皐月五日に詠める歌
吹き渡る風に道あり田の水の波の影にてその道を見る
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子どもが少なくなったとはいえ、今日は子どもの日である。
この土地に越してきた頃は、あちこちの家で鯉のぼりが盛大に泳いでいたものだが、最近はめっきり少なくなった。
鯉のぼりには絶好の風がもったいない。
ところで、風にも通り道というものがあ。単に田んぼが広がっているだけに見える単調な土地でも、風は道に沿って渡っている。
それは、田の水面に刻まれる波の影でわかる。陰影の濃いところが、風の道だ。ちょっとした木や畦道の陰でも、風は避けて通るらしい。
見えないものが見えてくるのは、陰影の妙のおかげである。
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