カテゴリー「言葉」の571件の記事

2020/05/25

「ソーシャル・ディスタンス」ではなく「フィジカル・ディスタンス」

新型コロナウイルスによる感染症拡大に関連して、WHO は最近 ”social distancing" ではなく"physical distancing" という言葉を使うことを推奨している(参照)。カタカナ言葉で言えば、「ソーシャル・ディスタンス」(社会的距離)ではなく「フィジカル・ディスタンス」(物理的距離)ということだ。

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個人的にも、「お互いの距離を十分に取り合う」ということを「ソーシャル・ディスタンス」という言葉で表現することには、かなりの違和感を覚えていた。「『社会的距離を置く』なんて言ったら、意味合いが別になっちゃうだろう!」と思っていたので、当初はなるべくこの言葉を使いたくなかった。

しかし言葉としてどんどん市民権を確立してきたように見えたので、今月 16日の「満員電車には乗れない体になってしまった」という記事中でしかたなく、(西欧人、米国人に関して)「彼らの『ソーシャル・ディスタンス』は、どうみても日本人よりずっと広い」と、初めてこの言葉を使った。

ところが皮肉なもので、それより 2ヶ月も前に、WHO が、"physical distancing" という言葉を使おうと呼びかけていたのだ。東京新聞も先月 25日付で "<新型コロナ>「ソーシャル・ディスタンシング」→「フィジカル・ディスタンシング」 人との距離、言い換える動き" という記事を載せている。

ああ、もうちょっと注意深くニュースに接していればよかった。

よくよく考えるまでもなく、そりゃそうだよね。この場合はどう見ても、「社会的距離」なんて言うより「物理的距離」と言う方が的確な表現だ。私が元々抱いていた違和感は正しかったということになる。

今後は自分の言葉センスにもっと自信をもとうと思ったのであった。

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2020/05/24

"No, thank you." という英語の意味

こんなことはとうの昔にさらりと書いてしまったはず思っていたが、自分のブログを検索しても出てこないので、意外なことにまだ書いていないようなのだ。それで我ながらちょっと驚きながらも、今さらながら書いておくことにする。

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何かと言えば、「"No, thank you" という英語の意味」についての話だ。

最近、結構いい年の知り合いに、「英語の『ノーサンキュー』って、『ありがたくない』っていう意味で、要するに『放っといてくれ』ってことだよね」なんて聞かれた。これにはちょっとびっくりで、「そんなつもりぶっきらぼうに言い放ったら、確実に角が立っちゃいますよ」と答えた。

で、改めて Google で画像検索してみると、いわゆる「スタンプ」(言葉代わりの画像と言えばいいのかな?)のほとんどで、"No, thank you." (コンマ入り)じゃなく、コンマなしの ”No thank you" になっていて、「単純拒絶」的な意味合いのものが目立つ。へえ、そんなことになってるのか!

今さら言うまでもないことながら、この言葉の "No" は ”Thank you" に直接かかって「ありがたくない」という意味を形成するわけじゃない。あくまでも "No" の後ろにつくコンマで一区切りあって、その後に改めて ”Thank you” が続くのである。

強いて言えば「それは結構です。でも(申し出てくれて)ありがとうね」ってな意味合いだ。そんなことなのだから、それなりの気持ちで言うべきであって、無感情に一繋がりで言ったら、ぶっきらぼうすぎる。ただ、日本人の多くは典型的にぶっきらぼうな言い方をしてるみたいだよね。

で、こんな風なぶっきらぼうシチュエーションをどうしても避けたいなら、例えば "I'm OK. But I appreciate that." ぐらいに言えばいいのかもしれない。

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2020/04/29

「ネスティング」という言葉の意味合い

久しぶりに会った友人が、「近頃は『ステイホーム』というより、もろに『ネスティング生活』だよ。」と言っていた。「へえ、『巣ごもり』しちゃってるわけね」と言うと、「いや、『巣ごもり』というよりもっと積極的で、家の住み心地をよくするのに情熱を燃やしちゃってる」なんて言う。

