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2007年9月 7日

長月七日の歌

都会には川原に住まふ人あるに気付かざるかと野分過ぎたり


0709071

台風が抜けていった。常磐線は朝のうちは運転見合わせで、昼になっても大幅な間引き運転。今日は都心に出かけなくてもいい日なのがありがたい。

夜が明けて庭に面する雨戸を開けてみると、ベランダに置いてあったテーブルと椅子がフェンス際まで吹き飛ばされていた。

夜中にそんなような音がしたのだが、身の危険を感じて、あえて外に出て確認しようとは思わなかった。それにしても、金属製でそれほど軽いものでもないのに、見事に吹き飛んだものだ。

裏に廻ると、しおれてもいないムクゲの白い花がいくつも薙ぎ落とされて地面に散らばっている。ミニトマトの支柱も倒れてしまった。向かいの家の庭の柿の木も、まだ青い実がぼたぼたと落ちてしまっている。

多摩川の中州に取り残されてしまった人も三十人以上いたらしい。ほとんどは、そこに暮らしていた人のようだ。社会の縮図を見る思いがするニュースである。流される前にこうした人たちに警告を発することはできなかったのだろうか。

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