カテゴリー「世間話」の395件の記事

2021年4月22日

「数珠ブレスレット」という、よくわからない世界

Twitter で「文春オンライン」の「なぜ中高年男性は "数珠ブレスレット" を巻くのか」という書き込みを見つけた。私も一応「中高年男性」の端くれだが、今日の今日まで「数珠ブレスレット」という言葉すら知らなかった。世の中には、よくよく知らない世界ってあるものである。

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この記事は「知人に連れられて、富裕層が集まる怪しげな ”交流会” に参加したときのこと」という言葉で始まる。「その場にいた中高年男性のほとんどが、天然石の “数珠ブレスレット” を腕に巻いていた」というのである。なるほど、そりゃ確かに「怪しげな ”交流会”」という気がする。

ちなみにこの記事に登場する "数珠ブレスレット" の愛用者は、「橋田遼平さん(仮名・45歳・AV監督)」、「映像編集の仕事をしている園田悟さん(仮名・51歳) 」といったところだ。ふむふむ、そっちの方向にも「怪しげ」ってわけね。

この橋田さんという人の ”数珠ブレスレット” デビューのきっかけは、「とにかく女性にモテたかった」ということらしい。占い師の言う方位に引っ越し、庭にオススメのゼラニウムの木を植えた挙げ句、「さらなるモテを期待して勧められた 3万円の数珠を買いました」という。

仕事がきっかけだったという園田さんの方は、「うまくいってもいかなくても全部 “石” のせい」と思うことにし、「何があっても全部石に責任を取ってもらってます(笑)」と言う。

かなり都合のいい話だが、「最高額でも 2万円」としつつ「最終的には 10本以上になりましたね」というのだから、 ”数珠ブレスレット” 業界にはそれなりの貢献をしているわけだ。

軽い気持ちで「”数珠ブレスレット” 業界」なんて書いてしまったが、本当にそんな業界があるのかと思い、ちょっと画像検索してみたところ、実際に結構な広がりをもつようなのである(参照)。すごいなあ。

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ちなみに「関連キーワード」というのに「数珠ブレスレット 芸能人」というのがあるので、試しにクリックしてみたら、海老蔵まで宣伝のダシに使われている(参照)。いやはや、まことにもって「怪しげ」だ。

というわけでこの世界、あまり縁を持ちたくないと思った次第である。

 

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2021年4月20日

ワクチン、オリンピック、ガールズバーの三題噺

FNN プライムオンラインによると、河野太郎規制改革相が「菅首相とファイザー社ブーラ CEO(最高経営責任者)の電話会談を通じて、同社製ワクチンの追加供給で「『実質合意』した」と明らかにしたのだそうだ(参照)。

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それにより「9月末までに、16歳以上の接種対象者分のワクチンが確保できる」ということらしい。まあ、これはあくまでも「見通し」だから、実際には多少の遅れがあるかもしれず、10月とか 11月とかにずれ込むこともあるだろうということぐらいは覚悟しておかなければならないだろう。

いずれにしても、遅くとも年内には国民の大部分が接種できるだけのワクチン確保ができるということだが、その接種が一応完了するのは年明けぐらいになるんじゃなかろうか。何の手も打たれないよりはいいだろうが、遅いと言えば遅すぎる。

要するに今年一杯ぐらいは、ウィルス感染の大きなリスクを背負って生きていかなければならない。ということは、夏に「開催予定」とされている東京オリンピック・パラリンピックなんて、「何それ?」ってことだ。

個人的にはオリンピックは中止しなければならないと思っているのだが、今月 15日の記事でも触れたように、そこにはやたらややこしい政治的かつ経済的事情があるようで、取りあえずは開催強行ということになりそうな雰囲気なのだ。まったく鬱陶しい話である。

というわけで、個人的にはオリンピックが終わり、ワクチン接種が一巡するまでは、できるだけおとなしく暮らしていこうと思っている。そして年が明けてからもつくばの地で、あまり浮かれずに呑気に生きていきたいものである。

今回のコロナ禍は、ノー天気に街に繰り出して飲んだり食ったり踊ったりしなくても、人間はちゃんと生きていけるということを学ばせてくれたんじゃないかと思う。

で、この三題噺のオチは、先日久しぶりに出張した(今どきのことなので、さっと行って、さっと帰ってきただけだが)博多で見つけた「ガールズバー CORONA」という店の看板パネルだ。敢えて店名変更もせずに頑張っているのだね。

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これ、朝の中州で撮ったもので、私がこの店で飲んだというわけじゃないので、そのあたりくれぐれも

Yoroshiku4

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2021年4月17日

今の子どものいう「会社員」は英語で?

