睦月三十一日の歌
幾たびも歌にて詠まん幾たびも愛てふものの解くる時まで
我が家の階段の踊り場にあるCDラックに、妻がヘンリー・ミラーの 「描くことは再び愛すること」 (原題: To Paint is To Love Again) という本を飾っている。
ヘンリー・ミラーのエッセイ、書簡に、彼自身の描いた水彩画を加えたものだ。水彩画はそれほど多く収録されているわけじゃないので、エッセイ・画集というほどではない。
しかし、なかなか面白い絵である。「ヘタウマ」 というにはちょっと上手すぎる気がするが、じゃあ、「上手」 か? といえば、決して上手なわけじゃないというような絵である。上手じゃないが、さすがに味がある。
ヘンリー・ミラーは、描いた対象を、描く前に一度愛していて、描くことで再び愛している。「再び愛すること」 が描くことなのだ。
ならば、私も歌を幾たびも詠もうと思う。
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