« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »

2009年1月31日

潤ひの冬の雨

有明に霜柱見る潤ひも失ひゐたる地に雨ぞ降る


Wakalog_090131 昨日からの雨で、つくばの里はまるで梅雨時のような景色になった。

朝、階段の踊り場のカーテンを開けると、裏を流れる川の水量が、我が目を疑うほどに増えていた。冬の間は、川底が半分露出するほどになるのだが、今日は、どこからこんなにも水が集まってきたのかと思うほどの水量である。

おまけに小型台風並みの風が吹いて、窓も開けられない。妙になま暖かいし、何時の季節だかわからない。

とはいえ、近頃カラカラの乾燥した天気が続いて、明け方に冷え込んでも霜柱になるはずの水分も失われていたので、雨のおかげで世の中が潤ったようにも感じられる。私は日本海側の出身なので、関東の冬は水気がなさ過ぎるように思えるのだ。

月末締めの仕事をようやくこなした。夕方近くになってようやく風が止んだが、周辺の田んぼは、田植えが近い頃のように水に覆われて、空を映している。明日は冬型の気圧配置になって、関東は晴れるらしい。

Let it rain, winter rain
To give charms to dried groud
Even ice needles don't cause pain
They prove life are all around

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月30日

枯れ枝の節に光る雫

冬の雨光る雫の節ごとに芽の萌え出づる春を待たなむ


Wakalog_090130 戸惑ってしまうほどの暖かい夜が明けると、雨の朝だった。日中は日が射さないので、気温が上がらないのかと思いきや、歩いていると汗ばんでしまうほどの暖かさ。よくわからない天気である。

雨が枯れ枝の節々で雫になり、光っている。この状態で日が射してくれば、一つ一つの雫がプリズムのような働きをしていろいろな色に光るのだが、雨降りのままなので、単なる雫のままである。

それにしても、雨粒というのはいつまでもぶら下がっているものである。驚くほど大きく膨らんでも、なかなか落ちない。大したものだ。

Raindrops are subtly trembling
At every knots of boughs and twigs
They are waiting for a breeze of spring
To come into new buds and sprigs

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月29日

雪を知らぬ山茶花

日暮るれば雨とふ江戸の山茶花は雪知らずして大寒を越す


Wakalog_090129 昨日の日記の通り、愛用のデジカメが壊れてしまったので、帰りがけに秋葉原のヨドバシカメラに寄って、新しいのを買った。

Panasonic の光学十倍ズームというやつで、スペックはかなりアップした。今日の写真をご覧いただいても、これまでよりずっと綺麗になっているのがおわかりだと思う。やっぱり、腕がたいしたことないと、スペックの優秀さは大切である。

夜明け前の最低気温はそれほど下がらなかったが、曇っているので、夜が明けても気温が上がらない。寒いままである。日が暮れたら雨になるというし、明日は大雨になりそうという予報だ。やれやれ。

大寒だけに寒いのは当たり前だが、大雨にはなっても雪にはならないだろうという。寒の内にしては暖かいというのである。山茶花の花はそうした事情を知って咲いているのだろうか。

Sansaqua camellia blossoms in Tokyo
Spending the coldest days of winter
Without seeing even a flake of snow
It seems to te rain some hours later

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月28日

東京タワーの写真残してデジカメ昇天

デジカメは息引き取れり黒雲と東京タワーの写真残して


Wakalog_090128 愛用のデジカメが昇天した。余計なことだが、タイトルに 「デジカメ昇天」 と入力しようとしたら、最初は 「デジカメ焦点」 と変換された。なるほど、普通の文脈ならそうなるよな。妙なところで変換精度に感心した。

近頃ズームの際のレンズが出たり引っ込んだりする動作がかなり怪しいと思ってはいたのだが、ついに電源オフでもレンズが引っ込まなくなった。ようやく引っ込んだと思ったら、今度は電源オンでもレンズが出てこなくなり、おしゃかである。

この写真が、息を引き取る前にだましだまし写した最後の写真である。最後の写真が曇り空を背景とした東京タワーというのも、何だかなあと言う気がする。

ずいぶん長く使い倒したような気がしていたのだが、和歌日記をさかのぼって調べたら、去年の三月二十七日付に 「昨日新しい機種に買い換えた」 という記述が見つかった。ということは、ほぼ十ヶ月しかもたなかったということだ。おいおい。

私は毎日和歌ログ用の写真を撮る以外に、仕事上でもしょっちゅうスナップ写真を撮る必要に迫られるので、普通の人の何倍もの密度で使い倒してはいる。とはいうものの、たった十ヶ月とは短すぎる気がする。

その前に使っていたカシオのエクスリムは三年近く使い、ネジがいつの間にか二~三本抜け落ち、ガワがゆがんでぼろぼろになった時点でようやく壊れたが、もうメーカー名出しちゃうけど、リコーのデジカメは二度と買わないことにしようと思う。