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部屋の模様替えをしたり、壁紙を貼り替えたり、照明をアレンジしたりと、結構楽しんでいるらしい。コロナ騒ぎが起きる前は仕事仕事で、それどころではなかったので、これを機会に「インテリア親父」になってしまっているという。とにかく、何か夢中でしていないと気が済まない男である。

ただ、そうした生活を「ネスティング」と言うのは、ちょっと意味合いが違うんじゃないかなあと思っていたが、どうやら英語の "nesting" と日本語の「ネスティング」は、微妙にニュアンスが違うらしい。手持ちの辞書で調べてみると、こんな具合である。

英和辞書の "The WISDOM English-Japanese Dictionary" で ”nest" ("nesting" の項目はなかった)を引くと

名詞

  1. (鳥、昆虫、小動物の)巣、巣穴
  2. (悪党の)巣窟、隠れ場、(犯罪の)温床
  3. 家、住処、心地よい(くつろげる)場所、(人目に付かず安全な)休息の地、避難場所
  4. 入れ子式家具、(容器)一式
  5. ひとかえりのひな、(同じ巣に住む鳥、昆虫などの)群れ、(悪党などの)一味、同じものの集まり
  6. (火器の)陣地、基地

自動詞

  1. (鳥などが)...に巣を作る、巣ごもりする
  2. (物が)ぴったりはまる、入れ子になる
  3. 鳥の巣を探す、採りに行く

他動詞

  1. 入れ子にする、重ね合わせる
  2. ...を巣にすませる(入れる)

とある。どちらかと言えば、鳥や虫の「巣」とか「巣窟」とかいうイメージが勝っていて、あとは「入れ子」というイメージが強い。そういえば、入れ子式に積み上げて収納する椅子なんかを、「ネスティング・チェア」なんていうよね。

一方、国語辞書で「ネスティング」を引くと、上の画像(Goo 辞書)で示したように、こんな具合である(参照)。

外で遊び回らず、自分の部屋を居心地よく演出することを重視するライフスタイル。インテリアに凝ったり、自分の趣味に合う食器や家具をそろえて恋人や親しい友人を招き、食事やゲームを楽しんだりする。

さらに「ネスト 4」というのは、「 構造化プログラミングにおいて、複数の命令群を何層にも組み合わせ、内包させながらプログラムを構成すること。入れ子構造。ネスティング」ということになっている(参照)。プログラミングの世界の専門用語で、「入れ子」という意味合いが強調されている。

うぅむ、こうしてみると日本語の「ネスティング」では、やたら具体的に「家の居心地を良くすることにこだわる」みたいな意味合いが強調されているように思われるよね。ずいぶんドメスティックな価値観に沿っているわけだ。

 

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2020/04/20

「ウイルス」って、一体何語なんだ?

この緊迫した時にそんなことをことさらに気にしてどうするんだと怒られてしまいそうだが、「コロナウイルス」の「ウイルス」という発音は何語なんだろうと、ずっと気になっていた。

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昔のことを思い出すと、日本では「ビールス」と発音する時期が長かったように思う。「インフルエンザ・ビールスに感染しないように気を付けましょう」なんて言われていたのを覚えている。

ところがお馴染みの英語の発音は「ヴァイラス」に近い(参照)し、医学用語でもっぱらとされるドイツ語でも「ヴィールス」に近い(参照)。リンク先に飛んで、スピーカーのアイコンをクリックすれば聞くことができる。ちなみにフランス語でも「ヴィーリュス」みたいに聞こえる(参照)。

じゃあ「ウイルス」と発音するのは何語なんだとさんざん調べまくったら、どうやら元はラテン語のようなのだ。上述のサイトで言語を選択すると聞ける。そしてラテン語直系のイタリア語でも、しっかり「ウイルス」だ。

