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2006年2月28日

如月二十八日の歌

様々の吊り広告は鮮やかに居眠る我を見下ろしをりき

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060228

上野発五時前の常磐線に乗ったので、ラッシュアワーにはあわずにすんだ。北千住を過ぎると、空席も目立つ。

外はかわたれ時である。それにしても、日が長くなった。

手持ち無沙汰に上を見上げると、さまざまの広告が並んでいる。

「健康習慣に L-92 乳酸菌」、「テイクアウトも朝マック」、「アネックスガーデン、八潮駅に誕生」 、「文化庁メディア芸術祭」、「愛される通勤ベーシック」 などなど。

悲しいかな、こうした広告を見るものもなく、みんな座席でぐっすりと眠っている。私もほんの少し、居眠りしていた。

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2006年2月27日

如月二十七日の歌

ビルよりも遥か高きに黒雲のただ広がりて北東の風

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060227

今日と明日は缶詰会議で、都内に泊り込み。例の 「冷たい北東風」 のお天気で、朝から風が冷たい。空も高いところで雲に覆われている。

昼休みにビルの窓から東京の街を眺めたら、かなり大人しいたたずまいである。三月になれば、もう少し生き生きとしてくるだろうか。

北東風は、とてもつれない。吹いてきては吹き過ぎるだけだ。

夜になっても、ホテルに戻って原稿書きだ。暇なしである。

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2006年2月26日

如月二十六日の歌

橙と赤のランプの交差する高速道の雨上がる宵

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060226

まともな雨降りの一日。日が暮れてから、水戸方面から常磐道を飛ばして帰ってきた。

日が暮れてからは、小糠雨になり、南下するほどに弱くなって、友部のパーキングで一服したときには、ほとんど止んでいた。

日が暮れてからの高速道路のパーキングは、とても風情があって好きだ。とくに雨の日は濡れた路面に車のライトが反射して、幻想的ですらある。

コートを着ないで車から降りても、それほど寒くはない。戻ってきてインターネットの天気予報サイトをみると、来週の雪になるかもしれないという予報の雪だるまマークは取り下げられ、すべて雨傘マークに変わっていた。

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2006年2月25日

如月二十五日の歌

若草の背丈は一寸五分に伸び遙か鳥海七千余尺

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060225

明日から天気が崩れて、来週はずっとはっきりしない天気になりそうだ。予報では、一日あたり、もしかしたら雪になるかもしれないなんて言っている。

うららかな陽気は、今日の午後三時頃までで、それを過ぎたら、急に風も冷たくなりだした。

とはいえ、春の色は徐々に濃くなっている。庄内 Cam では、久方ぶりに青空を背景にした鳥海山のすっきりした全景を拝ませてもらった。山容の半分から上を白く染めた鳥海山は、たおやかな威厳がある。

我が家の裏の土手の色も、枯れ草色から新緑に変わろうとしている。よくみると、若草の背丈が、ほんの少しだが高くなっている。一寸五分ぐらいだろうか。この草の背丈が伸びるほどに、鳥海山の見える日が増える。

母校が旧制中学だった頃の校歌の出だしの文句は 「ああ見よ鳥海七千余尺」 という勇ましいものだった。私の父の頃の歌である。

一寸五分のおかげで七千余尺が見えるというのは、ありがたい。

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2006年2月24日

如月二十四日の歌

北東の風に冷たき色の雲春一番は未だ吹かざり

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060224

昨日までとはうって変わった天気。重苦しい雲が垂れ込めて、風も冷たい。

こういう雲をみると 「北東の風」 という言葉が思い浮かぶ。北東の冷たい風は 「やませ」 といって、東北地方の冷害の原因になる。

そう思いながら車を走らせていると、天気予報がまさしく 「冷たい北東の風が入っています」 と言っていた。

こういう単純な気圧配置なら、素人でも天気予報ができる。来週になってもあまりはっきりしない天気が続きそうで、春一番はだいぶ先のことになりそうだ。

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2006年2月23日

如月二十三日の歌

武蔵野の少女の胸を目指すらむ中央線の助走を眺む

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060223

森村誠一の写真俳句のすすめ』 という本を見つけて、思わず買ってしまった。

帯に 「私はデジカメを手に俳句をひねりながら、人生の大きな表現の楽しみを発見したとおもっている」 とある。

「俳句」 という語を 「和歌」 に置き換えたら、私が最近感じていることと同じだ。森村氏は、ご自身のサイトで 「写真俳句館」 というのを運営されてもいる。

となると、このサイトは 「写真和歌」 ということになるのかな。私としては、あくまでも 「和歌ログ」 ということにしておきたいのだけれど。

神田駅から中央線が武蔵野の郊外を目指していくところを写してみた。

友部正人の 「一本道」 という歌に 「ああ中央線よ 空を飛んで あの娘の胸に突き刺され」 という歌詞があった。ただ、中央線がそんな感じになるのは、中野より西、できれば、西荻窪より西だ。

