葉月二十九日の歌
垂れ込むる雲に重なる黒雲の影より腹に響く雷鳴
いかなる御霊の祟りにやあらむ。昨日より坂東のみならず敷島の空広く雷雲に覆われて、恐ろしき雷鳴、昼と言はず夜と言はず、轟き続けゐるなり。
いにしへの菅原道真公、太宰府に没し給ひし時、都には雷鳴轟き、清涼殿に落雷せしとや聞く。各地の天満宮は、道真公の祟りを鎮むるために造営せられしとかや。この夏、各地にて大雨、雷の災い相次ぐは、さだめし御霊の嘆き世に充ち満ち給ふものと推量す。
さて、その御霊とはいかなる御霊なるか。秋葉原にて謂はれなくも無差別殺人されたる人の御霊か、あるいは、次々に執行されし死刑囚のものなるか。そはいかなるものとも推量さるるべし。
されば、いかなる御社にて祀り給はるべき御霊なるや、世の人にははかり知られぬことなれば、我ら心整へて、ひたすらに世の安寧をこそ祈るのみなれ。請ひ願わくは敷島の空に久方の清々しき青空戻らむことを。
などと書くうちに、昼を過ぎし東京に青空広がり始めたるなり。
頭の中が千年以上先祖返りせしため、本日の和歌日記本文は、えんぱわーど・ばい ATOK 文語モード (いつもは、和歌の部分のみに重宝しゐるもの) にて書かれしものなり。
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