領はウクライナでの戦況について間違った情報を伝えられているとする見解を示した。その理由について、「プーチンが怖くて本当のことが言えないからだ」と指摘した。

プーチンがロシアにおいて「全体君主」みたいな存在になっていることを窺わせる話だ。側近たちは本当のこと、つまりプーチンの気に入らないようなことを言ったら、自分の身が危うくなると感じているのだろう。

そもそもロシア国内では今回のウクライナ侵攻問題に限らず、主要マスコミで流される情報はフェイクばかりのようだ。ウクライナへの侵攻は、在ウクライナのロシア人を守るためだなどと喧伝し、少なからぬロシア人がそれを信じてしまっているという。

こんな具合に情報の質が低下している状況では、「まともなことを言う」というモチベーション自体が低下する一方になる。情報とは、その場を取り繕うための都合のいいストーリーでしかなくなるのだ。

プーチンは国民を欺くためにフェイク情報を流させたのだが、それが巡り巡って自分の方にも返ってきているわけだ。ウソがウソを呼ぶのはロシアばかりとも限らないが、今度ばかりはそれが命取りになりかねない。

 

| | コメント (2)

2022年3月19日

「高級食パン」と「情報」に関するお話

東洋経済 ONLINE に ”平気で「食パン」を買う人が知らない超残念な真実  「しっとり」「甘くておいしい」本当の理由は?” という 3月 17日付の記事がある。

220319

40年以上にわたって天然酵母使用の自家製パンを食べ続けている(参照 1参照 2)ウチでは、この記事にある「超残念な真実」なんてとっくに知っている。「高級パン」とやらの「しっとり感」はマーガリンを、「甘さ」は糖分を、それぞれたっぷり使って出されているだけで、健康にいいわけがない。

私はそれよりむしろ、”平気で「食パン」を買う人” ってどんな人なのかを知るために、この記事を読んでみたくなったのである。すると、こんなようなことが書いてある。

私が不思議で仕方がないのは、「ご飯は糖質が多いから」「和食は砂糖を使うから」といって避けるのに、高級食パンは並んでまで買って喜んで食べるという、その消費者行動・消費者心理です。

(中略)

「朝は忙しいから、食パンが便利なんだよ」と言う人もいるでしょうが、その場合は、それによって、大人も子どもも「隠れ油分」「隠れ糖分」を同時に摂取しがちなことを、よく「知って」食べてほしいのです。「便利さ」「手軽さ」を追求することには、「メリット」だけでなく「デメリット」もたくさんある、ということです。

なるほど、太らないために糖質を含む和食を避けたり、忙しい朝は食パンがいいと言ったりしながら、知らず知らずのうちに糖分、油分をたっぷり摂取することには無頓着な人がかなりいるということだ。そうした人たちが、並んでまで高級食パンを買うのだから、「情報不足」というのはコワい。

今、ウクライナに攻め入っているロシアの国内では、まともな情報がほとんど流されておらず、多くのロシア人はウクライナで虐待されている同胞を救うための派兵なのだと信じているという。ロシア政府による「情報操作」の産物だ。

ただ、こうした政治的な「情報操作」には腹を立てても、自分の口に入る食べ物に関する情報不足にはあまり気付いていない人たちが、喜んで高い金を出して不健康なパンを買っているというわけなのだね。

まさに、生きていく上で重要なのは「まともな情報」である。

 

| | コメント (10)

2022年3月15日

ロシア人とマック

FNN プライムオンラインが「ロシア マック最終日に大勢の客 ユニクロも混雑続く」というニュースを伝えている。リンク先に飛ぶと、FNN ニュースの動画を見ることができる。

220315

今月 13日は、ロシアでの営業停止を決めたマクドナルドの最後の営業日だった。ニュースの画面を見ると閉店を惜しむ大勢の客が訪れていて、中にはまるで正式のディナーみたいにテーブルクロスを敷いてワインを用意し、ナイフとフォークを使ってマックを食べる客までいる。

何だかんだ言いながら、ロシア人もマックが好きなのだね。しかも、結構なご馳走扱いしてもいいぐらいな思い入れがあるみたいなのだから、驚いてしまう。

私は最近、肉を食わないことにしているので、当然ながらマックもずっとご無沙汰で、多分 10年以上食べたことがないと思う。それ以前にしても、1年に 1度食うか食わないかという頻度だった。別に食べたいと思わないのだから、食べなくて済む。

