カテゴリー「世間話」の416件の記事

2022年5月12日

近所のスーパーの ”COOL BIZ" 戦略(らしきもの)

下の写真は近所のスーパーに掲示してあるポスターである。このスーパーは 5月 1日から 9月 30日までを〝COOL BIZ” 期間としていて、この写真からははみ出しているが、ポスターの下の方に、店員も「夏の軽装」となるので理解を求めたいとの旨の文言がある。

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ただどういうわけか、ポスターに描かれている少女のキャラクターは避暑地にいるみたいな格好で、手にはアイスクリームなんか持っているので、”Biz” という文言にはちっともそぐわない。なんでまたこんなデザインなのか、さっぱりわからない。

それでよく調べてみようと、一応写真に撮ったというわけだ。ちなみにこの写真には収まっていないが、ポスターの下の方には「環境省 COOL CHOICE 萌えキャラクター 君野イマ」とある。

調べるための手がかりといえば、これだけだ。要するにこのスーパーは "COOL BIZ" そのものを突き詰めるよりも、何となく「雰囲気のモノとしてのエコ」を訴求するために、環境省の「萌えキャラクター」のイメージに乗っかっておきたいだけなのだろうと推量される。

ググってみると、この「君野イマ」というのは「君野ミライ」というよく似た少女とペア扱いで、「環境省によって地球温暖化の啓発を意図して設計された、COOL CHOICE の萌えイメージキャラクター」(参照)ということになっている。

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私はちっとも知らなかったのだが、この 2人の少女は 2016年から ”COOL CHICE" のキャラクターになっているのだね。そして  2人の位置付けというのは、Wikipedia ではこんな風に説明されている。

不摂生な生活をしている女子高生「君野イマ」の下に、平行世界の自分自身である「君野ミライ」が現れ、COOL な CHOICE を行うことを啓発し、世界を救うというコンセプトになっている。君野イマはアイスクリームが好きで、電気代を無駄遣いしがちな癖がある。君野ミライは、そのような君野イマの生活様式を正していく

なるほどね。これを理解した上で、改めて冒頭に紹介したポスターを見ると、このスーパーは ”COOL BIZ" を謳いながらも、何故かアイスクリームの好きなままの君野イマだけをフィーチャーしているということが確認される。

ということは、”ECO" をきちんと訴求しようという気はないのだと理解されても仕方がないよね。やっぱりこのポスター、「何だかなあ」と言わざるを得ない。

要するに、私の最初の印象は決して的外れではなかったわけだ。いずれにしても、この「萌えキャラ」、まともに機能してないよね。

以上、おわり。

 

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2022年5月10日

「高齢者」の自覚に欠けちゃってるもので・・・

かなり前(3ヶ月ぐらい前かな?)に、茨城県公安委員会から運転免許更新に関する「高齢者講習のお知らせ」という葉書が来ていたのだが、「まだ先のことだからいいだろう」なんて思い、引き出しにしまったまますっかり忘れていた。

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昨夜になってこの通知に改めて気付き、よく見れば「高齢者講習は、有効期限の 6ヶ月前から受けることができます。早めに予約をしてください」と書いてある。それで「じゃあ、そろそろ対応しといた方がいいかも」と、散歩代わりに近くの自動車教習所に予約を取りに行った。

当人としては、十分「早め」のつもりだったのである。何しろ私は誕生日が 7月下旬だから、免許の有効期限はその 1ヶ月後の 8月下旬である。てことは、まだ 3ヶ月以上も余裕があるじゃないかと、かなり軽い気持ちだった。

ところが受付窓口の女性は、「8月以前ですと予約が一杯で、10月以降でないと空いてません。他の教習所に問い合わせてみてください」なんて言うのである。これには驚いた。

「高齢者って今回初めてなっちゃうもんで(「何度も繰り返す人はいない」とツッコまれそう)、システムがよくわからないんだけど、この講習を受けないと免許の更新ができなくて、今の免許は失効しちゃうってわけ?」

