カテゴリー「庄内の話題」の81件の記事

2021年6月15日

授業をサボり、庄内砂丘に寝転がる

これについては既に書いているような気がしていたのだが、ちょっと断片的に触れたことはあっても、まともに書いたことはないとわかったので、今さらながら、半世紀前の思い出話を書かせていただく。きっかけは 3日前の記事で、「よく授業を抜け出してサボっていた」と触れたことだ。

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私は高校時代、よく授業をサボって学校を抜け出していた。授業の出席率は、教科ごとに最低 75%に達していないと単位を取得できないという規定があると知ったので、私はそれを逆手にとって「じゃあ、4回に 1回はサボってもいいんだ」と解釈していた。

実際には 5回に 1回ぐらい、単純計算で 1日に 1時間以上はサボっていたことになる。というか、出席の取り方の甘い教師の授業では、もっとサボっていたかもしれない。

その頃に全校生徒を集めた朝礼で生活指導の教師が、「最近職員会議では授業の出席率が著しく低下して、97〜98%ぐらいになっているのが問題になっている」と強調した。「97〜98%と言えば問題ないように聞こえるかもしれないが、以前はずっと 99%以上だったのだから、大問題だ」というのである。

出席率を下げた最大の要因は私のサボりだったようなのだが、それでも 3日前に書いたような事情で、教師に直接咎められることはなかった。卒業してから聞いたところによると、「あいつは自由に生きていくタイプで、ひどい悪さをするわけでもないから、放っておくしかない」と思われていたらしい。

私の高校は当時、自転車で登校できるのは自宅との距離が 1.5km 以上あることという規定があったが、私の家は 1km ちょっとだから、自転車登校の許可証が貼れない。そこで私はいつも学校の裏手のちょっとした木陰に自転車を停め、サボった時の足に使っていた。

天気のいい日に学校を抜け出し、自転車に乗って行く先は、庄内砂丘である。酒田の市街地は最上川の北側に集中しており、その海岸は酒田港だから、砂丘らしい雰囲気のところまで行くには、南岸に渡るのが手っ取り早い。そうでないと市街地を抜けて 10km ほど北に行かなければならない。

私が高校を卒業した翌年に、最上川河口近くに出羽大橋という大きな橋が完成したが、その前は乗船無料の渡し船(写真参照:多分、市営だったと思う)に乗るのが近道だった。この渡し船に自転車ごと乗り込み、対岸の宮野浦に渡る。

乗客は私一人ということもあり、学校は授業中の時間帯なのだが、船頭さんは毎回何も言わずに渡してくれた。思えば大らかな時代だった。

対岸で再び自転車を漕ぎ、砂丘に出る。庄内砂丘は全長 40km にわたる広大な砂丘だが、鳥取砂丘のように砂漠的な様相ではなく、江戸時代に植えられたクロマツの防風林が延々と続いていて、海岸に沿った部分だけが砂浜となる。

砂浜になってしまうと自転車では進めないので、防風林の中に自転車を停め、歩いて誰もいない浜に出る。急に開ける目の前は日本海だ。砂丘で仰向けに寝転ぶと、目を閉じても日の光が眩しい。浜に打ち寄せる波の音が足許の方から絶えず響き、空からはトンビのピーヒョロヒョロと鳴く声が聞こえる。

学校はつまらないが、世界は広く開けている。その開けた世界こそが自分の生きていく場所に違いないと思いながら、しばらく瞑想のように横たわる。

サボるのは授業の 1時間か 2時間の間だけなので、砂浜に寝転がっていられたのは長くても正味 30〜40分ぐらいのものなのだが、しょっちゅう行っていたので、全部合わせれば何十時間もいたことになり、その度ごとに永遠の至福のように感じられた。

この庄内砂丘で寝転がっていた体験は、今でも大切な心の財産になっている。ありがとう、庄内砂丘。

 

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2021年1月 7日

酒田の地吹雪の凄さ

私の生まれた山形県酒田市は一応「雪国」ということになってはいるが、決して「しんしんと降り積もる」のではない。何しろ、雪は「上から降る」のではなく、「横から下から吹き付ける」のである。