ただ、ロシア人にとってのマックというのは、「単なるファーストフード」以上の意味をもっているようだ。西側の自由な世界の象徴でもあるのだろう。

私が山形県の酒田市で暮らしていた高校時代、ロシアは「ソ連」の時代だったが、貿易港である酒田港には度々ソ連船が入港していた。するとロシア人たちが酒田の街に繰り出してきて、いろいろな買い物をしていたものである。帰国したら物資不足で、まともなものが買えなかったようなのだ。

高校を卒業してからのことだが、2019年 9月 21日の記事に書いたようなこともあったので、よろしければ参照いただきたい。

ソ連が崩壊してロシアとなり、ついにマックが食べられるようにまでなっていたわけだが、それも長くは続かなかった。営業最終日に正装してマックを食べていた人たちは、もしかしたら「プーチンへの抗議」をそれとなく示していたのかもしれない。

 

| | コメント (2)

2022年3月10日

ユニクロがロシアでの営業を停止するというので

時事ドットコムの本日付ニュースによると、ファーストリテイリングがロシアでのユニクロ事業を停止すると発表したのだそうだ(参照)。2日前の 8日には「ファーストリテ、ロシアで営業継続」と報じられていたばかりだったので、「ユニクロ、正気を取り戻したか」という印象だ。

220310

2日前の記事は、ファーストリテーリング広報の「衣服は生活必需品」というコメントもあって、同国の市民生活に配慮すると読み取れた。ただ記事末尾で「今後の営業については、状況を注視して判断する」とされていたので、たった 2日で判断をドラスティックに変えたことがわかる。

ロシアでは情報統制が厳しく、国民の多くが自分の国が世界でどう見られているかを知らないままのようだ。そうした中で、ユニクロの事業停止という事実が突きつけられるというのは、案外インパクトがあるような気がする。

「ありゃ、ユニクロが買えなくなってしまった」と気付くことが、「我が国、実はヤバい状況にあるんじゃなかろうか」と薄々感じられる契機になるんじゃなかろうか。

日立や三菱電機の製品が買えなくなることよりも、ユニクロの事業停止は市民レベルで大きな意味をもつかもしれない。

 

| | コメント (4)

2022年3月 2日

「プーチンは狂ってる」と見ることのリスク

昨日の "プーチンはまだ「戦争では誰も勝たない」と知らない" という記事で、「彼の精神状態を疑問視する声も出ている」ことに触れた。ニューヨーク・タイムズも、ロシアのウクライナ侵攻が始まった先月 24日付で、プーチンの考えが無茶苦茶になっていると報じている。

2203021

この記事は "Russians Now See a New Side to Putin: Dragging Them Into War" (ロシア人は今、プーチンに自分たちを戦争に引きずり込む新しい側面を見ている)という、Anton Troianovski 氏(ニューヨーク・タイムズ、モスクワ支局チーフ)によるもの。

これを受けて、東洋経済 ONLINE は昨日、”専門家が指摘「プーチン」にコロナ禍で起きた変化 「賢い指導者」という国民の信用は裏切られた” というタイトルで翻訳記事を載せている。

ロシアは実際にウクライナ侵攻を始める前に、国境付近に軍備を移してかなりの緊張感を演出していたが、この時点での識者の見方は「ロシアは本気」論と「ブラフにすぎない」論の 2つに大別されていた。結果として「ロシアは本気」論が正解だったわけだが、だからと言って単純な見方は決してできない。

一般論としては「ロシアの挑発はブラフにすぎず、本気で侵攻することはあり得ない」とする方が、ずっと理性的な見方だったからだ。実際に行動に移してしまえば世界中からシリアスな制裁を受けるのが確実で、理知的なプーチンがそれを読めないはずはないとみる方がより現実的だったはずなのだ。

しかしプーチンは、やってしまった。「ロシアは本気」と予測していた日本の評論家の中には、「それ、見たことか。ロシアが理性的な国じゃないことことぐらい、見抜いておくべきだった」と、鬼の首でも取ったような言い方をする向きまである。