「はい、高齢者の方は、免許更新の前に講習を受けることが必須条件になってるんです。他の教習所もかなり一杯になってるようですので、できれば複数のところに当たってみてください」

とまあ、こんなわけで、急いで帰宅して別の教習所に電話してみた。

結論を言えば、最初に電話した教習所も予約はほとんど一杯だったのだが、ちょうどキャンセルが 1件出たばかりということで、8月始めに辛うじて潜り込むことができた。これはとてもラッキーだったようで、このキャンセルがなかったらかなり遠くまで行かなければならないところだった。

いやはや、いくら年寄りが増えたとはいえ、最近はこんなに差し迫っていたのか。道理で「早めに予約をしてください」とことさらに書いてあったわけだが、そんなに「早め」でないと免許失効になりかねないまでだったとは、ちっとも知らなかったよ。

何しろ「高齢者」の自覚にとことん欠けちゃってるもので、こうしたことにはかなり戸惑ってしまいがちだ。制度上は一応「高齢者」とはいえ、結構いろいろな仕事を請け負うこともあってブラブラしてるわけじゃないから、6ヶ月も先のことを決めるなんてリスクがあるしね。

とはいえ、運転免許がないとどうしようもないカントリー・ライフを送る者としては、この類いのことには気をつけなければならないようだ。

 

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2022年4月10日

新一万円札のデザイン、ビミョーに気持ち悪いが…

新一万円札の発表されたデザインが不評で、ネット上では炎上気味になっている(参照)。コメントの多くは単に素人っぽい印象論でしかないのだが、スレッド 163番、しょうこちゃん(もしかしてデザインのプロ?)の、下に示した指摘が具体的で説得力抜群だ(参照)。

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しょうこちゃんがとくにシリアスに批判しているのは、デザインの中心(左右の真ん中)がズレまくっていることと、「10000」のフォント選択のまずさだ。ほかにもいろいろあるのだが、主にこの 2つのせいで、「なんじゃ、こりゃ!」感が満ち満ちる結果となっている。

中心のズレについて、しょうこちゃんは「日本銀行券の文字の中心と円の中心を合わせようぜ! 下の奴もズレまくりやないか」と、かなり苛立っている。実際問題として日本銀行の担当者たちは、このデザインを見て自分で気持ち悪くならなかったんだろうか。

そしてフォントに関してもしょうこちゃんは、左上にある「壱万円」の文字の方を取り上げ、「こっちの字を中央に持っていって大きくしようよ」と言っており、それに関しては私も同感だ。いずれにしても英数字の「10000」のフォントは、どう見てもシロートの仕業である。

このデザイン、請け負ったデザイナーの作成した原案に、お役人があれこれ注文を付けすぎて収拾が付かなくなった結果じゃないかという気がする。デザイナーとしても「連中の言うことを全部取り入れたら、こんな感じにしかならないよ。もうイヤ、お手上げ」と、匙を投げてしまったのかもしれない。

とはいうものの、これでも左右の中心を合わせて「10000」の数字をまともなフォントに変えるという微修正を施せば、少しはマシになると思う。ただ、最近はキャッシュレスの時代なので、実際問題としては別にどうでもいいような気もするが。

私としてももっぱらクレジット・カードを使ってるので、このままのデザインの 1万円札が出回ったとしても、現物をまじまじとながめて気持ち悪くなるなんて機会は、あまりないだろうしね。

 

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2022年3月18日

地震体験と「苦労自慢」の共通点

昨日の記事の冒頭でもちらりと触れたが、一昨日夜の地震は身の危険まで感じるほどのシリアスな揺れだったのに、日本気象協会の公式発表では、つくば周辺は「震度 4」となっていて(参照)、「いやいや、そんな程度の揺れじゃなかった気がするけどなあ」と拍子抜けしてしまった。