Quora に「会社員て英語だとなんと言いますか?employees とか? worker? 日本の子供の夢の職業とのことです」という質問がある(参照)。これ、なかなか面倒くさい質問だ。

フツーに検索すると、確かに "employees" とか "office worker" とかいう言葉が出てくる(参照)。ただ、それだけで済ませるのもなんとなく物足りない。「会社員という職業」は、妙なニュアンスを含んだもののようなのだ。

そもそもこの質問が出てきたことには、裏のストーリーがある。第一生命の毎年恒例「将来なりたい職業」という調査で、昨年は男子の小中高生、女子の中高生のトップが「会社員」だったというニュースをもとにしていると思われる(参照)。

「ユーチューバー」「サッカー選手」「IT エンジニア・プログラマー」といった定番の人気職業を抑えて、「夢がない職業の代表」みたいに思われている「会社員」がトップだったというのは、ちょっとした驚きをもって迎えられた。

それで「英語に詳しい」と自ら言う Kumi Kaoru さんは、次のように答えている。

日本の雇用システムは世界でも非常に変わっているので「会社員がいい」のニュアンスは外国語に置き替え困難です。

The Japanese kids seem to be aware that freelancing is not such a desirable career in Japan.

すなわち「フリーランスは日本ではそんなにいい進路ではないと日本の子どもたちは気づき出している様子だ」くらいにアレンジしないといろいろ誤解されてしまいます。

これ、とても気の利いた回答だと思う。「会社員」を直訳しようと試みるのではなく、日本の状況を踏まえた上で、子供たちが現実的な希望を抱くようになったのだという文脈で言い換えているのだ。

私の感覚としては、日本の子供たちが「当たり障りのないサラリーマン」になりたがっているのだという気がしている。それで思い出したのが、ハナ肇とクレイジーキャッツの 1962年(私が 10歳の年)のヒット曲「ドント節」だ。こんな歌詞である。

サラリーマンは 気楽な稼業ときたもんだ
二日酔いでも寝ぼけていても
タイムレコーダーガチャンと押せば
どうにか格好がつくものさ
チョックラチョイとパアにはなりゃしねえ

半世紀以上も前の歌が、今の世に妙な現実感をもって共感される可能性を思うと、複雑な感慨に浸るほかないよね。

いや、待てよ、今の「会社員」は、1960年代の「サラリーマン」ほど「気楽な稼業」じゃなくなってしまっているかもしれない。何しろ「人員整理」だの「希望退職」だのいう言葉がフツーに飛び交っているようだから。

 

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2021年3月25日

マイナンバーカードの必要性が、また先延ばしになった

マイナンバーカードの保険証としての本格運用が、トラブル続出で先送りされることになったと伝えられている(参照)。私はマイナンバーカードなんて持っていないので、「ふぅん、そうなのね」という程度のニュースではあるのだが。

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昨年あたりから、妻が「マンナンバーカードって、取得しなきゃいけないみたいよ。保険証と一緒になっちゃうらしいから」と言い出した。ちなみに妻はいつの間にそんな手続きをしていたのか知らないが、既に取得済みだという。

一方、まったく無頓着な私の分の申請書類一式は、引き出しにしまってあるようだ。「その気になったら、いつでも申請できるからね」と言うので、「はいはい、その気になったらね」と答えておいた。

そもそも私はこの種の施策に関して、ほとんど信頼していない。前は「住基カード」なんていうものを取得させられたが、一度も使うことなく引き出しの奥のどこかに眠ったままになっている。5年前に " 「住基カード」 ってものがあったのだが" という記事で書いたとおりだ。

マイナンバーカードにしても、そんなようなことになるんじゃないかと思っていたのだが、お国としては、健康保険証との一体化で実用性をもたせたいという意向のようだ。そんなことなら、健康保険証にマイナンバーを埋め込む方がずっと手っ取り早いだろうに。

そして、この「マイナンバーカードと健康保険証の一体化」という話も、先行運用していた一部の医療機関でトラブルが続出したため、先送りになったというわけである。国というのは、現実に必要なことに関しては放っておきながら、なくても困らないものはあくせく実現させたいみたいなのだ。

