カテゴリー「マーケティング・仕事」の167件の記事

2021年5月23日

ティッシュペーパーのブランドとメーカー

東洋経済に "自宅の「箱ティッシュ」メーカーを答えられますか" という記事がある。「スマホメーカーを答えられない人は少ないのに」というサブタイトル付きだ。

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この記事の筆者は、次のように指摘している。

  • 箱ティッシュのブランド名を自信をもって答えられる人は実は 1割くらいしかいません
  • ブランド名を答えられてもメーカー名を答えられる人はほとんどいません。
  • スマートフォンについては多くの人が「iPhone8です」とか「Galaxy S8です」とか、ブランド名だけでなく、型式まで詳しく答えられます。
  • そして、メーカー名を聞いて「アップル」が出てこない人もいません。

というわけで、この記事の筆者は、スマホには「代替不可能性」があるが、箱ティッシュはどれでも同じと説明している。しかし私としては、「これって、質問対象者がずいぶん偏っているんじゃないかなあ」と思ってしまったよ。

というのは、私の知り合いの多くは、少なくとも自分の使っている箱ティッシュのブランドぐらいはちゃんと知っているからだ。そしてそれとは逆に、先月 4日の記事で書いたように、自分のスマホに関しては機種名どころか iPhone と Android の区別にさえ無頓着で、単に「スマホです」という人が多い。

これは私の印象に過ぎないかもしれないが、箱ティッシュのブランドをスラスラ答えられる人は、たいてい「クリネックス」か「無印良品」のユーザーである。そして私は「ジョイフル本田」というホームセンターのショップ・ブランド、「プレジャブル」というヤツを使っている。

この「プレジャブル」は圧倒的なコストパフォーマンスで、200組 7個入りで 税込み 349円という安さだ。「箱入り」じゃなく、無印良品同様にビニール袋入りなのだが、1個あたり 50円しないのである。私は専用のケースを使って、こんな風にデスクサイドにぶら下げている。

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試しにネットで調べてみると、一般的には値段の勝負でにシェア・トップになったと言われている「エリエール」は、アスクルで買うと 180組 5箱で税込み 419円(参照)だが、「クリネックス」はイトーヨーカドーで、同じ数量スペックで税込み 327円と頑張っている(参照)。

かと思うと値段がこなれていると思われがちな「無印良品」は、180組 5個で税込み 490円。安くない上に、ことさら「高級品」という訴求もしていないのに、ユーザーのブランド・ロイヤルティが高いのである。「箱ティッシュはどれでも同じで『代替不可能性』がない」なんてことはない。

無印良品ユーザーはいつも無印良品の、あの漂白されていないのに洗練感の高いペーパーを使うし、私は 1年のうち 5ヶ月以上は花粉症に悩まされるので、何よりコストパフォーマンス重視で、多分ここ 20年ぐらいは「プレジャディス」専門である。かかりつけ歯科医の診療台にもこれが置いてある。

さらにスマホのことを言えば、私はかなりの Apple 信者で、PC は iMac と MacBook Air の 2台持ちで、iPad、iPhone のほか Apple Watch まで使っているが、自分の iPhone の型式なんて「設定画面」を開いてみないと答えられない。長く使いすぎて、そんなのごっちゃになってしまっている。

この記事の筆者はもしかして「スマホオタク」なのかもしれないが、ティッシュペーパーに関してはあまり詳しくないようなのだ。ネピアの「鼻セレブ」を特別扱いしている割には、それについて詳しく書いているわけでもないし、クリネックスにも同様コンセプトの「肌うるる」というのがあることを無視している。

ちなみに私自身は「鼻セレブ」ってのはイヤなネーミングだと感じていて、花粉症なのに全然使う気になれない。ネピアには悪いけど。

 

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2021年4月16日

ビデオ会議では「良いマイク」を使えというのだが

Gigazine に「ビデオ会議で良いマイクを使うと賢そうな印象を相手に与える」という記事がある。ふぅむ、私の場合は Mac 付属のマイクで、それほど「お馬鹿」とは思われていないようだし、他の人のマイクも特別誂えではなさそうだが、とくに不足を感じたことはないんだがなあ。

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記事には「ビデオ会議での会話音質は相手への印象も大きく左右すると、マーケティング調査企業の Ariyh の設立者であるトーマス・マッキンレイ氏が解説しています」とあるので、その Thomas McKinlay という人の "High quality audio makes you sound smarter" という記事に飛んでみた。

