霜月二十八日の歌
降り止みし雨の匂ひもせぬ街の並木の色の今朝変はり初む
昨夜来の雨が昼まで降り続き、それから晴れてくるという予報だったが、雨は朝のうちに上がった。そのかわり、晴れてくるのが少し遅れているようだ。
私は夕暮れ少し前に雨が上がったばかりの街並みというのが好きだ。朝のうちに上がってしまったのでは、傘を差さなくてすむのはありがたいけれど、なんとなく呆気ない気がする。
はっぴいえんどの曲に、「12月の雨の日」 というのがある。ここに歌われた情景はとてもいい。今日の場合は、十二月の季節感にはもう既に近いとしても、「水の匂いが眩しい通りに/雨に憑かれたひとがいき交う」 という感じにはちょっと遠い。やはり午後二時を過ぎないと、この感じは出ないかな。
神田周辺のイチョウ並木が少しだけ色づいてきた。自分の和歌日記で比べると、昨年よりはほんの少し遅く (参照)、一昨年よりはずっと早い (参照) ようだ。昨年は猛暑だったが、その分季節のメリハリがついて、黄葉が早かったのだろうか。
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