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この辺りは結構な地震多発地域で、「震度 4」程度の揺れには「慣れっこ」になっているのだが、一昨日の夜は一瞬ならず「こりゃ、ヤバいかも!」と思ってしまった。

もしかしたら、寝入りばなで部屋が真っ暗だったことと揺れの時間がやたら長かったことで、体感的な印象がやや増幅されてしまったのかもしれないが、いずれにしても「いつものフツーの震度 4」とはレベルが違っていた。

そう感じたのは私だけではないようで、近所の人たちも一様に同じようなことを言っていた。中には「ありゃどう見ても『震度 5強』だろう。『震度 4』なんてのは、国が俺たちを見くびってるってことだよ」なんて息巻くジイさんもいて、「そこまで言うか」と思ってしまったが。

いずれにしても多くの人が「震度 4ではしっくりこない」と感じていたのは、人間心理の面白さだと思う。怖い目にあったら、その後はその「怖い目」を最大限に評価してもらわないと気が済まないのだ。だから、「震度 4 程度で済んでよかったね」とはなりにくい。

これには「あれだけ怖い思いをしたんだから、この程度の評価では割に合わない」とか「あの大きな揺れに耐えたんだから、それなりの数字で報いるべきだ」みたいな、理窟を越えた「情念的」なものがありそうな気がする。

これって、いわゆる「苦労自慢」や「不幸自慢」と共通する心理なんじゃなかろうか。大抵の人は大きなは苦労はしたくないと思っているのに、過ぎ去った苦労については、ことさら大きなものとして印象付けてしまいがちだ。

「俺は若い頃、こんなに苦労したんだ」みたいな話を得々と語りたがる人は、一昨日の地震も「危うく死ぬところだった」ぐらいに膨らませて言いふらせば、気が晴れて精神衛生にはいいかもしれない。

ただ、いずれにしても今回の地震で実際に被害に遭われた方々には、心よりお見舞い申しあげる。決して他人事ではないので。

 

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2022年2月 9日

悪徳業者による「屋根修理詐欺」にご注意

昨日、我が家の玄関のベルが「ピンポン!」と鳴ったので出てみると、若い兄ちゃんが立っている。「明日から向こうの道の住宅工事で、トラックが道に停まってご迷惑をおかけするかも知れませんので、ご挨拶に来ました」と、もっともらしいことを言う。

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近所でリフォーム工事をしているので、「ああ、そこの角のお宅?」と聞くと、「あ、あぁ、そうです、そうです」なんて、なんだか不自然な言い方をする。ただ、それについては 2週間も前に業者がタオル(工事店の名前入り)持参で挨拶に来てるんだがなあ。

やや不審には思ったが、細かい点でゴチャゴチャ言ってもしょうがない。「これまで通り、ちゃんと端っこに停まってくれれば何の問題もないですよ」と返事した。

ところが、話はそれで終わらない。続いてこんなことを言い出した。

「ところで、ご近所の方が言ってたんですが、お宅の屋根が壊れているみたいなので、ちゃんと点検しましょうか?」

近所の誰だか知らないが、直接我が家に言えばいいのに、どうしてこんな兄ちゃんに言うのだと不思議に思っていると、「ちょっと表に出て確認してみてください」と誘い出す。

「一体どこが壊れてるっていうのよ?」と聞くと、「あそこです。あのテッペンのところです」と指さす。ところが壊れてるようには見えないので、「全然こわれてないじゃん」と言うほかない。

「いや、素人目にはわからなくても、我々、屋根屋の目線で見るとわかるんです。それにしても、ヒドいことになってますね。一体いつからあんな状態なんですか?」

「だから、『壊れてない』って言ってるじゃないか。あんた、一体何が言いたいわけ?」

「そうですね。素人目にはわからないでしょうから、よろしければウチの専門スタッフが屋根に登って写真を撮らせていただきます。その写真をご覧になればわかりますよ。いずれにしても早めに修理される方がいいです」

