神無月三十一日の歌
故郷の銀杏は既に黄に染まり落ち葉となりて地を覆ふらむ
十月も今日で終わり。明日からは十一月だが、毎年今頃の季節になると、私の体内季節感は、実際の陽気とのズレにちょっと戸惑い気味になってしまう。
故郷の庄内を出て東京で学生生活を始めてから、もう三十五年近くも関東に住んでいるのに、私の体内季節感は、地球温暖化が顕著になる前の東北にセットされたまま、まともにアジャストされていないようなのだ。
だから、十月末ともなれば相当に肌寒いはずだと、潜在意識の中で思い込んでいる。実際は、昨日などはもう少しで夏日になりそうなほど暖かかったのだが。
神田の街を歩いていると、イチョウ並木がまだ緑色を葉をつけていることが、まず違和感の源だ。十月末ともなれば、銀杏の木の下は、黄色の落ち葉で一杯になっていなければならないのにと、どうしても思ってしまう。
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