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2004年12月31日

平成十六年大つごもりに詠める歌

解け残る大つごもりの雪を載せ春に向きをり車輪梅の葉

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Sharimbai0412

今日は大晦日。平成 16年は、一日も欠かさず歌を詠むことができた。歌の出来はともかくとして、1年健康だった証しである。ありがたいことだ。

昨日は暖かい日が射したが、一昨日降った雪が、まだところどころ解け残っている。我が家のフェンス越しの空き地に、車輪梅 (シャリンバイ) という木が生えていて、その葉の上にもわずかに雪が載っている。

奄美大島では、大島紬の染めにこの車輪梅の木をチップ上にしたものを使う。車輪梅というと、私はあの抜けるような青空を思い出すので、車輪梅に雪はそぐわないような気がしている。その葉は雪を載せながらも、春の方を向いて、照葉樹らしい艶を見せている。

ここ関東では、もしかしたら、この固く解け残った雪の上に、今日もまた新たな雪が積もるかもしれない。

よいお年を。

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2004年12月30日

師走三十日に詠める歌

坂東の屋根に積もれる白雪は蝉の命にしかず解け行く

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Snow20412

雪の日から一夜明ければ関東の晴れた冬空である。

田んぼの向こうの家並みは、屋根の傾斜が南側になるので、雪がかなり解け落ちている。反対側の窓から見える屋根がまだ真っ白なのとは、対照的だ。しかも、傾斜の急な屋根ほど雪が少ない。自然現象は正直なものである。

私の田舎なら、雪は降ったら降り続くのだが、夏に鳴く蝉の命よりも短いのが、関東の雪だ。

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2004年12月29日

師走二十九日に詠める歌

積もり行く雪坂東の色を消し故郷の冬のモノトーンなり

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Snow0412

夜半から降り続いていた雨が、昼前からみぞれになり、ついに雪になった。

天気予報では、「茨城の多いところでは 10センチの積雪になる」 と言っている。ここが 「多いところ」 でなければいいのだが。県道は大丈夫だが、細い道に入るとシャーベット状の積雪になっていて、カーブの時などはちょっとスリップする。気を付けなければならない。

周りの景色はほとんどモノトーンと化して、田舎の冬景色のようになってしまった。

もう 5日早ければホワイト・クリスマスだったのだが、それだと、イブの帰宅の足が大混乱になっただろう。多くの企業が年末年始休暇に入ってからでよかった。

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2004年12月28日

師走二十八日に詠める歌

「千年紀」 という名のイルミネーションを見て明くる日は大掃除なり

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Millenario0412

昨日は夕方に妻と待ち合わせ、久しぶりに二人で映画を見た。

「マイ・ボディガード」 という作品。トニー・スコット監督、デンゼル・ワシントン主演、天才子役ダコタ・ファニングも重要な役割。かなり良い出来でお薦めだ。

原題は "Man of Fire"で、近頃としては珍しく全然別の邦題を付けている。「燃える男」 という意味の他に、「解雇 (fire) する予定で雇われたボディガード」 という意味も含まれていると思うのだが、それはカタカナにしてしまうと通じないので、この邦題にしたのだろう。しかしこれだと、子役の方が主役みたいなニュアンスになって、ちょっと疑問だ。

映画を見終えてから、噂の 「東京ミレナリオ」 を見物して帰った。確かに美しかったが、いろいろなメディアで 「感動的なまでの美」 などと言っているのは、少々オーバーだという気がした。

ちなみに、「ミレナリオ」 というのはイタリア語の 「ミレニアム」 (千年紀) だと思っていたが、調べてみたらやっぱりそうだった。来年で終わりになるのだという。

一夜明けて、大掃除。非日常から、超日常の世界である。「超日常」 というのは、「日常」 とはちょっと違う。

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2004年12月27日

師走二十七日に詠める歌

願わくはサニーサイドを我行かん日陰に残る今朝の薄霜

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Frost20412

昨日、夕方を過ぎてからはかなり冷え込んだような気がしていた。

夕べの 8時頃に車を出そうとしたら、フロントグラスに真っ白に霜が降りていたので、朝までにはかなりの霜になるだろうと思っていたが、目を覚ましてみるとそれほどではなく、ちょっと拍子抜けした。