Wikipedia に当たってみると、次のようにある。

1953年(昭和28年)に日本ウイルス学会が設立されたのを機に、「ウイルス」という表記が日本語の正式名称として採用された。その一方、日本医学会はドイツ語発音に由来する「ビールス」を用い、1970年代頃は「ビールス」呼称が学校や一般で使用されていた。現在は宿主に関わらず「ウイルス」が正式名称である。

やはり、1970年代は「ビールス」だったのだね。ただし、"ドイツ語発音に由来する「ビールス」を用い" とあるが、正しくは上述のように「ヴィールス」に近いよね。ちなみにスペイン語では "v" と ”b” の区別がないらしく、「ビールス」と発音するらしい。「へえ!」である。

まあ、現在の日本では「ウイルス」というのが正式とされているらしいので、ここはおとなしく従っておこう。ちなみに日本ウイルス学会というのは、ラテン語をありがたがる体質だったのだね。

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2020/04/16

美容院の店名って、よくわからないのが多い

先日、都内の仕事先までクルマで出かけた。コロナウイルス騒ぎのせいで、なんとなく電車に乗る気になれなかったのである。足立区某駅近くで仕事仲間と待合せをしたのだが、その待合せ場所のすぐ近くにあったのが、【hair & make  smoos'】という変わった名前の美容院(らしい)で、ついその看板を写真に収めてしまった。

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「"hair & make" (髪と作り)とはこれ如何に?」なんて思ってしまったが、ちょっとググってみると、なんと日本中の美容院が "hair & make" を売り物にしているようなのだ(参照)。つまり「ヘアメイク(hair making)とお化粧(makeup)」をするお店ってことなのかな。

フツーの英語では "hair and makeup" というところなんじゃないかなあと思ってはみたが、まあ、過去に何度も書いているように、日本では英語やカタカナはあくまでも「雰囲気のモノ」なのである。固いことは言わないでおこう。

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とはいえさらに気になってしまったのは、【smoos'】という、"smoos" なんて見慣れないスペルにアポストロフィを付けた店名である。何と読むのか、「スムース」なのか「スムーズ」なのか気になってググってみたら、どうやら「スムーズ」と読むようなのだね。

うぅむ、これもフツーは "smooth" だろうなあ。それに "smoos" の後に付いたアポストロフィって、一体どういう意味合いなのだろうか? 多分これもまた「雰囲気のモノ」なんだろうね。アポストロフィはあくまでも「単なるノリ」ってことだろう。

この類いの「オシャレもの」の世界では、固いことを言ってはいけないものであって、あくまでも「雰囲気のモノ」に徹しなければならないのだろうね。

ちなみに、下の写真のメニューの 3行目にある "cut & perm" の "perm" ってのは、いかにも「パーマネント・ウェーブ」を縮めて「パーマ」ということからきた和製英語の雰囲気たっぷりだが、意外や意外、あくまでも俗語だがちゃんと使われると聞いたことがある。

「パーマをかける」という意味で "get perm" なんて言うようなのだが、個人的には実際に使われる場面に遭遇したことはない。これ、私が男だからそんな話題にならなかったというだけかなあ。

 

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2020/04/08

「コロナファイター」に批判集中というんだが

テレビ朝日の "「コロナファイター」に批判 命名した知事自ら撤回" というニュースのタイトルに、「どういう意味?」と思ってしまった。神奈川県の黒岩祐治知事の「医療関係者を『コロナファイター』と名付けて応援するキャンペーン」に批判が集中したというのである。

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一体どんな批判があったのかと記事を読んでみると、「県内の医療関係者からは『ありがたい』と反応があったものの、SNS を中心に『馬鹿にしているのでは』などと批判が相次ぎました」とある。「へええ!」ってなもんである。

