師走五日の歌
当代にふと先代の影を見て我今にある芝居見物
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今日は長女と歌舞伎座夜の部を観た。演目は、「重の井子別れ」 「船弁慶」 「松浦の太鼓」。
長女のお目当ては、「重の井」 に出た腰元若菜役の七之助。持参の双眼鏡で眺めては 「やっぱ、綺麗!」 と連発する。
七之助の出番はそれきりで、あとの二つには出なかったが、最後まで熱心に観ていた。
「前にイヤフォンガイド聞きながら観たときは、退屈で寝ちゃったけど、今回はお父さんに説明してもらって、前よりよくずっとわかったよ」 と言う。
私はイヤフォンガイドというのを聞いたことがないのだが、多分、見巧者が専門的過ぎることを説明してるんじゃないかなあ。ガイドにも、レベル A から C ぐらいまで設定しないと、ニーズに応えられないんじゃないかと思う。
「松浦の太鼓」、勘三郎が先代にますます似てきた。いや、もしかしたら、私は先代より今の勘三郎の方が好きかも知れない。
娘も 「このお殿様、お茶目でサイコー、素敵!」 と大喜びだった。まあ、若い娘からは、そういう褒め方になるのだろうな。
この芝居は、忠臣蔵の外伝で、吉良上野介の隣に屋敷のあった松浦侯を主人公としている。討ち入りの夜、山鹿流陣太鼓の鳴るのを聞いて大喜びするのがとてもいい。
そういえば、討ち入りの日まであと十日だが、本当は、旧暦の十二月十五日だから、今で言えば二月頃のお話になる。道理で雪が降っていたわけだ。
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