ここまで来て、「こりゃ、アヤシ過ぎ」と思うほかなくなった。下手に屋根に登らせたりしたら、故意に破損させて、その写真を撮ってしまうに違いない。

「いや、そんな必要ないよ。とにかく勝手に屋根に登ったりしないでね」と言って家に戻ろうとすると、向こうはアセって「ちょっと、ちょっと、もう少し話を聞いてください!」なんて言う。

「いや、もう聞きたくないから、サヨナラ」と言って、さっさと家に戻ったのだった。そもそも「素人目にはわからない」破損を「ご近所の方が言ってた」なんて、論理が破綻しすぎてる。そんな話にこれ以上付き合ったら、ロクなことにならない。

念のため、「屋根屋 修理 詐欺」のキーワードでググってみると、上の画像をクリックすればわかるように、どっさりと関連情報がヒットした。そのどっさりある中から、とりあえず「屋根修理の詐欺に騙されるな!代表的な手口と被害を防ぐ5つの対策」というのを読むだけで十分だろう。

アポイントもなしに突然訪問して、「屋根が壊れてます」と強引に修理の契約を取り、法外な費用を請求してくるという例がくさるほどあるらしい。とにかく、頼みもしないのに「お宅の屋根が壊れてます」なんて言ってくるやつに、まともな業者はいない。

それにしても、最近は手口がさらに巧妙になってきているようだ。直接的には「近所の工事でトラックが停まってご迷惑をおかけします」なんてもっともらしい話を糸口にし、その後で「そういえば、お客さんの家の屋根に問題が・・・」なんて本題に入るようになっているのだね。

いずれにしても、こうした話にはくれぐれもご注意を。

 

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2022年2月 2日

アベノマスクは「金食い虫」

西日本新聞に本日付で「アベノマスク配送料 10億円? 廃棄なら 6千万円  政府試算」という記事がある。アベノマスクというのは、どうこうにもにもかなりの「金食い虫」のようなのだ。

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記事は次のように書かれている。

政府の新型コロナウイルス対策で約 8000万枚の大量在庫が問題になった布製「アベノマスク」について、配布希望の殺到により、配送料が 10億円に上るとの試算があることが 1日、政府関係者への取材で分かった。配布せずに全て廃棄した場合は 6000万円程度の費用で済んだとみられる。

政府関係者は「日本人的な感覚では『廃棄の方が安いから捨てよう』とはならない。ちゃんと使ってもらえれば経済効果もある」と主張しているという。しかしこんなちっちゃいマスクを「ちゃんと使う」ことによる経済効果ってどんなものなのか、具体的に説明してもらいたいものだ。

このアベノマスクというもの、我が家にも一昨年の 6月 5日に届いたが、その翌日の記事に「実際に使おうという気になれない」と書いている(参照)。当時のアンケートでも 75%以上が使わないと答えていたようだし、我が家でもあれからずっと、引き出しの奥にしまいっぱなしだ。

ずいぶん無駄なことをしたものだが、さらにまだ大量の在庫があって保管料が馬鹿にならないと報じられたのは記憶に新しい。この批判を避けるために改めて配布希望を募ったところ、2億 8000万枚の希望があったという。

これに関しては、やはり西日本新聞の 1月 29日付の記事によると、応募できるのは「介護施設等」「自治体」「個人」となっているようだ(参照)。ざっくばらんに言えば。「誰でもいいからもらってくれ」と呼びかけたわけなのだね。

世の中、「タダでもらえるモノなら何でももらっとこう」という人が多いのかとも思ったが、記事によると希望枚数が自動的に水増しされて登録されるらしいから、本当に 2億 8000万枚もの希望があったのかどうかはわからない。ただ、下手に念入りに調べたらさらに金がかかるだろうから、もういいけど。