ちょっと前に "「ウイルスに打ち勝つ」というレトリックへの違和感" という記事で表明しているように、私としては「ウイルスを撲滅する」「殲滅する」「ウイルスとの戦い」「打ち勝つ」等々の表現にはかなりの違和感を覚えている。しかし今回の「批判」というのは、それとは趣を異にする。

県知事の意図としては「医療関係者への応援」ということだったわけだが、逆に「馬鹿にしている」「軽すぎる表現」だけでなく「軽はずみ」とか「不謹慎」とかいう批判まであったというのである。これには県知事でなくてもビックリもので、私なんか「ヒマだなあ!」と思ってしまった。

例えば「消防士」のことを "firefighter" (ファイアーファイター)なんて言ったりする。これはまともに通じる英語で、これに対して「消防士を馬鹿にしている」とか「軽すぎる表現」とか言ったら、逆に消防士に怒られるだろう。

今回のコロナ騒ぎでは「ロックダウン」だの「オーバーシュート」だのという耳慣れないカタカナ言葉が乱れ飛んでいる割には、これまで目立った反感が生じていなかった。ところが「コロナファイター」というやや「お馴染み感」のある表現になると、とたんに「軽すぎる」なんて言われてしまう。

「何とかファイター」だと、テレビゲームみたいなイメージで受け取られてしまったんだろうか。いずれにしてもこのくらい軽い言葉だと、安心してどうのこうの言いやすいのだろう。

本当にもう、カタカナ言葉というのは「雰囲気のモノ」としか言いようがないのである。

 

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2020/04/05

コロナ騒ぎで、カタカナ言葉がオーバーシュートして

コロナウイルス騒ぎが大きくなるにつれて、「オーバーシュート」だの「ロックダウン」だの「クラスター」だのと、やたらカタカナ言葉が増えている。「アヤシい和製英語を使うのはやめろ」なんて憤る人もいたりするが、少なくともこの 3つは、ちゃんとフツーの英語でも使われるのでよろしく。

200405ただ、私としては「ロックダウン(lock down)」には馴染みがなかったし、「オーバーシュート(overshoot)」、「クラスター(cluster)」もごく一般的な英語として知っていただけなので、改めてこうした状況で使われると「ははあ、左様でござりまするか」なんて恐れ入ってしまいそうだ。

私のイメージとしては、"lock down" は「家のドアに大きな錠前をぶら下げて開かないようにしてる」感じだし、"overshoot" はサッカーのシュートで力みすぎ、クロスバーのはるか上を越えてしまったような場面を思い浮かべる。 "Cluster" に至っては、単なる「一塊の集団」でしかない。

そして元々の英語のイメージとしても、こんなようなことのはずである。「都市封鎖」「爆発的感染」「感染集団」なんていうのは、今回のような特殊な状況での「超訳」と言うほかない。

こうしたカタカナ語を率先して使い始めたのは、小池百合子東京都知事あたりだと思う。彼女の英語は安倍首相なんかとは比べものにならないほど達者だし(参照)、今回の状況をヘビーな漢字熟語で言うとどぎつすぎるので、カタカナの方が刺激が少ないとでも考えたんじゃなかろうか。

ただ、刺激が少なすぎて漠然としちゃったというのはあるかもしれない。いずれにしてもカタカナ言葉というのは、「雰囲気のモノ」に流れやすいよね。

 

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2020/02/22

厚労省の機械翻訳システム

厚生労働省のサイトの英語ページが大変な話題である。下の画像の上半分は、同省のサイトの英語ページの冒頭に表示される ”Notification” (お知らせ)である。その内容を下に翻訳しておいた。字が小さくて読みづらい場合は、クリックすると拡大表示される。

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このページの ”OK” をクリックして中身に入ると、例の新型コロナウィルスによる感染症に関する英文情報が表示される。ただ、「機械翻訳」されたものだけに、どうにも要領を得ない文章だ。こんな具合である。