いずれにしても今回の「本格運用先送り」というニュースで、このカードをもつ必要性がまた先延ばしになったわけだ。そもそも、これを持たないと不便でしょうがないという世の中というのは、一体どんな世の中なのか、あまり想像できないのだが。

 

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2021年3月 7日

近頃、悪質勧誘が増えている

近頃、「悪質勧誘」というのが増えているような気がする。私のところにも、この 3日間で直接訪問での勧誘が 2件、電話勧誘が 2件あった。

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3日前、玄関で「ピンポン」が鳴ったので出てみると、若い兄ちゃんが立っていた。「お客様、以前に火災保険を利用して台風被害による屋根の修理をされましたよね」なんてなことを言う。まあ、確かに保険金で屋根の修理をしたことはある。

「私、その時に担当させていただいた〇〇という者ですが、この度独立いたしまして、よりお得な保険のご紹介に参りました」なんて言って、首からぶら下げた透明ケースに入った ID カードを示す。「覚えておいででしょうか?」

そんなの覚えてるわけがないし、とにかくこの時点で「詐欺だ」とわかった。こいつ、見たところ 30歳そこそこの年格好である。そしてウチが火災保険で屋根の修理をしたのは、20年近く前の話だから、その頃こいつは、せいぜい小学生だっただろう。保険業務の担当ができるわけないじゃないか。

ウチが保険を使って屋根修理をしたのは事実で、それがあろうことか、詐欺集団に漏れてしまっているのも確実のようだ。油断も隙もありゃしない。ところが、それがいつの話だったのかまでは特定されていないようで、こいつはつい最近の話だと思っていたみたいなのである。

「で、今日は要するに何の用なの?」と聞くと、とたんに要領を得ないゴニョゴニョの話になる。台本の想定にない方向に話を振られると、うろたえてしまうようだ。

「そういう話は、もうちょっとしっかりストーリー立ててからおいで。サヨナラ」と言ってバタンとドアを閉めた。窓から見ていると、そいつは懲りずに隣の家のドアフォンをピンポンしている。手当たり次第にアヤシい話をするつもりのようだ。

一昨日は「スマホのプラン変更と新しい保険のオススメ」という電話がかかってきた。画面には見るからにアヤシい電話番号が表示されている。

「お客様の現在の設定よりずっとお得なプランのご紹介です」なんていうから、「俺、自分のプランよく知らないから、一度説明してみて」と言うと、とたんにゴニョゴニョになった。台本にない話になりそうだと、とたんにわけがわからなくなるようだ。

その時点で「サヨナラ」である。その直後にも似たような電話が来て呆れてしまった。

昨日は玄関先に、「私、研修の一環で、この辺りを廻らせていただいております」という女の子が来た。やはり首からぶら下げた ID カードみたいなものを示す。

近頃、そっちの方の世界では名刺を出す代わりにそうするのが流行りのよう(経費削減と痕跡を残さないため?)だが、そんなもの見せられても何の役にも立たない。訪問者が首から下げた ID カードを示した時点で、「ああ、悪質勧誘だな」と思えばいい。

「何の研修?」と聞いたが、彼女は委細構わず「この度は皆様に絵葉書のご紹介をさせていただいてます。素晴らしい絵葉書なんです」なんて、自分の言いたいことだけ言い出して、訳のわからない絵葉書を取り出す。台本の想定にない質問は無視することになっているようだ。

こんな風にエキセントリックな雰囲気を醸し出しながら、どうでもいい絵葉書みたいなものをビックリするような値段で売りつけるのって、インチキ新興宗教の典型パターンである。放っといたら 6枚で 4,800円とかなんとか言い出すに決まってるから、「ご苦労さん、サヨナラ」と言ってドアを閉めた。

こんなのが増えているのも、もしかしてコロナ禍の影響でまともな商売が行き詰まっているせいなのかしらん。まったく気詰まりな話である。

 

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2021年1月24日

クルマの「希望ナンバー制」というもの

近所の不動産屋の駐車場にはいつもピカピカの BMW とポルシェが並んでいて、ナンバーは両方とも「11」。わざわざ金を出して誂えたものだろう。かと思うと昨日は、つくばナンバーの「2983」(筑波山)、しかも図柄入りという念の入ったクルマに遭遇して、こればかりは軽く感動してしまった。