東京駅から新宿までの中央線は、高架を這う助走だ。

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2006年2月22日

如月二十二日の歌

一冬を枯れ草色で染められき土手にさみどりさし来たるなり

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060222

暖かい。夕方の四時を過ぎて土手を歩いても、少しも寒さを感じない。

三月下旬から四月上旬の暖かさだそうだ。道理で桜が咲いてもおかしくないほどの暖かさだと思った。

気付いてみると、枯れ草色ばかりだった土手に、新しい緑が増えている。川の水も少しずつ増え始めた。待ち遠しかった春が来ている。

明日はまた北風が吹くらしいが、こんな風に行ったり来たりしながら、春はだんだん本格的になってくる。

庄内 Cam さんのリアルタイム画像で、久しぶりに鳥海山が山頂まで拝めた。酒田市内の画像を見る限りでは、白い部分がかなり少なくなっている。うれしいことだ。

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2006年2月21日

如月二十一日の歌

それぞれの佇まひにて持ち主を日暮れまで待つ自転車の群れ

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060221

神田駅のガード下に有料の自転車置き場がある。郊外の駅ならばびっしりとはみ出すほどに並ぶところだが、神田の場合は、六割ぐらいが埋まっているだけだ。

神田駅まで自転車でやってきて、電車に乗って出かける人というのは、どんな人なのだろう。自転車で来なければならないほどの距離に住んでいる人なら、徒歩で他の駅に行く方が便利なような気がするのだが。

まあ、人にはそれぞれの都合があるのだろう。

それぞれの自転車も、持ち主の個性を窺わせるような、それぞれのたたずまいで停められている。

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2006年2月20日

如月二十日の歌

雨降るとラジオの予報告ぐるうちにフロントガラスを濡らす雨粒

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060220

朝方には晴れていたのだが、昼前から雨になった。天気予報は 「大雨にはならないが、だらだらと明け方まで降る」 と言っている。

仕事でさいたまに来ているが、何十年ぶりかで、出張先で本格的な雨が降った。まあ、さいたまでは 「出張」 とは言えないから、カウントしないでおこうか。

車で来ているので、昼食にファミレスを探したが、なかなか見当たらない。焼肉レストランがやたらに多いが、昼から焼肉を食う気にならない。

スーパーの駐車場に車を入れて、何か食べられるものを探したが、マックしかない。しかたなく、チーズバーガーセットを食べる。

我が家の周辺は車社会だから、スーパーには決まって大きな駐車場があるが、ここの駐車場はそれほど大きくない。自転車で買い物に来る人が多いようだ。交通の便がいいと、車は必要なくなる。

明日には天気が回復し、少しは暖かくなるらしい。

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2006年2月19日

如月十九日の歌

雨水とて解くる氷もあらざるに灯はにじみをり宵の県道

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060219

二十四節気の 「雨水」 にあたる日曜は、あっという間に暮れた。

雨水とは、「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となれば也」 と伝えられる。なるほど、日が暮れてコートなしで外に出ても、あまり寒さは感じない。

来月の六日になれば 「啓蟄」 という日で、その頃にはもっと暖かくなっているだろう。

午前は町内の自治会役員の引き継ぎの会議があり、午後はなんだかんだと用を足している間に、気付いてみると、街の灯が光っていた。

正月から一月末までは何となく長く感じたが、二月になると急に時の経つのが早い。明日はもう如月二十日だ。

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2006年2月18日

如月十八日の歌

節ごとに梅の蕾は膨らみて天地の春の接点を為す

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060218

空の半分が晴れ、半分がどんよりと曇っている。このぐらいの雲量では、天気は 「晴れ」 と表現する。

時折明るい日が射すが、風は冷たく、気温もそれほど上がっていない。明日からはずっと天気がはっきりしない状態が続くらしい。

とはいいながら、庭の梅の木は、蕾がそれとわかるほど膨らみ始めた。我が家の梅は超遅咲きで、こんな状態になってから、本当に咲き始めるまで、まだ一カ月ぐらいかかるのだが。