いずれにしても、デジカメがないと仕事にも差し支えてしまうから、今日は秋葉原に寄って新品を買って帰らなければ。ああ、定額給付金をもらう前から散財である。それから、できればこのカメラも修理して、予備のカメラにしよう。

My camera passed away in an hour
Leaving only ten month memory of the best buy
And some final pictures of Tokyo Tower
Against the background of dark winter sky

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月27日

大寒の朝、駅の西口

大寒の低き朝日は郊外の駅西口を未だ照らさず


Wakalog_090127 昨日も書いたが、夜明けがようやく少しずつ早くなり始めた。日の入りは順調に遅くなって、今は夕方の五時を過ぎてもまだ明るいが、夜明けが早くなり始めたのは、今月半ばからである。

目が覚める頃にまだ薄ぼんやりとした夜明け前だと、いかにも寒々しくて、ベッドから抜け出すのに重大な決意をしなければならないが、朝が明るくなると少しは起きやすくなる。寒さはそれほど変わらないのだが。

常磐線取手駅西口に着くと、太陽はまだ駅ビルの向こう側にある。立春を過ぎると、同じ時刻でもこの太陽が駅ビルの上に顔を出しているようになり、夏にはもう既にカンカン照りという状態になっている。

今日は雲の様子がぼんやりとしていて、春が近いような気にさせる雰囲気である。

The winter sun is still low in far distance
At the east side of the suburban station
Commuters rushing to the west entrance
Only see blue sky and icy reflection

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月26日

寒い朝

大寒のひむがしの空赤々と染めて待ちゐし日は昇り来ぬ


Wakalog_090126 寒い朝だった。久しぶりで雲のない夜だったので、放射冷却が進んだようだ。

六時四十五分頃、日の昇ってくるのを、部屋の窓から写した。外に出ればもっとまともな構図で写せるとわかっていたが、寒すぎて出る気がしなかった。私は不精者である。

冬至を過ぎて一ヶ月以上経っても、日の出はほとんど早くなっていない。ちょっと調べてみたら、昨年十二月二十二日 (冬至) の日の出は六時四十七分、日の入りは四時三十二分。それに対して今日の日の出は六時四十五分、日の入りは五時二分である (いずれも東京のデータ)。

日の出の時刻は、冬至の日よりわずか二分早くなっただけだ。ちなみに、日の出は冬至を過ぎてもさらにしばらくは遅くなり、大晦日から半月近くは、ずっと六時五十一分となっている。早くなり始めたのは、一月十三日からだ。

冬至を過ぎれば、朝も夕方も均等に日が長くなる方向にずれていくというわけじゃない。しばらくは夜の方向に向かってのみ日が延びる。日の出は遅くなっても、その間、日の入りがそれ以上のペースでどんどん遅くなっているので、確かに日は長くなっているのだが、早起きの辛さは相変わらずだ。

こんな自然の摂理からみても、人間は早起きより夜更かしの方が楽なようにできているのかもしれない。

Before dawn in the coldest day
Eastern horizon lighted up into madder
Then my window see a glorious ray
From the sun getting higher and higher

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月25日

水門の跡

錆び付きし水門の跡篠竹に埋もれとどむる昭和の名残


Wakalog_090125 久し振りの上天気。ただ、久し振りというのは単なる印象で、本当はそれほど久し振りではない。せいぜい四、五日ぶり程度だ。

本当に久し振りなのは、どこにも出かけなくてもいい日ということである。出かけなくてもよければ暇かというと、そういうわけでもなく、たまった仕事や庭の木の手入れなどをしているうちに、あっという間に日が暮れた。

我が家の裏の土手に、水門の跡がある。昭和の三十年か四十年代まではここに水路があって、この水門で水の流れを調整していたものらしい。今は水路の跡形もないが。

水門跡の廻りには篠竹が生えている。土手の内側に篠竹が生えているなんてことは珍しいので、やはりそこだけ人の手がしっかり入っていたことをうかがわせる。

An abandoned site of old sluice
In tiny bamboo bush by the stream
Stained screw and wheel are left loose
As a reminder of the Showa dream

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月24日

この国は君の国にして我が国

この国は君の国にして我が国となぜ歌はぬかこの国の人ら


Wakalog_090124

今日は朝から仕事で出かけ、写真なんて撮っている暇もなく日が暮れてから帰宅したら、Wow Wow (だったと思うんだけど、私はテレビに疎いので、よくわからない) で、バラック・オバマの大統領就任記念コンサートの模様が流れていた。

ちょうど私が帰宅した時、ブルース・スプリングスティーンが、なんと、あのピート・シーガーを呼んでいる。まさかと思ったのだが、ひげを生やしてすごいじいさんになったピート・シーガーが、しかし、かくしゃくとした足取りで登場した。