いずれにしても結論は、「アベノマスク」の配布は「余計なお世話」だったばかりでなく、後々になるまで「金食い虫」として結構な無駄遣いにつながったということだ。

【参照記事】
「アベノマスク」という愚策をやってしまう体質(2020年 8月 26日付)
政府の愚策エビデンスとしての「アベノマスク」 (2021年 12月 22日付)

 

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2021年12月 8日

「シリカ水」を巡るさらなる冒険

昨日の ”「シリカ水」と「ケイ素」を巡る冒険” という記事では「シリカ水」と称される飲料水について、ごくやんわりとクサしておいた。要するに「雰囲気のモノ」でしかないようだということである。

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「シリカ水」関連のサイトを開くと判で押したように「シリカの補給は体にとって大切」みたいなことが書いてある。そしてシリカを十分に摂ると「健康維持にいい」とか「美容にもいい」などなど、ずいぶん良さそうな話なのだ。

ところが、具体的にどんな効能があるのかというと、「髪がきれいになった」とか「爪がきれいになった」とか「疲れにくくなった」みたいなことしかない。ほとんど「印象論」で、「雰囲気のモノ」という領域から出ないのである。

で、コトを荒立てすぎるのもどうかという気がして、昨日の段階ではスルーしいていたのだが、今日はやっぱり思い直して書いておくことにする。何かというと、昨日も紹介した Wikipedia の「シリカ」のページにある、「人体中のシリカ」という項目の、以下の記述である参照)。

人体においてシリカはほとんど吸収されず、肝臓や腎臓への蓄積もほとんど行われない。水が付加したオルトケイ酸が血中に約1μg/mlの割合で吸収されるが、タンパク質とは反応せず、大部分が尿中に排泄される。

つまり、「シリカ水なんて、いくら飲んでも体内に吸収されずに排泄されるだけじゃん!」ということだ。

たった一つのサイトの記述だけで決めつけるのもナンだと思い、いろいろと検索してみたのだが、「シリカ」に関するページというのはほとんどが「シリカ水」商品を展開する当事者のもので、他には、わずかに「一般社団法人 日本珪素医科学学会(JMSIS)」というのが見当たるだけだ。

この JMSIS のサイトに行ってみると、その中の「珪素とは」というページに「イモ類や海藻類、精白していない穀類などに多く含まれ、食物繊維はその大部分が珪素食物繊維」と書いてある。食物繊維は腸内環境を整えるが、最後には吸収されずに排出されるというのが常識だよね。

しかしこのページには「水溶性珪素(天然水溶性珪素と同じプロセスで生産)」という項目もあって、いわゆる「シリカ水」についても言及されているような気にはさせる。ただ、実際に行って読んでみればわかると思うが、未整理のことがいろいろごちゃごちゃと書いてあるだけで、結局要領を得ない。

要するに、権威ある学会みたいな顔をしながら「煙に巻くためのページ」みたいで、「アヤシいよね」という印象は拭えない。

ちなみに「ケイ素サプリメント徹底比較・ランキング・価各表」(「価各表」って何だ?と言いたくなるが)というサイトがあって、そこの "消費者注意⑤「各商品を推奨する任意団体の実態」" というページには、次のように書かれている。

2016年には、健康補助の飲料として売られていた「水素水」がその宣伝や商法について強く非難されました。この水素水商法を仕掛けていた学会の一つに「日本酵素・水素医療美容学会」がありましたが、その「日本酵素・水素医療美容学会」の理事長が、実はこの「日本珪素医科学学会」の理事を務めています。(中略)

・日本珪素医科学学会 http://jmsis.jp/

濃縮液ケイ素サプリメントの大元商品のumo(製造元:APAコーポレーション)を販売するために作られた学会と言われているそうです。

というわけで「シリカ水」というのは、以前にもてはやされたものの、すぐにその「アヤシさ」がバレてぱったりと消えてしまった「水素水」の二番煎じみたいなものらしいとわかる。何しろその効能みたいなことを謳っているのは、商品を販売している当事者と、その関連団体だけだし。

