師走十九日の歌
この冬を限りと消ゆる土手腹に名残の如く霜は降りたり
目を覚まして窓を開けると、一面霜野原である。一面の霜というのは、関東ではそれほど珍しいことではないが、私の故郷の庄内では、あまり見たことがない。
庄内の冬は何しろ風が強すぎるので、霜どころではない。それに、本当の冬になったら雪が積もるし。
気象予報士の森田正光さんによると、霜柱というのは、世界では珍しい現象なのだそうだ。地表付近がちょうど零度ぐらいに冷えて、風のない地域でないと、霜柱はできにくい。冷えすぎると、霜柱ではなく、凍土になってしまう。
関東は、霜柱のできるのにちょうどいい気候であるらしい。
我が家の裏の川の拡幅工事は、いよいよ佳境に入ってきて、元々あった土手がどんどん崩されている。まだ崩されていないところに、名残のようにとくにびっしりと霜が降りている。
| 固定リンク
コメント