単なる「吹雪」ではなく「地吹雪」という言い方になるのは、体験してみればすぐに納得できる。天気としては決して大雪が降っているというわけでもないのに、地表付近だけが猛吹雪なのである。一度降った地面の雪が台風並みの暴風で舞い上がり、飛ばされるのだ。

上にあるのは、Mamoru Kimura さんという方の「庄内特有の地吹雪を体験ドラブ」という YouTube 動画である。道路の積雪はそれほどではないものの、昼間でも先が見えないほどの地吹雪が吹き荒れる。雪にしてみれば、呑気に積もってる暇なんてないのだ。

私は高校を卒業するまで酒田で暮らしたが、地吹雪でまったく視界の効かない朝などは、手探りで登校したこともある。学校に着くと、体の片側(風上側)は雪で真っ白だが、反対側はカラカラに乾いている。冒頭で書いたように、雪が上からではなく、横から下から吹き付けるためだ。

天気予報によれば、本日の山形県庄内地方は午後から暴風雪ということになっている。酒田での「暴風雪」というのは、要するに猛烈な「地吹雪」のことに他ならない。

「地吹雪」で思い出すのは、かなり前の話になるが結婚前の正月頃に、妻を初めて酒田に連れて行った時のことだ。

「特急いなほ」を降りる前から「今の季節の酒田で道を歩く時は、姿勢を低くして足をしっかり踏みしめるんだよ」と注意していたのだが、妻はそんなことを言われてもあまり実感がわかなかったらしい。しかし着いてすぐに、その認識の甘さを思い知ることになる。

雪の酒田に到着。列車から降りて歩き始め、駅舎から離れて猛烈な向かい風を受けた瞬間、「ア〜レ〜!」という悲鳴に振り返ると、アイスバーンの上を妻が風に流されているではないか。こうした場合には何と表現すればいいか迷うが、「流されている」以外の言葉を思いつかない。

「早くしゃがんで!」と声をかけ、手を引っ張って助けたのだが、あの光景は今でも目に焼き付いている。地吹雪の路上を人間が棒立ちのままスルスルと水平移動している姿というのは、あまりにも非日常的すぎる。

というわけで妻は今でも、「真冬の酒田は恐ろしいところだわ」としみじみ言うのである。

 

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2019年5月 9日

母の十三回忌を済ませた

今日は山形県庄内地方は一日いい天気で、鳥海山がきれいに見渡せた。下の写真は新井田川(にいだがわ)にかかる橋から見る鳥海山。まだたっぷり雪が残っている。若い頃は標高 2,230m と言われていたが、最新技術で測り直したところ、実は 2,236m あるのだそうだ。

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で、昨日の記事で書いたとおり、途中でちょっとドタバタが入ったが、予定通り母の十三回忌を済ませた。和尚さんはかなりお歳を召していたが、読経はまだまだ立派なものだ。座って読経するのが仕事だから、足は弱っても心肺機能はなかなか衰えないようなのである。

明朝に酒田を発って主に高速道路を辿り、夕方にはつくばの里に帰るつもりである。いつものことだが、天候に恵まれてよかった。ちょっと強行軍で疲れたので、今日のところはこれにて失礼。

 

 

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2019年5月 8日

ウチの寺が潰れちゃったのかと思ったよ

明日に母の十三回忌の法要を営むために実家に戻っている。相変わらずの晴れ男で、今日も明日も天気の心配はまったくないようだ。下の写真は、常磐道の途中、湯ノ岳パーキングで写した写真である。

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今回の道中はちょっとヒヤヒヤものだった。途中休憩したパーキングエリアから、明日に予約を入れてある旦那寺に確認の電話を入れたところ、呼び出し音すら鳴ることなく、いきなり「この電話番号はお客様の都合でつながらなくなっております」というアナウンスが聞こえる。ならばと住職のケータイに電話してみたところ、これも同様の木で鼻をくくったような応答だ。