まず気付いたのは、Gigazine の記事見出しでは 「良いマイク」だが、元記事では "high quality audio" (高品質のオーディオ)であり、マイクだけに限った話じゃないということだ。その上で調査結果の数字に注目すれば、「高音質の方が多少はいい結果を得られる」というのはどうやら間違いない。

ただ、最近は仕事で何度もビデオ会議に参加している私自身の印象としては、大切なのは「良いマイク/オーディオ」なんかより「作法」なんだと思う。実際問題としてハードウェアはごくフツーで十分だが、ソフトウェアとしての「作法」次第で、与える印象は決定的なまでに左右される。

ビデオ会議の作法で最も基本的なことは、自分が発言していない時にはマイクを「オフ」にすること。ずっと「オン」のままだと、余計なノイズやエコーを拾って他の参加者をイライラさせることになり、当然にも「賢い人」とは思ってもらえない。

マッキンレイさん、元記事の洒落たタイトルからの印象通り、"sounds smart"(賢そう)な人なんだろう。とはいえ率直に言えば、マイク/オーディオへの投資だけで文字通りに "sounds smart" になるとは限らない。要するに話が「それらしい」というだけである。

そもそも自分が「良いマイク/オーディオ」に多少の金をかけても、相手のスピーカーがちゃっちかったら、違いなんてそれほどわかるものじゃない。要は双方向の話だからね。

それにビデオ会議の作法の身についていない人が下手に「良いマイク」を使ったりしたら、余計な音をさらにしっかりと拾うことになりかねない。挙げ句の果てにハウリングなんか起こしたりしたら、明らかに逆効果になってしまうので、ご注意。

 

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2021年4月13日

「会議は 30分」というトヨタ的テーゼの導くものは

東洋経済 ONLINE に "トヨタの会議が「30分で終わる」超合理的な理由" という記事がある。"少しの差を積み上げ最終的に大きな時間を作る" というサブ見出し付きだ。それにしても「超合理的」とはスゴい。

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この記事の筆者である山本太平氏は「トヨタ本社のエンジニアとして、長らく生産現場にいた」方のようで、"社内で「会議は 30分!」と、口を酸っぱくして言われていた" と力説している。会議の時間が短いと他の仕事に回すことのできる時間が増えて、非常に効率的であるというのだ。

これはまことにもって「もっともな話」である。反対する理由は極めて見つけにくい。

ちなみに私は以前、合計 10年以上業界団体事務局というところに関係していて、その団体の理事が集まる「理事会」を主催していた。その他にもプロジェクトごとに企業から派遣される委員の集まる「〇〇委員会」という会議も頻繁にあったと記憶している。

業界団体の会議というのは、最低でも 1時間半ぐらいの時間を設定していた。そのくらいの時間を取らないと、定められた会議室までわざわざ各社から集まってもらうための「もっともらしさ」が出ないのである。この時間の長さは、「必要悪」というものかもしれない。

そうなると、この長い時間を埋めるために、どうしても「無駄な時間」を会議に盛り込む必要が生じる。本当に必要な話だけなら 30分足らずで終わってしまうので、適当な名目で「世間話」を交わす時間を確保するわけだ。

本当に有能な理事や委員なら、この「一見どうでもいい世間話」の中から自分の仕事に役立たせる「エキス」を吸い上げることができる。しかし他のほとんどの出席者にとっては、単に「楽しい雑談」に過ぎず、そのまま会議後の「飲み会」に突入するためのプレリュードみたいなことになってしまうのだ。

こうした体験から、「会議は 30分もあれば十分」ということには私も充分に賛成だ。とはいいながら 1時間や 1時間半の「一見無駄な時間の多い会議」をしても、有能な人はその「無駄」の中にさえ、あるいは「無駄」の中にだからこそ、貴重な何ものかを見出すことができるものである。

ただ、問題は「有能な人なんて、出席者の 1割程度でしかない」という現実だ。つまり、9割の人にとっては 30分以上の会議は「時間の無駄」でしかない。たった 1割の人のために、9割の人に「不合理」を強いるなんてことは徹底して避けるというのが、トヨタのスタイルなのだろう。

ということは、トヨタのクルマというのはほぼ 9割の人を満足させる「超合理性」を発揮することはできても、「たった 1割の人にだけアピールするようなユニークな面白さ」には欠けることが多いというのも道理である。社風そのものなのだね。なるほど、なるほど。

