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2006年9月30日

長月三十日の歌

空蝉の川の流れは忘れゐるうちに変はりて久しかるらむ 


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涼しい秋の朝である。

我が家の裏を流れている川の拡幅工事が、本格的に始まった。昨年の冬に着手されたのだが、今年の田植えが始まる前に中断していた工事である。

時々地震のようにぐらぐらとした揺れまで伝わってくる。何やら掘削をする塔のようなものも建って、そこから地下の排水をして工事をしやすくしている様子である。

この工事も、来年春の田植えが始まるまでの期間となるのだろうが、どこまで進むのか、見守りたい。

この辺りの人は、ほとんど、今年の春までには工事が終わるものと思っていたのだが、全然そんな様子でもなかったので、来年の春までに終わるとも思わなくなっている。もしかしたら、再来年までかかるかも知れない。

元々は、この川も江戸期の新田開拓に伴い、人の手で掘削して作った流れである。その流れの幅が、平成の御代になって倍になろうとしている。

世の流れとは、ゆったりと変わるものである。じっと見ていると、その変化は遅々としているが、忘れた頃にふと眺めると、変わっていることに気付く。

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