ちなみに私自身も、「ロシアは実際に攻め込むだろう」と思ってはいた。しかしそれは北京のパラリンピックが終わってから(つまり今月後半)で、しかも首都キエフまでには迫らず、限定的な作戦になるだろうと考えていたので、現実のニュースにびっくりである。やはりプーチン、どこか理性を失っている。

そしてここに来て注目すべきなのは、プーチンの精神状態が不安定とするニュースが少なからず報じられていることで、夕刊フジなんかは「狂気の〝核暴走〟プーチン大統領、危うい精神状態」と報じている。これは、米国の意識的なプロパガンダに便乗しすぎだと思うのだが。

ここに来て私が危惧するのは、「気の狂った独裁者の支配する国が相手なんだから、どんな強硬な手段に出てもいい」とか「とことんやっちまえ!」とかいう跳ね返った世論にまで誘導されかねないということだ。そんなことになったら、下手すると全面戦争になるリスクまである。

「プーチンは狂ってる」と言ってしまえば安易な共感を得やすいだろうが、それは逆に危険な流れを呼び込む。実際 75年前に「頭の狂った日本には、原爆を落とせばいい」という酷い思いつきが現実化されてしまったように、核のボタンまで押されかねない。

チャイルディッシュなことでは定評のある日本の元首相には、もう少し大人になってもらいたいものだ(参照)。プーチンが理性を失ったとしても、世界までそれをかなぐり捨てていいわけじゃない。

 

| | コメント (0)

2022年3月 1日

プーチンはまだ「戦争では誰も勝たない」と知らない

「文春オンライン」が "《ウクライナ侵攻》「太平洋戦争中の日本のような状況」" と伝えている。うむ、我々はこの「太平洋戦争中の日本」というのを忘れてはならない。

220301

冒頭にウクライナの破壊された高層アパートの写真が配されたこの記事は、【「洗脳されてしまう」プーチン指揮下ロシアの恐ろしすぎる “プロパガンダの実態” と内部に芽生えた “希望” とは】というサブタイトル付きだ。確かに太平洋戦争中の日本国民も、ほとんど洗脳されていたようなのである。

1941年 12月、電撃的な真珠湾攻撃の成功が伝えられた時、日本国内は湧き立ったと伝えられている。恥ずかしい歴史だ。

その点、ロシア国内ではウクライナ侵攻後に反戦デモが行われた。そして国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のオンライン非公開会合で、ロシア代表が自国によるウクライナ侵攻の正当性を否定した上で謝罪を表明している(参照)。こうした点では、まだ少しはマシなような気がする。

「洗脳」のひどかった日本とドイツは先の大戦で大敗して目が覚め、今は世界の主要国の中では最も平和的な国と(一応)思われている。その他のヨーロッパ主要国も植民地の独立運動などで、戦いの無益さを思い知らされた。米国は調子に乗ってベトナム戦争に突入したが、どうにもならなくなって手を引いた。

世界の主要国の多くは、既に多かれ少なかれ戦争には懲りている。そして現代の戦争は「明確な勝ち負け」で決着が付くというよりも、その過程で拡大する自己矛盾に当事国自身が耐え切れなくなり、止むなく手を引いて終わるのである。やはり「戦争では誰も勝たない」のだ。

ただ世界には、このテーゼを未だ知らない大国がある。ロシアと中国だ。この二つの国は、今の世の中でも「戦争に勝てば利益を得られる」と信じているフシがある。

今回ウクライナに攻め込んだロシアはソ連時代、第二次世界大戦終了間際に日ソ中立条約を一方的に破棄して日本に宣戦布告した。その結果、北方四島などを火事場泥棒的に占領して今に至る。2014年のクリミア危機に介入した際にも、結局は自国領土を拡張する結果となった。

つまりロシアは、「戦争で懲りる」という経験をまだしていない。独裁者プーチンは 1991年のソ連邦解体の意味をまともに理解しておらず、むしろそれ以前の(彼にとっての)「よき時代」への回帰を望んでいるようにさえ見える。この点で彼は、「精神的にはまだ子ども」である。

今回のウクライナへの一方的な侵攻には世界のほとんどが批判的で、経済制裁などを行う方針である。短期的な解決は期待できないかも知れないが、いずれにしてもプーチンの期待する果実など得られるわけがない。

