如月七日の歌
夜通しの雪凍みつきて昇り来る旧正月の日を照り返す
旧正月である。日本以外の多くのアジア諸国にとっては今日が正月で、盛大に祝われているはずだが、日本はまことに静かなものである
昨日の朝、出掛けに降っていた雪は、東京都心では、昼前には雨に変わっていた。そして、日が暮れてつくばの里に戻ると、深々とした雪だった。
だから、茨城の県南部では、一日雪だったのか、あるいは昼には雨に変わったものが日が暮れてまた雪になったのか、そのあたりの事情はさっぱりわからない。とにかく、雪は夜通し降ったもののようだ。
雪は未明には止んで、夜明けには太陽の昇ってくるのが見えた。屋根屋根に僅かに積もった雪が、カチカチに凍って朝日を照り返している。
日本海側の雪は何日も降り続くが、関東の雪は翌日には上がって上天気になることが多い。太陽の照り返しでまぶしい雪景色というのは、私の故郷ではあまりないことで、十八歳で上京して初めての冬は、なんだか珍しいものでも見るような気がしたのを憶えている。
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