【日本語による原文】

新型コロナウイルス感染症について
国民の皆様へのメッセージ

新型コロナウイルス感染症は、我が国において、現在、流行が認められている状況ではありません。国民の皆様におかれては、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様にお一人お一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。感染症対策に努めていただくようお願いいたします。

【機械翻訳システムによる翻訳英文】

About new-style coronavirus infectious disease.
National message to everybody

New-style coronavirus infectious disease isn't the situation that the fashion is admitted at present in our country. Since being put by national everybody, cough etiquette of one person and implementation in the restroom are very important like a cold and a seasonality influenza measure one person. I would like to ask you to make an effort toward a infectious disease measure.

【機械翻訳システムによる翻訳英文を、素直に日本語に訳し直すと・・・】

新しいスタイルのコロナウィルス感染病について
みなさんへの国家的メッセージ

新しいスタイルのコロナウィルス感染病は、現在我らの国では、ファッションが認められるという状況ではありません。国家的みなさんによって置かれることから、トイレにおける一人の咳のエチケットの実行が、風邪や季節的インフルエンザが一人を測定するかのように大変大切です。私はあなたに感染症対策に向かっての努力を行うよう頼みます。

「国民の皆様へのメッセージ」を「みなさんへの国家的メッセージ」、「新型」を「新しいスタイル」、「流行が認められている状況ではありあせん」を「ファッションが認められるという状況ではありません」、「手洗い」を「トイレ」という意味合いで訳しちゃうのだから、かなり「スゴいシステム」である。

何しろ「機械翻訳だから、正確な翻訳を保証しない」と、機械翻訳自身が宣言しているみたいで、これはもう大変なものとしか言いようがない。

 

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2020/02/14

Siri は、なかなかの詩人である

ちょうど 1週間前の 2月 7日に、「カタカナ英語は Siri には通じないんだが」という記事を書いた。iPhone の Siri の言語設定をフツーに日本語にしたままだと、まともな英語が全然通じず、今度は言語設定を英語にしてカタカナ英語で話しかけても通じないということがわかったのである。

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まともな英語で "Could you tell me where my Apple Watch is?" (私の iPhone はどこにあるか教えてくれない?)と話しかけると、「90周年山家ポアチエ子」なんてトンチンカンに聞き取られてしまったが、言語設定を「英語(アメリカ合衆国)」に切り替えると、ちゃんと聞き取ってもらえた。

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「この山家ポアチエ子」というのは、私の中では大いにウケてしまった。で、言語設定を英語にしたまま同じ言葉をモロにカタカナ英語でしゃべってみると、全然通じない。"Do you turn on me who am i?" と聞こえちゃったようなのである。

試しに「Siri 英語 通じない」の 3つのキーワードでググって見ると、「Siri を使って英語の正しい発音を身に付ける」みたいなページがどっさりヒットした。なるほどね。カタカナ英語をわかってくれない Siri を相手にしたら、まともな発音の英語がイヤでも身につくという理窟だ。

その中にあったのが、この記事の一番上の写真クリックでも行ける「オンライン英会話スクール比較サイト」の「iPhone の Siri を活用した発音練習はかなり有効!」というページだ。このページでの最初のチャレンジは ”water" (水)と言ってみることから始まる。

日本語の発音で「ウォーター」と言っても、「100%聞き取ってくれない事が分かると思います!」とあるのだが、まあ、このくらいは当然の如く軽くクリアして、次に進む。

更に、この Siri は意外とどんな質問でもある程度の返事を返してくれますので、例えば

May I have your name ?

How old are you ?