「なんじゃ、こりゃ?」である。「寺、潰れちゃったかな?」ってなもんだ。先月の今頃に寺に電話した時には、住職自身が出て話がついていたのに、1ヶ月後に「お客様の都合で」つながらないってことは、きっと何かあったに違いない。住職も相当な年齢だから、何だか心配になってきた。

いずれにしても電話が通じないなら、今日のうちに寺に行って様子を見なければならないと思い、夕方 6時近くに寄ってみると、住職は寄る年波で動きはかなりヨレヨレになってはいたものの、一応無事でいた。「明日はちゃんと行くから、心配ない」という。

じゃあ、「お客様の都合でつながらなくなっております」というアナウンスは一体何だったんだ? 「こんな応答でしたよ」と念のため言うと、「え? そんな応答なの? そう言えば、この頃電話がかかってこないな。一体どうしたんだろう」などと呑気なことを言う。田舎とはいえ、令和の世とも思われぬ。平成をも通り越して昭和 30年代みたいな話だ。

下手すると、明日は身内だけでサクッと墓参りして帰らなければならないとまで思っていたが、まあ、予定通り法事は行えそうだ。寺もいわばサービス業なのだから、電話の管理ぐらいはきちんとしてもらいたいものだが、まあ商売上、浮世離れしているのも仕方ないといえば仕方ないかもしれない。

【5月 9日 追記】

今日になってよく確かめてみたら、銀行口座のナンチャラが変更になって、2ヶ月連続で電話代の引き落としができず、固定電話もケータイも止められてしまっていたのだそうだ。それに気付いていなかったというのだから、やれやれである。

 

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2018年12月29日

「世界一の映画館」という映画が上映される

昨日の毎日新聞夕刊の "「世界一の映画館」 上映" という見出しを見て、思わず「ヒャッホー!」と声を上げてしまったよ。私の故郷、山形県酒田市にあった映画館「グリーンハウス」をテーマとしたドキュメンタリー映画が、全国で上映されるというのである。(下の写真をクリックすると、記事全体が拡大補表示される)

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グリーンハウスという洋画専門 (ほんのたまに、珠玉の邦画も公開されたが)の映画館は、中心街の 1774棟を焼失させた 「酒田大火」(1976年)の火元になったということもあり、その後はあまり大きな声で語られることはなかったが、私にとってはとてつもなく大きな存在だった。なにしろ高校時代は週に一度以上の頻度で(定期試験の前夜だろうがなんだろうが)入り浸っていて、私の「センス」形成に大きな影響を与えた存在だったのである。

このグリーンハウスで特筆すべきは、「シネサロン」という定員 14名のミニ・シアターである。大量動員は見込めないが、映画好きなら絶対に見逃せないという「コアな作品」を選んで上映する趣旨で、今の私のセンスが形成されたのは、この小さな空間のおかげといっていい。このことについては一昨年 2月に「懐かしのシネサロン」というタイトルで書いているので、ここでは敢えて繰り返さないけどね。

映画評論家の故・淀川長治さんはこのグリーンハウスを「世界一の映画館」と評していたという。本当に世界一だったかどうかは知らないが、淀長さんがそう言ったのだから、まんざら出鱈目でもなかろう。私はその「世界一の映画館」に入り浸っていたというだけで、かなりの幸せ者である。

私のセンスがかなりバタ臭くなったのは、このグリーンハウスで見た数々の洋画のおかげに違いない。そのくせ修士論文で歌舞伎をテーマとしちゃったこともあり、以後ずっと和洋二本立てで生きてきている。

ちなみにこの毎日新聞の記事には淀川長治さんと大杉漣さんの顔写真が載っている。淀長さんが亡くなたのはかなり前だが、大杉漣さんは今年初めに急逝してしまった。というわけで、この毎日新聞の記事は、「今は亡き三本立て」である。

せめて急には死にそうにない私が、時々話題にして語り継がなければならないような気がしている。というわけで、下の画像をクリックすると、予告編の見られるページに飛ぶ。それにしてもこのストーリーに登場する人には「佐藤さん」という苗字が多いなあ。