そして、あの "This Land is Your Land" のシング・アウトになったのである。私は背筋がゾクゾクするほど感動して、思い切り一緒に歌ってしまったのだった。涙が流れそうだった。そして、またギターを弾きたくなってしまったのだった。

写真は私のギターである。近頃は、私が弾くより次女が弾いている時間の方がずっと長いのだが。

ちなみに、このコンサートで歌われた  "This Land is Your Land" は、よく知られたバージョンの歌詞とは少し違っていた。ウッディ・ガスリーのオリジナル・バージョンだったのだ。それに関しては、明日付の "Today's Crack" で書こうと思う。

I saw people in America sing to assert
This Land is Your Land, This Land is My Land
In the President Inauguration Concert
Why don't we sing so hand in hand?

[追記]

約束通り、ウッディのオリジナル・バージョンにからめた話を書いたので、こちら をどうぞ。

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2009年1月23日

ある遺作展

亡き人の絵はことごとく今もなほ生きてゐるなり熱き息して


Wakalog_090123jpg 夜明け前にかなり強い雨が降って、朝になっても分厚い雲が立ちこめていたが、ラジオの天気予報は 「春の陽気になる」 と伝えていた。

本当かなあと思っていたが、十時をすぎると急に雲が切れて眩しい太陽が照り始めた。さすがに、最近の天気予報はその日のうちのことならよく当たる。

そして、「ただし暖かいのは日中だけで、日が暮れると気温は急降下」 という予報も、なんだか当たってしまいそうな雲行きだ。

日が暮れてから、妻と知り合いの画家の遺作展に行ってきた。写真に映っているのは、本邦初公開、私の妻の後ろ姿である。ボケボケなのは決して意識したわけではなく、デジカメのバッテリーが切れて、仕方なくケータイで写したためである。

美術家の遺作展というのは、いつもある時代を強烈に思い出させる。メランコリックだが、実はまだ生きて呼吸しているようなところがある。

We are in at an artist's death
Watching her works still alive
All of them draw deep breath
To let our memories shine and revive

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月22日

イエスの涙

草におく露はラザロの墓前にてイエス流しし涙なりしか


Wakalog_090122 久しぶりの雨である。この前に降ったのが九日だったから、十三日ぶりということになる。いや、この間に夜に降ったことがあったかもしれないが、いつだったか覚えていない。いずれにしても、実感として久しぶりの雨だ。

空気がカラカラに乾いていたから、この雨はありがたい。雪でないのもありがたい。首都圏は、ちょっとした雪で大混乱になってしまうから。それに、風邪引きの人も少しは楽になるだろう。

時々雨が降るようになったということは、大寒とはいえ、春も遠くないということだ。用心のため、先月の帰郷からずっとスタッドレス・タイヤを付けたままだが、これが無駄に終わってくれる方がいい。

出がけに、道端の草に雨の粒が丸く乗っていた。真冬でも改めて見れば、こんなに青々とした草があるものである。

私はいつの頃からか、このような露を見るたび、この露がその昔、イエス・キリストが死せるラザロのために流した涙であったことがあるかもしれないと、思うようになった。

Raindrops on the weed
Were possibly fallen for us
As tears of Jesus Christ, indeed
Who wept for dead Lazarus

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月21日

土に還れぬ銀杏

去年の暮れやうやく散りし銀杏の葉黄味帯びしまま土に還らず


Wakalog_090121 朝から気温が上がらず、ずっと寒いままだと思ったら、昨日から大寒に入っていたんだった。道理で寒いわけだ。

去年の年末にようやく散った並木の銀杏の葉が、根本でまだ黄色のままになっている。散って間もない上に、ようやく寒くなったので、なかなか土に戻れないようだ。

立春が過ぎて桜の咲く頃になると、自然に土に戻っているのだろうが、それまでは冷蔵庫で保存しているようなものである。

落ち葉が自然に堆積するような環境だと、下に積もったものからどんどん土に戻るのに、都会ではなかなかそうはいかない。

Ginkgo leaves fell down and reposed
At the beginning of this winter
So cold that cannot be decomposed
Still taking on a autumn gold color

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月20日

都会の並木

剪定の済みて都会の並木道ことさら白き剪跡哀し


Wakalog_090120 神田駅に近い昭和通りの並木の剪定が終わったようだ。切った後の枝の付け根が、真新しい白い木肌を見せている。

写真でいえば、木の幹に重なっている小枝を切った跡と、その左上のコインが光っているように見える跡である。

昨年切った跡は、煤煙のせいで黒ずんでいるので、今年切った跡とは明確に区別できる。それにしても、一年間でずいぶん汚れてしまうものだ。

こうしてみると、都会の並木というのは、ずいぶん気の毒な境涯のように思えてしまう。

Maple trees along a busy street
Have just got their twigs pruned down
The stumps are particulary pale and neat
Before stained with soot of town