それでも、日陰になって朝日に当たらない部分は、薄い霜が解け残っている。こんな日は、日向を歩きたい。

冬至は過ぎたが、寒さはこれからだ。

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2004年12月26日

師走二十六日に詠める歌

年末に埋もれたるらし週末の県道を行く車途切れず

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Kendo0412

年末は土日の感覚が薄れる。週末は年末に埋もれて、なぜかせき立てられるような気がする。

田んぼの向こうの県道を行く車の音が、朝から低く絶え間なく聞こえる。遠くの景色はのんびりと霞んで見えるが、その中に漂う雰囲気は、やはり師走である。

年賀状は印刷を終えたが、自筆を添える作業が終わらず、まだ投函していない。先方届くのは元旦に間に合うだろうか。いやはや、気ぜわしいことだ。

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2004年12月25日

師走二十五日に詠める歌

クリスマスキャロルを流すカーラジオ遙か北では雪降るらしも

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Park0412

小春日和のクリスマスである。北海道はホワイトクリスマスだそうだが、東京では、観測開始以来クリスマスイブに雪が降ったのは、1891年と1965年の 2回だけだそうだ。

東京だけではなく、最近は私の田舎の庄内でも、年内に雪が積もるなどということは滅多になくなったようだ。高校時代までは、根雪があったものだが。

近くの店の駐車場の景色を写真に撮ると、季節を間違えてしまいそうだ。まるで夏の行楽地のようである。それでも、カーラジオからはクリスマスキャロルが流れ続けている。

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2004年12月24日

師走二十四日に詠める歌

クリスマスツリーはガラス細工にて窓辺にありて小さく光る

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Glasstree0412

今日はクリスマスイブ。妻と次女が手作りのクリスマスケーキ製作に奮闘している。

娘たちの小さかった頃は、本物のもみの木を部屋に飾っていたが、大きくなってしまったので庭に移植し、それでも大きくなりすぎたので、残念だが切ってしまった。今では、部屋に飾るのは小さなガラス細工のクリスマスツリーである。

ベネシャンブラインドの隙間から漏れる光を浴びて、ガラス細工はそれなりに存在感をもって光っている。

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2004年12月23日

師走二十三日に詠める歌

蕾ともいはれぬほどの膨らみも春には梅の花と咲くらむ

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Buds0412

このところ、天皇誕生日はいつも天気がいい。ただ、冬に関東が晴れているということは、日本海側では雪の降っているところもあるということだが。

冬らしい天気になってきた。スキー場の雪不足も少しは解消しそうだ。中越では仮設住宅とはいいながら、寒い体育館で寝泊まりしなくてもよくなったという。冬の本格化が遅れてギリギリ間に合ったということか。

庭の梅の枝を見ると、小さな蕾ともいえないふくらみがたくさん付いている。春になると、ここから花が咲くのだろう。本格的な寒さはこれからだが、冬至を過ぎると少し気分が和らぐ。

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2004年12月22日

師走二十二日に詠める歌

空の端に思ひがけなくくつきりと筑波嶺立ちて冬至過ぎたり

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Tsukuba20412

今朝方、娘を駅まで車で送った時だが、頭の真上だけが曇っていて、空の端の方は晴れているのだった。

筑波山がくっきりと見える。なまじ晴れていると蒸気が立ち上って霞んでしまうのだが、日射しが弱く、風があるので、寒いが、遠くの景色が鮮明だ。

今日は一日デスクワーク。日の入りがだんだん遅くなるので、気分的な重苦しさが取れてくる。

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2004年12月21日

師走二十一日に詠める歌

天井のガラスに迫るクリスマスツリーは夜にこそ美しからむ

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Xmastree0412_20210630123901

久しぶりに上野駅を素通りすることなく改札を出た。そこには大きなクリスマスツリーが飾られていた。上野駅もずいぶんお洒落になったものである。

もっとも、上野界隈に用があったわけではなく、そのまま地下鉄銀座線に乗ったのだが。

今日は冬至だそうだ。昼が一番短い日だから、明日からは夜明けが早くなるのかというと、実はそうではないらしい。地軸の傾きだかなんだかのせいで、しばらくは夜明けは遅くなり続け、その代わり、日の入りがそれ以上に遅くなるので、結果的に昼が長くなっていくと聞いた。

暗くなるのがあまり早すぎると、なんだかさびしいので、日の入りが遅くなるのはありがたい。しかし、半透明ガラスの天井に届きそうなクリスマスツリーは、夜にこそもっと美しく見えるだろう。

