カテゴリー「心と体」の356件の記事

2020年11月24日

"LGBTQ" って?

HUFFPOSST で、"「あなたは男か女か」。トランスジェンダーの次期州上院議員、性別を聞く失礼な質問に見事な回答" という記事が話題になっている。「私は混乱してるんですが、あなたは boy なんですか? girl なんですか?」という DM での質問に「私は上院議員です」と答えたというものだ。

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日本の前首相とか現首相とか(あるいはずっと前から)は国会での質問に正面から答えずに、はぐらかしてばかりいるのでイヤになるが、この回答は決して「はぐらかし」ではなく、文脈から言えば「超直接的回答」と言っていいと思う。というか、こんな質問、する方が悪趣味すぎる。

そもそも、仮にも上院議員に選出された人に向かって "a boy or a girl?" とは、「リスペクト」ということを知らないヤツとしか思えない。

私は今月 15日の記事で書いたように、歌舞伎の研究で修士号をとっているぐらいなので、こう言っちゃナンだが半世紀も前から LGBT にはフツーに馴染んでいる。日舞のお師匠さんなんかには、いわゆる男でも女でもない人がいくらでもいるので、そんなこといちいち気にしていられない。

彼ら(彼女ら? まあ、どっちでもいいわ)に対してことさらに、「あなた、男なの? 女なの?」と聞くなんて信じられない。そんなこと聞いたら「お話にならない人」ということで、相手にしてもらえなくなる。

要するに世の中には、因習的な意味での「男と女」という枠組みでくくりきれない人がいくらでもいるということで、それをちゃんと認めればいいだけの話だ。それを無理クリにたった 2種類の「性別」に当てはめて、「男は男らしく、女は女らしくしろ」なんて言い出すから鬱陶しいことになる。

ところで "LGBT" という言い方はかなりお馴染みになったが、上述の記事で ”LGBTQ“ という言い方もあると初めて知った。検索してみたところ、"lesbian, gay, bisexual, transgender" に "questioning" を加えた言い方だという(参照)。

Questioning というのは「自分の性別がわからない・意図的に決めていない・決まっていない人」ということだそうだが、さらに ”queer" (クィア)というもっとラジカルな意味合いもあるという。こんなことだ。

これはセクシュアルマイノリティの総称として使われる単語ですが、実は昔、この言葉は、セクシュアルマイノリティ全体を差別する「変態」という意味を持ち、ゲイである人々を中心に差別する言葉として使われていました。

しかし、20世紀終盤以降、それを当事者が逆手に取り「自分たちはクィアだけど、それがどうした!」といった開き直りのニュアンスで使われるようになったという歴史があります。

なるほどね。さらに、intersex, asexual, X gender, pansexual. androsexual, gynesexual, ally などが加わって、今や "LGBTTIQQ2SA" なんてことにまでなっているらしい。

ここまでくるとさすがに覚えきれないし、細かいことを言ったら際限がないから、とりあえず「いろいろあるから、おもしろいのだ」ということで片付けておこうと思う。

 

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2020年11月23日

そんなに「肉みたいなもの」を食べたいかなあ

NewSphere が "植物由来の「肉ではない肉」がメインストリームへ" というニュースを伝えている。マクドナルドなどのファーストフードも採用に踏み切り始めているというのだ(参照)。

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私はかなり前から肉食を避けるようになていて、2017年 4月 6日の”「脱肉食」を巡る冒険” という記事には次のように書いている。

別に「好き嫌い」で肉を避けているわけじゃないので、それしか食うものがなければ仕方なく食いもするが、最近はどんな高級肉でもおいしいとは感じられない体になった。

そしてこの頃からどんどん肉食が減って、一昨年頃からは肉を完全に食べなくなった。その明確な理由は、昨年 5月 26日の記事に書いてある(参照)。倫理的な理由で肉は食わないと決めた限りは、それを食うのが苦痛と感じるようになったのだ

最近は完全なベジタリアン(菜食主義)というわけではないものの、魚介系は食べるという「ペスカテリアン」として暮らしている(参照)。さらに魚でも資源枯渇が問題になっているマグロとウナギは食わないことにしているし、卵と牛乳も意識して減らしているので、かなりマジメなペスカテリアンである。

医者をしている昔の同級生に「肉も食わないと体に良くないよ」なんて言われたことがあるが、それは「医学的迷信」だと思っている。肉を止めてかなりの年月になるが、こんなに健康でピンピンしているのだから事実が証明している。