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【12月 30日 追記】

上の本文で 「定期試験の前夜だろうがなんだろうが」 と書いているが、それについて、14年前に書いた記事が見つかった。(下の URL をクリック)

https://tak-shonai.cocolog-nifty.com/crack/2004/09/post_14.html

あの伝説の記録映画『ウッドストック』を見た時のことで、この記事にある「地元の映画館」というのが、何を隠そう、このグリーンハウスだったのである。

 

 

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2018年12月17日

酒田衆の「だんでろ言葉」

庄内弁で「〜だんでろ」と言えば、「〜でしょう」という意味である。言葉の成り立ちは、「〜なのであろう」が「〜だんであろう」に訛り、さらに音便化して短くなり「〜だんでろ」で固定化されたと思われる。かの有名な庄内のレストラン「アルケッチャーノ」の奥田シェフが銀座に開いた「ヤマガタ サンダンデロ」は、「山形産だんでろ」(山形産なんでしょ)ということらしい。

181217「んだんでろ」は「そうでしょ」、「んでねんでろ」は「そうじゃないでしょ」になる。そして「んだんでろの〜」と言えば、「そうだろうねえ」というニュアンスで、暖かめの共感を表す。

さらに 「〜だんでろ」 は疑問文としても使われる。「こんな、なんだんでろ?」は「これは何だろう?」だし、「どさ、いたんでろ?」は「どこに行ったんだろう?」という意味だ。この 2つは、私は今でも独り言としてよく呟いてしまう。故郷を離れて半世紀近く経っても、根っこの部分は庄内人なのだ。

ところが、「〜だんでろ」がとくによく使われるのは、庄内地方でも私の生まれた酒田周辺であるらしい。酒田の南隣、城下町の鶴岡では、これを「さがだしょの『だんでろこどば』 」(酒田衆の「だんでろ言葉」)なんて言うことがあると、最近知った。鶴岡では酒田ほどには頻繁に使われないらしいのだ。

何しろ鶴岡は庶民の町である酒田と違い、上品な城下町だから、言葉もかなりおっとりしている。だから「〜だんでろ」なんていう土着的すぎる言い回しは、あまり好まれないのかもしれない。

鶴岡の人は 「さかだしょのこどばは、はえぐでわがらね」(酒田衆の言葉は、速くてわからない)なんてよく言うが、私の感覚で言えば、つろーがしょ(鶴岡衆)の言葉はゆっくり過ぎて待ちきれず、聞いていてつい前のめりになってしまうほどだ。同じ庄内でも、気質はかなり違う。

というわけで、私は「だんでろ言葉」を酒田生まれのアイデンティティの一つとして大切に保持していきたいと思っているのである。

 

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2018年10月10日

庄内に帰省している

今、妻と一緒に山形県庄内に帰省している。今年は 8月から 9月にかけて大忙しで、盆も彼岸も墓参りができなかったので、いささか季節外れだが戻ってきているわけだ。

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早朝に発って妻の実家のある仙台に寄り、久しぶりに家族に顔を見せて墓参。そして昼過ぎに仙台を発って、今は鶴岡のホテルにいる。本来なら実家のある酒田のホテルに泊まりたかったところだが、どういうわけかどこも満室だったので、隣町の鶴岡にしたわけだ。酒田は何かイベントでもあるのかなあ。

明日は墓参をして、美味しいものを食べたら、早々に帰路につこうと思う。何しろ両親ともにあの世に行ってしまって、実家に寄っても空き家だから、しょうがない。それに、明後日からはまた仕事が入っているので、残念だがゆっくりしてもいられない。

上の写真は、宮城県との県境、笹谷峠から望んだ谷の光景。笹谷峠の最高地点は雲の中で何も見えなかったので、それより少々宮城県側の地点からの眺めである。東北の山ではそろそろ紅葉が始まりかけている。ちなみにさすが東北の山の中で、あちこちに「熊出没注意」の看板がある。