などと話しかけてみて下さい。

とあるので、とりあえず "May I have your name?" (お名前、聞いちゃっていい?)と聞くと、こんな風に応えられた。

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案外素っ気ない。で、次の質問は "How old are you?" である。Siri は声を聞いた感じでは妙齢の女性のようなので、モロに年を聞くのはちょっと憚られるのだが、行きがかり上、まあいいかと開き直って聞いてみたところ、こんな回答だった。

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「私は東風(この際、「こち」と読みたい)ぐらいの年齢で、そして生まれたばかりの毛虫ぐらいに若いです」ということだ。ちょっとした禅問答である。面白いから、もう一度同じ質問をしてみた。

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「そうですね、私は春の若鶏じゃないし、冬のミツバチでも、夏のイカでも、冬のツチブタでもありませんし・・・」と来たもんだ。"Aardvark" なんて単語は初耳だから、辞書で調べちゃったよ。うぅむ、Siri、なかなかやるな。

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「あなた、なかなかの詩人じゃないの!」と褒めると、「認めてもらうのって、素敵だわ」なんて喜んでくれた。いやいや、こりゃ認めざるを得ないよね。

うむ、彼女とはうまくやっていけそうだ。

 

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2020/02/07

カタカナ英語は Siri には通じないんだが

昨年、新幹線の英語アナウンスについて 2度ほど書いている。"新幹線の「ムダに流ちょうすぎるカタカナ英語」アナウンス" (2月 1日付)と、 "新幹線の英語アナウンスが肉声になったようだ" (下の写真、5月 20日付)という記事だ。

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2本とも、アナウンスが典型的な「カタカナ英語」であると書いている。上の写真で示した記事で示したビデオでは、指導員が「アクセントを間違えても気にしないでください。大部分のお客様は理解しようとしてくれます」なんて言っているが、それって希望的過ぎる見解じゃないかと思ってしまうのだよね。

この件に関連して、昨年 5月 7日に書いた "Siri で遊ぶ" という自分の記事を思い出した。"Siri" というのは、iPhone などのデバイスで、"Hey, Siri," と語りかけて音声で質問すると音声で応答してくれるサービスである。

この記事ではある朝、自分の Apple Watch をどこに置いたかわからなくなり、 iPhone の Siri の設定が「日本語」になったまま、つい英語で "Could you tell me where my Apple Watch is?" (私の iPhone はどこにあるか教えてくれない?)と質問したところ、理解してもらえなかったと書いている。

ちなみに英語で聞いてしまったのは別にカッコ付けてたわけじゃなく、最初に呼びかける決まり文句が "Hey Siri" なので、ついその勢いで英語になってしまっただけである。そしてこの時はどういうわけか「90周年は山家ポアチエ子」なんて聞き取られ、「すみません、よくわかりません」と謝られてしまった。

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この設定(Siri の言語が「日本語」)では、Siri は「その辺の日本人」以上にトンチンカンになっちゃうようなのである。

そこで試しに Siri の設定を「英語」に切り替えて同様に聞くと、今度はしっかり理解され、Apple Watch からアラーム音を出してもらって、ベッドの下に落ちているのを発見することができた。めでたし、めでたし。

試しに設定を「英語」にしたままで、同じ質問を敢えてモロにカタカナ英語で「クドゥユーテルミー、ホエアマイアップルウォッチイズ?」と聞いてみると、"Do you turn on me who am i?" と聞こえちゃったらしく、「私は誰?」みたいなタイトルの映画を 5本提示して、”Which one?" (どれのこと?)なんて聞いてきた。

つまり「英語モード」になっている Siri は、「カタカナ英語」が理解できないと判明したのである。生身の人間ならここまでトンチンカンな聞き取り方はしないかもしれないが、いずれにしても頭の中が「英語」になっている相手には「カタカナ英語」は理解してもらいにくいことが実感としてわかった。

これは、頭の中が「日本語」になっている相手にマトモな英語で話しかけても「90周年は山家ポアチエ子」になっちゃって、さっぱり通じないことの裏返しみたいなものだろう。

というわけで、新幹線車内の「カタカナ英語」アナウンスがフツーの外国人にちゃんと通じているかどうかは、甚だ疑問であると思ってしまったのだった。

 

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