「面白さ」とは「無駄」の中にあることが多いものだから。

 

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2021年2月15日

ユニクロのサステナビリティ戦略

HUFFPOST が、ユニクロの柳井社長の 2月 2日の記者会見の模様を伝えている(参照)。サステナビリティに関連して「地球環境に対してかなり負荷を与えているので、それをできるだけ少なくしていく」と、かなり踏み込んだ発言をしたと話題だ。

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私は結構長い間、繊維、アパレル関連の情報を扱う仕事に就いていたので、かなり興味を持ってこのニュースを読んだ。「踏み込んだ発言」というので、どの程度踏み込んでいるのかと思ったが、まあ、そこそこ程度の踏み込み方ではある。

この日の記者会見で発表された「サステナビリティレポート 2021」も、誰でも読めるようにインターネット上に公開してある。これはいいことだ。

ファッション企業のものだけに、一見すると多少はムード先行のイメージはあるものの、読み込んでみればそこそこの努力を認めざるを得ない。業界で他に先駆けてこうしたものを世に出す姿勢は評価されていいだろう。

これまでのファッション業界はシーズン在庫が売れ残ると、次シーズンに回すことなく二束三文で処分したり廃棄したりするため、環境負荷の高い産業と思われてきた。ところがユニクロは、多シーズンにわたって売り場に出せる商品を展開するという。これまでのファッションの常識をくつがえす姿勢だ。

「廉価品の大量生産、大量販売」というイメージの強かった企業が、温室効果ガス排出の実質ゼロを目指し、再生ポリエステルを大幅に使用しつつ、仕上げ加工のプロセスで水の使用量を最大 99%削減する目標を示すなど、具体的な目標を明らかにしている点はかなり思い切った施策といえる。

もちろん、今回示された方針が最良のものというわけではない。ということは多分、今後もさらにアップデートしつつ進むのだろう。

HUFFPOST は今年 1月 25日にも「ファッションは悪なのか? アパレル各社のサステナ戦略、3つのポイント」という記事で、この分野の問題提起につなげている。今後は多くの業界で環境配慮が当然という世の中になることを期待する。

 

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2020年12月11日

アップル・ロゴが逆さまだったなんて

"Top 33 Unknown, Hidden, Secret Facts about Apple and Steve Jobs" (Apple と スティーブ・ジョブズについて 33の知られざる隠された事実)というサイトがあり、その 28番目は「昔のアップル・ノートブックはロゴが逆さまだった」というものだ。

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上の写真の左側は、アメリカの連続テレビドラマ "Sex and The City" (1998〜2004 に放映)に出てくる MacBook。確かに開いたラップトップのロゴが逆さまだ。これが右の写真のように逆さまでなく配置されるようになったのは、どうやら 2012年以後のことらしい。

私が Windows から Mac に乗り換えたのは 2014年 1月のことだから、そんなことは全然知らなかった。自分がまだまだ駆け出しの Mac ユーザーでしかないと痛感した。

元々写真の左側のような逆さまデザインだったのは、決して「うっかりミス」だったわけじゃない。むしろ「ユーザー・フレンドリーにするために綿密に検討しての結果だった」と書かれている。

スティープ・ジョブズ自身も、閉じている時に自分から見て逆さまでないのが自然で、それこそが「ユーザーフレンドリーなデザイン」と考えていたからようだ。開いた時に逆さまでないデザインだと、閉じた状態では自分から見て逆さまだから、慣れないとつい逆サイドから開けようとしてしまう。

このデザイン変更の経緯について、当時 Apple でマーケティングを担当していたジョー・モレノが述懐している。

最終的に今のデザインになったのは、スティーブ・ジョブズが、「ラップトップを逆サイドから開けようとしてしまい、自分がそれを直す。これは数秒のことだ。しかし、開いた時の逆さまロゴ、これは永遠に残ってしまう 」と気付いたことが大きいという(参照)。

なるほど「永遠に残ってしまう」のは、上の写真が雄弁に物語っている。スティーブ・ジョブズはそのことに耐えきれなくなったのだろうね。

ただ、Apple ロゴが特別ってことでは決してない。というのは、私が Mac に乗り換える前に使っていた Panasonic の Let's Note だって、開いた状態ではこんな具合だからだ。

