LGBTQ+ の人たちとごくフツーに接することについて
HUFFPOST に "LGBTQ+を「LGB」に変えたストーンウォールの政府サイト⇒トランスジェンダー当事者らが集結「私たちはここにいる」" という記事がある。このLGBTQ+ の人たちの抗議行動、私はしっかりと支持する。
ただ「しっかりと支持する」と言っているくせに、お恥ずかしいことに私は "LGBTQ+" という言葉について明確に理解していたわけじゃないことに今さらながら気付いた。
"LGBT" なら前々からわかっている。Lesbian(レズビアン)、Gay(ゲイ)、Bisexual(両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー)の頭文字をとったものだ。
トランスジェンダーというのは少し説明しにくいが、ジェンダー・アイデンティティ(性同一性、性自認)が出生時に割り当てられた性別と一致しない人のことだ。当人は言い出しにくいので黙っていることが多いが、実はこれで悩んでいる人はかなり多いようなのである。
最近加わった "Q" に関しては、私は "queer" (変わってる)の略としか認識していなかったが、"qustioning" (疑問が多い)の略とも言われているようで、要するに「どのセクシャリティにも当てはまらない人」のことだ。そしてさらに "+" が付いて、その他にもいろいろあるということが示されている。
Vicki Karaminas という人の 2013年の著書 "Queer Style" の表紙はかなりエクストリームだが、そのぶっ飛び具合が潔いまでにイケてる。
試しにググってみると、現在のところ日本語版の Wikipedia では "LGBT" という項目までに留まっており、英語版でも "LGBTQ" までなので、"+" が付くのはまだ新しい概念であるとわかる。これらのページは今後さらに充実するだろう。こんなところでトランプに遠慮する必要はない。
つまりジェンダーというのは、「男」と「女」だけでは割り切れず、かなり多くのバリエーションが存在するのである。それを無理矢理「男/女」の二元論に押し込めてしまうのは、それに当てはまらない人たちを異常者扱いで抑圧することとなり、人権無視にもつながってしまう。
私は歌舞伎論で修士号を獲得したということもあり、昔からゲイの知人は少なくない。日舞なんかしている人には結構多く、彼らは芸に自信をもっているから自身のジェンダーをことさら隠したりせず、開放的に生きて救われている。
私の知り合いはこっちのタイプが圧倒的だから、あまり心配ない。しかし一般社会に暮らしながら自身のジェンダー意識と戸籍上の性別が一致していないという場合は、軋轢がかなり大きいだろう。周囲が抑圧したりことさらなまでに特別視したりしないように気を付けなければならない。
要するに我々は LGBTQ+ の人々を特別扱いせず、ごくフツーの隣人として接すればいいだけのことなのだ。この「ジェンダーにはいろいろあって当たり前」という感覚って私なんかには「ごく当然の話」で、どうして問題になるのかさっぱりわからないほどだ。
まともな目で見れば、トランプの方がずっと異常だろうよ。
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