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月19日

雲居の間よりほとばしる青空

薄日射す雲居の間より青空はほとばしるごと広がり来たり


Wakalog_090119 今日は昨日とはうって変わった暖かい陽気だったが、初めからうららかな空だったわけではない。朝の八時頃に水戸方面に向かって出発したときは、今にも降り出しそうな雲行きだった。

高速道路を走りながらカーラジオを聞いていると、「都心の空は急速に晴れてきています」 なんて言っている。「信じられんなあ」 なんて思いながらハンドルを握っていたのだが、それからしばらくすると、茨城県の中央部もすっかり晴れ渡って、うららかな陽気になってしまった。

写真は、水戸の那珂川に沿って走る県道で、車を停めて撮った空である。分厚い黒雲が薄れ、薄くなった雲の間から日が射し始めている。

この雲が消えて見事な青空に変わってしまうまで、一時間もかからなかった。晴れるときは晴れるものである。

Sunshine has quickly faded in
From the slight slit of dark clouds
To let the blue sky burst in
Blessing the earth with full proud

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月18日

闇に浮かぶ三重の塔

寒き日の暮るれば風も収まりて不動なるかな三重の塔


Wakalog_090118 今日は朝から晩まで飛び回っているうちに、いつの間にか日が暮れてしまって、和歌ログ用の写真を撮っている暇なんかなかった。

二、三日前の天気予報によると既に寒さの底をついて、少しは暖かくなってもよさそうなものだが、今日も寒風吹きすさび、かなり冷え込んだ。ところが明日からは一転して暖かくなるという。桜の咲く頃の陽気になるそうだ。

わけのわからない陽気である。

帰宅の途中、板橋不動の三重の塔が闇にぼうっと浮かんでいたので、それを撮ってみた。この三重の塔は、県指定文化財である。安永八年 (一七七九) に建てられたものだそうだ。二百三十年もここに建っているわけだ。奈良や京都の文化財にはかなわないが、このあたりの神社仏閣としては、なかなかのものである。

以前は夜になるときれいにライトアップしていたものだが、最近は省エネのためなのか、照明をかなり落としているようだ。

このくらい薄暗いと、丑三つ時の参拝なんぞは、風情があるだろう。

A winter day is almost run
Cold wind has been just calmed down
The history seemes so fine-spun
Beyoud the three-story stupa in this town

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月17日

筑波山神社に参拝

 久方の天地 (あめつち) の際 (きは) 国生める神の御名にて立てる筑波嶺


Wakalog_090117 今日は昼前から夕方まで珍しく時間がぽっかりと空いたので、ふと思い立って筑波山神社にお参りにでかけた。

筑波山神社は標高八百七十七メートルの筑波山の南面中腹にあるのだが、これは拝殿であり、本殿は筑波山の二つの山頂にある。

拝殿から見て左側の男体山頂に伊弉諾尊 (イザナギノミコト) 、右側の女体山頂に伊弉冉尊 (イザナミノミコト) をそれぞれ祀る本殿が建てられているのだが、元々は、山全体が神社といっていいようなものである。

今回は時間もないので、拝殿でお参りしただけで、二時過ぎには降りてきたが、空気が乾燥して風の強いので、午後になっても山全体がくっきりと見渡せた。これが春になると、昼前からおぼろにしか見えなくなることが多い。

写真を拡大してみると、中腹右側あたりの観光施設 (白い建物) が並ぶ左側に、赤っぽいものがちらりと見える。これが筑波山神社の鳥居である。かなり大きいので、遠くからでも一目でわかる。

そうそう、がまの油売りの口上という大道芸を、今日初めて生で見た。なかなかのものだった。

Tsukuba Moutain stands by the names
Of two Gods generated this country
Between heaven and earth it frames
The beginning of our mthology

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月16日

山茶花の奥の春

次々に咲く山茶花の薄紅の花の奥にぞ春は潜める


Wakalog_090116 今日の夜明け前はかなり寒かった。夜が明けてからは昨日ほどの冷たい強風ではないが、快晴なのに日向に出てもそれほど暖かさを感じない。空気がよほど冷え切っているんだろう。

ただ、この程度の寒さで弱音を吐いてはいられない。東北や日本海側は、ドカ雪になったところも多いようだ。我が酒田の街は、それほどの積雪ではないようだが。

神田の街はいつもの冬の週末である。ビルの前に山茶花の生け垣を作っているところもあったりするのが、神田のいいところである。

小寒に入って、来週からは大寒。一年で一番寒い季節だが、半月も経たないうちに立春になる。夕方になっても日の入りが遅くなってきているのを感じる。春は遠くない。ただ、関東の場合は春先に雪が降ったりするから、用心しなければならない。