今日は妻の誕生日である。お祝いに、夕方から映画に出かけ、食事をする予定。それまでに、雨が降らなければありがたい。

ちなみに、酒田は今日も雪が降ったようだ。

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2006年2月17日

如月十七日の歌

椋鳥と雀の群れは交代に土手に来たりて虫を啄む

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060217

自宅の仕事場でデスクワークの一日である。昨日の雨は止んだようだが、天気ははっきりせず、冬の季節風がまだ残っていて、肌に冷たい。

それでも、底冷えといった感じの寒さは終わりを告げたようだ。いつものように庄内 Cam さんの映像をみても、酒田の雪はだんだん少なくなっているように見える。

土手を歩くと、いろいろな鳥がみかけられる。川に下りて魚を漁っていた大きな鳥は、多分、カワウだろう。大勢で土手に舞い降りて土の中の虫をほじくり返しているのは、ムクドリだ。

私が近づいていくと、ムクドリたちは一斉に飛び立つ。その後に、スズメたちが待ってましたとばかりに舞い降りて餌をあさる。

生き物たちの営みが、だんだん元気よく目立ち始めた。

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2006年2月16日

如月十六日の歌

風凪ぎて力も込めずさす傘をさほど濡らさず降る小糠雨

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060216

昨日は四月の陽気だったが、今日は一転して冷たい雨の降る日である。

朝の起き抜けはそれほど寒いとは感じなかったが、それっきり気温が上がらないのだそうだ。だから、外を歩くと、昼間でも寒々しい。

一日で季節が二ヵ月も行ったり来たりしては、体の方がついていくのに大変である。

今日は一日中、都内某所でデスクワーク。寒いとは言っても真冬のような寒さではない。だんだんと春になる。

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2006年2月15日

如月十五日の歌

空の色少しく霞み始めたり明くれば冬に戻るてふとも

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060215

とても暖かい一日が暮れようとしている。つくばの里も、十九度ぐらいになったようだ。

空の色は、真冬の真っ青な色ではなく、おぼろに霞んだ白っぽい水色になっている。完全に弥生の春の空だ。

ところが、明日は冷たい雨が降って、十度にもならない日になるという。こんな風に、冬と春が行ったり来たりするのが、今の時期の特徴といえば特徴だ。

庄内 Cam さんのリアルタイム画像をみると、さすがに酒田の街でも、白い部分が大分少なくなっているのがわかる。今日は十度を越えたようだ。

本格的な春まで、もう少しの辛抱だ。

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2006年2月14日

如月十四日の歌

二十二の五輪の地名刻まれき首都高速に錆の浮くまで

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060214

トリノで冬季オリンピックが開かれている。

私の年代でオリンピックといえば、1964年の東京オリンピックが思い出される。小学六年生の頃だ。その年の冬季オリンピックは、オーストリアのインスブルックで開かれたと、薄っすらと記憶している。

その次の冬季オリンピックは、フランスのグルノーブルで開かれた。これははっきりと覚えていて、クロード・ルルシュの記録映画 「白い恋人たち」 も、とても印象深かった。

市川崑監督による記録映画 「東京オリンピック」 は、頭の固いおじさんたちに 「あまりに芸術的過ぎる」 というわけのわからない理由で不評だったが、まだちゃんとした記録映画だった。

それに比べると、ルルーシュの 「白い恋人たち」 は、いわゆる記録映画ですらなかった。「映像詩」 なんてふれこみだったと思う。それでも、さすがフランスか、「芸術的過ぎる」 なんてことは言われなかったようだ。

前置きが長すぎた。「東京オリンピックは、既に歴史」 だということを言いたかったのである。そして、その年 (あるいはその前年だったか?) に作られた首都高速道路も、かなり 「歴史」 と化してしまったようだ。