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ただ、このロゴが閉じた状態で逆さまに見えていたいうことについては、使っていた当時は全然意識していなかった。改めて確認してみて初めて気がついたほどである。文字だけのデザインだと、そんなものなのだね。

Apple のロゴというのはそれほどまでに圧倒的で、印象に残るデザインということなのだろう。

 

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2020年10月31日

日本人はリモートワーク(テレワーク)が苦手

オーストラリアのシドニーに本拠を置くソフトウェア開発企業のアトラシアン(Atlasian)が調査会社 Paper Giant(本社:シドニー)に依頼して行った COVID-19 関連での労働環境変化に関する調査によると、主要 5カ国の中では日本人が最もリモートワーク(テレワーク)が苦手のようだ(参照)。

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今回の調査はオーストラリア、米国、日本、ドイツ、フランスの 5カ国を対象に行われ、 "Reworking Work/Understanding The Rise of Work Anywhere" ("仕事の改訂/「どこでも仕事」の増加" とでも訳しておこうか)というレポートにまとめられた。結果として浮かび上がったのは以下の 3点。

  • 苛酷な環境にありながら、多くの米国人はリモートワークをエンジョイしている。
  • 仕事と生活のバランスが改善され、仕事の満足度が高まったとの指摘が多い。
  • 米国人は他の調査国よりもオフィスに戻ることへの抵抗が強い。

調査対象 5カ国のうち、米国が最もリモートワークを楽しんでおり、ドイツ、フランスもその傾向が強いという。

一方、日本とオーストラリアはリモートワークに向いていないようで、とくに日本では 15%しか在宅勤務を支持していない。オーストラリアでも「77%がオフィスの同僚と一緒に働いていた頃より働く意欲がなくなった」と回答したとされている。

こうした違いの出る要素としては、① 家族のあり方の違い、② 仕事上の役割の違い、③ ネットワーク品質の違い の 3点が指摘されている。

日本は 2世代 3世代同居も少なくなく、オフィシャルとプライベートの区別もしっかりしていない部分がある。そして仕事そのものがチームワークによって運営される傾向が強いので、家に引っ込んでしまうとやりにくくなるのだろう。

日本のアドバンテージは ③のネットワーク品質ぐらいかもしれない。ちなみにオーストラリアは「インターネット回線が遅い」という定評があるようだ。

とはいえ最大の要因は、日本人の「自分の責任分野に関しては自分で決める」という当然のことに抵抗を感じるメンタリティだろう。長らく「隣が田植えを始めたら、自分も始める」という意識できたので、いつでも「それは皆で決めたことだし・・・」という「逃げ」を用意しておきたいわけだ。

この際だからもっとはっきり言ってしまうと、日本では「会社に顔を出しさえすれば、仕事してるみたいなアリバイが作れる」ってことで、一人だと何をしていいのかわからなくなるのかもしれない。

【参考】

スラドの記事では「サンフランシスコに拠点のあるソフトウェア開発企業アトラシアン」となっているが、本社はオーストラリアのシドニー(参照 1参照 2)にあり、今回の調査を実施したのが、サンフランシスコの拠点ということのようだ。


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2020年10月28日

今どき残念な広告

下の写真は、昨日乗ったつくばエクスプレス電車内(あるいは東武アーバンパークラインだったかも)の吊り広告である(クリックすると新規画面で拡大表示される)。4ヶ月 4回で全身脱毛できるという案内だ。

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ただこの広告、一見しただけでは JARO(日本広告審査機構)「広告ダメダメ三匹」の「まぎらわし」スレスレじゃないかなんて思ってしまうのだよ。

「4ヶ月 4回 卒業プラン」というメインコピーのすぐ下に「月額 3,400円」と大きくあるからには、その 4倍の 13,600円で済むと思うのが人情というものだ。全身脱毛費用の相場に詳しい人なんて、そうはいないだろうし。

しかしその下に小さく「総額 158,400円」とあるので、「はぁ! 一体どんな計算なんだ?」となってしまう。

よく見れば「総額」の表示の横に、「全身脱毛 4回 60回払い 月額 3,400円 初月のみ 5,320円」とある。それで「処理自体は 4ヶ月 4回で終わっても、その費用支払いは、月額 3,400円払いのローンだと 5年かかるわけね」とわかるが、これは字が小さすぎてよくよく目をこらさないと読めない。