ロシアは戦略核を運用する部隊を「特別態勢」に置いたと伝えられる(参照)。つまり「いつでも核のボタンを押せるぞ」というアピールだ。一部では彼の精神状態を疑問視する声も出ている(参照)ほどである。確かに彼の精神状態が「まとも」だったら、そもそも今回の事態は起きなかっただろう。

しかし私は、プーチンが「戦争では誰も勝たない」ことに最後まで気付かないほど頭が悪くはないと信じたい。完全に気が狂ったわけではないだろうから、できるだけ早く気付いて戦争終結に向かってもらいたいと思う。

そして同時に、中国がそれに学ぶことも期待する。自らの直接体験として戦争に懲りるまでは気付かないとしたら、それは世界の不幸である。

 

| | コメント (2)

2022年2月26日

NO WAR IN UKRAINE!

Today, I have to say nothing but "NO WAR!" 

220226

NO WAR IN UKRAINE, STOP PUTIN!

NO WAR IN UKRAINE, STOP PUTIN!

NO WAR IN UKRAINE, STOP PUTIN!

I'm with the people long for world peace.

 

| | コメント (4)

2021年12月29日

菅前首相の「いら立ちをあらわに」という話

文春オンラインに【「ルールを守ってください」と取材中、いら立ちをあらわに…菅義偉前首相に怒られた記者の “まっとう過ぎる言い分” 】というプチ鹿島氏の面白い記事がある。

211229

記事の要旨は、TBS ラジオの澤田大樹記者の質問に菅首相(当時)がまともに答えなかったため、重ねて質問したところ、菅氏がキレまくったということに触れ、そこから「この人(菅氏)は首相の座をナメていたのだろう」と思ったと話を進めている。それは私もかなり強く感じていたことだ。

プチ鹿島氏は「史上最強の官房長官だの仕事師だの言われて、『舞台裏で強いキャラ』のままで首相をできると勘違いしていたのだろう」と続けている。確かに、舞台裏と表舞台とでは、「使う筋肉」が全然違うからね。

私は今年の春から夏にかけ、菅首相の「言葉感覚のなさ」ということに関して、少なくとも 3本の記事を書いている。

菅首相の「言葉感覚」のなさに驚く (3月 12日付)
菅首相の「言葉感覚」のなさに、改めて驚く (3月 18日付)
原稿をちゃんと読めただけで、ニュースになっちゃう人 (8月 10日付)

とくに 3本目の記事の「追記」では、広島の原爆忌で原稿を読み飛ばしたことに関しての、「蛇腹原稿の糊がくっついていたので、事務方のミス」という言い訳が、実は「作り話」だったということにも触れている。自らの「言葉感覚のなさ」による大チョンボを、他人のせいにしようとしていたわけだ。

この人ほど「言葉感覚のない首相」というのを、私はこれまで見たことがない。首相の大きな役目は、言葉を使って政治の道筋や方向を説明し、指し示すことなのだから、それができないというのは致命傷だ。舞台裏で曰く言いがたい阿吽の呼吸のうちにコトを進めるのとは次元が違う。

そしてお得意の「阿吽の呼吸」が通じないと、今度はキレまくる。菅氏がかなり怒りっぽいというのはあちこちから聞こえてきた話だが、言葉で論理的に説明できないからこそ、しまいには怒ってみせて、無理筋の「阿吽の呼吸」を通すことになるのだろう。決して付き合いたくないタイプである。

そんなわけで、私は今年のうちに首相が交代してよかったと思っている。今の岸田首相がいいというわけでは決してないが、少なくとも言ってることの意味がわかるだけ、原稿の読み間違いや口跡の悪さで意味不明な箇所の多すぎた菅氏より多少はマシだ。

【12月 30日 追記】

菅氏の「言葉感覚のなさ」に関しては、決定的な記事を書いていたのを忘れていたので、付け足させていただく。「菅首相、相変わらず原稿をまともに読めないようだ」(8月 18日付)という記事だ。この人、意味が逆になるほどの読み間違いをしても自分で気付かないみたいなので、こんな風に書いている。

こうした読み間違いや言い間違いが伝えられる度に、「この人、自分が何を言ってるのかわからないまま、口だけ動かしてるな」と思ってしまう。ネットでも「まずは一度、原稿の中身を自分で理解してから発表するべき」というもっともな声があったと伝えられる。

やっぱり、表舞台では通用しない人だったのだね。

 

| | コメント (6)

より以前の記事一覧