« 葉月十日の歌 | トップページ | 葉月十二日の歌 »

2006年8月11日

葉月十一日の歌

遅刻せし子のごとく我は歩きたり琉球の空青々き下


060811

仕事で沖縄に来ている。本格的な仕事は明日の朝一番からなのだが、せっかくだから早めに那覇入りして、昼飯にソーキそばを食べ、何はともあれ、首里城公園に行ってみた。

首里は、琉球王国時代の首都で、高台に首里城があった。しかし、先の大戦で跡形もないほどに破壊されつくし、六十年経った今も、原型を復元する作業が延々と続いている。

そして、その完成はいつになるかわからないという。大変な作業だ。

写真は、かの有名な守礼門。これは、かなりあっさりとしたものである。向こう側で遺跡発掘作業が行なわれているので、グリーンのネットが見えて、ちょっと興醒め。

ただでさえ、「日本三大がっかり名所」 のひとつといわれているのに。ちなみに、「日本三大がっかり名所」 は、札幌時計台、高知はりまや橋の二つがゆるぎない定説で、残る一つは、諸説ある。その中でも有力なのが、京都タワーと守礼門。

本日をもって、私はこれら四つを全て踏破したことになる。

守礼門はあっさりとしたものだが、首里城そのものは、たいした文化遺産である。それは、いわゆる 「城」 といよりは、神社の造りに似ている、というか、これは神社なんだという気がする。本殿に琉球国王がましました神社だ。

現在の首里城正殿は、かつての正殿の土台を残すため、七十センチ嵩上げして作られている。それで、正殿の床の一部がくりぬかれてガラス張りにしてあり、本当の礎石の跡が見下ろせるようになっている。ふぅむ、すごい。

ここはかつて、ちゃんとした独立国だったのだなと実感する。てことは、日本の中の植民地ってことか。ふぅむ、とまた溜息をつく。

0606112

そして、もう一つの写真は、琉球舞踊。今日は特別サービスで、写真二枚。

首里城の御庭で披露されていた。実は、琉球舞踊をまともに見るのは初めて。結構気品のある踊りだ。片足をちょっと高く上げる振りが特徴なのだな。

沖縄には、もっとずっと早く来るべきだったような気がする。今頃になったなんて、自分の怠惰だと思う。那覇を歩いていて、心の片隅に遅刻した劣等生のような気持ちがある。

0608113

ところで、沖縄というところは、確かに暑いけれど、クソ暑くはないということを発見した。東京の街を歩く方が、ずっと暑い。

|

« 葉月十日の歌 | トップページ | 葉月十二日の歌 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 葉月十一日の歌:

« 葉月十日の歌 | トップページ | 葉月十二日の歌 »