本日は長時間の運転で疲れたので、これにて失礼。

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2018年10月 4日

まず、見で、聞いでみでくっちゃ (まず、見て、聞いてみてくれ)

私の生まれた町、山形県の酒田市に、阿部彩人さんという青年がいて、とてもおもしろい活動をしている。下に紹介した庄内弁ドラマも、彼のプロデュースによるものであるらしい。2013年制作というので、もう 5年も前になるというのだが、最近初めて知ったというのは、我ながらお恥ずかしい。

タイトルの「んめちゃ」は、「美味しいなあ」という意味である。他の地域の方言でも「〜ちゃ」とか「〜っちゃ」となるのはそれほど珍しくないので、ドラマなんかでは「おいしいっちゃ!」なんてのが、「日本共通方言」みたいになったりしてるよね。

でゅーわげで、上の YouTube 動画、まず、見で、聞いでみでくっちゃ。(というわけで、上の YouTube 動画、まず、見て、聞いてみてくれ)。

何しろ「庄内弁ドラマ」というほどのものなので、他の土地で生まれ育った人にはチンプンカンプンかもしれないが、必要な場面には日本語訳の字幕スーパーも出るので、ストーリーはきちんと理解できるはずだ。津軽から秋田平野、新潟北部ぐらいの人なら、字幕スーパーなしでもいけるかもしれない。

言うまでもなく、私は 100%理解できる。というか、この動画の中で語られる庄内弁すら、私にとっては、ずいぶん新しめの言葉みたいに感じられてしまった。何しろ1971年に酒田の高校を出て上京してしまったので、私の中に息づいているのは、半世紀前の庄内弁なもので。

というわけで、酒田に帰って話し始めると、「おめさんみだいだだむがしの庄内弁しゃべる人だの、今、よっぽどの年寄りでねばいねでば」(お前さんみたいな昔の庄内弁をしゃべる人なんて、今、よほどの年寄りでなければいないってば) なんて言われてしまうのだよね。まるで「生ける化石」みたいな言い方である

ただ、同じことを私が言うと、「おめさんみでだむがしの庄内弁しゃべる人だの、今、ごんげだとしょりでねばいねでゃ」と、難解さに輪を掛けた状態になってしまう。高校時代の同窓会に出ても、私の庄内弁が同世代の友人たちよりクラシックに聞こえてしまうらしいのは、私が爺さん、婆さんに育てられたせいかもしれない。

とくに私の祖母は「はましょ(浜衆)」だったので、私の中にもちょっと荒めの「はましょ言葉」が入っちゃってるようなのだ。それで、八幡とか大沢などの農家の言葉は、とても優しく感じてしまったりする。

先日、仕事で酒田に帰り、酒田の 85歳過ぎの人たちと庄内弁で会話する機会があった。同行した仕事仲間は「悪いけど、一言も理解できなかった」と言っていて、周りが笑ったら、しょうがなく合わせて笑うしかなかったらしい。

どうやら私の庄内弁は時間軸でいうと、20歳ぐらい年上の人と同レベルのものであるようなのだ。

ともあれ私は、阿部彩人さんがされているような活動を知って、とてもうれしく感じてしまったのであるよ。ちなみに、この動画には第2話もある。こんな具合だ。

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2018年9月17日

鳥海山と飛島

らむねさんが当ブログのコメント欄に、9月 29日のブラタモリで、私の故郷である「山形・酒田」が放送予定であると書き込んでくれた。さっそく NHK のサイトで確認してみると、なるほど、日本海沖の 「飛島」 まで足を運んで撮影したもののようだ(参照、「あすか」じゃなく、「飛島(とびしま)」ね。念のため)。

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どうでもいいことかもしれないが、この記事、「No.113」じゃなく「#113」となっているのが気に入った。さすがタモリさんである。これについての詳細は、私の 11年前の記事、「"#" は 「シャープ」 じゃないんだって」を参照されたい。

