平成十六年弥生三日に詠める歌
国道を風吹き抜ける黄昏に蜜柑色なりヘッドライトは
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北風が戻ってきて、ただでさえ冷たいのに、日が暮れかかると、ますます寒くなる。
今年の東京の 2月は、観測史上最も暖かな 2月だったそうだ。観測史というのは、せいぜい 100年あまりのことだろうが、その前は都市気候がなかったので、多分、何百年かのうちでも、最も暖かな 2月だったろう。
2月があまりにも暖かかったので、季節の帳尻あわせをするために、3月はこんなにも寒くなってしまった。国道を吹き抜ける風は、冬の冷たさだが、さすがに彼岸が近づいている。黄昏時が長くなった。
黄昏時の太陽の色とヘッドライトの色が混じり合って、暖色系のオレンジ色が国道を走りすぎている。日が沈み切ってしまうと、このオレンジ色は急速に色褪せる。
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