そういうことなら、「60回払いローン 月額 3,400円」ぐらいに表示するのが親切というものだろう。まあ、私が脱毛処理するわけじゃないから、知ったことじゃないけど。

もうひとつ残念なことに、「あなたは 4ヶ月後、どうなっていたい?」というコピーの下に、「新年をまっさらな自分で迎えたい!」という言葉がある。生憎だが私がこの広告を初めて見た昨日は 10月 27日だったから、その 4ヶ月後といえば 2月も末で、もう二晩寝れば 3月だよ。

この広告、9月のアタマからずっと掲示されているのだろうとは想像されるが、それならそれで、コピーをもうちょっと練るべきだった。それに「美容皮膚科」の広告にしては、写真も今イチ粗くて、皮膚がきれいに見えないし(写真奥の CHOYA の梅酒の広告の方がずっときれいだ)。

 

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2020年7月18日

日本人はテレワークが苦手のようなのだ

下の図は、ニュースサイト「スラド」の「在宅勤務時の生産性が低いと感じる人の割合、調査した10カ国では日本が最も高いという結果」というニュースに関連して、PC Watch に乗った「在宅勤務での生産性は、オフィスで勤務するより下がるとした解答者の比率」である。(図のクリックでリンク先に飛ぶ)

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アンケートは日本、米国、ブラジル、メキシコ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、中国、インドの10カ国で、企業/団体の従業員/職員20,262人を対象に行われたが、日本は「在宅勤務時の生産性は、オフィスでの執務時に比べて低い」という回答が、10カ国平均の13%を大きく上回る 40%となった。

逆に見れば、過半数となる残りの 60%は「在宅勤務時の生産性は、オフィスでの執務時に比べて低い」とは答えなかったというのが多少の安心要素になるとはいえ、10カ国平均の 3倍以上で断トツというのがすごい。少なからぬ日本人は、一人でテレワークするのがかなり苦手のようなのである。

日本人のこうしたネガティブな回答の理由としては、67%が企業のテクノロジー投資の少なさを挙げた。「在宅勤務に必要な機材を会社が全額負担したという回答は 31%、1人あたりの IT機器購入金額は 132ドル(世界平均273ドル)と、いずれも10カ国中最低だった」とされている。

何しろ日本の企業は、出社して仕事をするのが基本のキホンと考えているから、自宅で仕事をするための機材購入費を会社が負担するなんてことは、かなり敷居の高いことであるらしい。そんなことだと家ではまともな IT 機器を使えないので、生産性が下がるのも当然だ。

ただ、スラド記事には「それは本当の理由ではないと思う」というコメントが付いているのが興味深い。"一番の問題は「自分の視野に居る人間としかよろしく出来ない人間が多い」だと思うよ" というのである。私もこの見方には賛成だ。

もっと端的に言えば、「同じオフィスでごちゃごちゃっとした中に埋没しないと、仕事をしているような気分になれない」ということなのだろう。少なからぬ日本人は、独自の段取りを考えてガガーっと仕事をこなし、さっさと「一丁上がり」にしてしまうことに馴染めないようなのだ。

こんなことだから、会社としてもテレワーク用の機材なんてまともに買ってくれないのだろう。

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2020年7月11日

通勤電車は相変わらず満員らしいのだ

「ステイホーム」の期間が長引くうちに「満員電車には乗れない体になってしまった」と書いたのは、つい 2ヶ月足らず前の 5月 16日である。 私の体はずっとそのままだが、東洋経済には早くも「「出勤を再開する人」を増やす日本株式会社の闇」という記事が載ってしまっている。

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定年過ぎの再雇用で、週 3日定時出勤の日常に戻った年下の知人は、「朝の通勤はしっかり『満員電車』ですよ。まあ、以前より少しはマシかなという気もしないではないですが」なんて言っている。それを聞いて私は「ああ!」と嘆息した。いや、ここはちょっとヘビーに「嗚呼!」と表記すべきかもしれない。

今回の「コロナ騒動」が、少しは日本型ビジネス社会の弊害の是正に貢献することもあるかと期待したのだが、この間の経過は、日本人の「従順さ」というものを思い知らせるようなことになっている。

冒頭に紹介した東洋経済の記事は、弁護士で名古屋商科大学経営大学院(MBA)教授でもある植田統氏の署名記事。彼はこの現象を、「メンバーシップ型雇用が生み出す弊害」と断じている。「メンバーシップ型」と「ジョブ型」の雇用形態の違いは、彼によると次のようになる。