ちょっと調べてみたら、山茶花は英語でも sasanqua というようだ。ただ、普通は 椿と区別せずに camellia という方が、イメージしてもらいやすいと思う。どうせ私も、椿と山茶花の区別なんてつかないし。

Sasanqua blossams in hedge bloom
In succession under the winter sun
Deep at the center of them, in zoom
Preperation for spring is almost done

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月15日

下町の貼り紙

寒風の下町の貼り紙は告ぐ下谷神社の豆まき近し


Wakalog_090115 今日は小正月。天気は快晴だが、冷たい風が吹きすさんで体感的にはかなり寒い。

上野から神田までの地域を、仕事で歩き回る。普段はオフィスワークが多いので、一日外にいるととても新鮮だ。木枯らしも苦にならない。

上野の裏通りを歩くと、下町っぽい雰囲気が今でも色濃く残っている。町内会の掲示板に 「二月三日 下谷神社 豆まき」 なんていう貼り紙があったりする。まさに、ポスターというより貼り紙という方がぴったりする。

Though freezing wind blows down
The season is not so monotony
Plain bulettins all around the town
Notifce of bean-scattering ceremony

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月14日

霜と霜柱

土手腹の日陰に堅きカリフラワー靴底を突く霜の柱よ   


Wakalog_090114 昨日に引き続き、今朝も冷え込んだ。そして昨日は立ち枯れの菊に降りた霜の写真だったが、今日のは霜柱である。

霜と霜柱は違う。霜は大気中の水蒸気が結露して降りたものだが、霜柱は地面の中の水分が凍ったものだ。だから、霜は 「降りる」 というが、霜柱は 「立つ」 という。

私は本格的な霜柱というものを、このつくばの地に引っ越してきて初めて見たような気がする。

酒田に暮らしていた頃は、冬の間は雪と決まっていたので、霜柱なんか縁がなかった。そして、大学に入って上京してからも、東京都内に暮らしているうちは、コンクリート・ジャングルの中で、見事な霜柱にはあまりお目にかかれなかった。

ところが、つくばの地はさすがに北関東である。しっかりと霜柱が立つ。初めて見事な霜柱を見た時、私は 「こりゃ、カリフラワーだな」 と思ったのを記憶している。

試しに 「霜/カリフラワー」 のキーワードでググったところ、6,060件がヒットしたが、その中でも 「霜がカリフラワーに似ている」 という文脈で書かれたページは少ないようだ。私の見方が変わっているのだろうか。

しかし、今日の写真をみれば、納得してもらえると思うのだがなあ。

Like cauliflowers spread out on the moles
Ice needles projected from the ground
Frosted so hard that scrape my soles
With subtle rustling all around

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月13日

有明の霜

立ち枯れの菊の花弁におく霜の白きの彼方萌ゆる有明


Wakalog_090113_2 今朝はこの冬一番の冷え込みだったらしい。東京でも零度を記録したそうだ。

最近は温暖化のせいか、東京で零度とか氷点下とかを記録することは滅多にない。うちの田舎でも、せいぜい下がってマイナス二度とか、そんなところだ。

つくば周辺は、マイナス三度ぐらいに下がったようだ。多分、酒田より冷えただろうと思う。酒田は海岸に面しているから、そんなに滅茶苦茶な低温にはならない。ただ、風が強いので体感温度はかなり低くて、顔がこわばってしまうほどだが。

朝、窓の外をみると、見事な霜野原である。あまり見事なので、寒さを押して外に出て、早朝の写真を撮りまくってしまった。ここに載せた写真は、立ち枯れの菊に降りた霜である。まるで淡雪が積もったように見える。

このくらい凍てついた白さをみると、かえってその下でいのちが春の準備をしているのを感じてしまう。

Withered chrysanthemum stands in dawn
Coverd with frost into pure white
See the eastern horizon colored in fawn
The rising sun gives us healing light

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月12日

三連休の終わり

連休といふほど短きものはなし既に沈みぬ郊外の日は


Wakalog_090112 三連休と言っても、私にとっては単に、自宅で仕事に集中できるというだけのことだ。

だが二日目の日曜日は出かける仕事があったので、言えるのは要するに、土日祝日は、私には関係がないというだけのことである。

とはいえ、今日の午後は仕事が一段落したので、半日だけ休めた。久し振りで次女と二人でつくば学園都市に本格インドカレーを食べに出かけ、帰りは家電量販店で、彼女の PC 購入の下見に付き合った。結局は Dell を買うことになりそうだが。

そんなこんなで、せっかくの休みもあっという間に終わりである。買い物が終わって駐車場に出ると、日はとっぷりと暮れている。

一応世間並みに、三連休という気分だけはあるので、かえってあっという間に終わってしまうような気がする。長い休みほど、短く感じられるものである。

A three-day-holiday rather feels shorter
Than a single day off, doesn't it?
At a parking lot of suburban shopping center
The final day's sun has set in a minute.

