五月八日の歌
空映す田を渡り来し風の音の麦畑にてふと乾きたり
朝、駅に向かう時、県道はラッシュになって時間がかかるので、田んぼの中の近道を辿る。
田植えが進行中の田んぼは、まだ苗がすかすかの状態なので、空を映して輝いているが、ところどころにある麦畑は、だんだんと穂が出てきた。来月中ごろには、収穫の時期になるのだろう。
同じイネ科の植物でも、稲と麦とでは、様子がかなり異なる。麦はやはり乾いて涼しい気候の土地に合う植物なのだろうという気がする。湿り気たっぷりで、夏はうだるほど暑くなるこの辺りには、やはり米が似合う。
近頃は、麦の穂は食用にしないでインテリア・デコレーションに使われたりするケースがあるそうだ。なるほど、穂先から毛がシュンシュン出ている麦は、ちょっとバタ臭い感覚で、南欧っぽいインテリアには合うのだろう。
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