北関東方言の「無アクセント」を巡る冒険
大学進学で山形県から上京し、都内に 15年近く住んでから、茨城県つくばの地に移転してきた。ということは、40年以上にわたってこの土地に住んでいるわけなのだが、いわゆる「茨城弁」に関しては今でも馴染めないでいる。
昨年、自分でも驚いたことに 13日間の入院生活を送ってしまい、今でも 1ヶ月おきに検査のため通っている(結果は概ね問題なし)のだが、待合室で多くの人たちの会話を聞いていると、茨城県で生まれ育った人と他から移転してきた人の違いは一発でわかる。それはアクセントがあるかないかの違いだ。
いわゆるフツーの日本語というのは単語ごとにアクセントがあるのだが、茨城弁ではそれがない。個別単語のアクセントはセンテンスの中に埋没してしまうのである。
例えば「昨日はとてもいい天気だったね」と話す時、共通語の元になっている「東京型」では次のようになる。(太字の赤の部分にアクセントがある)
きのうは とても いい てんき だったね
ところが茨城弁だと、
きのうは とても いい てんき だったね(赤っぽいほどちょっと高くなる感じ)
ってな感じで、どんなセンテンスでも同じように緩やかに上がって緩やかに下がるみたいな抑揚で喋るので、個々の単語にはアクセントがない。例えば「晩飯のカレーは激辛だったね」と言っても、その全体の抑揚は「昨日はとてもいい天気だったね」とほとんど変わらないのである。
このほど Wikipedia に「日本語の方言のアクセント」というページのあることに気付いた。次のように説明されている。
東北南部・関東北東部や八丈島、静岡県大井川上流域、福井県嶺北地方平野部、九州中部(宮崎県など)などでは、単語のどこを高くするという決まりが無い。これを無アクセントと言う。
そういえば宮崎県出身で茨城県に住んでいるという人を知っているが、彼のしゃべり方は茨城県でもほとんど違和感がない。単語にアクセントがないので、非ネイティブとは気付かれにくいのだ。Wikipedia には個別の「無アクセント」というページもあり、さらに詳細に説明されている。
ちなみに私の妻も宮城県仙台市出身なので、「柿」と「牡蠣」の区別がお下手なことは前にも書いた通りである(参照)。ただ茨城県ネイティブほどじゃないので、何とかなっている。





























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