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月11日

逆古今現象

朝ぼらけ雪と見まがふ月明かり褪せぬ間に日は昇り来たれり


Wakalog_090111

百人一首に、次のような坂上是則の歌がある。

朝ぼらけ有明の月とみるまでに吉野の里にふれる白雪

出典が古今集のこの歌を、私は長らく 「ウソ」 と思っていた。月と見まごうほどの雪なんて、ちょっとないんじゃないか、技巧による虚実皮膜のおもしろさじゃないかと思っていたのである。

ところが、今日の未明は皓々とした満月に照らされて、地面にうっすらと雪が積もったように見えた。逆古今集である。これがあるなら、その逆もまた真なりだろう。坂上是則は決して技巧に走ったわけじゃなく、素直な感動を詠んだのだ。きっと。

その月明かりがフェイドアウトすると、東の空に見事な朝日が昇ってきた。冬の朝日は素晴らしい。庄内ではなかなか見ることのできない風景だ。

The full moon gave us an illusion
Of white snow as if covered river banks
Then, the dawn shows us a glorious fusion
That sings a song of great thanks

 

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月10日

入れ子の波

立つ波に更なる波の刻まれて風は宇宙に吹き渡るなり


Wakalog_090110 天気は昨日から一転して快晴になったが、北風が思いっきり吹いている。裏の川面も波の影が濃く刻まれている。

この分だと庄内は吹雪なのではあるまいかと、庄内 CAM さんを覗いてみると、案に相違して、酒田市内は少しも雪の積もった様子がない。雨か、雪だとしても地面に落ちたと途端に解けてしまっているようだ。

ただ、山居 CAM さんのカメラは向かい風にまともにあたって、画面が水滴に覆われ、何が映っているかわからなくなってしまっている。風だけはかなり強そうだ。そして、朝日 CAM さんはさすがに月山街道の途中だけあって、積雪が見える。

川面の波を見ていると、波の表面に小さな波がたっている。そして逆に視界を大きく取ると、それらを包含してさらに大きなうねりのような波があることがわかる。

小さな波の中にも、さらに小さな波があり、その波の中の究極にも、素粒子レベルの波があるのだろう。そして、大きな波の外側には宇宙レベルの波がある。

世界は入れ子である。

On the surface of waves in the river
I can see minute waves multilayered
I feel the universal waves further
In the wind, mistically well-ordered

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 9日

雪はたいしたこともなく

雪ならで氷雨の都週末の肩をすぼめて人は行き過ぐ


Wakalog_090109 未明から雪になりそうという予報だったが、実際にはたいしたことがなかった。

庄内平野ならまったくどうということもないほどの僅かな雪で、関東は大混乱になる。それだけに心配だったのだが、昨夜十一時過ぎ頃に空を見上げたらまだ月がよく見えたので、「こりゃ、たいしたことないな」 と見くびって、安心して寝た。

果たして今朝目が覚めたら、道路は濡れているものの、白いものは屋根の上にも見えなかったので、改めてほっとした。東京では朝の六時頃に初雪が降ったそうだが、九時半頃に神田に着いた頃には、その気配すら残っていなかった。

しかし、東京の雪の季節はこれからである。桜が咲いてから雪が降ったのは、平成十三年の三月三十一日だった。つい最近ののような気がしていたが、もう八年近く前になるのだなあ。

和歌ログはおろか、本宅サイトの 「知のヴァーリトゥード」 が始まったのですら、翌年の平成十四年だから、私のサイトとしては 「有史以前」 のようなものである。かなり前のことが 「つい最近」 と思われるのは、年を取った証拠という人もいるが、どうなのだろう。

Freezing rain instead of snow
Keeps wetting the weekend road
In the evening people come and go
Talking about somothing out of mode

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2009年1月 8日

花は現る 狂ひ咲きても

求むれば思ひ届くか道の辺に花は現る狂ひ咲きても


Wakalog_090108 冬は咲いている花が少ない。どうしてもこの和歌ログの写真も、遠景が多くなってしまう。

久しぶりで花の写真をクローズアップで撮りたいと、このところずっと思っていたら、取手駅に行く途中の工事現場に小さな花が咲いていた。

他の花は立ち枯れて自然にドライフラワー状態になっているなかで、最近咲いたばかりのような花がいくつかある。

花にうとい私としては、これがヒメジョオンだかハルジオンだか、区別がつかない。どっちにしても今が花の時期というわけではないから、狂い咲きだろうけれど。

求めさえすれば、花は狂い咲きしてでも姿をみせてくれるもののようだ。

If you want to see some flowers
Even in winter, out of season
Just give them warm mind showers
They will come out beyond reason