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2004年12月20日

師走二十日に詠める歌

我が膝はいにしへよりの黒猫の朝の時間の予約席なり

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cat2.jpg雲に覆われたせいで、明け方はそれほど冷えなかったが、朝になっても気温が上がらない。

我が家の黒猫は、呼びもしないのにちゃっかりと私の膝の上に乗って暖まろうとしている。仕事の邪魔になるが、邪険にするのも憚られて、そのまま仕事を続ける。

しばらくすると飽きて他に行ってしまうのだが、朝の間だけはまるでずっと昔からの予約席のように、当然のように猫は膝の上でくつろぐ。

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2004年12月19日

師走十九日に詠める歌

二階より公園広場見おろせば行く人はみな幸せに見ゆ

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Tsukuba0412

今日はつくば市の国際会議場で催された講演会に行ってきた。

会議場の近代的なビルの隣は細長い公園になっていて、ところどころに広場がある。ビルの2階の窓から眺めていると、ひっきりなしに人が通り過ぎる。歩く人も自転車の人も、不思議に二人連れが多い。

日溜まりの中を行きすぎる人たちを見ていると、皆、悩みなく幸せそうに見える。

たとえ彼らが何かの悩みをもっていたとしても、高みから見れば、そんなことは大したことではないのかもしれない。

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2004年12月18日

師走十八日に詠める歌

年末の集金に来し灯油屋が困ると笑ふ空の青さよ

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Bluesky0412

我が家のあたりはまだ都市ガスが通っておらず、プロパンガスを使っている。風呂と給湯器は灯油式だ。今日、その燃料屋の集金が来た。

年末なので、いつもより早いタイミングなのかも知れない。

「今日もいいお天気で、暖かいですね」 と言い、「でもそれでは、燃料屋は困るんですけどね」 と笑っていた。

見上げれば、確かに抜けるような青空だ。

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2004年12月17日

師走十七日に詠める歌

夏の日の影作りたる葉を落とし冬こそ光るけやきなりしか

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Keyaki0412

夕べから北風が強くなって、朝はかなり冷え込んだ。それでも 「平年並み」 なのだという。

日中は風も止み、穏やかな冬の日となった。

近所のけやきの大木は、葉を落とし、冬の陽を浴びて見事に立っている。夏は木陰を作り、下に憩いの空間を提供していたが、冬は自分自身に戻って凛としている。

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2004年12月16日

師走十六日に詠める歌

対岸に木の影映し冬の陽は思ひがけなき赤さで沈む

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Sunset0412

冬の日は短い。もうすぐ冬至だ。3時を過ぎるともう夕暮れを感じさせ、4時を過ぎればもう日が沈む。

冬の夕日は思いがけないほど赤い。小貝側の向こう岸の木の陰が、川を越えて映る。

冬は世界の喫水線が変わっている。夏の間は川底だった部分が広く露出され、車の走り回ったタイヤの跡が付いている。30年以上住んでも、関東の冬はまだ物珍しいところがある。

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2004年12月15日

師走十五日に詠める歌

年賀状分厚き束を前にして途方に暮るる頃とはなりぬ

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Gajo0412

そろそろ年賀状を書かなければいけないと思っているが、なかなか手が付かない。

250枚の年賀状を確保してある。デザインが決まってしまえば、後はパソコンとプリンターに任せておけばいいのだが、それまでが大変だ。

私は年賀状に関しては案外凝る方である。コンビニやホームセンターなんかで売っている印刷済みのものや、書店にあふれている 「デザイン集」 なんかのものは、絶対に使わないと心に決めている。

アートワークに特別優れた能力をもっているというわけではないが、少なくとも、センスが悪いというわけではないとは自負している。何とか、今年もデザインしてみよう。

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2004年12月14日

師走十四日に詠める歌

我もまたそぞろ歩きでゐたるなり二十世紀の高田馬場に

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Baba0412

仕事上の訪問先が、何かと話題の西武線沿線にあるため、本当に久しぶりに高田馬場の駅に降りた。

冬休み直前の学生たちが大勢行きかう。いわゆる 「学バス」 は、今も多くの学生を乗せてひっきりなしに往復している。

自分が通っていたのは 30年も前の前世紀の話なのだが、ついこの間のような気がする。よく見るとビルの看板はかなり変わってしまっているのだが、それでも、学生時代に通った本屋やレコードやがまだ残っている。