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これ、「希望ナンバー制」(1999年 5月スタート)、「図柄入りナンバープレート」(2017年 4月スタート)というシステムによっているらしい。世の中には余分な金を出してまで「それらしいナンバー」を付けたがる人が少なくないようなのだ。これもまた昨日触れた「雰囲気のもの」か。

ベストカー web の「いろんな願いが込められてます!!?  希望ナンバー十人十色物語」という記事によると、希望ナンバーの取得には 4,000円かかるという。高いんだか安いんだか、私には判断がつかない。

3ナンバーの高級車オーナーには「1」「8」「3」などの 1ケタのナンバーが好まれるそうで、上述の「11」は 7番人気のようだ。「1ケタナンバーは覚えやすい反面、クルマによっては目立ってしまいがちだが、大きめのモデルを選ぶ人はそんなことを意に介さないのかもしれない」とある。

そして 5ナンバーと軽自動車では急に庶民的発想になって、「2525」(ニコニコ)と「1122」(いい夫婦)が不動の人気だという。さらに「5678」も、4(死)と 9(苦)を含まない唯一の連番ということで人気らしいが、この節は「コロナや」と読めてしまって没イメージなんじゃないかなあ。

「358」は 3ナンバー、5ナンバーを問わず人気らしく、確かによく見かける気がする。日本では古来「七五三」が縁起のいい数字とされているが、「358」の方は何と「風水」に由来していて、「3」は金運、「5」は帝王を表し、「8」は「最良の数字」なんだそうだ。

いやはや、そんなこととはちっとも知らなかった。私は今日の今日まで、「三五八漬け」の好きな人がやたら多いんだとばかり思っていたよ。なるほど、1ケタのナンバーで「8」が人気なのも、風水由来だったのか。

それから「1103」というのは「いい父さん」で人気なんだそうだが、私には「いいおっさん」としか読めないがなあ。「8703」(やなおっさん)よりはずっとマシだが。

ちなみに最近この辺りで、「613」(読みは下の画像)というナンバーの軽トラックをよく見かける。別に希望ナンバーというわけじゃなさそうだが、禅問答じみていてなかなか悟ってる風情だ。

Muimi2

 

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2021年1月14日

ジェンダー・ハラスメントの面倒くささ

先日ラジオを聞いていたら、リスナーからの投書で「職場で乱雑になっていた書類をきちんと整理したら、『さすがに女だから、よく細かいところに気付いたね』と褒められてしまった」というのがあった。これ、褒められて嬉しかったというのではなく、逆に憤慨しているのである。

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彼女の意識としては「細かいところに気付いて、ちゃんと効率的に整理できたのは、『女だから』じゃなく『私だから』です!」ということになる。

「さすが女だから云々」という言い方をされてそのように反応するのは、十分に自然で当然なことだと思う。もし私が彼女の同僚とか上司とかだったら、「女だから」なんて褒め方は気持ち悪くて到底できない。褒めたつもりが逆に「ジェンダー・ハラスメント」になってしまっている。

上の画像はちょっと古い記事だが 2015年 10月 29日付の「ここは昭和か!?」という記事へのリンクである。平成の時代に書かれたものだが、令和の御代になっても十分通じたりする。

この記事で紹介されているジェンダー・ハラスメントは、「女性のお茶入れ(ママ)や接待など。女性はかわいくて若くて笑っていればいいと思われている」「結婚を報告したら上司の第一声が『いつ辞めるの?』だった」「女は25までに子どもを産むべきと言われた」などなど。

ここまで露骨じゃなくても「君は愛嬌があって評判がいい」とか「君の淹れるお茶はいつもおいしい」なんてのも、案外アブナい。言うケースとタイミングによっては、言われた方はムッとくることが十分あるだろう。

ところが冒頭の例と同様、言った方は褒めたつもりで気持ちよくなっちゃっていて、「褒めて何が悪い?」と言い出すので話が面倒だ。その褒める価値感が褒められる方の価値感とケンカしてしまっているので、ちっとも褒めたことにならないのだが。

逆に女性上司に「男のくせに、なんでこんなことができないの?」なんて言われたりするのも、立派な(?)ジェンダー・ハラスメントだ。日常的な話としては、ちょっとでも重そうな荷物が届いたりすると、若い男性社員はどんなに忙しくしていようがお構いなしに呼び出されちゃうしね。

