皐月十五日の歌
歌ふべき言の葉一つ浮かばざる昼に雷鳴りて行き過ぐ
母の葬儀から戻ってきて、どっと疲れが出るかとも思ったが、それほどでもない。なんとか乗り切れそうだ。
とは言いながら、なんとなくぽかんとしてしまって、歌の言葉が出てこない。昨日まではすらすらと出てきていたのだが、もしかしたら、これが疲れというものなのだろうか。
朝はとてもいい天気だったのだが、昼頃から急に空が暗くなって、雷の音が聞こえてきた。初めは遠くで鳴っていて、飛行機の音かと思っていたが、どんどん近づいてきた。
去年の夏、落雷でパソコンが壊れたことを思い出して、電源を切ろうかと思っているうちに、遠ざかってくれたから、こうしてログを書いていられる。
母の葬儀の朝も、雷がなって土砂降りになった。しかし、十時からの葬儀の始まる前には上天気になり、そのまま晴れ続けた。火葬の間は、風がとても強くなって、煙突から昇る煙が見る間に吹き払われた。
「朝の雨はお浄めの雨だったんだね」 と、皆で話していたものである。それにしても、雷が鳴り、大風まで吹いて、雪以外は何でもありの日になったのは、賑やか好きの母らしいことであった。
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