世紀が変わって、それとともに変わったものと変わらずにいるものが混在しているのであった。

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2004年12月13日

師走十三日に詠める歌

川面の低き流れに両岸の黒き土見ゆ乾きたる朝

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River0412

寒かった昨日とはうって変わって、夜が明けたとたんに昨日の真昼より暖かい。

快晴で、遠くの景色は霞んで見えるが、空気はとても乾燥している。

裏の小川の水量は極端に少なくなって、秋までは水面下にあった黒土の面が露出している。乾いた冬になる。

今日は終日デスクワークだ。

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2004年12月12日

師走十二日に詠める歌

白々とした地下街に人の血の通ひたるなり師走の灯り

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Xmas0412

地下街の灯りは、どこも蛍光灯の白っぽい光りである。

しかし、12月になるとそこに白熱球のイルミネーションが増えて、少しは人の血の通ったような色合いになる。省エネの視点からすれば無駄遣いなのだろうが、この限られた時期だけは許されるような雰囲気になる。

今日は朝から冷え込んでいる。ようやく冬になったような気がする。

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2004年12月11日

師走十一日に詠める歌

何故にかくも虚ろか旅先の土曜の朝の駅の雑踏

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Nagoya0412

昨夜名古屋に止まり、今日の昼前の新幹線に乗って帰ってきた。天気は相変わらずの小春日和だ。

名古屋駅前は、土曜の朝と言うのに妙に人波があふれ、活気に満ちていた。最近、「中京地区の景気がいい」 といわれているが、なるほどと思った。駅前に高いクレーンが 2台並び、ひっきりなしに車と人が行き過ぎる。まるでバブル時代の東京駅前のようだ。

私はそそくさと新幹線ホームに急ぎ、東京方面行きに乗り込んだ。この雑踏が、何ゆえにこんなにも無関係に思えるのだろうかと、少々の驚きとともに。

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2004年12月10日

師走十日に詠める歌

頂の白き部分の小さきを哀しむうちに富士は過ぎたり

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Fuji0412

岐阜県の中津川に出張。名古屋までは新幹線に乗る。

進行方向右側の窓際という富士山を見るには絶好の席が取れていたのだが、出掛けの東京はどんよりと曇っていたので、あまり期待していなかった。しかし、静岡県に入ったあたりから快晴になり、久しぶりで雲に邪魔されないくっきりとした富士山を見ることができた。

それにしても、もう 12月だと言うのに、頂上付近の積雪が呆気ないほど少ない。この季節に、てっぺんがほんの少し白いだけの富士山は、ちょっと奇異な感じがしてしまう。

以前に降った雪も、先日の季節外れの低気圧で南風が吹き込んだため、だいぶ解けてしまったと聞いた。確かに地球は温暖化しているように思われる。

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2004年12月 9日

師走九日に詠める歌

新しきコートを買へる道すがらそのコート着て襟を立てたり

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Cloudy0412

今日は朝から曇りがちで、気温がほとんど上がらない。

明日から岐阜の中津川に出張なので、暖かいコートが必要だ。今までのコートはだいぶくたびれてきたので、急遽、取手まで出かけて新しいコートを新調した。もう半額セールになっていて、だいぶ安く買えた。

帰り道、ライナー付きの新しいコートに袖を通すとさすがに暖かい。襟を立てて歩くと、風も遮られて快適だ。

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2004年12月 8日

師走八日に詠める歌

喪中との知らせばかりの続く中 "Just Married" の葉書嬉しき

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Married0412

時節柄、喪中の葉書が連日届く。

この年になると、友人からの親が亡くなったという知らせが多い。長寿社会になったとはいえ、私の世代の親も70代半ばを越す人が多くなった。順番にこの世から消えていく。

中には生前の姿を知っている人が亡くなったという知らせもあり、そんな時は 「あんなに元気だったのに」 と、ちょっと心が沈む。

そんな中で、 "Just Married" (結婚しました) という絵はがきが舞い込んだ。私よりずっと年下の知り合いからである。見るからに幸せそうな結婚式でのスナップがプリントされている。