昨日の記事のコメント欄で らむね さんが「こんどはこんなエセ科学ですか。毎度毎度懲りないなあと思いますが、毎度毎度騙される人がいて、毎度毎度儲かるんでしょうね(笑)」と書きつつ、「水素水」にも言及しておられるが、やっぱり「関係大あり」だったわけだ。

 

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2021年12月 7日

「シリカ水」と「ケイ素」を巡る冒険

本日の記事は、昨日付の "「シリカゲル」は「尻陰る」じゃないことを巡る冒険" の勢いで書いてしまったものである。昨日付で一挙に掲載という手もあったが、長くなりすぎるので本日付として独立させた。

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Wikipedia の「ケイ素」の項には、”ケイ素(けいそ、珪素、硅素、英: silicon、羅: silicium)は、原子番号 14 の元素である。元素記号は Si。原子量は28.1。「シリコン」とも呼ばれる” と基本的な説明があるのだが、私としてはそれに続く次の記述が気にかかってしまった。

「ケイ素(シリカ)」のように書かれていることもしばしばあるが、「シリカ」とは二酸化ケイ素のことなので、誤った表記である。

ふむふむ、「ケイ素(シリコン)」は "Si" という元素で、「シリカ(二酸化ケイ素 )」は "SiO2" という化合物。「この 2つを一緒くたにするな」ってことだ。「大気中の炭素濃度が増えている」なんて言い間違えちゃいけないのと同様だ。増えているのは「二酸化炭素濃度」だから。

ところで、昨日「シリカ」を調べた際に、どさくさまぎれのように「シリカ水」という、個人的には初耳の商品がどっさりヒットしていた。そして「重箱の隅」的な話で恐縮だが、その多くが(というか、ほとんどが)説明文中で「シリカ(ケイ素)」という、残念な誤表示をしてしまっているのである。

この記事の冒頭に掲げた画像は「アオスタ」というサイトの「シリカ水 人気の 5商品ランキング」というページの冒頭の部分なのだが、この際だから、ここで紹介されている ”ベスト 5商品” というのを検証してみよう。

第 1 位  霧島天然水「のむシリカ」

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ご覧のように、「シリカ(ケイ素)・・・・・・ 97mg」なんて表示してある。まずはしょっぱなから、単純なまでに残念!

第 2 位  フィジーウォーター

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「シリカ 93mg/L」とあり、「シリカ(ケイ素)」という典型的な誤表示は免れているが、そもそも「シリカ」というのは「二酸化ケイ素によって構成される物質の総称」(参照)ということなので、成分表示としてはかなり灰色。さらに販売終了しているということも含めて、残念!

第 3 位  シリカ ビヨンド

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「シリカ(ケイ素)は地球上で酸素に次いで2番目に多く存在する元素です」というご丁寧なまでの誤表記は、当然ながら 残念!

第 4 位  玉肌シリカ天然水

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「シリカ(ケイ素)含有量 \凄い!/  97mg/L」なんてあるので、言うまでもなく 残念!

第 5 位  ガイヴォータ

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「命水乙部ボトラーズのミネラルウォターは(中略)『シリカ(ケイ素)』を多く含んでいます」とある。やっぱり残念!

5つのうち 4つが「シリカ」と「ケイ素」の基本的区別がついていないし、「フィジーウォーター」にしても、成分表示的には灰色なので、ベスト 5 は「残念率 100%」。この他でも、大々的に広告している「おいしい水のおくりもの うるのん」というのは、「残念度」がとくに高い

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一見もっともらしい体裁だが、「シリカとは?」という項目で「英語でシリコン」「元素記号は Si」などと言い切って自分で気持ち悪くならないのが不思議なほどで、何の意味もなさない画像との合わせ技というのもサムい。

ざっと見たところ、シリカ水というのは、どうやら「ケイ素(シリコン)」を多めに含むミネラルウォーターのことを指しているようなのだが、便宜的に「シリカ水」と称されているみたいなのだね。