冒頭に紹介した記事の話に戻るが、米国で植物由来の「肉でない肉」の需要が伸びているのは、新型コロナウイルスによる感染症拡大の影響らしい。「初期の食肉工場での感染拡大で肉が品薄になったこと、家にいることが増えて料理の機会も増え、食材に対する関心が高まったこと」が要因だという。

ということは、米国人の多くは「本当は肉を食いたいんだけど、肉が品薄なので植物由来の『肉もどき』を食ってみた」というのが、正直なところなのだろう。マクドナルドで「本物の肉を使わないハンバーガー」を扱うのも、その理由がポジティブなものとはいえ、結局は「代用品」というスタンスだ。

ただ、とかく「代用品」に付きもののネガティブ感覚が薄れているのは、「代用品とはいうものの、最近はちゃんとおいしくなってるし」ということが大きいだろう。つまり「ちゃんと本物の肉みたいな食感がある」ってことだ。

ところが私としては、どんなに「よくできた肉の代用品」だとしても、そんなもの食う気がしなくなっている。肉そのものを食いたくないのだから、「肉に似せたもの」だって食いたいと思わないのが自然だろう。

というわけで、「そんなに『肉みたいなもの』を食べたいかなあ」と思ってしまうのである。

 

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2020年11月 9日

「自然との触れ合い」も、強制されては意味がない

自然との触れ合いは人間の感じるストレスを軽減すると言われるが、それもことさらに強要されると効果がなくなってしまうらしい。Gigazine に "「外に出て自然と触れ合いなさい」と言われると自然環境に接するメリットが減るという研究結果" という記事がある。

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この記事は、こんな書き出しで始まる。

子どもの頃からインドア派だったという人の中には、両親や学校の先生に「外に出て遊びなさい」と言われた経験がある人も多いはず。外に出て自然と触れ合うことは心身を健やかにしてくれますが、「口を酸っぱくして言われるとその効果が減ってしまう危険性がある」との研究結果が発表されました。

なるほど、さもあらんという気がする。

「自然の中で過ごすこと」には高血圧などの慢性疾患の軽減や幸福度の向上など、病院で処方される薬にも匹敵する効果があるので、「緑の処方箋」と呼ばれることもあるという。ところがいくらこうした効果が確認されているとはいえ、実際の場面ではそう単純なものではないらしい。

そもそもうつ病や不安神経症に悩んでいる人は、「外に出て自然と触れ合おう」なんてことは自発的には思わないだろう。そうしたことはむしろ負担に感じられるからこそ、うつ病や不安神経症ということなのだろう。

ただでさえ負担に感じられる行為を強制されたら、ストレスがさらに強まって逆効果になるに違いない。それだけに、「医療従事者や家族が、うつ病や不安神経症に悩んでいる人に自然の中で過ごすよう勧める際は、慎重になる必要がある」とされている。

この問題に関する今回の研究論文では、「緑との触れ合いは誰かに強制されるものではなく、ひとりひとりのペースと自由な意思で行われるものでなければなりません」というのが結論のようだ。いくら「自然はいい薬」と言っても、強制されては逆効果になるのだろう。

私としても自然との触れ合いは大好きだが、本当にぐったりと疲れている時に「自転車に乗って野山に出ろ」なんて強制されたら、「今は勘弁してくれよ」と言いたくなるに違いない。ちょっと元気が盛り返し加減の時なら、大喜びでペダルをこぐところだが。

 

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2020年10月25日

「血糖値スパイク」という現象があるらしい

夏こそ甘酒」という記事を書いたのは、7年ちょっと前のことだ。それまで冬に体を暖める飲み物とばかり思っていた甘酒が、俳句では夏の季語になっていると、この時初めて知ったのである。

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甘酒は「飲む点滴」と言われているほどで、体がぐったりと疲れた時などは、暖かい甘酒を 1杯飲んで寝るだけで、驚くほど回復する効果がある。そんなわけで、最近はちょっとハードワークがたたって(あるいは年のせいで?)かなり疲れ気味だったので、久しぶりに甘酒を飲んでみた。

おかげで疲れはかなり回復したのだが、妙なことに気がついた。午後の「おやつ時」に甘酒を飲むと強烈な眠気が襲ってきて、仕事どころではなくなるのである。机に向かっていても目を開けていることすらできず、いつの間にか寝落ちしてしまって、2時間ぐらい経ってからふと目が覚めていたほどだ。