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 7日

七草とはいうものの

灰色の雲の増しゆく冬空に暖かきもの敢へて見むとす


Wakalog_090107 さしもの十三日間続いた冬晴れもようやく下り坂にさしかかったようで、朝の出がけの空は、灰色の雲に覆われかけていた。それでも、青空の面積がそれなりにあるので、気象庁スタンダードでは 「晴れ」 というのだろう。

ところが、青空の面積が広がってきて、東京都内に着いた頃には、押しも押されもせぬ 「晴れ」 そのものに変わっていた。

常磐線快速電車に久しぶりに乗り、十二日ぶりの都心である。ところが、道路の車の行き来を見ただけで、あまり活気のないのが感じられる。世界中が不況風に吹かれているようだ。

あのバブル経済絶頂期ですら、外資系団体にいて円高余波で右往左往していたぐらいで、社会に出てから一度も好景気の恩恵を被ったことがない私としては、別にどうということがない。常にこんなものである。しかし、世の中は案外打たれ弱い。

ところで、今日は 「七草」 なんだそうだが、一昨日が小寒で大寒がこれからだというのに、「春の七草」 とは妙な話である。これは旧暦の一月七日にすべきところで、新暦に直すと、今年の場合は二月一日が、本来の春の七草ということになる。これなら立春のちょっと前で、なんとか格好が付く。

でもまあ、最近はビニール栽培という手もあるし、いいか。こんな日は、敢えて暖かいお粥をいただくのもいいかもしれない。

Why don't you have a cup of warm gruel
Cooked with the seven herbs of spring
With that meal, the world is not so cruel
Even sky is grey, maybe a grateful almsgiving

今日の和歌と英詩は、ちょっとかけ離れたものになったかもしれないが、同じ雰囲気を詠っている。

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 6日

冬晴れを横切る飛行機雲

冬晴れを飛行機雲の横切れり 「村」 より能 (え) 出ぬ者も多きに


Wakalog_090106 またしても晴天。これで十三日続きである。さらに明日も明後日も晴れて、金曜日に雨になるらしい。夜明け頃は下手すると雪になる可能性もあるという。

そろそろ年も明けたので、日本列島の南岸を低気圧が通り過ぎれば、関東に雪が降るパターンだ。さあ、どうなることやら。

世の中は不況と年越し派遣村の話題でもちきりだ。テレビで派遣村の光景をみて、ふいにスタインベックの 「怒りの葡萄」 を思い出してしまった。

初めてこの小説を読んだとき、米国では貧農でも車で移動するのかと驚いたが、今の日本の状況をみると、派遣村の村民は移動の手段すら持たない。

小貝川の土手沿いに車を走らせると、太陽の上を横切って飛行機雲の伸びるのが見えた。何となく複雑な思いにとらわれた。

If you find a fine contrail stretches out
Across the winter blue heaven
Think of those cannot be up and about
In the camp with faces unshaven

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 5日

世界の動き始めし夕映え

世の中の動き始めし一日を茜に染めて暮るる夕映え


Wakalog_090105 三が日に続く日曜日が過ぎ、週明けで世の中が動き始めたが、天気は変わらず、去年のクリスマスから十二日目の晴天だそうだ。

関東がこんなに晴天続きだと、庄内平野はさぞかし大雪に違いないと思っていたが、電話で父に様子を聞くと 「全然積もらない」 そうだ。雪が降らないわけではないのだが、たまに少し吹雪いても、すぐに消えてしまうと言っていた。

どうやらスキー場も雪不足で大変のようだ。全然スキーのできない状態のスキー場も少なくないらしい。今年の木枯らしは、雪の気配がなく、ただ冷たい風だけである。

つくば周辺はずっと快晴だったが、夕方近くになって雲が出てきた。雲のたなびく向こうに日が沈みかけると、みごとな夕映えである。

茜色のスペクタクルな夕暮れだった。

The world showed slow start to move
On the first Monday of new year
The sun is setting down in the groove
Painting the clouds dazzlingly clear

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 4日

板橋不動に参詣す

この年の憤怒の相は何時になく重き心地す不動明王


Wakalog_090104 唐突だが、今日からブログのタイトルを 「○月○日の歌」 というスタイルではなく、内容を表わすものに変更することにした。というのは、何年も続けると、同じタイトルのエントリーが年数分だけできることになるので、それを避けようということである。

というわけで、今日はタイトルにあるように、板橋不動に参詣したお話である。板橋不動というのは正式な名を清安山願成寺不動院といい、この辺りでは名高い真言宗の寺。

ここは初詣の名所で、昨年は元日に約四キロメートルの道を歩いて詣でようとしたのだが、着いてみると長蛇の列に恐れをなして諦めたというのは、和歌日記に書いたとおりである (参照)。いずれにしても、初詣は近所の産土の神の小さな神社で済ませているし。

そこで今年は三が日を過ぎて人混みの一段落するのを待ち、今日になってから徒歩で向かったわけだ。今年はたまたま次女が家にいて、「一緒に行く」 というので、二人で歩いていった。