よく見ると、かなり錆も浮いている。周りがどんどん変わっていく中で、首都高だけは変わらず、歴史化している。

この間にオリンピックは、夏季と冬季を合わせて、二十二の開催都市名が記録されている。

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2006年2月13日

如月十三日の歌

用水の柵の目揺らすかぎろひよ疾く疾く移れ北へ北へと

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060213

今朝の明け方はずいぶん冷え込んだような気がしたが、日が昇ってしまうと、うららかな陽気になった。

土手を散歩すると、向こうの用水路の柵が陽炎で揺れて見える。こんなにはっきりとした陽炎を見たのは、今年初めてだと思う。

三寒四温どころではない。一日か二日ごとに、暖かくなったり寒くなったりしている。きっと、日本列島の南半分のあたりを、冬と春の境目が行ったり来たりしているのだろう。

この境目が、早く北へ北へと昇っていってもらいたいものだ。日本海側の地方は、今年はもう十分雪に耐えた。

田舎の父に、そろそろ、三日に一度ぐらいでいいから、春の日射しを浴びさせてあげたい。

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2006年2月12日

如月十二日の歌

木枯らしの吹き残りたる街の灯のおぼろににじみ始めたるかな

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060212

水戸方面に一日でかけて、日が暮れてから帰ってきた。茨城県でもさすがに那珂川を越えてその北に行くと、風が冷たい。

暖かくなったり寒くなったりの繰り返しで、だんだん春になっていく。

天気予報を見ると、庄内地方にはまだ、大雪注意報 風雪注意報 波浪注意報 なだれ注意報が出されている。しかし、それぞれが 「警報」 でないだけまだましになったのかもしれない。

関東の地では、日が暮れてからの空気はかなり冷たいとはいいながら、その中を通ってくる街灯や信号の光は、少しだけ柔らかみを帯び始めているように見える。

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2006年2月11日

如月十一日の歌

列島に冬と春との境目のある如く浮く空の筋雲

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060211

建国記念の日の今日、関東は穏やかな一日となった。気温は十度以上に上がったようだ。

ただし、春めいたのは日本列島の南半分で、北半分は冬型の気圧配置になったため、庄内の地はまた雪が降ったようだ。

庄内 Cam のリアルタイム画像をみても、またしても白い部分が増えている。日本全体に春が来るまでは、もう少しのようだ。

イタリアのトリノではオリンピックが始まった。トリノの緯度は、日本で言えば稚内ぐらいということだ。ローマは札幌と大体同じ緯度らしいから、そういうことになるのだろう。

夕方、つくば学園都市のショッピングセンターの大駐車場から眺めると、空は夕焼けのように染まっていた。その上の筋状の雲は、空の大気にもなんらかの境目があることを示している。

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2006年2月10日

如月十日の歌

初午に寺の稲荷に詣でたり現世利益も仏の慈悲か

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060210

今日は赤坂方面に所用があり、昼前から出かけた。駅に向かう車中、カーラジオが 「今日は初午の日」 と告げている。

ああ、そうだったか。ならばちょうどいい。赤坂見附で途中下車して、豊川稲荷にお参りしよう。「初午」 と言ったら 「お稲荷さん」 とくるのが、正しい日本人ではないか。

和銅四年(七一一年)の 「如月初午の日」 に稲荷の神様が伏見の地に降臨したという言い伝えから二月の最初の午の日は、お稲荷さんの日なのだ。

というわけで、豊川稲荷である。実は、ここは初めて参拝する。

入ったときからどうも、神社とは雰囲気が違う。鳥居もないし、お社も 「拝殿」 という感じではない。どうも 「本堂」 といった感じ。「ご自由におあがりください」 と書いてあるので、これ幸いと入り込むと、中で 「商売繁盛、家内安全、学業成就、交通安全 ・・・」 と、思いっきり現世利益を唱えておられるのは、神主さんではなく、坊さんたちである。

知らなかった。お稲荷さんというから、神社だとばかり思っていたのだが、曹洞宗圓福山妙厳寺というれっきとした禅宗のお寺さんだったのだ。お寺さんがお稲荷さんを祀っているのである。