さすがに「これは一体どうしたことだ?」と気になり、ネットで調べてみると、「食後の急な眠気の原因は血糖値スパイク? 予防に効果的な食事法 4選」というページに行き当たった。私の場合、どうやらこの「血糖値スパイク」という現象が起きていたようなのである。

このページの記述に沿って、「血糖値スパイク」のメカニズムを、下にまとめてみる。

  1. 健康な人の場合、血糖値の変動はインスリンの働きで一定に保たれているが、糖の過剰摂取にインスリンの働きが追い付かないと、糖を細胞に取り込めなくなり、高血糖状態になる。

  2. 血糖値が急激に上がるとインスリンが大量に分泌され、糖を細胞などに運ぶエネルギー化を強化する。甘酒で疲れが取れるのはこのおかげなのだろう。

  3. しかしこのはたらきの反動で血糖値が急降下して、今度は低血糖状態になり、強い眠気や倦怠感を感じたり、イライラしやすくなったりする。

なるほど、私の経験した「強烈な眠気」と「疲れの回復」は、これで説明が付く。もっともこのページにある「血糖値スパイクのセルフチェック」のための「問診票」にトライしても、16項目のうち 2項目しか当てはまらないので、私は決して「血糖値スパイクになりやすい体質」というわけではなさそうだ。

今後は「ちょっと疲れ気味」程度では、いくらノン・アルコールだからといって、昼から甘酒を飲むのは止めておこう。飲むなら夜の入浴後にすると、歯を磨くのがやっとというほど、あっというまに眠りに落ちる。

【追記】

Wisdom 英和辞書によると、"spike" という語には、「(主に折れ線グラフなどの)とがった点、山形に折れた部分」という意味がある。

なるほどね、血糖値が急激に上がって、また急に低下するピークをとがった「スパイク」に喩えたのだろう。

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2020年10月24日

飲酒のメリットとデメリット

3年前に「お酒は卒業しちゃったようだ」と書いたように、私はすっかり「酒を飲まない人」になってしまって、近頃では飲み会に誘われるのさえ苦痛に感じる。飲むのは半年に 1度ぐらいで十分である。

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東洋経済 ONLINE に ”「お酒で現実逃避する人」が見逃す不都合な真実” という記事がある。"飲めば飲むほど「嫌な記憶」が強化されてしまう" というサブタイトル付きだから、ちょっと見逃せない。

東京大学大学院の松木則夫・野村洋両氏の研究では、「やけ酒をするとイヤな記憶や気持ちがかえって強くなる」と判明している。ネズミに電気ショックを与えた後にアルコールを注射すると、電気ショックの恐怖を忘れるどころか恐怖がさらに強まり、臆病になってしまったというのである。

アメリカ国立衛生研究所のホームズらの研究結果によると、「アルコールを常習するとイヤな記憶を消す能力が下がる」というのだから、「酒を飲んで憂さを忘れる」なんて幻想で、実は逆効果のようなのだ。

飲めば飲むほど嫌な記憶が心に深く刻み込まれるという作用を知らないと、その記憶から逃れようとして、ますます酒に逃げ込もうなんてするようになるのだろうね。これはもう、悪循環としか言いようがない。

ただ、酒は適量さえ守ればクリエイティビティが増すというメリットもあるらしい。ニュースはイリノイ大学のジャロスツらが行った実験について、次のように伝えている。

21歳から30歳の男性40人をアルコールを摂取した20人のグループと、摂取していない20人のグループに分け、パソコンの画面に映し出された言葉の問題について、各問1分間の制限時間内で答えを入力するという課題をやってもらいました。結果、正答数については両者に違いはなかったものの、アルコールを摂取したグループの方が回答が早く、また洞察に富んだ回答をしていたのです。

ちなみに「適量」は、アルコールの血中濃度が 0.75% ぐらいが最も効果があるようで、缶ビール 1〜2本に相当すると報告されている

いずれにしても「飲み過ぎ」はよくないようで、「憂さを忘れる」ためといった「暗い飲み方」で量が進んでしまうと、心と体にとってさらに悪いということのようだ。

 

