長月二十七日の歌
秋の日は真白きビルの外壁を人肌色に染めて落ち行く
九月ももう月末に近い。「長月」 なんていっても、ぜんぜん長くないじゃないかと思ったが、考えてみれば、旧暦ではまだ 「葉月」 である。ごめん、長月。
彼岸の中日はとっくに過ぎたから、もう、世の中は日が暮れてから夜明けまでの時間帯の方が長いのである。つまり、日が短くなったのである。
私はそんなに仕事熱心な人じゃないので、まだ日の暮れないうちに家路につけると、とてもうれしい気持ちになるのである。(どうせ、家に帰ってからもパソコンに向かって仕事の続きになったりはするのだが)
で、これからはどんどん日暮れが早くなって、家路につく頃にはとっぷり日が暮れているという冬の季節が近づいてくるのである。
夕暮れ時、日差しの当たっているのは、高い建物だけである。白いビルが、ちょっとだけ赤みがかって見える。秋の夕暮れのちょっとセンチメンタルになるのは、この色合いのせいでもある。
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