「男ならやってみろ!」なんて言い方も、私としては気持ち悪くてできないし、さらに言われたくもない。

セクシャル・ハラスメントは「セクハラ」という短縮形で言葉としても浸透しているから、社会全体としても多少は気をつけようという空気になってきている。しかしジェンダー・ハラスメントはまだ社会に認知されていないのが問題だ。「ジェンハラ」なんて言っても、日本のどこでも通じないしね。

【1月 31日 追記】

この問題について、ほぼ 15年も前にちょっと危うい記事を書いたのを思いだした。「道案内の下手な女 (性差 その3)」というものである。これを書いた時点で私は「自分がずいぶん危ういことを書いている」ということを自覚していたので、かなり回りくどい書き方をしている。

このくらいの回りくどさがないと、この問題については語れない。

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2020年12月30日

落とした財布が戻ってくると言われる日本だが

NewSpere に出てから 3か月以上も経ってしまった記事だが、「日本ではなぜ落とし物が帰ってくるのか? 海外メディアが原因を分析」というのがある。

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このニュースによると、日本では届け出のあった財布の落とし物の 93%が落とし主に戻るという。これは奇跡的と言っていいほどの数字だ。何しろニューヨークで落とし主に戻るのは、わずか 6%に留まるというのだから。

ただ、このような「奇跡的数字」の理由は「日本人の正直さ」故とは必ずしも言えないとする、次のような見方が紹介されている。

シティ・ラボ誌は日本の法制度に注目しており、遺失物法第 28条の規定により落とし主から拾い主に 5%から 20%のお礼(報労金)が支払われる、と伝えている。3ヶ月経っても落とし主が現れない場合は、拾い主は正式に所有権を得ることも可能だ。(元記事はこちら

つまり日本では財布を拾ったら交番に届け出れば、落とし主が現れた場合は謝礼がもらえ、現れなかったら全額自分のものにすることができるので、ネコババするより良心の呵責がなく、しかも合法的に利益が得られる。確かにこれはなかなかいい制度のように見える。

しかし実のところ、コトはそう単純ではない。自分の体験から言うのだが、拾った財布を交番に届けても何の得にもならないことが少なくないのだ。

私は小学校 6年生の頃、結構な額のお金の入った財布を拾ったことがある。当時の聖徳太子の肖像入り 1万円札が数枚入っていたから、今の貨幣価値にしたら少なくとも 50万円以上に相当する拾い物で、この中身を観た時はかなり興奮した。

これを正直に警察に届け、内心で謝礼のもらえるのを楽しみに待ったのだが、結果的には警察からも落とし主からも何の連絡もなかった。おそらく落とし主に戻ったのだろうが、そいつは拾って届けてくれた小学生に謝礼を渡そうなんて露ほども考えなかったようで、うやむやになってしまったのである。

同様の体験は、大学に入学して上京してからもあった。結構な額の現金とカードの入った財布を拾い、警察に届けたのだが、やはりそれっきりだった。カードのデータがあるのだから、落とし主に戻ったのはほぼ確実なのだが。

つまり制度上は落とし主が謝礼を払うことになっているのだが、実際にはそんな決まりはシカトされてしまうことが多いようなのである。

念のためこれに関する法律(遺失物法)の条文(参照)を調べてみると、拾得者は遺失者に返還されてから 1か月以内に謝礼の支払いを請求することができるということのようなのだね。これについては、愛媛警察署のサイトに「拾得者の権利」として具体的に説明されている(参照)。

しかし私の体験としては、届け出た金が落とし主に返還されたなんてことを警察はまったく知らせてこなかった。ということは、いつ誰に請求すればいいかを知るよしもなかったのだ。

この事情のよくわかった今から思えば、届け出てから 3か月ぐらいしてから「あの財布、どうなりました?」と警察に問い合わせてみるべきだったかもしれない。しかしその時点で返還されてから 1か月以上経っていたら、報労金支払いを請求する権利が消滅している、

要するに「警察の怠慢」から発していることのようだ。このことからしても、この世は富の再分配がまともに機能しないようにできているということがわかるってなものである。

ただ、だからといって私は財布を拾ったらネコババする方がいいと言っているわけでは決してないので、その辺りはなにぶんよろしく。良心に恥じないで生きる方がいいのは、当然の話なのでね。

