カテゴリー「恋愛」の2件の記事

2025年2月24日

ベジタリアンは異性にモテないって?

Gigazine に "「ベジタリアン」は異性にモテない可能性、出会い系アプリでベジタリアンとプロフィールに書くと惨敗するとの実験結果" という記事がある。とくに「肉を食わない男は男らしさに欠ける」みたいに思われる傾向があるというのだ。

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ワルシャワ大学の研究チームはこのほど食事の習慣、特に菜食主義が恋愛の相手としての魅力や適性の認識にどう影響するかを調べる実験を行った。参加したのは女性 204名、男性 200名。全員が異性愛者で、肉を食べる非ベジタリアンだったという。

参加者には架空の男女のプロフィールを提示してその好感度を探ったのだが、そのプロフィールの食事に関する部分のみ、次の 4種類あった。

  1. 「動物愛護のためベジタリアン(倫理的理由)」
  2. 「環境保護のためベジタリアン(環境的理由)」
  3. 「健康のためベジタリアン(健康的理由)」
  4. 「食生活への言及なし」 

この結果、好感度が最も高かったのは「食生活への言及なし」というプロフィールで、逆にベジタリアンは好感度が低かったという。とくに「健康のためのベジタリアン」は最低評価で、最もデートしたくなく、最も男性らしくない、または女性らしくないという評価が下された。

私自身はここでも何度も書いているが、肉食を止めて久しい。ただ「ベジタリアン」というわけではなく、魚介類は食うので「ペスカテリアン」という分類に当てはまる。とはいうものの、詳しくない人から見ればそんな区別はどうでもよくて、「デートしたくない人」ということになってしまうのだろう。

ただ、この結論にはちょっと問題があると思う。それは、実験対象が全員「肉を食べる非ベジタリアン」だったということだ。フツーに肉を食う人にしてみれば、相手がベジタリアンだったりしたら、デートの際にどこで何を食えばいいのか困ってしまう。ということは、避けるのが当然だろう。

ところが逆にベジタリアンからしてみれば、デートの相手もベジタリアンの方がありがたい。つまり、「ベジタリアンは異性にモテない」という言い方をするのは問題で、実際には「食生活が共通している方が付き合いやすい」というだけのことになる。

ちなみにこの記事のタイトルを単純に読んでしまったら「異性にモテたいから肉を食う」なんて人が出てきてしまいそうだが、それは完全に「見当外れ」である。さらに記事中にあるこんな写真みたいなことになっては、逆に敬遠されるだろうから、真似なんかしないように。

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前々から Gigazine の翻訳はかなりアブナいと言ってるが、この記事では写真までヤバい(英語版の元記事には、こんな写真はない)。

ただ、この研究結果は詳細にみればさらにいろいろとおもしろいことが分かってくるので、興味のある方は元記事をどうぞ。

 

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2006年6月30日

「告白」 … 今どきの恋愛事情

幸か不幸か、妻との関係が決して悪くないので、それにあぐらをかいたまま、この 30年近くも「恋愛」ということに関しては、アンテナを尖らせていなかった。

しかし、漏れ聞くところによると、今どきの恋愛事情は、ずいぶん面倒なことになっているらしいのである。

最近、「告白」という言葉がやたらと飛び交うのだが、これはどうも「恋愛業界用語」化しているらしく、要するに恋愛対象の相手に「好きです」とオフィシャル(?)に宣言するという意味で使われているようなのだ。

「エキサイト 恋愛結婚」 によると、今どきは恋愛における「告白」ということの重要性が非常に増大しているらしい。下記のように、とくに女性にとっては、正式な「告白」というセレモニーがないと、「付き合っている」という実感がないようなのだ。(参照

Q. 「付き合ってる」と言えるのはどこから?

3回以上デートしたら      18票      2.4%
告白があってから          613票    82.3%
手をつないだら               12票      1.6%
キスをしたら                  27票      3.6%
お泊りしたら                  34票      4.5%
その他                           40票      5.3%

ある意味、デートだの、手をつなぐだの、キスだのお泊まりだのは、あったとしても、それほど重要なファクターじゃないということだ。まあ、わからないでもないけど。

女性の場合ほどに圧倒的数字ではないが、男性においても「告白があってから」 というのが 3分の 2以上を占めている。(参照

問題は、それだけではない。「告白」だけでも不十分と認識されているケースも出てきている。大手小町というサイトに、次のような 「質問」 が寄せられている。(参照

相手から告白をされ、両思いであることがお互いに分かりました。
でも、告白のときに「好きだよ」と言っただけで「付き合おう」とは言われていません。
手をつないだり、ご飯を食べに行ったりはしたのですが、これは付き合っているのでしょうか?

これに対する反応としては、「付き合っていることにはならない」というものがかなり多い。「中学生とか高校生ならともかく、両思いだからって、付き合っている事にはならないと思います」なんていうのが典型的だ。

ふぅん、最近の恋愛というのは、かなり「きちんとした手続き」というのが重視されているのだな。「好きだ」という告白だけでは足りず、「付き合ってください」というオファーの確認までが求められつつあるようだ。

この問題について、最近の若い子たちとじっくり話したことがないので、あまりステロタイプなことを言ってもナンセンスになるだけだろうけれど、それでもなんとなく「マニュアル化された恋愛」なんて、オジサンじみたことを言ってみたくもなろうというものである。

私なんぞは、どうにも説明できない心情とか、宙ぶらりんな状況とか、自分でもコントロールできない思いとか、突き進みたい欲求と後戻りしたい欲求の相剋とか、そんなような、あいまいなものを全部含めた連続的なプロセスを、「恋愛」 というのだと思っていた。

これでも昔はいろいろあったのだけれど、こんなに面倒な手続きが求められるのだったら、恋愛だの「モテ」だのから身を引いてしまう「オタク」の心情も理解できそうな気がする。

毒を食らわば皿まで・・・本宅サイト 「知のヴァーリトゥード」 へもどうぞ

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