平成十六年睦月 二十一日に詠める歌
赤信号 車の下に潜り込める千鳥の無事をミラーにて知る
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今朝、末娘の通学を駅まで車で送って帰宅する時、赤信号で止まっていると、道の右側から千鳥がまさに千鳥足で歩いてきて、私の車のちょうど前輪の下辺りに潜り込むのが見えた。
その直後に青信号になったのだが、うかつに動き出すわけにいかない。千鳥を轢いてしまっては、朝から夢見が悪い。
ギアをニュートラルにして、アクセルを思い切り踏み込めば、音に驚いて逃げ出してくれるかと思って試したが、飛び立った様子はない。幸い、後ろから来る車もないので、超低速でソロソロと進み始める。タイヤの下に来ないで、うまく逃げおおせてくれよと祈る。
車一台分くらいの距離を進んでも、異物を轢いたような感触はない。少し安心して、スピードを増しながら交差点を通り過ぎると、バックミラーの中で、さっきの千鳥が道路の左側の舗道に飛び乗るのが見えた。
よかった。無事だった。
それにしても近頃、千鳥がトロい、先日も、車の前を歩いていて、いつまでも横によけずに歩き続けるので往生した。昔から 「千鳥足」 といって、酔っぱらってもいないのにチョコチョコっと歩いては立ち止まり、おぼつかない足取りなのだが、最近はそれがとくに危なっかしい。
一体どうしてしまったんだろう?
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