こういうのは嬉しい。さっそくお祝いの返事を書いた。

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2004年12月 7日

師走七日に詠める歌

窓越しの光の中にまどろみて彼岸此岸を行き来する猫

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Cat0412

我が家の黒猫が、ガラス窓越しの朝日を浴びて、ベッドカバーの上でまどろんでいる。

完全に眠っているわけではない。物音がすると少しだけ薄目を開けて確かめるようなまなざしをよこすが、それでも大きく動こうとはしない。

よほど気持ちがいいのだろう。しかし、その極楽気分の内に浸りきれないところが、さすが猫である。何か気配がするたびに、彼岸と此岸を行ったり来たりしている。

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2004年12月 6日

師走六日に詠める歌

橙のデジカメ写真拡大し蜂の止まれるを初めて知りぬ

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Orange0412

三日前に撮影したダイダイの写真を PC で確認していたら、蜂が止まっているのだった。

撮影した時は、かなり近づいたのだが、全然気付かなかったし、デジカメの小さな液晶では、後から見ても蜂の姿までは見えなかった。

小春日和でのんびりしていたから、お互いにまったく意に介さなかったのだろう。

今日は天気はいいが、北風が冷たく吹いている。

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2004年12月 5日

師走五日に詠める歌

南風季節外れに吹き抜けて夕暮れのみは師走なりけり

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Twilight0412

昨夜からの雨風が去ったと思ったら、なんだか妙に暖かくなった。Tシャツで外出しても寒くないという、まるで夏のような一日だった。

私は一日外出もかなわず、屋内での仕事を続け、ふと気付くと、もう夕暮れになっていた。本物の夏とは違い、夕暮れだけは早くやってくるのだった。

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2004年12月 4日

師走四日に詠める歌

南国の色に冷たき風を受け椿には椿の美学あるらむ

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Tsubaki0412

風が冷たくなった。寒空の下で椿が咲いている。

赤い椿はそれなりに見慣れているが、ピンクの椿はそれほど多くない。南国に咲く花の色だ。寒空の下で見ると、何だか意外な感じがする。

ピンクの椿にはそれなりの美学があって咲いているのだろうという気にさせられる。

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2004年12月 3日

師走三日に詠める歌

カーテンを開ければ白き景色なり淡き日射しに解け残る霜

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Frost0412

この冬一番の冷え込みになった。朝に窓から外を見ると白っぽい。霜が解け残っているのだった。

筑波の里に引っ越して 20年以上になり、冬の朝、枯れ草色と白い霜が混じり合って、まさに 「霜降り」 状態になっている景色がお馴染みになった。

それ以前は、田舎では冬には雪が降るし、東京都内ではあまり霜が降りるような場所はなかった。だから、こちらに引っ越してきた最初の冬は、驚いたものだ。

これから冬も本番だ。

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2004年12月 2日

師走二日に詠める歌

散れる葉の色の去年 (こぞ) とは異なりて師走二日は和歌ログ記念日

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Icho0412

12月 2日は、昨年、この和歌ログを始めた日である。

もっとも今の形ではなく、片手間に造った 「楽天」 の日記サイトで、軽い気持ちで始めたのだった。取り敢えず書きたいことは本宅サイトの 「今日の一撃」 で書いてしまうため、あまりにもネタがないので、和歌でも詠んでおこうかという程度のきっかけだった。

それから、自分でも思いもよらなかったことだが、妙にはまってしまい、1年間も続いてしまったわけである。

昨年の師走二日に詠んだ歌は、

三日降る雨の小路の濡れ落ち葉 掃きためらひて彩 (いろ) 留めをり

というものだった。

昨年の今日は、三日ぶりの晴天だったようだ。小春日和が続く今年とはずいぶんな違いである。落ち葉の色も、去年は綺麗だったが、今年ははっきりしない。

これからは、同じ季節の歌でも、1年前のものと重ね合わせて重層的に詠んでいける。楽しみなことである。

そんなわけで、12月 2日を勝手に 「和歌ログ記念日」 ということにしている。ちなみに、和歌ログのサイトが独立したのは 1月 22日なので、こっちの方は 「独立記念日」 ということにしよう。

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2004年12月 1日

師走一日に詠める歌

遠くなど見えぬ都会の日溜まりでまなざしのみの遠く漂ふ

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Noon0412

小春日和が続いている。昼休みに日溜まりでぼんやりできるのは、関東以南のサラリーマンの幸せである。東北ではこうはいかない。

東京の日溜まりは、ビルに囲まれている。とくに新橋近辺は再開発で高層ビルが建ち並んでしまった。

遠くなど見えないはずなのに、サラリーマンの視線はなぜか遠くに漂う。何を見ているのか、見ていないのか。

ところで、和歌ログは昨年の 12月 2日に始まったので、今日でちょうと 1年が経過した。我ながら感心なことに、一日も欠かしていないので、366首 (閏年なので) 詠んだことになる。

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