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2020年10月16日

「機能性表示食品」というものがあるらしいが

基本的に健康でほとんど病気知らずなもので、歯科医以外の医者の世話になることはほとんどない。そして薬もここ何十年、ちょっと風邪をひきかけてるかな(?)という時の「葛根湯」と、春と秋の花粉アレルギー対策の薬しか飲んだことがない。

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そんなわけなので、病気と薬についての知識は子ども以下である。個人的にはこれでハッピーそのものなのだが、一つ困ることは、目の前で病気の苦しみを語られてもなかなかピンと来ないので、深い同情の念を示すのが苦手ということだ。それで「tak さん、案外冷たい」なんて言われたりする。

「そんなのいちいち気にしないで、気分を変えるか、一晩ぐっすり寝るかすれば治るよ」なんて言いたくなってしまうが、「それは、病気の苦しみを知らない人の言い草だ」と恨まれかねないので、決して口に出さないように気をつけている。健康は健康で、なかなかツラいところもあるのだ。

世の中には病気と薬にやたら詳しくて、「この症状にはこの薬、あの症状ならあの薬」と、「あんた、お医者なの?」と聞きたくなるような人もいる。それも自分が病弱なので、必要に迫られてあれこれ知識を蓄積してきた結果らしい。

世の中には「好きこそものの上手なれ」という諺があるくらいなので、「あんた、よほど病気と薬が好きなんだね」と言いたくなるが、これもまた、決して口には出さないようにしている。こんなこと言おうものなら、呪い殺されかねない。

何しろ薬に関してはモロに疎いものだから、3年ちょっと前に ”「医薬部外品だから効くんだ」という CM にビックリ” という記事を書いたことがある。「医薬品なんて効かないけどね」という CM かと思ったが、実は「エナジードリンクとは訳が違う」というココロだったらしい。

それと似たような話で、最近は「トクホではなく機能性表示食品です」という CM がやたら耳に入ってくる。「トクホ」なんて言葉はちっとも知らなかったが、調べてみたところ「特定保健用食品 」ということらしい。ただ、そうとわかったところで、実際にどういうものだか見当が付かない。

そして「トクホ」の方が「機能性表示食品」よりちょっとだけ「格上」であるらしいのだ。それでいったいどう違うのか調べてみたくなって、サントリーの "120秒で納得! 「トクホ」と「機能性表示食品」の違いって何?" というページに行ってみた。

ただ、行ってみたはいいのだが、なんだか細かい字がややこしすぎて、悪いけどじっくり読む気になれない。「120秒で納得」どころか、下手すると 30分ぐらいかかりそうだ。

というわけで、この分野は敬して遠ざけておこうと、改めて思ったのだった。

【同日 追記】

らむね さんのコメントのおかげで、「トクホ」の方が格上とわかって記事本文を修正させていただいた。

ただそれにしても、「トクホではなく機能性表示食品です」というのは、格下であることをわざわざ CM で訴求しているのだね。「医薬部外品だから効く」もビックリのちんぷんかんぷんさだ。JARO の「広告ダメダメ三匹」になりたくないというココロなのかなあ。

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2020年10月12日

コロナ後のマスク着用と交換に関する標準は未確立?

実を言うと私は、今年 3月頃に買った 3枚セットの不織布マスクを、近所の買い物などに半年以上洗濯しながら使い続け、いくら何でもボロボロになってしまった。それで最近ようやく処分し、同じ 3枚セットの新品を買ったばかりである。

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これとは別に「よそ行き用」の布マスクが 3枚あって、これも洗濯しながら使い続けている。基本的に自宅オフィスでの仕事が多いので、普段はあまりマスクなんてせず、少ない枚数で使い回しが効いている。

それから、もらい物の手作り布マスク(柄入り)が 3〜4枚あるのだが、暑苦しくてほとんど使っておらず、冬になったら使うかもしれないと、引き出しにしまってある。あ、そうそう、そういえばやたら小さい「アベノマスク」も引き出しの奥に眠っているんだった。

コロナ禍が始まったばかりの 3月頃は、店頭のマスク在庫が極端に少なくてなかなか買えなかったが、今は困ることがない。それで妻も 20枚ぐらいのセットを自分専用に買って、ちびちび使っているようだ。

というわけで、我が家のマスク在庫は合計 30枚弱ということになる。夫婦 2人でこれだけあれば来年の春ぐらいまで充分間に合いそうだが、ほかの家庭はどうなんだろう。

試しにネットで調べてみたところ、So-net のニュースサイトの記事に、家庭のマスク在庫のアンケートに関する 9月 4日付の記事があり、次のように書かれている(参照)。

(回答数の)最も多かったのは「71枚~ 100枚」(23.6%)だった。箱マスクは 1箱 50枚入りが一般的だが、各家庭では平均 2箱程度のストックがあるようだ。

これには「へえ!」と驚いてしまった。回答者の家族数は平均して 3〜4人といったところだろう。我が家は夫婦 2人で 30枚弱を持て余しているのだから、3〜4人で 100枚近くというのはかなり多い気がする。あるいは、学校や職場で毎日使って洗濯頻度が高いと、消耗も激しいのだろうか。

ところが、あながちそういうわけでもないらしく、同じ日に報じられた関連記事によると、驚いたことに「同じマスクをずっと使い続ける」という人もかなり多いようなのである(参照)。以下に引用する。

「1日着用したマスクは交換する」という人は男性の 47.6%、女性 62.2%。ちなみに男性は「数日から 1週間以上同じマスクを着用する」という人が 40.6%もいた。

男性の「毎日交換」と「数日から 1週間以上同じマスク」の数字はかなり拮抗していて、合わせて 9割近い。世の男性のほとんど半分は清潔好きだが、残りの半分近くは「そんなの、あまり気にしない」タイプのようなのである。

これは、かなり驚きの数字といっていい。コロナ後のマスク着用と交換に関する標準というのは、まだあまり確立されていないようなのだ。

 

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2020年9月14日

「カメラ・アイ」と「レコーダー・イヤ」

世の中には「カメラ・アイ」という能力をもつ人間がいるらしい。まるでカメラのように、見たものを瞬時に画像として記憶にとどめることができるので、例えば本のページを見た瞬間にそのまま記憶し、読み取ってしまえる。

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上の写真は "'Memory cop' officer recognises 850 criminals in four years" という、4年前の英国のニュースだ。カメラ・アイ能力のおかげで、4年間に 850人もの犯罪者を逮捕できた警官の話である(日本語訳のページはこちら)。2日に 1人以上のペースで逮捕というのだから、すごい。

「りたりこ発達ナビ」というサイトの荒木まち子さんという方のページには、娘さんのカメラ・アイ能力が漫画として紹介してある(参照)。母親が書いている原稿の PC 画面を一瞬チラッと見るだけで、"直すとしたらセリフ部分の「」が抜けてる箇所ぐらいだよ" なんて言ってくれるのだそうだ。

例えば私が上の写真のニュース・タイトルを敢えてコピペでなく、見た通りをそのまま手入力しようとしたところ、なかなか覚えきれず、ページ間を 2度行ったり来たりしてもできなかった。もし私にカメラ・アイ能力があったら、このくらいは一発だろうに。

ところが試しに "'Memory cop' officer recognises..." という文を音読してみたところ一発で記憶でき、スラスラ入力できてしまった。私は「カメラ・アイ」は持っていないが、「レコーダー・イヤ(録音機耳)」みたいなものがあるらしい。ちなみに「レコーダー・イヤ」は、今思いついたばかりの造語である。

そういえば私は、歴史の年号はそのままではまるで覚えられないが、語呂合わせを口で唱えればすぐに覚えられる。「いいくに(1192)作る鎌倉幕府」みたいなやつだ。家族の誕生日もすべて語呂合わせで再生されるので、離れて暮らしている娘たちに "Happy Birthday" コメントをいち早く LINE してやれる。

そして聞いた音楽は、原曲のキーで再現できる。聞いた曲が CD を聞くようにそのままの音程で脳内再生されるのだから、高くも低くもならない。さらに東北は庄内生まれのくせに、関西人と自然な関西弁アクセントで会話できるので、「関西生まれかと思ってた」なんて言われたりする。

芝居の台詞なんて、聞いているうちにいつの間にか役者の口調ごと覚えてしまう。『助六』の「ツラネ」(長台詞)は、団十郎と同じトーンで言える(決して「声色」というわけではない)から、役者をやれば「台詞覚えがいい」と褒められるだろう。

ただこうした感覚がありすぎると、直接聞く人の話や、ラジオやテレビのイントネーションやアクセント、言い回しなどに、ビミョーな間違いでもあるとそれが気になってしょうがない。

「今の言い方だと、反語として逆の意味に受け取る方がむしろ自然だよね」なんて言うと、「そんな細かいこと、どうでもいいじゃん。誰も逆になんて受け取らないよ!」なんて、鬱陶しがられてしまうことがある。