クリスマス以来続くという晴天の下、車の多い県道を避け (初詣に車で行く人が絶えないので、いつもよりずっと車の通りが多い)、田んぼの中のあぜ道を行く。なかなかいい気持ちである。

寺で参拝を終えると、娘はおみくじを二つも引き、屋台の出店で杏飴を買って嬉々として食べている。帰り道になると疲れたと言って、私の腕にぶら下がる。二十四歳になった娘とも思われないが、まあ、父親を毛嫌いするよりはずっとましか。

というわけで、平成二十一年は世間の荒波をよそに、穏やかな調子で四日を過ぎたのであった。

それにしても、板橋の不動尊を詠んだ歌では、平成十七年の歌がなかなか越えられないなあ。こんな歌である。

両刃なる剣持てばこそ不動にて明王は切らざれ我をも彼をも

ああ、歌というのは難しいものだ。

Acalanatha's physiognomy of indignation
It looks much heavier than usual
But I know it is never an accusation
On the first visit of the year to the Temple

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 3日

睦月三日の歌

正月の三日となれば持ち越しのよしなし事ぞ思ひ浮かぶる


Wakalog_090103

箱根駅伝、ワセダはまたしても総合準優勝に終わった。今年は総合優勝の期待があったのだが、東洋大の五区で五分近くの差を逆転した柏原君一人に負けてしまったようなものである。

唖然としつつ、四時前にホームセンターに買い物に出かけ、いろいろ買いそろえて帰ろうとしたら、もう日が暮れてしまっていた。

今日は明るいうちに写真を撮るのを忘れていたから、ホームセンターの広大な駐車場の夜景を撮っておいた。こうしてみると、広いなあ。これでほんの一部である。全体ではこの十倍以上ある。

それにしても、冬至を過ぎて十日以上経つのに、まだまだ日は短い。ふと、昨年暮れから途切れない連続性というものを感じてしまった。新年とはいえ、いろいろなものを引きずっている。

On the third day of new year
Realized many things to do
Carried over from last year
Seeing twilight getting so blue

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 2日

睦月二日の歌

 久方の日を濁りなく照り返しあらたまの年の川は行くなり


Wakalog_091202 年内のし残しがたくさんあって、元日はけっこう忙しかったが、二日目に至って少し呑気になった。とはいえ、三が日の終わった日曜あたりに、し残した大掃除をしようと思っている。やれやれ。

箱根駅伝は、五区の山登りが始まったあたりではワセダの二年連続往路優勝がほぼ確実と思われたが、東洋大に柏原君というとんでもないランナーがいて、逆転されてしまった。

これもやれやれ。復路でなんとか頑張って、総合優勝してくれるとうれしいんだがなあ。

写真は小貝川の風景。これでもお昼頃である。冬の日は昼でも低いところにあるので、まるでたそがれ時のように映ってしまう。それでも、川面に映える日は、なんとなく年の改まった日射しのような気がしてしまう。

River shows a quiet run
With brand new year's rippling water
Purely reflecting new year's sun
All through the cold northwester

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 1日

平成二十一年元日の歌

牛を忘れ我が身も忘るその境も道八分てふ道にぞ遊ぶ


Wakalog_090101 恭賀新年。

昨年の正月は喪中だったので、祝いの言葉は言えなかったが、今年は冒頭から 「恭賀新年」 である。

丑年である。Wikipedia には次のように書いてある。

『漢書』律暦志によると 「丑」 は 「紐」 (ちゅう:「ひも」 「からむ」 の意味) で、芽が種子の中に生じてまだ伸びることができない状態を表しているとされる。後に、覚え易くするために動物の牛が割り当てられた。

歌舞伎の 「河内山」 には 「暗闇の丑松」 という人物が登場するが、 なるほど、「丑」 というのは、まだ暗闇の状態のようなのだ。ふぅむ。

で、転じて 「牛」 である。牛肉にあまり魅力を感じない私は、牛といえば、「十牛図」 というのを思い出す。これについては以前、"Today's Crack" で書いているので、こちら をご覧いただきたい。

禅の悟りを牛に喩えているのだが、これによると、「本当に深く悟った」 という状態も、十段階のうちの六番目に過ぎないのだ。そして、「悟りも、悟った自分すらも忘れてしまう」 という、究極にすら思える境涯も、まだ八番目なのである。

ああ、私ごときはこのうちの何番目にいるのだろうかと思ってしまうのだ。それでも、その中で遊ぼうと思うわけなのである。

今年の年賀状は、こちら をどうぞ。

Even both ox or satori and self were forgotten
Its only the eigth of the ten stages lastin'
I play on those stages being enlighten
Though cannot realize where I am ranked in

(写真をクリックすると、拡大表示されます)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »