長月二十五日の歌
見上ぐれば毬藻の如き栗のいが毬藻はいがの如き藻にして
道ばたに栗林がある。栗の栽培の果樹園だ。夏頃には栗の花がさいて、独特の青臭い臭いを発していたが、今は栗の実がなり始めている。
栗のイガは、青いうちは注意してみないと案外目立たない。しかしよく見れば驚くほどたくさんのイガが枝についている。
見上げると、栗のイガは青空をバックにしてマリモのように見える。思えば、マリモは、「毬藻 (イガ藻)」 と書く。なるほどと感心する。
地面を見ると、これもまた驚くほどたくさんのイガが落ちている。しかし、中身の実はほとんど取られているので、拾っても仕方がない。
ちなみに、栽培されているわけではない野生の栗は、鳥についばまれてしまって、人間の口には入らないことが多いらしい。
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