質屋の高級ブランド品ビジネス
質屋のチラシが投函されていた。紹介されているのは数々の「質流れ品」で、いわゆる「高級ブランド物」のオンパレードだ。
ローレックスの腕時計 5,980,000円を始め、シャネルのバッグ 358,000円、カルティエのピアス 178,000円、ウィスキー(山崎 18年)128,000円、ルイ・ヴィトンの財布 64,800円等々・・・。今は昔の、バブル時代を彷彿させるものばかりである。言うまでもなく、すべて私の興味の範疇外。
こうしたチラシや広告を目にする度に、こんなもの、誰が質屋に持ち込んで、また誰が買うのだろうと不思議でしょうがなかったが、先日のラジオを聞いていて少し合点がいった。
登場したのは「ギャンブル依存症」対策を行う団体の代表を勤める女性で、この人は自分自身がギャンブル依存症経験者である。そしてそれを克服してからも、その代償として「浪費依存症」にとりつかれた時期があったらしい。
とにかく必要でもないブランド品を買い漁り、2〜3度使ったらすぐに質に入れて、また別の物を買うという繰り返しだったという。当然ながら借金の山となり、返済するのが大変だったと語っていた。
高級品を質屋に持ち込むというのは、こんなようなケースが少なくないのだろう。そしてその質流れ品を買いたがる第二段階の「浪費依存症」といった人たちもいるわけだ。このような構図で、質屋の高級ブランド品ビジネスは成立すると考えられる。要するに「ビョーキ」の産物だ。
私の感覚では、時間を知るだけなら数千円の腕時計があればこと足りるし、それ以上の機能を求めたとしてもスマート・ウォッチがあれば十分だ。自分のもっている Apple Watch (3〜4万円だったかな)でも贅沢品だと思っているほどなのに、百万円超の腕時計なんて考えも及ばない。
私とはほとんど無関係の世界では、「幻想」と「あぶく銭」が激しく行き交っているみたいなのである。世の中、すごいものだなあ。
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