神無月二十三日の歌
柿の実は昭和三十年代の色に粉吹き熟れてゆくなり
午前中は本当に天気が良かったのに、午後になったら雨が降ってきた。しかも、予報通りのあまり冷たくない暖かい雨だ。
ようやく季節の変わり目の状態を脱し、本格的な秋になって、天気予報がしっかりと当たるようになってきたようだ。
つくば周辺では、柿が見事に成っている。しかも、大振りが多い。今年は柿の当たり年のようだ。
柿は当たり年になると、とにかくできすぎるほどできる。それで、柿の木のある家の人間は来る日も来る日も柿責めにあって、うんざりすることがある。
私の故郷でも、数年前に柿ができすぎて、コンビニの店頭に山積みにされて 「ご自由にお持ちください」 なんて書いてあったそうだ。
その年、実家に帰ったとき、ありあまった柿をようやく食べ終えたと思ったら、その日のうちに近所から大量のお裾分けがきて、いくら柿好きでもうんざりしたことを思い出す。
柿というのは、昔は干し柿にして冬の間の貴重なビタミン源にしたものだが、今はそんな必要もない。それで、一時に供給過多に陥ってしまう。
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