しまった、さっき、つい拍手を打ってお参りしちゃったじゃないか。何が 「正しい日本人」 だ。いや、私だけじゃない、他の人たちもみんな、拍手打っていたぞ。

というわけで、これからは気をつけよう。

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2006年2月 9日

如月九日の歌

列島のサニーサイドを歩みつつ吹雪を耐ふる郷の思はる

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060209

昨日のうららかな陽気が消し飛んでしまって、今日は冷たい冬晴れだ。

街を歩く人はみな、肩をすぼめていかにも寒そうだ。木枯らしで頬が冷たい。

神田の街で、昼食をとりに行くとき、何気なしに日陰のサイドを歩いてしまった。帰りにふと気づいて、道の反対側を歩いてみると、さっきの身を切るほどの冷たさはない。

アメリカの昔の歌に "Keep the Sunnyside Up" というのがあることを思い出した。

自分は日本列島のサニーサイドに住むくせに、最近、思いはいつも吹雪の吹きつける庄内の地に飛んでいる。早く春になってもらいたい。

私は文語の歌を標榜しているくせに、「サニーサイド」 というカタカナ言葉を過去に二度使っている。

くつきりと影の際だつ朝なればサニーサイドをそぞろ歩かむ
 (平成十六年神無月二十三日)

願わくはサニーサイドを我行かん日陰に残る今朝の薄霜
 (同年師走二十七日)

それで、これが三度目になる。

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2006年2月 8日

如月八日の歌

久方の光射し来る坂東の風吹かせたし霙降る地に

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060208

一昨日の天気予報から一日遅れで暖かさがやってきた。

昨日は、天気予報の修正を知らなかった人は、「何時になったら暖かくなるんだろうと期待しているうちに、寒いまま日が暮れちゃった」 なんて言っていたが、今日は正真正銘暖かい。

ラジオの天気予報では、お天気キャスターが、「昨日より五度高い十三度になります。ご迷惑をおかけしております」 と平謝りしていた。

気圧配置は冬型なので、庄内 Cam の画像は白いところが多い。ただ、雪と言うよりは、なんとなくみぞれっぽい雰囲気だ。庄内も、少しは気温が上がっているのだろうか。

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2006年2月 7日

如月七日の歌

春よ来い早く来いとぞ歌いける冷たき雨と雪の狭間で

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060207

筑波の里は、昨日昼過ぎに少しだけ雪がぱらついたが、その後は雨に変わったようだ。

今朝にはその雨もほとんど止んでいて、路面が濡れているだけだった。

ところが、常磐線で都心に向かうと、江戸川を渡って都内に入ったとたん、北千住では、家々の屋根が雪で白くなっている。

今回の雪は、南に来るほどきちんと降ったようだ。

都心ではさすがに気温が高いためか、雪はほとんど見られないが、気温がいつまで経っても上がらない。

昨日の予報では、最高気温は 十六度まで上がると言っていたが、お昼の天気予報では、八度までしか上がらないと修正されていた。ちょっとした違いである。

今日からまた冬型の気圧配置が強まって、日本海側では雪が降り続くようだ。春よ来い、早く来いと、心のうちで歌っていた。

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2006年2月 6日

如月六日の歌

露で曇る景色の遠く見ゆる日は家より出でて世に近づかむ

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060206

朝から底冷えのする寒さだ。昼過ぎから雪になるらしい。もしかしたら雨で済むかもしれないが、この寒さでは、多分雪だろう。

仕事場はエアコンの暖房をつけているが、暖気が上にばかりいくので、扇風機型のアーキュレーターをつけて、空気を循環させている。風の向きを微妙に調節すると、ようやく足元も暖まる。

階段の踊り場の窓ガラスは結露で曇り、昼近くになっても景色がおぼろだ。

この写真は網戸の引いてある側なので、まだましだが、網戸なしで外気にむき出しになっている方は、まだびっしりと結露していて、何も見えない。

これから少し用足しに出かける。体を動かして、血のめぐりをよくしなければ。

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2006年2月 5日

如月五日の歌

光のみ春を思はせその影は深き波紋となりて移ろふ

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060205

相変わらずの冬晴れだが、立春を過ぎても風は冷たく強い。寒気はなかなか息切れしてくれない。

近所の人と行き会うと、「寒いですね」 が決まり文句だ。この風は、日本海側に雪を置いて、寒さだけの空っ風になって関東に吹き下ろしてくるのだろう。

小貝川の土手から眺めると、川面にはっきりと波紋が見える。

天気予報では、明日の夜から関東でも雨か雪になると言っている。この寒さでは、ことによると雪になるかもしれない。

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2006年2月 4日

如月四日の歌

雪といふ重荷をすべてみちのくに置きたればこそ風の疾く吹け

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060204

北西の風が強まって、また寒さが戻ってきた。私の故郷、酒田も、吹雪に見舞われているようだ。

妹が昨日の朝、東京を発ち、酒田に着いたのは、今朝の夜明け前、四時頃だったそうだ。

羽田から酒田行きの飛行機に乗ったが、酒田上空の雪雲の中で何周もして、ついに着陸不可能で羽田に引き返し、それならばと、東京駅から上越新幹線に飛び乗った。

新潟までは難なく着いたが、そこから先が大雪で大難儀となり、ついに新発田駅で運行断念となった。新潟から呼んだバスに乗り換えて振り替え輸送となったが、吹雪の道を夜中に行くのは大変なことである。