ジョブ型雇用は、明確に定義された職に対し、そのスキルを持った人間を雇用する。いわば「その人間のスキルに対して金を払う」という欧米型の合理的な制度である。これに対し、メンバーシップ型雇用には、スキルに対して報酬を支払うという発想はなく、組織に対するロイヤルティに対して報酬を支払う。

日本の企業では高いスキルを持った個性的な社員よりも、人脈内での調整能力だけは優れているみたいな社員の方が得てして出世が早い。社外の人間に「おたくの〇〇さんは、デキるね」なんて評価される社員より、社内で「あの人に従っていれば何となく安心」程度に思われている人間が、結局社長になる。

これは、「突出」より「協調」が求められるのだから当然だ。そんなわけで、できれば常に会社で顔を揃えて、いろいろ空気を読みながら仕事をしなければならない。

こうした「日本株式会社」的な土壌が変わらない限り、テレワークなんて一般的にはならないし、満員電車もいつまでも残るのだろう。ただ、そんななかでもつい最近、富士通が「原則テレワーク」のコンセプトでオフィス規模を半減するという方針を打ち出した(参照)。この動きに注目してみたい。

 

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2020年1月22日

大塚家具とヤマダ電機は、似たもの同士?

昨年末のニュースなので今やちょっと旧聞になってしまったが、大塚家具がヤマダ電機の傘下に入ることになったようだ。大塚家具に関してはこれまで 2度書いている("大塚家具の騒動を外野から眺めて" :2015/3/3、"大塚家具は、末期的状態らしいので " :2018/8/5)ので、その流れでもう一度書こうと思う。

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世間では「大塚家具は高級イメージがあるのだから、大衆路線への転換は間違いだった」「従来路線を継続した父親の『匠大塚』の業績は順調なのだから、娘の方針が失敗なのは明らか」という声が大きくなっている。しかしマーケットというのはそんな単純なものじゃない。

私は上述の 2015年 3月 3日の記事で、次のように書いている。

大塚家具という会社は、高度成長期の日本に最適化して伸びてしまったから、今になって体質改善に苦労しているという典型的な例なんだろう。従来手法を維持するにしても、新しいマーケティングを採用するにしても、多分どちらの道も多くは望めないだろうと思う。いっそ高級ゾーンと普及ゾーンの 2つのマーケットに対応するために、分社してしまえばいいのに。

で、推移としては図らずもその通りになった。もっとも明確な経営コンセプトに沿った判断ではなく、「喧嘩別れ」でそういう結果になったというだけのことなのだが。

さらに 2018年 8月 5日の記事ではこんな風に書いた。

というわけで、大塚家具のようなビジネスモデルは、既に歴史的使命を終わりかけているのだろう。倒産しないで存続するためには、外聞を気にせずに、規模を思いっきり縮小しなければならない。

朝日新聞の記者の視点では、「不死鳥のような復活か、さもなくば倒産か」という二者択一の運命しかないような書き方になっているが、「不死鳥のような復活」なんて求めたら絶対に潰れる。ここは、「近頃はなかなか話題にならないけど、どっこい、高収益モデルとして生き延びてます」みたいな企業になるしかないではないか。

で、結果として図らずも「どっこい、高収益モデルとして生き延びてます」となっているのは、親父の「匠大塚」の方である。喧嘩別れのおかげで企業規模が思いっきり縮小してしまったのだから、従来イメージを崩さない路線で成功するのは当たり前の話で、要するに「いいとこ取り」しちゃったわけだ。

残された本体の大塚家具としては、企業規模としてはそんなに小さくなっていないのに「いいとこ」だけ親父に持って行かれちゃったのだから、低迷するのは当然だ。むしろ、潰れてないだけ「まだマシ」ということだってできる。

いやはや、前に軽い気持ちで書いちゃった通りの結果になってるので、我ながら気持ち悪いほどだ。いっそ嫌いな仕事の筆頭、「マーケティング・コンサルタント」とか「ビジネス・コンサルタント」とかにでもなっちゃおうかしらん。

私としては 2015年 3月 3日の記事で書いたように、「いずれにせよまったく思い入れのない企業だから、どうなっても知ったことじゃない」というだけの話だ。ヤマダ電機に対しても、似たようなスタンスなので(参照:ヤマダ電機のマーケティング)、今回は「似たもの同士でくっつくのね」と思っている。

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