あるいは「シリカ(二酸化ケイ素)の形としてケイ素を含む」というココロなのかもしれない。Wikipedia によれば、「自然界ではケイ素は多くの場合、シリカの形をとっている。最も一般的な形状は石英である。また、砂の主成分であり、ガラスの原料となる珪砂もシリカからなる 」とあるからね(参照)。

というわけで、「ケイ素水」ではお洒落じゃないし、 「シリコン水」だと半導体を連想してしまって飲料水っぽくないとか、語感的な抵抗があるので、その辺をテキトーにぼかして「シリカ水」に落ちついたんだろう。

その気持ちはわからないではないが、とはいえ説明文中で無防備なほどストレートに「シリカ(ケイ素)」と表示しちゃうのは、ビミョー以上に問題だ。Wikipedia で「ケイ素」の解説を書いた人は、このあたりの事情によほどムカついてしまってるんだろうと拝察される。

シリカ水の供給側の気分としては「雰囲気のモノ」というのが大きいみたいなのだね。この業界の人が自分の売り物の基本情報について、科学的に正確な記述をする発想がないらしいというのも、「気分/雰囲気優先」からの当然の帰結という気がする。

まあ、私は金を払ってまでそんな水を取り寄せて飲む気はないから、別にどうでもいいんだけどね。

 

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2021年11月24日

「飲みニケーション」じゃ残業手当が付かないしね

共同通信が 11月 23日付で「飲みニケーション支持急落」というニュースを伝えている。日本生命保険が実施したインターネット上の調査で、「飲みニケーションが不要だと答えた人は全体の 62%で、内訳は『不要』が 37%、『どちらかといえば不要』が 25%だった」ということのようだ。

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この記事を解釈する上でキモになるのは、この調査がインターネット上で行われたということだ。

今のご時世でも「飲みニケーションは必要」と考えるような旧世代的価値感のオッサンの多くは、インターネット調査なんかに反応しない。一方、進んで回答したのは新世代的価値感の人間が多かっただろうから、「飲みニケーション支持派」に不利な結果になったのは当然だ。

それでも個人的な印象としては、「飲みニケーションは不要」との回答が 62%でしかなかったというのは低すぎる。しかもこの「62%」というのは、「どちらかと言えば不要」という「なまくら回答」の 25%を含むというじゃないか。

本来この種の調査は「要/不要のどちらと考えるか」を問うているはずなのに、敢えて「どちらかと言えば〜」なんていう回りくどい選択肢を設けていること自体が、いかにも「日本のサラリーマン社会」的である。この社会の「なまくら風土」はまだまだ根強い。

むしろ注目すべきなのは、「不要と考える理由」だろう。「気を使う」が37%、「仕事の延長と感じる」が30%を占めたというのは、かなり率直な反応と見るべきだ。

「飲みニケーション」という妙な「サラリーマン用語」の意味するところは、「延長業務」に他ならない。飲み代が「経費」で落とせるのだから、業務でなくて何だというのだ。若手が自腹を切ることは稀なのだろうが、本来なら「残業手当」まで欲しいところである。

本当に友人たちと楽しい時間を過ごしたくて一緒に酒を飲むなら、自腹を切ってでも飲む。しかしいくら「タダ酒」とはいえ、仕事の延長として楽しくもない酒に付き合わされるのは、苦痛でしかない。

「その苦痛に耐えることがサラリーマンとしての人生修行」なんて言う人もいる。しかし実は、そうした人にとっての「飲みニケーション」は「苦痛」ではなく「楽しみ」(だからこそやりたがる)なのだから、自分の楽しみのしわ寄せを部下に強いることを、勝手な言い草で正当化しているだけだ。