いや、話し言葉というのは「文字通り」と「言い回し通り」の食い違ってしまうことが結構あるのだよ。私は前にも書いたことがあるように「アスペルガー一歩手前」だから、そんなヤバい言い回しを聞いてしまうと、勝手に後々まで悶々としてしまったりすることがある。

これなんか、カメラ・アイの人が「フラッシュバック」現象に悩まされるというのと、共通するところがあるかもしれない。

 

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2020年9月 3日

夏の憂愁

9月になって初日は、ほんの少しだけ暑さがしのげたが、今日はまた猛暑に逆戻りである。湿度が高いのでバテバテだ。

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NATIONAL GEOGRAPHIC に "夏の不調、夏バテではなく「夏季うつ」かも" という記事がある。「理解されづらい夏の抑うつ、背景に社会の同調圧力や認知度の低さも」というサブタイトル付きだ。

この記事の冒頭には、43歳の米国女性の「季節性感情障害(Seasonal Affective Disorder、SAD、季節性気分障害とも)」の例が紹介されている。"SAD" という略称が、何だかぴったりしすぎである。

SAD には「夏型」と「冬型」があるが、冬型は「季節性の日照不足によって引き起こされ、自然光に似た波長の光を 1日 30分以上浴びる光療法で症状をかなり抑えられる」という。ある意味、単純だ。

ところが夏型はちょっと難しいようで、次のように説明されている。

一方、夏季うつの患者は動揺しやすく、不眠、食欲不振、体重の減少がみられる。冬季うつより自殺の可能性が高いのも特徴だ。夏季うつを引き起こすのは、高温、多湿、さらには花粉の多さなど、複数の環境要因だ。

「夏バテ」だとばかり思い込んでいたが、実は 夏型の SAD だったということもあるようなのである。冬型と比べると数も少ないし、ほとんど知られてもいないため、適切な処置が難しいというのだ。

さらに「できるだけ屋内にいたいのに、夏は太陽の下で楽しむべきだという社会的な同調圧力があまりにも強く、そうさせてもらえない患者もいる」というのだから、厄介だ。「冬は元気がなくて当然だが、夏は明るく楽しむ季節だろ!」という通念が邪魔しているわけだ。

夏型 SAD というと、私は Janis Joplin の "Summertime" という歌が思い浮かぶ。この曲はミュージカル『ポギーとベス』(Porgy and Bess)で歌われる子守歌だが、ジャニスが歌うともろに「夏の憂愁」になってしまう。

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2020年8月23日

夜に食べるのはダイエットによくないらしい

Gigazine が "ダイエットには「食べるタイミング」が重要との指摘、いつカロリーをとるのがベストなのか?" という記事を載せている。結論から言うと、朝に食べる分には OK だが、夜にカロリーを摂ると太るのだそうだ。

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ダイエットに大きな影響をもたらす要素の一つに「概日リズム」(読みは「がいじつ-」、英語では circadian rhythm)というものがあるらしい。これは「体内時計」とも言われているやつだが、「睡眠や覚醒だけでなく消化や代謝、食欲の調節といった体の機能にも関係」しているというのである。

この研究を行ったスコットランド、アバディーン大学のアレックス・ジョンストーン氏とレオニー・ラディック=コリンズ氏は、次のように語っている。

概日リズムの乱れや夜間の食事がもたらすホルモンの変化は、エネルギーレベルを低下させつつ食欲を増進させるため、摂取カロリーの増加とエネルギー消費の減少を招き、体重の増加を引き起こすおそれがあります。

要するに夜に腹一杯食うことが習慣化されると、多く摂取されてしまったカロリーが消費されにくいのだそうだ。なるほど、それじゃ太るよね。

逆にカロリー摂取を朝型にすると減量につながるというのだから、注目である。「1日の合計摂取カロリーが同じ 1400kcal でも、夜に 700kcal 摂取したグループより、朝に 700kcal 摂取したグループの方が、明らかに多く体重や胴囲が減少した」という報告があるという。

要するに早起きしてちゃんと朝食を食べ、晩飯は軽めにしてさっさと寝るというのが、健康的でダイエットにもいいようなのである。ただやっぱり、「ご馳走は夜にしっかり食う方が満足感があるよね」というのが悩みどころだ。

厄介な問題である。

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