途中で前を行くダンプカーがスリップ事故を起こして大渋滞となり、ようやく夜明け前に酒田に着いたそうである。そこからタクシーに乗るまでが、また大行列で大変なことだったらしい。

本来なら、酒田駅から実家までは歩いて行ける距離なのだが、今朝の吹雪の中では、「下手に歩いたら、遭難しそうだった」 そうである。えらいご苦労なことであった。

関東の空は、それが嘘のように晴れ渡ったが、風のとても冷たい一日だった。

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2006年2月 3日

如月三日の歌

北西の風強まれば庄内の画像はまたも白く変わりぬ

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060203

昨日あたりから大分暖かくなったような気がしていて、今朝も朝から日当たりがよくポカポカして、いかにも立春という気がしていた。

しかし、三時を回った頃からにわかに北西の風が強くなってきた。

筑波山がはっきりと見えるのは、風が強まったためのようだ。裏の川の拡張工事現場に立てられた緑十字の旗が、千切れるようにはためいている。

また冬型の気圧配置になって、寒さが戻るらしい。今年の冬は、寒さがゆるんでもそれが長続きしない。

庄内 Cam さんのリアルタイム画像を見ても、白い部分がずいぶん増えている。また新たな雪が降り始めたようだ。

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2006年2月 2日

如月二日の歌

遥けくも頂見ゆるのみなれどありがたきかな白き富士の嶺

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060202

東京の空は雲が多いが、朝出てくるときの筑波の空はほとんど快晴だった。

やはり、千葉県を間に挟んで、一都二県を移動しただけのことはある。天気が違う。

快晴の空の彼方、真っ白に雪を頂く富士山が見えた。筑波の地からでも、天気が良くて風さえあれば、富士山は見える。

折りよく望める日は、なぜかそれだけでありがたい気持ちになる。富士山というのは、特別な山だ。

20年近く前のことだが、冬に群馬、栃木方面に出張したときに、列車で移動中に富士山が見えた。富士山というのは、それほどまでに高い山なのである。

先月中旬に大阪に出張したとき、新幹線から見えた富士山は、頂上付近まで雪が少なく、ほとんど 「霜降り」 模様だったのだが、今日見える富士山は、ようやくすっぽりと雪化粧だ。

先日、太平洋側に雪が降ったし、昨日までの雨も、富士山頂付近では雪だったのだろう。ようやく冬の富士山らしい姿になった。

ところで、こうして写真に撮ってみると、思いの他、背景にまぎれてぼんやりとしているのに驚く。肉眼では、あんなにくっきりと見えていたのに。

肉眼というのは、知らぬ間に目に見える景色を補正して、クローズアップにしたり、輪郭をシャープにしたりしているのだなとわかる。

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2006年2月 1日

如月一日の歌

重心を地球の底に落としつつ卵二つはふわりと立ちぬ

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060201

昨日の TBS ラジオで、「立春に卵が立つ」 という中国の古くからの言い伝えについて触れていた。

確かに、立春には、卵が立つのである。そして、別に立春でなくても、立てようと思えばいつでも立つのであった。

私のもう一つのブログ "Today's Crack" の本日付で、そのあたりの蘊蓄は述べてあるので、ご参照いただきたい。

卵を実際に立てた写真も、そちらにアップしておいたのだが、今日の夕刻近くになってから、もう少し風情のある写真にして、それも、一個でなくて二個立ててみようと思い立った。

一個は難なく立つのだが、二個目を立てようとして失敗すると、転がってしまい、せっかく立てた一個目の卵まで倒してしまう。

ようやく二個の卵を同時に立てて、写真撮影に成功した。それでも、多分、五分とかかっていないと思う。読者諸兄も、一度試してご覧になるといい。案外簡単に、卵は立つ。集中力の勝負だ。

今日は朝から冷たい雨。ちょうどいいお湿りだ。立春になったら、もっと簡単に卵が立つかどうかは知らない。

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