このご時世、会社帰りに上司に酒に付き合わされる機会が減ったのは、コロナ禍の数少ないプラス効果だったんじゃなかろうか。

今回の調査結果を見る限り、「この風潮が継続してもらいたい」と思っているサラリーマンの数は、「飲みニケーション復活」を願う層の ほぼ 2倍近い。調査に十分に反映されなかった旧世代的価値感をもつオッサンは、口惜しかったらインターネット調査にもっと積極的に反応すればよかったのだ。

会社帰りにどうしても仲間と飲みたい少数派は、他を巻き込まずに同士だけで集まって飲むべきだろう。しかも自腹でね。「業務」じゃなくて「楽しみ」なんだから。

 

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2021年10月11日

ロシアとの平和を保つための「おしっこ」規制

ロシアとの平和を保つというのは、「おしっこ」まで規制しなければならないほど難しいことのようだ。The Moscow Times の「ノルウェー北東部のグレンセ・ヤコブセルフ(Grense Jakobselv)という村に新しい観光スポットがあるという」という記事(参照)で、それをしみじみ感じた。

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ロシアとの国境を流れる川沿いに ”NO PEEING TOWARD RUSSIA"(ロシアに向かってのおしっこはダメよ)という立て札があり、違反すると罰金を科される可能性もあるという。看板がなければどうということのないごくフツーの「田舎の川」なのだが、これが観光スポットになっているらしい。

実際問題として、ロシアに向かっておしっこして罰金を科せられたなんて人はまだ一人もいないらしいが、おもしろいのは、この看板が(誰かはわからないものの)ノルウェー人の手によって立てられたということだ。そりゃそうだ。ノルウェー側の岸に立っているのだから。

ということは、ロシア側がことさら無粋なまでの要求をしているというわけではなく、これはノルウェー側の一方的な「自主規制」の産物とわかる。ただ「罰金」なんていうからにはそれなりの法的根拠があるはずで、それに関しては次のように紹介されている。

ノルウェーには国境に関する規則を定めた特別法があります。1950年に制定されたこの法律には、「国境沿いで隣国やその当局者に向けて攻撃的な行為をしてはならない」という条文があり、これに違反すると罰金または3カ月以下の懲役刑が科せられるとのこと。

記事ではさらに続けて「2016年にロシアとの国境に向けて石を投げたノルウェー人 4人が国境警備隊と警察により逮捕された」とある。「おしっこ」が「攻撃的な行為」なのかどうかはビミョーだが、3000クローネ(約 4万円)以上の罰金刑になる可能性があるらしい。

この国境は「ロシアがまだ戦争をしたことがない唯一の隣国であるノルウェーとの平和の象徴」と呼ばれることもあるために、特別視されているらしい。それにしてもロシアと戦争しないためには、こんな自主規制まで必要だったとはね。

ちなみに、このニュースは Gigazine の "ノルウェーには「ロシアに向けておしっこするのが禁止された川がある」" という記事で知った。ただ、こちらの方の見出の下のメイン写真は、元記事とは別のこんなようなことになっている。

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もしかしたら Gigazine の編集部は、元の写真の看板が英語なので(”pee - おしっこする" という俗語は、日本では意外なほど知られていないし)、日本向けには避けたのかもしれない。結果としては、「英語を避けて、お下品を採用」ということになってしまったが。

【同日 追記】

先ほど気付いたのだが、立て札は ”NO PEEING TOWARD RUSSIA" で、前置詞が "toward" だが、The Moscow Times の見出しでは、"Don't Pee On Russia" と、前置詞が "on" になっている。

動名詞の場合とモロに動詞の場合で、前置詞が使い分けられるのだろうかと思ったが、どうやらそうした文法的なものじゃないらしい。"Pee toward 〜" は「〜に向かっておしっこする」という意味だが、"pee on 〜" は「〜におしっこをかける」ということのようだ。

とはいえ、厳密な国境線は川の流れの真ん中らしいから、ロシアにおしっこを「かける」ためには、相当の勢いと追い風の助けが必要だろう。

以上、お粗末さま。

 

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