そして、これは決してどうでもいいことじゃないのだが、らむねさんの情報によると、「やまがた 庄内 観光サイト」というサイトの「飛島で満喫!」というページの冒頭の画像の文字が、「鳥海山・飛島ジオパークへ行こう! 飛鳥で満喫」となってしまっている。冒頭で 「鳥海山・飛島」と言ってるのに、続けて「飛鳥(あすか)で満喫」とは、「責任者、出て来い!」と言いたくなってしまう。

さらにややこしいことには、酒田には「飛鳥(あすか)」という地名もちゃんとあるのだよ。「酒田市飛鳥」(さかたしあすか) でググると、最初に「山形県酒田市飛鳥」がランクされるが、2番目に 「飛島 (山形県) - Wikipedia(「とびしま」 ね。念のため)が表示されてしまう(参照)。Google としては(自動的に)気を利かせたつもりなんだろうけど、結果的にややこしさに輪を掛けてしまっている。

「飛島」という名前の由来は、鳥海山の噴火で飛んでいった噴出物の塊が日本海に落ちて島になったからという、ちょっとあり得ない話が伝えられている。子どもの頃に聞いた昔話にこんなのがある。(以下、庄内弁を日本語に翻訳済みだが、庄内の民話の最初と最後のお約束、「昔あったけど/とっぴんからりんねけど」は、オリジナルのまま)

昔あったけど。ある朝、鳥海山が目を覚ますと、隣の月山の方が高くなっていて、「どうだ、俺の方が高いぞ」と威張るのだった。鳥海山はそれに腹を立て、全身に力を込めると大地震になり、さらに噴火して、再び月山より高くなった。その噴火で飛んで行った土の塊が海に落ちて島になったので、「飛島」 と言うんだと。とっぴんからりんねけど。

なにしろ鳥海山という山は、日本海岸からいきなり立ち上がって標高 2236メートルになるという独立峰である(参照)。それでこんな話も生まれたのだろう。

そして飛島(「とびしま」 ね。念のため)というのはなかなかいいところで、私は大昔に 1度しか行ったことがないが、死んだ父は海釣りが好きだったので、何度も渡っていた。最近の飛島がどんなになっているのか知りたいが、なかなか行く機会がないので、ブラタモリを見て確認してみたい。

 

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2017年1月12日

庄内弁の 「さどけ」(潔癖症)という言葉を巡る冒険

昨日は庄内弁の「せやみ」について考察し、その語源は上方言葉の「かんしょやみ」ではないかという新仮説を立てた。「かんしょやみ」とは度を外れた潔癖症のことを言うらしいのだが、我が庄内ではそうした傾向を「さどけ」という。

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この「さどけ」というのはどうやらかなり地域限定の方言らしく、ネットで検索しても庄内以外の地域で使われているという記述が見当たらない。昨日の「せやみ」はちょっと検索しただけでが北陸から秋田までの広い地域で使われているらしいことがわかるので、エラい違いである。

「さどけ」はイメージで言えば、自分の家以外の洋式トイレでは、便座をトイレットペーパーなどでカバーしないと腰を下ろせないみたいな人のことである。まあ、上の写真はかなり極端すぎる例だが。

庄内には「さどけのびしょなし」という格言じみた言葉があって、「きれい好きで他人にはいろいろとうるさいことを言うくせに、自分自身はまったくだらしない」という意味で使われる。「紺屋の白袴」とか「医者の不養生」みたいなものだ。

で、この「さどけ」 の語源だが、これこそ昨日の「せやみ」以上の難物で、ググってみても何の手がかりも見つからない。念のため断っておくが、「サドッ気」とか、そっちの方の話とはまったく関係がない。

私としては、神経が敏感であることを示す「敏い(さとい)」という言葉に、「け」が付いたものと考えている。「け」は「もののけ」(物の化)」の「け」に通じ、異様な状態を示す。つまり「清潔/不潔という観念に敏感すぎる、フツーじゃない状態」ということだ。

ちなみに私の母は、潔癖症のことを「さどけのピー」と言っていた。この「ピー」が何を表しているのかは、今となっては謎である。母が生きているうちに聞いておけばよかったのだが、聞いたとしても多分、母自身もわかっていなかったんじゃなかろうか。

 

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