そうそう、「警察の怠慢」といえばこんなヒドいこともあったから、この際ついでに自分の過去記事にリンクを張っておく。おっと、そういえばこんなこともあった。なんとまあ、私ってば結構な正直者なんだね。

 

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2020年12月26日

まことにもっておめでたいお話

昨日の夕方、妹から LINE メールが届いた。テキストではなく下のような画像(左側)で、"Merry Christmas" に「今日は、自分の生まれた西暦の年と年齢を足すと、世界中の人が皆、2020になるそうです。今度、こうなるのは 1000年後だそうです」と添えてある。

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一瞬「はて?」と、マジに悩んでしまったよ。もしかして何か別の意味があるんじゃないかと、思わず 3度も読み返したが、読み返すほどに「意味不明瞭な悪文」である。読みようによっては「1000年後に再び、足すと 2020になる」とも受け取れるが、それはあり得ない話だし。

で、つい、こんなようなマジレスをしてしまった。

はて???

自分の生まれた西暦の年と年齢を足してその年の西暦になるのは、毎年のこと。

ただ、1952年 12月 27日生まれの人は、今日の時点でまだ 67歳なので、足しても 2019にしかならない。

するとすぐに、「なんかねぇ、そだよねー」とレスが来た。で、妻に話すと、「私にも同じのが来てるよ」というので、ほのぼのとしてしまった。

これ、たった 1日でかなり広まってしまった現象らしく(参照)、今朝のラジオでも話題になっていた。すごいなあ、世の中には「はて?」と思わない人がかなり多いのだね。

そして還暦をとっくに過ぎた妹までかくもあっけなく信じ込んでしまったのだから、いくつになっても無邪気なもので、まことにおめでたいことである。

 

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2020年11月29日

今どき、さんざん調べても由来のわからない社名

最近ラジオで「FWD 富士生命」という保険会社の CM を聞いて、「この "FWD" ってどういう意味合いなんだ?」と気にかかってしまった。こうなると放っとけなくなるのは、我ながらまったく因果な性分である。

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ところが何と、これがどう調べてもわからないのだ。同社の公式サイトには「FWD 富士生命について - 会社概要」というページがあるのだが、「沿革」には次のようにあるばかりである。

1996年 8月富士火災海上保険株式会社の100%子会社として大阪市中央区南船場に設立
(中略)
2017年 4月FWDグループが当社全株式を取得
      9月社名をFWD富士生命保険株式会社に変更

このサイト内の「FWD グループについて」というページにも「FWDは、パシフィック・センチュリー・グループの保険事業部門として、2013年にアジアで設立されました」とあるのみ。「パシフィック・センチュリー・グループ」なら "PCG" だろうが、私の求めてるのは ”FWD” の説明なんだがなあ。

さらにこのページにある派手な動画をせっかく 4分近くもかけて見たのに、やはり社名の由来にはまったく触れられない。ならばと FWD の本家本元のサイト(英語表示)に行ってみても、やはり何の説明もない。こうなると、ちょっと気持ち悪くなってしまう。

で、ようやく辿り着いたのが Wikipadea の中国版(維基)にある「富衛」というページで、「富衛(英語:FWD)是一個總部設於香港的保險集團」とある。

中国語はよくわからないのだが、想像力を働かせて読んでみるに、香港の保険グループの一部門で、社名が「中国語で『富衛』、英語で "FWD" と言う」ってなことなんだろうと思われる。

つまり ”FWD” は固有名詞という位置付けであるらしく、最初の "F" はおそらく「富」の発音からくるものという気がする。そして「衛」の読みは "wei" らしい(参照 1参照 2)ので、"W" までは説明がつくが、残る 1文字 "D" がどういう意味合いなのかがわからない。

のみならずそもそもの話としては、「富衛」という社名が大文字 3文字の ”FWD“ となる必然性からして、さっぱり理解できない。

で、さらに調べてみると「FWD 富士生命が希望退職募集 最大 200人、従業員の 2割」という日本経済新聞のニュースが見つかった。この記事は「会員限定」なので詳しい内容まではわからないが、いずれにしてもあまりイメージがよろしくないなあ。

というわけでもうどうでもよくなったので、ここは取りあえず「アジアに本拠を置く『前輪駆動(FWD)グループ』に属する保険会社」で片付けておくことにした。

 

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